潮神祭


プレイ・レポート



【キャラクター紹介】

プレイヤー:編集長氏のキャラクター
探索者側 日野 詠一、男、30歳、フリージャーナリスト
 プロフィール:『童織村怪話』に続いて登場です。ジャーナリスト魂を発揮して、奇祭・潮神祭の真相に迫ります。
深きもの側 海野 海苔輔(ノリスケ)、男、15歳、漁師
 プロフィール:深きものとの混血児です。素潜り漁の達人ですが、近代化された揺島町にあっては伝統漁法の範疇に入ります。青年団のメンバーですが、学がないため(EDU3)カワイソウナ子として扱われています。

プレイヤー:へむれん氏のキャラクター
探索者側 原田 ひろ子、女、23歳、図書館司書
 プロフィール:今回唯一人の新参探索者キャラクターです。PC一行の紅一点ですが、APP10は「ビミョー」と評されています(十人並みな数値ですが、他のPCはAPPが高すぎます)。中原達彦(後述)に対して本能的に危険を感じています。
深きもの側 三浦 鮟司、男、17歳、高校生
 プロフィール:ほとんどの能力値が平均値そこそこですが、APPだけは18もあります。青年団のメンバーですが荒事には向いていないため、主にカワイソウなノリスケのお守役を果たしています。

プレイヤー:でじこの父氏のキャラクター
探索者側 中原 達彦、男、20歳、警官
 プロフィール:『童織村怪話』に登場したきゅんきゅん巡査です。今回は非番を利用して旅行に参加しています。よって彼の最大のアイデンティティである拳銃は、今回没収です。
深きもの側 ゾグル、男、?歳
 プロフィール:ルルイエから来た助っ人ディープワンです。怪力自慢の戦士であり、普段は揺島家本宅の縁側の下に潜んでいます。

プレイヤー:junnkie氏のキャラクター
探索者側 葉月 はじめ、男、18歳、自動車修理工
 プロフィール:日野、中原同様『童織村怪話』から引き続き登場です。相変わらず正気度がテンパっており、何事に関しても臆病です。精神的にも肉体的にも脆弱な印象の彼ですが、今回耐久力17という意外な頑健さが明らかになりました。
深きもの側 ルグ、男、?歳
 プロフィール:インド洋からの助っ人ディープワンです。ゾグルとともに「ディープワンズ」を結成して揺島町を恐怖のズンドコに陥れようと画策しています。普段は揺島家本宅の庭にある池の中に錦鯉と一緒に潜んでいます。




【導入】
探索者側 探索者側PCの導入に何ら問題は生じません。全員が旅行に参加することとなります。事前に揺島町の規模や海水浴場の様子について質問が出ましたが、さし当たって不自然な箇所は見当たりません。
深きもの側 続いて深きもの側PCの潮神祭実行委員会のシーンです。青年団メンバー2人とディープワン2人という構成から、PCは必然的に強硬な儀式推進派となりました。「助っ人のディープワンが魚臭すぎる」「臭さが目にしみる」「<隠れる>に成功しても、臭いで居場所がバレる」「臭ぇ、臭ぇ!!」等、ディープワン側と人類側に多少の溝が出来ましたが、とりあえず共通の目的に向けて共闘です。



【8月12日】
深きもの側 深きもの側PCは竹井姉妹に連れられてレジスタンスのアジトを急襲します。竹井姉妹の凶暴な戦闘力に加え、ノリスケの銛、ディープワンズのハンティングスピアによって、レジスタンスは瞬く間に倒され、サメの餌食となります(鮟司は戦闘力がないため、戦闘終了後の「フッ、勝った」というAPP18による勝利宣言が仕事となります)。
 ノリスケはレジスタンスを生きたまま捕らえて首謀者等を聞き出そうと提案しますが、竹井姉妹の「レジスタンスを全員殺せば、反抗する者はいなくなる」という言葉に納得し、以後鉄砲玉となって竹井姉妹のために働くこととなります。



【8月13日】
探索者側 探索者側PC一行が揺島町に到着します。
 仁科艘次によって本宅へと案内されて行く朋美親子を気にかけつつも、プライベートな部分にまで踏み込むわけにはいかず、PCは予定通り海へと向かいます。
 途中、漂着した死体(前日に始末したレジスタンスの死体です)を始末する青年団を見かけて、警官である中原は違和感を覚えます。検分に警察が立ち会う事なく死体を片付けて良いものなのか、と。海に行く一行から離れた中原巡査は地元の交番にその旨を質しますが、要領の得ない答えしか返って来ません。揺島町では青年団が警察権を持つことを、PCたちは何となく嗅ぎ取ります。
 その後中原巡査も海水浴に合流しますが、若い娘たちは見目の良いはじめに群がり、更に中原を警戒するひろ子の流言によって女性から敬遠され、臍を噛む思いをします。
深きもの側 深きもの側PCは出来る限り艫美を監視することに決め、本宅の奥まった一室や、縁の下、池の中に身を潜めてレジスタンスの襲撃に備えます。また、潮神祭実行委員会の会合にて祭当日の段取りが話し合われます。強硬派のPCは竹井姉妹に従って艫美の連行と邪魔者の始末を支持します。「竹井姉妹のどちらかが艫美になりすまして邪魔者たちの目を欺けば良い。この策は絶対成功する!」というノリスケの提案は、鮟司がノリスケを会合の場から外へ連れ出すことによって黙殺されます。



