REPORTSpec Ops II: Omega Squad
Dreamcast[海外]
2000年8月23日発売発売:Ripcord Games  開発:Inverse Entertainment  

  『Rainbow Six』『Hidden & Dangerous』などと同系列のミリタリー系アクションシューティング。
  一応、PC『Spec Ops II: Green Berets』の移植らしいけど、 PC版は部隊を組んでプレイするゲームだったらしい一方で、DC版はプレイヤーひとりが任務に赴くように仕様変更されたらしい (さらに、マルチプレイの要素も削除された模様)。


  そんなこともあって、ミリタリー系といっても、そのプレイ感はN64『ゴールデンアイ』なんかに近い
  基本操作も、ABXYボタンで前後左右移動&アナログレバーで(旋回も含めた)視点移動という、最近のFPS(いわゆるDOOM系)では標準的なタイプ。 ただし、一般的なこの系統のゲームとは逆に、上に入力すると上を向くという仕様な上に、 それをリバースさせるようなコンフィグが無いのはかなりイタい。純粋に、手抜き、手落ちだろう。 一応、「トゥームレイダー」のようにキャラクターの背後から見る視点も用意されているものの、 ジャンプなどのアクション要素があるわけでもないし、どっちにしろゴーグルを使って主観で見る機会が多くなるので、オマケ感が強い。
  武器以外のアイテムを使ったり、スイッチを押したりすることで進行するような部分はなく、 あっても自動ドアのように勝手に開くドアくらいのものなんで、ミッションの流れも、「敵を倒す」「目的地点に行く」をメインに、 場合によっては「車両を破壊する」が組み合わされる程度とシンプル。
  その代わりというか、舞台は多彩だし、ひとつのステージもかなり広め。 ミッションは「南極大陸」「北朝鮮」「パキスタン」「タイ」「ドイツ」の5つで、 それぞれが4〜6のステージからなっていて、一応ストーリー的には繋がってるものの、どのステージからもプレイできる。 氷原、オリエンタルな森、砂漠、ジャングル、港と絵的にもバラエティーに富んでるし、各舞台に応じたミッションの設定もなかなか熱い。 で、各ステージのマップはかなり広め。 ただ、いつでも上空からのマップは見れるし、次に進むべき方向を向くと方位計が赤くなるという機能もあるので、本格的に迷うような場面はほぼ皆無といってもいい。

  戦闘は、ややイビツなくらい狙撃重視。 敵のマシンガン系の攻撃は狙いが甘くダメージも控えめなので、そういう敵が現れてる限りはそんなに脅威ではない。 危険なのは、各所に配置された狙撃兵のスナイパーライフルと、極一部の敵兵が装備しているグレネードランチャー。 狙撃兵をなかなか発見できないとガンガン体力が削られるし、 いつの間にか近くにいた兵士にグレネードランチャーを撃たれて即死、なんてのが死因としてはかなり大きな比重を占める。 よって、狙撃兵は先手必勝で逆に狙撃し、グレネードランチャーを持った敵もその射程範囲内に来る前に狙撃するというのが有効になってくるわけ。 もちろん、一般兵もなるたけ狙撃。 狙撃銃以外にも、ライフル、マシンガン、サブマシンガン、ショットガンなどの銃器や、手榴弾系の武器もあって、 それをステージ開始前に装備することになるんだけど、 発射時の音が大きく敵に気付かれ易いという欠点を補って余りある効果のため、概ね狙撃銃を持ってステージに乗り込むことになる。 まぁ、ステージ内では敵を倒すと武器が残り、それを拾うことで3丁までの銃器を所持することができるので、 狙撃銃以外の比較的得られやすい武器(落ちた武器は時間が経つと消えてしまうので、遠くの場所で落ちた狙撃銃は拾う前に消えちゃったりする)は 現地調達がメインになってるくるという要因もあったりするんだが。 そういや結局、ダメージが低いものの狙撃可能なライフルと、サイレンサーが付いてるサブマシンガン以外は、 ほとんど使う機会がなかったじゃないか・・・。
  銃器は容易く現地調達が可なのに、それ以外の体力回復や手榴弾系のアイテムはほとんど現地調達不可ってのもなんだかイビツ。
  グレネードランチャーに次ぐ死因は、地雷を踏んでの即死だろう。コレにはマイッタ。 なんせ、絵的に非常に地味で、極々たまーにポイントポイントに設置してあるので、とりあえず気付かぬうちに踏んづけて死亡して学習することに。

  このゲーム、どうにもイロイロと作りが甘い
  操作性で一番イタかったのは、前進(後退)しながら左右に動くことができない(Y+X、Y+Bで斜めに動けない)ということ。 FPSとしてはあり得ない話だ。 前述の通り、上下操作のリバースが不可なのも×。
  他にも、見た目的にはヒットするハズの攻撃が、地形の判定の大雑把さによって遮られたり、壁に遮られてるのに、敵が壁に向かって攻撃し続けたり、 夜間ミッションは意外に明るい一方で、昼間なのに陰影の関係で見難くて暗視ゴーグルを使わされたり・・・。 双眼鏡やスコープを構えながら移動しようとするとムダに視点がブレたり、移動中には照準が横に行ってしまって移動しながら攻撃し難いというのは、 下手げなリアルさの産物であって、純粋にFPSとして考えればマイナス要因でしかない。 更に言えば、(死因も含めて)ミッション失敗の原因はもっとシッカリ示してほしかったし、スコープ・双眼鏡の倍率が変えられないのも気になった。
  また、洋ゲーらしく、ステージ開始前にはガッツリと長いローディング時間がある。 基本的にひとつのステージが結構長いこともあって許容範囲内なんだけど、なんせ気付かぬうちに即死することが多いので、かなりイラつかされることも。 ミッション失敗した時点で、ステージ最初からのやり直しをチョイスできるようなフォローがほしかった。
  FPSとしてもミッション遂行系ゲームとしても、一味も二味も足りないゲームだったというのが正直なところだ。

  ただそれでも、狙撃重視のゲーム内容は緊張感があってそれなりに楽しかったりする。
  狙撃そのものも楽しい。 こちらに気付いていない敵をズガーン!と狙撃、 その音で気付いて寄ってきた2人の敵兵をズガーン!ズガーン!と相次いで狙撃、とか、ちょっとしたゴルゴ気分が味わえる。
  また、敵兵に怯えながら先に進む感覚もグッド。 十字キーによって、夜間ゴーグル、双眼鏡、(スコープ付きの武器を装備してる時は)人が明るく浮かび上がるサーモスコープを切り替え切り替え、 周りをくまなく見渡しながら先に進んでいく。 時には気付かず内に狙撃され、体力が減っていく中「どこだ!?どこだ!?」って感じで双眼鏡で敵を探したり、と。

  グラフィックは、まぁそれなり。 陰影の描写は甘いしポリゴンもかなり大雑把なんだけど、舞台の変化が多彩だし描画される範囲も結構広めなので、大不満ってほどじゃない。 欲を言えば、もうちょっとフレームレートが高く安定してれば嬉しかった。
  英語力ってことでは、 (もちろん説明書くらいは読んでおきたいけど)ゲーム中に必要なのはステージ開始前の簡単な説明文を読む程度なので、 どんな人でも英和辞書があればなんとかなっちゃうレベルなはず。


  難易度は3段階に設定可で、自分は最低のPrivateでプレイ。 その限りではそこまで難しいゲームじゃなく、 確かに作りは粗いんだけど、「こういうもんだ」と割り切ってからは意外に楽しめてしまった

2002年1月18日記載