REPORTスペースヘキサイト メーテルレジェンドEX
GAME BOY ADVANCE
2001年4月27日発売発売:ジョルダン  開発:GU  

  「グローカルヘキサイト」とは、GAJIN原案、GU企画・制作の対戦型パズルゲームで、 Windows版、GBC版、PS版、WS版、そしてボードゲーム版などもあるという、結構な人気シリーズらしい。 で、この『スペースヘキサイト』はそのGBA版ということになる。
  元々「ヘキサイト」という言葉は耳にしたことがあって、 実は、(アニメ関係を除けば)結構な松本零士ファンの自分としては、 店頭でこのソフトを見たときに「なぜゆえにメーテル? なぜゆえに松本零士?」とちょっと気になってて、 先日秋葉原に行ったらなぜかワゴンセール扱いになってるのを発見し、\980で購入した。


  基本となるヘキサイトは、オセロや将棋のようなリアルタイム要素の全く無い対戦型テーブルゲーム。 フィールドは正三角形を最小単位として、その正三角形の2辺が1辺となるような正六角形を7つグルッと並べた形で、 持ち駒は、最小単位の正三角形(1)、菱形(2)、台形(3)、大きな正三角形(4)、大きな菱形(8)、大きな台形(12)、六角形(6) (括弧内の数字は、その図形が最小単位の正三角形何個分の大きさかを示す)という全7種。
  まず、各プレイヤーに18枚の駒がランダムで(というか、40種類のパターンがあるらしいが)配られ、 交互にそれをフィールドに配置させていき、それを2回戦行って得点を競うというのが基本ルールとなっている。
  得点は、まずフィールドに置かれている駒に置いた駒が接する辺の数×5点入る。 また、7つの正六角形からなるフィールドの中央の六角形を除いた周囲の六角形のスペースは それぞれ「ボーナスゾーン」となっていて、その六角形を最後に埋めきったプレイヤーには、その場所に応じて、10点か30点のボーナスが入る。 最後に、ゲーム終了時に手元に残った図形の辺の数×5点がマイナスとなる(三角形なら-15点、六角形なら-30点)。 つまり、ボーナスゾーンをいかに取るか(取らせないか)、そして、相手の駒をいかに残させるかというゲームになってくるわけだ。
  そこで重要になってくるのが、接する辺全てが接してないと駒が置けないというルール。 例えば、小三角形2つ分の辺が3つある大きな正三角形の場合、そのうちひとつでも半分しか接してないような部分があると置けないということになる。 ・・・まぁ言葉にするとわかり難いと思うし、実際プレイしてても結構戸惑う部分なんだけど、 このルールがこのヘキサイトのキモであって、これに慣れること=上達、といっても過言ではない。

  主なモードは「ヘキサイト」「ヘキサイトES」「トチローの詰め対戦」「メーテルレジェンドEX」の4つ。
  「ヘキサイト」と「ヘキサイトES」は、対人、対CPUの1試合のみの対戦モード。 ちなみに、この『スペースヘキサイト』で初登場となるらしいヘキサイトESは、フィールドが小さく駒の種類も少ないという入門用の縮小版。 ゲームの性質上、1台でも交互に持ち替えて対人対戦可だし、通信対戦は1カートリッジプレイにも対応している。
  「トチローの詰め対戦」は狭い局面で行う詰め将棋風の全100問を順次クリアしていくモード。 詰め将棋のように相手の指し手が全てハッキリわかるわけでもないんで、本当の意味で詰め将棋的な面白さがあるわけではないと思うんだけど、 ヘキサイトのテクニックを知るチュートリアルとしては重宝する。 リトライ的なメニューがないのが最初のうちは気になってたものの、カートリッジということもあって「ゲームをやめる」を選んでやり直してもそんなにストレスはないし、 密かにソフトリセットにも対応してるので、結局のところ大きな不満にはならず。
  「メーテルレジェンドEX」はいわゆるストーリーモードで、1人用プレイではメインになってくるモードだろう。 全10章で、各章それぞれ3試合ずつくらいの内容。
  説明書によると「メーテルレジェンド」ってのは既に発売されているOVAで、 メーテルとエメラルダスの若い頃の話を描いているとのこと(二人は姉妹で、その母である千年女王がプロメシュームになっちゃったという話らしい)。 このメーテルレジェンドEXは、そのエンディング直後からのオリジナルのシナリオが展開していくんだけど、 自ら“外伝風シナリオ”と言ってるだけあって、“ヘキサイトという未知の生命体が人類の危機を・・・”という、外伝とは呼べない代物。 同じ敵が何度も戦いを挑んできたり、ヘキサイトの自問自答から試合に突入とか、全体的に話の脈絡が掴めず、なんとなく地球の危機で、なんとなく地球を救う。 登場するメジャーな松本零士キャラは、メーテル、エメラルダス、ハーロック程度。 ストーリーそのものは、一般的な対戦格闘ゲームレベルのモノと考えるといいと思う。
  このモードの特徴はストーリーそのものよりも「ミラクルレイ」の存在で、 道中に全部で7つある光ってるボーナスゾーンを取ることでゲットしていき、7つのミラクルレイ全て集めないと最後の10章には進んでくれないというもの。 特に中盤以降は、お互いにボーナスゾーンを渋る展開になってくるので、これを意図的に集めるというのはなかなか難しい。 よって、1回戦で差をつけて2回戦でミラクルレイを狙う、あるいはその逆という、また違った戦略的な面白みが出てきてるのがナイス。

  最後に、ゲームそのものとは関係ないんだけど、パッケージ裏に書いてある 「ハマリ度500%アップ!」「100年ゲームがまた進化!」という頭悪そうなアピール文は頂けない。 むしろ「なんかこのゲームあやしいな・・・」と思わせるだけだと思うんだが。


  基本的に、ヘキサイトというゲームのルール自体が優れている。 感覚的な部分と理詰めな部分のバランスが良く、お手軽な割にいわゆる定石や最善手がわかり難いのもグッド。 ランダムな配牌に左右されすぎな感もあるものの、そのお陰もあってか、将棋、オセロ、チェスほど堅くなく、 若干緩いというか、ノリでなんとかなってしまうところがあり、時間制限が無い割には、ガチガチの思考系パズルってわけでもなく、 CPU相手でも違和感なく遊べて、面白い。 暇潰しツールとしては非常に上質な一本だと思うし、 特に(ワゴンセール程ではなくても)ある程度の安値であれば、ヘキサイト未経験者には十分にオススメできる。 逆に言うと、ヘキサイト経験者にあえてオススメする要素はないわけだけども。

2002年6月22日記載