『イメノアワイ』
キーパーの言い訳。
有味がキーパーを務めたオンライン・セッションのリプレイです。オンセはプレイヤーとしての経験はありましたが、キーパーは本作が初めてとなります。
オンセを運営してみて感じたことは、月並みながら「時間がかかる」という事です。事前に他所様のオンセ・サイトを回った時によく見かけた格言「オンセ2倍/3倍」の通りになりました。
本作は『クトゥルフ』らしからぬモンスター退治シナリオです。探索・調査パートはほとんどなく、謎の全てを鵬泰正が喋ってしまいます。オフラインでプレイすれば2時間もあれば終わりそうなシナリオです。
今回、このシナリオで有味がプレイヤーに求めたのは「自存するデス・トラップ=バシリスクとの戦闘にどんな陣容で(どのキャラクターを参加させて)、どのような作戦を立てるか(戦闘で倒すのか、囮を作って隙を突くのか)の議論をチャットでしてもらう」という事でした。通常(オフライン)のセッションと違って相手の表情や仕草の見えないオンセ(=チャット)で、相談事がどこまで可能なのかを実験しました。結果、「目の前に相手が居ないから、空白が本当に空白になる」「考えているのか、発言を待っているのかが判断つかない」という意見が上がりました。タイピング時のタイムラグに加えて、この「空白」が時間のかかる原因だと思います。これは常に次の発言者を指名する(「どうですか?>○○さん」等)事を忘れないようにすれば改善できそうです(とっくに既出の改善策ですが)。
プレイヤーの二人は今回が初めてのオンセ参加でしたが、優れたプレイをしてくれました。積極的にNPCと絡んで自らのキャラ立てを完成させてしまう力量はさすがです。ラブコメ的なこっ恥ずかしい掛け合いは、オンセだからこそ出来たのかもしれません。少なくとも有味はそうでした。
有味としては意外と違和感なくキーパリングできました。間の取り方などがオフと違って独特ですが、十分運用に耐えるというのが結論です。プレイヤーからも「結構遊んだ感がある」との言葉をいただきました。実験に協力してくれたでじこの父、一人の両氏には感謝です。
最後に今回のラスボス「イメノアワイの蛇」=バシリスクの能力値を載せておきます。既に他所様のホームページで公開されているデータですが、終末同盟バージョンとして掲載します。
バシリスク 伝説的な生物 この蛇のような生き物は装飾的な冠毛、蛇腹になった鱗に覆われた体、牙をむき出しにした邪悪な顔をしています。バシリスクは荒れ果てた荒野に住んでいます。どんな肥沃な土地であろうと、そこにバシリスクが住み着くと、その存在がその場所を不毛の地へと変えてしまうのです。バシリスクは害毒そのものなのです。バシリスクが口をつけた水流は下流数百ヤードに渡って汚染され、有毒なものになってしまいます。巣から立ち昇るガスは、その上を飛ぶ鳥たちを気絶させ、殺すのに十分です。 バシリスクに噛み付かれた犠牲者は、体が黒く変色し、ねじ曲って即死します。毒に対して抵抗することすら出来ません。 バシリスクに噛み付かれた動物の死体に触れるか、バシリスクの肉に触れてしまった場合、毒性値3D6に対して抵抗しなくてはなりません。抵抗に失敗した場合、毒性値に等しいダメージを被ります。抵抗に成功すれば、ダメージは半分で済みます。 バシリスクの毒の吐息も3D6の毒性値を持っています。毒霧はバシリスクの周り半径2〜3ヤードを包み込んでいます(少し風のある日の場合です)。バシリスクの巣は不気味なガスによって満たされています。ガスを吸い込んでしまった者は抵抗表でCONと3D6で決めたダメージを戦わせなくてはなりません。抵抗に成功すれば、ダメージは半分で済みます。バシリスクの傍で息を止めているキャラクターには窒息と同様の効果が適用されます。CONロールに失敗してガスを吸い込んでしまったら、毒性値と同値のダメージを受けてしまいます。 バシリスクの血は腐食性質を持っています。バシリスクを傷つけた武器は3D6のダメージを被ります。血が吹き出ているバシリスクの皮膚に触れた物はすべてその影響を受けます。 バシリスクは視線によりその害毒を飛ばすことが出来ます。毎ラウンド、他の動作に加えて、バシリスクは単一の目標に向かって凝視することが出来ます。バシリスクのPOWと目標となった者のマジックポイントを戦わせて、もしバシリスクが勝ったのであれば、目標となった者は死にます。抵抗に成功すれば何の影響も受けません。 バシリスク、猛毒をもつ魔獣
武器:噛み付き 30%、ダメージ 1D4+db。もし装甲を貫通すれば、目標は即死します。 凝視 POW対MP、もし抵抗に失敗したら、目標は死にます。 装甲:4ポイントの鱗。加えて血液による武器へのダメージ。 呪文:死を与える凝視、超自然の猛毒。 正気度喪失:バシリスクを見て失う正気度は0/1D8です。 ※『The Complete Dreamlands』(ケイオシアム社)より
※参考『クトゥルフ神話図説』(ホビージャパン) |