建物をデザインする時、空間を創造する時、その行為と音楽家が音楽を奏でる行為は精神的には
根源的に同じ様に思われる。そればかりでなく、空間造形により、
人と都市と自然とのコミュニケーション つまり 精神的な結びきについても同じ事が当てはまる。
楽器に生来の特性として備わる強烈なパワーが肉体と魂、物質と精神の間を繋ぐ連鎖を呼び戻して
くれるのと同じように精神的な結びきについての連鎖を呼び戻してくれる。
もし限界があるとすれば、それはごく人間的なものに過ぎず、豊かなイマジネーションがあれば、
それによりスピリツアル〜ファンタジーな世界へと導いてくれる。バロック時代以降の創造形式
の限界を超えて、伝統的枠組みに従いながらも、創造性に富み、意表をつき、大胆かつ躍動的に
リズミカルに空間造景をかたちづくる事が理想である。