REPORTスターウォーズ ローグスコードロンII
GAME CUBE
2002年3月22日発売発売:EAスクウェア  開発:Lucas Arts/Factor5

  スターウォーズを題材にしたフライトシューティング系のゲームで、 1999年8月27日に発売されたN64『スターウォーズ 出撃!ローグ中隊』の後継的なソフト。 シナリオがオリジナルだったらしい前作とは違って、映画の1作目から3作目までの流れにそった形でゲームが進行していく。


  まず何より、その映像的な再現度の高さに驚かされる。 映画の初代3部作以上のビジュアルといっても過言ではないほどで、各兵器や建造物の描き込みは実に素晴らしく、質感も上々。 また、画面中に表示される戦闘メカの数も実に多く、非常に沢山のレーザーが飛び交い、いかにもスターウォーズな乱戦っぽい雰囲気は満点。 個人的には、GCのハードパワーを始めて体感できたように思う。 さすがに、戦闘機比だと戦艦が小さすぎな感じもしちゃうけど、こればっかりはやむを得ないだろう。

  基本操作は、左スティックで機体の向きを動かして、上昇、下降、左右旋回、 Lトリガーでスピードダウン、Rトリガーでスピードアップ、Aボタンでメインウェポン、Bボタンでサブウェポン。
  一応、左右ロールもあるんだけど、Z+左スティックで行うということで、 補助的というか、あまりゲーム的には機能しておらず、そこらへんはCPU任せ。 操作法を見た時の予想通り、これはひとつのネックになっている。 急旋回にはLを押しながらスティック左右で、左右平行に旋回する分にはあまり問題はないんだけど、 上昇しながら旋回であるとか、旋回しながら上昇等の操作にはぎこちなさがあり、 どうしても、空間を自由に飛びまわるとは言い難いものがある。 敵機を背後から追っていっても、機体の運動性能の限界というよりも、操作性の限界で敵に振り切られることが多い。 Cスティックが操作的に浮いてる(一応、それほど使い道がない視点操作に割り当てられてる)だけに、この仕様にはかなり不満。
  もう一つの不満が、自分の置かれてる状況がわかり難いこと。 その最大の原因が、使えないレーダー。 敵機との位置関係を示す距離がまず狭すぎるし、上下関係が分かりにくく、ドッグファイト中に位置関係を把握する手段には使えない。 また、空間的な状況を全く表現できておらず、結局のところ、進むべき方向を示してくれるだけといっても過言ではない。
  それをフォローするのが、Yボタンを押し続けると、 コックピット画面に移行して一般的な敵機は赤、ミッションでのターゲットになってる対象は黄色に色づけさせる「照準コンピュータ」というもので、 スターウォーズを観た人であれば、どんなもんだか想像付くはず。 とりあえず、機体を後ろから見る視点がメインとなってるこのゲームでは、 このシステム自体があまりゲームに合ってないように思うし、その程度の情報は、通常画面中に織り込んで欲しかったところ。 ここらへんは題材がマイナスに働いてしまった部分か。
  Cスティックによる視点操作も、カメラ位置の遠近3段階と、左右に微妙にパンさせられるだけで、状況把握には使えない。 それこそ、左右ビュー、バックビューへの切り替えのような視点操作がほしかった。
  そんな周囲の状況のわかり難さとも関係があるんだけど、個人的にウンザリさせられたのは、不可避の激突死が多いこと。 どう考えても孤軍奮闘すぎなミッションが多く、圧倒的多数の敵と対峙することが多いということもあって、 敵に追突されて突然死んでしまうことがバカにならない頻度で起こる。 各ステージ3機という残機制になってるとはいえ、残機数はクリア後のランク付けの要素のひとつでもあるので、かなりグッタリさせられた。

