パン・タン・ギャンビット

有味 風 作




オリジナル・シナリオ


2009年6月20日
プレイ

参加キャラクター
ティスマン
ユーグノー
スタイン
ジャグ・ルーク
ターメリック
ハンスヘルト
シャゼ
アナスタシア
白鹿のポンパドゥール
ヴァリル・ファイシャーン
グリン
ルテル・クヮグリン
 フワムガール郊外の廃屋敷に身を隠した一行はストヌルンの襲撃計画を練ります。そこへやってきたのが……。
 前回終了直後から。ホットスタート。

パン・タン・ギャンビット

 フワムガール郊外の廃屋敷に身を隠していた一行の元に、パン・タンの正規軍(30名)を率いて真鍮製の虎の仮面をかぶった男が現れる。虎の仮面の男は争う意志がない事を示し、PC一行に取引を持ちかける。虎の仮面の男にとってストヌルンは政敵であり、いなくなってもらいたい存在。現在、ストヌルンは虎の仮面の男の策略によってフワムガールから遠くはなれた別荘(パン・タン東北部の山岳・丘陵地帯にある)に滞在しており、守りは手薄である。もしストヌルンを暗殺してくれるのなら、虎の仮面の男は別荘の場所を教え、相応の援助を提供するというのだ。
 フワムガールの宮殿寺院に襲撃をかけるのはとても現実的な作戦ではないため、一行は多少の猜疑心を抱きながらもこの千載一遇のチャンスにかけることにする。虎の仮面の男は一行にデーモン・ウェポンやデーモン・アーマーを与え、しかも
ジャグ・ルークには近衛兵の装備一式を提供した(どうやら虎の仮面の男はジャグ・ルークの事を知っているらしい)。
 ストヌルンのいる別荘までの地図を与えると、虎の仮面の一団は去っていった。ただし、ストヌルンは呼び出された事自体が何らかの策略である事に気付いている可能性があり、彼の私兵を別荘に向かわせている可能性がある事、別荘までの最短距離をたどる途中に大きな障害があるので注意をしなければならない事を、去り際に忠告して。

 地図に示された別荘へ向かう途中の難関「毒の沼」には、かつてパン・タン−メルニボネ間の戦争でパン・タン人に深手を負わされ、呪いによってこの地に縛り付けられたドラゴンがいた。ドラゴンの真の名前は失われ、狂気に陥ったその唸り声から「狂竜グゥグゥグァ」と呼ばれるこの混沌の野獣が、虎の仮面の男が言った「大きな障害」であった。
 迂回する時間が残されていない一行はグゥグゥグァに挑み、
スタインがブレスによって大火傷を負ったものの(残り耐久力1ポイント!!)、辛くもこれを倒したのであった。グゥグゥグァは故郷メルニボネに向けて無念の咆哮を一声上げ、毒の沼に沈んでいった。

 その後、ストヌルンの放った偵察デーモンを倒しつつ、一行は地図に示された窪地に立つストヌルンの別荘までたどり着く。
 もはや策略は不要とばかりに抜き身の得物をぶら下げて、一行は別荘に挑む。

 
ストヌルン「貴様ら何者だ!? 余を次期神政官、ストヌルンと知っての狼藉か!?」

 ストヌルンは手にはルテル・クヮグリン船長の魂の隠し場所である宝珠「コルオス・サルナーの生命球」が握られている。

 
ルテル船長「覚悟せよ、ストヌルン。お前の祖先に与えられた屈辱を、パン・タンのやり方で、思う存分返させてもらうぞ!」

 ストヌルン、側近の近衛兵、パン・タンの聖獣である虎、ストヌルンの切り札である2体の混沌の蝶たち、そして8人のボディー・ガードを相手に、亡者の船の傭兵団は最後の戦いに挑む。

 3年をかけて追い求めてきた宝珠を前にして、ストヌルンの手勢は傭兵団の敵ではなかった。最後まで抗戦していたストヌルンがルテル船長の斧の前に倒れる。ルテル船長は死んだチャードロスの司祭の持っていたコルオス・サルナーの生命球を手に掴んで高らかに勝利を宣言する。

 
ルテル船長「おお、永きに渡り失われし我が魂よ!」

 ストヌルン一派の全滅を確認すると、虎の仮面の男が現れて一行を労う。そして彼は見事に仕事をやり遂げた
ジャグ・ルークにこう言った。

 
虎の仮面の男「これからこの国で覇権を争っていくには、内情に通じた側近が必要だ。ジャグ・ルークよ、我が片腕として働く気はないか?」

 
ジャグ・ルークはこの誘いを受け入れ、虎の仮面の男の側近としてパン・タンに残る事になる。
 短い時間ではあったが、宿願の成就に力を尽くしてくれた仲間ジャグ・ルークに礼と別れの言葉を贈り、一行は亡者の船へと帰還すべく海岸へと走る。

 
虎の仮面の男「さあ、急ぐがいい。追っ手はすぐそこまで迫っている。海へ逃げ、二度とパン・タンの土を踏まぬ事だ」

 虎の仮面の男とジャグ・ルークに見送られて、一行はパン・タンを後にする。虎の仮面の男は最後に仮面を外して、素顔を見せる。

 
虎の仮面の男ジャグリーン・ラーン、それが我が名。いずれパン・タンの、いや世界の頂点に立つ者だ」

 ストームブリンガーでまさかのドラゴン戦をやれた事にGMとしては満足しています(笑)。
 今回は明らかに私のダイスの出目が悪かったため、強敵、難敵をそろえた最終回にもかかわらず、全員が生きてシナリオ・クリアにたどり着きました(スタインは死に瀕しましたが)。
 キャンペーン最終回なのでルテル・クヮグリン船長を含めてすべてのNPCを登場させ、最後の大乱戦を華々しく盛り上げられたのではないかと自負しつつ、1年半以上かかった「ルテル・クヮグリンの亡者の船」キャンペーンは終了です。



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