1939年 独裁者ヒトラーは第二次世界大戦の勃発と共に合衆国の参戦を予期し、恐るべきスーパーパワーを持った超人からなる極秘任務部隊を合衆国に派遣するよう命じた。これこそが今に至るまで50年以上の間、影で世界中を相手に戦争を挑んでいる強力なファシスト軍団「The Fifth Column」の始まりである。
ヒトラーの命を受けた冷酷かつ残忍な司令官にして創設者レクイエム(Requiem)は当初極秘の諜報活動によって合衆国の暗部に深く根を張りつつあった。しかし彼の恐るべき組織は1941年、遂にその牙を露わにしたのだった。
すなわち1941年12月7日、日本軍による真珠湾攻撃と時を同じくしてThe Fifth Column はParagon Cityのインディペンデントポートに奇襲攻撃を仕掛けてきたのである!
まさにそのとき、インディペンデントポートには英国へ向かう合衆国海軍の大西洋艦隊が英国の補給船団と共に集結していた。不意をつかれた艦隊はなすすべもなくファシストの餌食となり何ダースもの艦船と、何千人もの戦死者を出すという大損害を被むったのだった。
しかし誰1人としてこの惨事を阻止できなかったわけではない。この時いち早く現場に駆けつけ、恐るべきThe Fifth Columnの大軍団を、守備隊到着までの間たった独りで迎え撃ったヒーロー。彼こそがかのアトラスなのだ。
インディペンデンスポートの艦隊こそ大損害を受けたものの、彼の活躍によってParagon Cityはファシストの脅威を退けることができたのだった。
そして今、彼の名はヒーローの聖地であるアトラスパークの名と、大地を独りで支える彼の巨大な鋳造と共に市民の間とそして真のヒーローを志す多くのヒーローの中に深く、そして永遠に語り継がれているのである。
一方大戦果に満足したレクイエムは再び地下に潜り以後合衆国内での徹底したゲリラ戦を展開した。彼らは戦争が終了するまでの間西海岸のあらゆる地域で破壊 活動を行い、この間合衆国に属するスーパーヒーローたちと数えきれない戦闘が為されたのである。それは歴史の影に隠れたスーパーヒーロー同士の戦争だった のだ。
無慈悲で執念深いリーダーレクイエムの指導の下、The Fifth Columnは何百人もの人々を殺害し多くの合衆国の戦争資源が失われた。しかしヒトラーの世界征服の野望は幾多のヒーローと兵士の活躍により潰えると、
敗北を悟った彼らは自暴自棄になり、遂にはThe Statesmanを中心とするヒーローたちによって打ち負かされたのだった。かくて多数の幹部がヒーロー達によって法廷へ引きずり出され、この恐るべきファシスト集団も壊滅したかに見えた。そう表向きは・・・。
ヒトラーの野望の終焉は、この超人ファシスト集団の最後を意味するものではなかった。レクイエムは合衆国のヒーロー達の追跡を逃れ地下へと逃げ延びていたのだ。彼はナチス再興を図るため壊滅的打撃を受けた組織の再建に乗りだしつつあった。終戦から実に数十年に渡って彼らは恐るべき忍耐を発揮し、着々とその犯罪的の裏付けとなる資金と本拠地とを拡充していったのだ。事実、彼らは、長期間にわたって社会の不協和音を刺激して憎しみを増長し、国中に犯罪組織を育て、着実に自らの勢力を拡大していったことは、多くの証言により明らかになっている!
そして、遂に彼らが数十年に渡って研ぎ続けてきた牙が再びParagon Cityに向けられる日到来した!!
2002年、Paragon Cityのみならず全世界は異世界からの侵略者Riktyの脅威に晒された。この我々よりも遙かに高い技術力と圧倒的な物量をもつ侵略者によって多くの都
市が廃墟となり、そして勇敢で英雄的なヒーローの多くが地球を守るためにその身を散らしたのは多くの市民にとって記憶に新しい事だろう。
Riktiの侵略はヒーロー達の決死の闘いによりかろうじて撃退することができたが、その損害はあまりに大きなものだった。社会の基盤の多くは失われ、混乱し、そして犯罪から人々を守るべきヒーロー達も、その大半がRikitiとの闘いで傷つき、倒れていた。
しかしこのことは犯罪者集団にとって、絶好の機会以外の何者でもなかったのだ。
無論狡猾なレクイエムがこの機会を見逃すはずなどなかった。彼は社会の混乱に乗じて好機到来とばかりに5th
Columnの再興を宣言、合衆国、そしてとりわけParagon
Cityに対して宣戦を布告した。彼らの組織は既に市内のあらゆるとろに地下秘密基地や隠れ家を確保しており、今や満をじっして公然と市民に対する攻撃を
開始したのだ。
彼の当面の野望はParagon City中に恐怖をもたらし、市の基盤を揺るがすことにある。しかし彼らの最終目的が何であるのか、それは未だに謎のままでなのである。