  ゲームの流れは、いくつかのミッションが複合的に組み合わさっている10ステージを順次クリアしていくというもの。 各ステージをクリアするとクリア時間、撃墜数、非撃墜数、命中率、照準コンピュータ使用率などによって、ブロンズ、シルバー、ゴールドという3段階のメダルが授与され、 それぞれ、3ポイント、6ポイント、10ポイントのポイントを得、累積ポイントを使うことで、全5つのオマケステージがプレイできるようになる。
  ちなみに、このレビューは、オマケの最後のステージ以外でシルバーメダルをゲットし、 チートコードを使って隠し機体ナブースターファイター(映画「エピソードI」に出てきた戦闘機)を出現させた状態でのもの。
  ステージの内容は、舞台、ミッション、使用機体共にそれなりに多彩。 Xウィング、Yウィング、Aウィング、Bウィングといったお馴染みの各戦闘機に加え、スピーダーでAT-ATの足にワイヤーを絡ませるという有名なシーンなどもあるし、 オマケステージでは帝国軍機を操って同盟軍を撃破するというステージも。
  難易度は高めで、クリアするだけでも四苦八苦させられるわけだけども、 特に、ゴールドメダルを得るための基準は非常にキビしく(個人的には、一部のステージを除けば得ようとも思えない)、 その上、最高ランクのゴールドメダルを取っていかないと、 オマケステージを全てはプレイすることができないというのが何よりキビしい(もちろん、チートコードが用意されてはいるけど)。 例えばN64『ブラストドーザー』のように、今のゴールドメダルはゲームの進行には関係のないプラチナメダルとかにして、 クリアしたらブロンズ、今のブロンズはシルバー、今のシルバーはゴールド、そんな風にした方が良かったんじゃないかな。
  やり込み系にするのは結構なんだけど、だったらそれ相応の気遣いがもうちょっと欲しかったところ。

  ミッション失敗の時にはそのミッションのやり直しを選択できるのに、 ゲームオーバー(残機がゼロ)になるとなぜかタイトルに戻されるというのは、言い訳無用のクソ仕様。意味がわからん。 むしろ、ゲーム中のポーズメニューにもミッションやり直しという選択が欲しかったくらいだし、 さらに、今クリアするとどのランクのメダルが貰えるのかを示してくれるようなフォローもほしかった。
  基本的に、それほどローディング時間がストレスになることはないんだけど、ミッション開始前にいちいちハンガーでの機体選択シーンになるのは鬱陶しい。 簡易セレクトがほしかったところだし、L+R+Aでのデフォルト機体で直にミッション開始できるという操作を隠し操作にする理由もわからん。
  各ステージに1つずつあるパワーアップアイテムは、そもそもがマッタリと探索するようなゲームじゃないだけに、 「んなのわかるか」ってなことが多いし、その割に、特にメダルを狙うとなるとパワーアップは必須。 さらに、とあるステージでは真っ当に挑むと異常に難しくなってしまうなんてこともあるし、 隠し機体の出現条件がわかり難いのもマイナスと、ここらへんの、攻略記事を前提にしてるような部分が気になる。
  一部の戦闘空域から出てしまうような可能性が大きいステージにも不満大アリ。 自分は戦闘空域から出ると、強引にUターンさせられるのに、敵機は余裕で戦闘空域外まで逃げていってしまうし、 ひどい時には、強制Uターン時に小惑星にぶつかって撃沈なんてことも・・・。 レーダーに戦闘空域の範囲が明示されてないことも、これに拍車をかけている。


  スターウォーズのゲームとしては、映像的にも内容的にも史上最高のものであるのは確かだろう。 ただし、単純に3Dシューティングゲームとしては、そこまでのモンでもない。 機体操作の自由度の低さ、周囲の把握し難さという基本的なマズさに加え、説明不足さによるムダな難易度の高さと、繰り返しプレイでのビミョーなストレスが、さらにそれに拍車を欠ける。 激突死で残機が減るごとに、ゲームオーバーでタイトルに戻されるごとに、自分のプレイ欲も減退していってしまった。 それを乗り越えるには、スターウォーズの世界の再現という部分への盛り上がりしかないと思うわけで、 そういう意味では、結局、キャラゲーの範疇を超えるもんではない(題材に興味がない人にまでは薦められない)ように思う。

2002年5月21日記載