FIRST IMPRESSIONサイヴァリア コンプリートエディション
PlayStation2
2002年3月28日発売発売:サクセス  

  一昨年ゲーセンで好評を博したポリゴンを用いた縦画面2Dシューティング『サイヴァリア ミディアムユニット』と、 そのリメイクバージョンである『サイヴァリア リビジョン』のカップリング移植。 攻略DVD同梱版やサントラCD同梱版もあるんだけど、自分は通常版を購入。
  難易度ノーマル&コンテニュー無しでチビチビとプレイしてて、 なんせ、最易のルートでしかクリアしてないもんで、FIRST IMPRESSIONということに。


  このゲームの最大の特徴は、敵弾を自機にカスらせることで経験値が得られて自機がパワーアップしていくというBUZZシステム。 カスリが得点になったりする初のシューティングではなかったはずだけど、 良い意味で無難な絵&音と、ケイブ系の美しい弾幕と相まって、非常に楽しいプレイ感に仕上がっている。
  ポリゴンで作られてる割には背景は単調でドラマチックな展開はないし、派手さはないけど、 スッキリとまとまった各種デザインは上々で、BGMには疾走感、SEには爽快感があって、全体的に隙がない。
  確か、元はPS互換基板のゲームだったはず。 そして、今回は解像度の高いPS2への移植ということで、TVの横画面でも違和感無くプレイできるというもの嬉しいところ (画面の小ささはいかんともしがたいけど)。 設定で縦横のサイズを別個に増減させて変えられるというのは、ポリゴンSHTならではの恩恵かもしれない。
  また、レバー左右or上下でローリング状態になって、そこでショットを撃つと前方集中攻撃「ローリングショット」になるんだけど、 この家庭用機版では、ボタンひとつでローリング状態になれるのも大きい(というか、これがなかったらパッドでプレイするのは相当キツそう)。
  元々非常によくできたシューティングゲームだと思うし、TV&パッドでもなんとかプレイできるようになってるのもナイス。

  ただし、ゲームソフトとして全く隙が無いかというとそうでもない。
  まず気になったのは、最初にミディアムユニットかリビジョンかを選択した後の、約1分もの長〜いローディング。 かといって、一旦ゲームが開始したらローディングが皆無かというと(もちろん極めて短いんだけど)そういうワケではないし、 一度ゲームが始まってしまってからのストレスは少ないとはいえ、 リビジョンやってからミディアムユニットをやろうとすると長いローディングを挟むことになってしまう。 そもそも、旧来のハードでも全体的にローディングのストレスは少なかったジャンルなわけで、なんでこういう形にせざるをえなかったのか、非常に疑問が残る。
  いわゆるポーズメニューが無く、タイトルに戻るにはソフトリセット(スタート+セレクト)を用いるしかないというのも極めて不親切。 ちょっとソフトリセットを連打してしまったら、最初のタイトルまで戻ってしまってまた長〜いローディングが、なんてことも。
  より細かいところでは、スコア更新の機会が多いゲームなのに、ネームエントリーの中身を記憶してないというのも鬱陶しい。 “AAA”とか“???”とかがランキングに残るのはイヤな性分なもんで、意外に煩わしい部分だった。
  そして、それ以上に気になったのは、“初心者でも楽しめるような”という配慮が不足していること。
  まず第一に、必要最低限の情報しか載っていない薄っぺらな説明書。 パッと見はオーソドックスなゲームなんだけど、意外と独特な部分も多く、もうちょっと詳しい解説が欲しかったところだし、 ステージの分岐条件などは、当然のように説明書に記載しておくべきだったろう。
  また、せっかくリプレイ機能があるんだから、別に攻略DVD同梱版なんぞを用意する前に、攻略の参考になるリプレイデータを用意してほしかったな。 最初からフリーコンテニューであるというのも、むしろ初心者にとってはゲームを楽しむ足枷になりかねない。 ここらへんは、DC『ゼロガンナー2』を大いに見習うべきだ。

  ゲームの内容的な部分では一点だけ、個人的にレベルアップ時の無敵時間は不要に思えた。 というか、ちょっとプレイすると、この無敵時間に敵弾の集中してる場所に突撃してBUZZを稼ぐことになり、レベルアップ無敵→BUZZ稼ぎ→レベルアップ無敵、みたいな流れを作ることになってくる。 突っ込んでの稼ぎということになれば戦略性が高まる要素なのかもしれないけど、そもそものカスリという考えからはズレてしまうし、イマイチ好きになりきれない部分だったりする。


  とりあえず、シューティングゲームが好きなら間違いなく買って損のない一本。 ただ、せっかくとっつきが良くて奥が深いシューティングなんだから、 シューティングファンじゃない人がシューティングを好きになるキッカケになれるような工夫をして欲しかったところだし、 その余地は十分にあったように思う。 このジャンルのファンが固定化してしまってる原因は、 そういった工夫ができないメーカー側にもあるんじゃないかと思った次第。

2002年5月2日記載