某TV局 映像編集室にて
◆いつかの未来 00:12 東京/某TV局の映像編集室
深夜の映像編集室で仕事をするB。そこに何かを手に持って、同僚のAが入ってくる。
A:「おい、これを見てくれよ」
B:「ん? テープ? ずいぶんと汚れているな」
A:「ああ、倉庫整理をしていて見つけたんだ。雑多なガラクタと一緒に段ボール箱の底に入っていてさ。これって、やっぱアレかね?」
B:「……お蔵入りってやつか? 画に何かヤバイものでも入ったか?」
A:「廃棄されずに残されて、しかも何かの拍子に箱の中に入っちゃって行方不明のまま。浪漫、感じるっしょ? ……なあ、ちょっと見てみないか?」
B:「初めからそのつもりでくすねてきたんだろう?」
A:「へへ、まぁね。で、どうする?」
B:「気晴らしにちょっと見てみるか。どうせ一服しようとしていた所だしな。……単なるエロビデオがダビングされていたら笑えるな」
A:「まぁ、それはそれで。一応タイトルは“超常現象パート2 ファフロッキーズ”ってなっているぜ」
B:「とりあえず、コーヒー買ってくる。飲みながら見てみよう」
A:「じゃあ、俺の分も頼むよ。マックスコーヒーでよろしく」
B:「……好きだな、お前も」
A:「ガツンとくる甘さで脳が活性化するんだって。じゃあ、俺は再生の準備をしておくよ」
Bが2本のマックスコーヒーを持って戻り、モニターに再生映像が映し出される。