【8月14日】
探索者側 海へと向かったお気楽PCたちとは別行動で、日野記者は揺島町や潮神祭についての取材を試みます。あちこちに建てられた簡易テントの下で祭の準備の名を借りた酒盛りをしている老人たちに話を聞いて回ってみると、潮神の巫女様(揺島海)が絶大な権力をもってこの揺島町に君臨している事が分かります。何かを隠すような口ぶりや狂信的なまでの巫女様への崇拝の様子から、日野は何やらオカルトめいた雰囲気を感じ取ります。
 夕食時に仁科澪から紙片をもらったのは中原巡査でした。夕食の後、澪に真意を質す中原でしたが、澪は言葉少なに漠然としたことを語るだけです。
深きもの側 尚、ここで深きもの側PCのシーンが挿入され、中原日野が何かと嗅ぎ回っていることに注意が喚起されます。レジスタンスだけでなく、艫美一家に随行してきた邪魔者たちにも目を配る必要がありそうだ、ということになります。
共通 夜半に起きたレジスタンスによる艫美一家襲撃は、深きもの側PC4人の手によって返り討ちにされます。鮟司はともかく(というか論外です)、ノリスケディープワンズの攻撃力は4人程度のレジスタンスを蹴散らすには十分すぎるほどです。騒ぎを聞きつけた探索者側PCの到着を待つ事なくレジスタンスを屠った深きもの側PC一行は、とりあえずレジスタンスの死体を担いで闇に消えます。鮟司だけはその場を取り繕うために残ります。
 死体こそないものの、大量の血痕の残る部屋と震える朋美一家を見て、中原巡査鮟司に詰め寄りますが、奥の襖をスパーンと開けて艘次登場。更に竹井姉妹と青年団が集結し、揺島家本宅に一触即発の雰囲気が流れます。正義感に駆られた中原が艘次から訳を聴き出そうとしますが、「お客人には関係のないこと」の一点張りで議論にもなりません。尚も食い下がった中原でしたが、「死にたくなければ大人しくしていろ」という艘次の言葉と青年団の殺気に引き下がらざるを得なくなります。中原と艘次は対立の度合いを深め、探索者側PCへの監視の目は更に厳しくなります。



【8月15日(大潮の日)】
探索者側 昨夜の騒ぎによって朋美一家は青年団の厳重な監視下に置かれます。また、探索者側PC一行にも常に監視が付き、揺島町は居心地の悪さを増していきます。
 それでも一応海水浴に向かった町内会の皆さんとは別行動で、中原と日野が行動を開始します。
 日野は祭り当日の町の様子を見て回ります。あちらこちらで「ふんぐるい・むぐるうなふ…」の祈りの文句が聞こえてくるものの、劇的に変わった様子は見受けられません。
 中原は澪に接触を取りますが、掴んでいる情報が少なく、また監視の目もあるために突っ込んだ話が聞けません。揺島家の内情を探っていないツケが回ってきました。
 夕刻になると段取り通り朋美は青年団に連行されていきます。止めようとする探索者側PCですが、青年団に睨みを利かされたため騒ぎは起こしません。昨晩の騒動で、そこは学習済みです。板垣舵人とその配下に監視され、探索者側PCは自由を奪われます。
 最後の晩餐を菓子パンで済まして審判を待つ探索者側PCでしたが、突然のレジスタンスの蜂起によって自由を取り戻します(舵人がレジスタンスのリーダーであることは、誰も予想できていなかったようです)。「いざとなったらダイナマイトで何もかもぶっ飛ばす!!」という舵人の言葉を頼もしく思いつつ、中原は朋美救出のため、日野は全てを見届けるためにレジスタンスに身を投じます。ひろ子とはじめは最後の脱出手段として車を確保後に潮神の祭殿へ向かうことにし、結局全ての探索者側PCが祭殿へ突入することになります。
深きもの側 一方、レジスタンスの蜂起を知った深きもの側PCは青年団を3グループに分けて迎撃です。ここで鮟司が黒い陰謀を巡らせて、教団側の完全勝利を狙います。鮟司、ノリスケ、竹井姉妹に加え、青年団10名のグループが祭殿の警護に向かい、青年団の残り5名と、ディープワンズの2グループが逃走した町内会NPCを追うことになります。
共通 ラストシーンは多少時間がかかったものの、結果はシンプルです。
 ヘックス解決による逃亡/追跡は波乱なく深きもの側の勝利です。青年団5名グループが町内会NPCを捕捉し、決着です。ちなみに、ディープワンズは1ヘックスも動きませんでした(「寝ていた疑惑」が持ち上がった瞬間です)。
 祭殿は磐石の構えで待ち受けていた教団側が、一方的にレジスタンス側を虐殺して終了です。舵人のショットガンは外れ、次のラウンドで亡き者とされました。拳銃のないことを悔やんだ中原巡査でしたが、彼の手に一丁の拳銃があったところで結果は変わらなかったでしょう。根回しを出来なかった探索者側PCの失敗です。結局、教団側には一人の犠牲者もないまま、戦闘は終了しました。
 しかし、最後の力を振り絞って舵人がダイナマイトに点火、祭殿は轟音とともに崩れ去ります。ダメージを算出した結果、残念ながら生き残れたキャラクターは一人もいませんでした。
探索者側 ダイナマイトが祭殿の天井を吹き飛ばして外界と儀式の間が繋がったその一瞬を狙って、瀕死の日野は今まで記録したデータの送信を成功させます。
 日野のデータを受信した誰かが、新しい探索者として揺島町を訪れるのかもしれません。



【結末】
探索者側 生きて揺島町を脱出する事が出来た→×(ミッション失敗)
深きもの側 継承の儀式を成功させ、揺島艫美を新しい巫女として迎える事が出来た→×(ミッション失敗)



【おまけ】
共通 とりあえず生き残ったルグは、同じく生き残ったゾグルの故郷であるルルイエを観光してからインド洋に帰るそうです。
 また、白凰市を騒がせていた連続下着泥棒は姿を見せなくなりました。



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