REPORTEVERBLUE2
PlayStation2
2002年8月8日発売発売:カプコン  開発:アリカ  

  前作の海中サルベージゲーム『EVERBLUE』は、 マッタリながらもそれなりの佳作だったものの、地味なTVCMなりの地味な売上げに終わったようで、まさに“隠れた良作”的な位置付けのゲームと言えるだろう。 で、それからほぼまる1年経って、この続編の発売となった。


  前作でダイダロス島の危機を救い、亡くなった父親に並ぶ一流ダイバーの仲間入りを果たした「レオ」が今作でも主人公。 その後、船で旅に出たものの大嵐に遭って難破し、リゾート地「バレンシア島」に流れ着いたところでゲームがスタートする。

  とにかく、ゲームの基本は前作と全く同様と思って間違いない。 相変わらず、海中散策より沈没船内を探索するのがメインとなるゲームだし、 その操作、ゲームの流れも、ほとんど変化がないので、そこらへんは前作のレビューを参照のこと。
  さらに、難破したことによって、装備はボロボロ、なぜか体力も初期値に戻ってと、 前作で培ったものはリセットされ、また前作とほぼ同じような流れを辿ることになる。
  オークションができるようになったり、合成ができるようになったり、家具収集家に家具を渡したり、 人からの依頼をこなして「誓約の貝殻」(前作での「信頼のコイン」に相当)を得ていき、 やっぱり重量ランキングがあったり、ゲームの進行によって称号が貰えたり、 タイムアタック形式のレースをやったり・・・と、まるで前作をまたトレースしてるかのような感覚に陥ってしまう
  何より残念だったのが、沈没船内のアイテムがその沈没船内に入る度に復活してしまう仕様が改善されなかったこと。 ここを改善しての、それに沿ったシステムの改良(再構築)を一番期待してたのに・・・。 よって、アイテムを得る喜びが減り、苦労してお金を稼ぐ気になれないというのは前作同様。 さらに、合成も前作と大して変わらないし、アイテム管理のずさんさも相変わらず。

  まぁ、細かく改良されてる部分もある。 沈没船内では□+↑or↓で垂直方向に移動できるようになったし、 海中でソナーをヒットさせた物がサルベージできる状態になった時には音を鳴らして教えてくれる (前作ではある程度あたりをつけたら調べるボタンを連打してた)し、アイテムゲット時に、そのアイテムをいくつ持ってるかが表示されるようになった。 これらによって、地味ながらも確実にプレイアビリティが上昇
  海中でも、移動が平面的なのは相変わらずながらも、上下に視点を動かせるようになり、ぼかし効果が使われて前作ほどのギラギラ感はないし、 海面近くでは海底に海面の模様が現われたり、群れをなしてる魚があったりと、その表現力は極々微量ながらも上昇。 ただし、過度な期待は禁物。海中の魚たちは相変わらずばらまいてあるだけといった感じで、 存在感が軽いし、上下が狭い海中の描写は、ダイナミックさに欠けて前作同様のイマイチさ。
  攻撃してくる魚が追加され、ウツボ、ウミヘビ、クラゲ等は、鬱陶しいだけな感じがするものの、 サメが攻撃してくるようになったのは緊張感を増したという意味でグッドだった。
  また、ボリューム面でも改善が見られる。 前作は、探索できるポイントは4箇所(実質的には2箇所)だけだったが、今回は6箇所に増加 (最後の海中遺跡もただの迷路にはならないように工夫されている)。 新しく登場したポイントは雰囲気的に目新しくて良かったんだけど、場所が場所だけに構造的にはやや大味。 前作にもあった豪華客船と海賊船は、前作のそれらと比べるとムダに広い感じでメリハリに欠けたところがある。 そんなわけで、数は増えたものの、若干水増しっぽい印象も受けたな。
  さらに、今回は海洋生物を写真に収めることでコレクション化できる(集めた魚は水族館に飾ることができる)し、 クリア後のサブイベントも追加されたので、遊べる要素は確実に増え、自分の体感的には前作比1.5倍くらいのボリュームが感じられた。

  最後にストーリーについて。 主人公レオの成長を友人や亡き父親なんかと絡めて描いた前作に比べると、 悪徳サルベージ会社への対抗がメインとなってくる今作は、若干俗っぽいところがある。 パートナーが女の子ってのも、そういう意味じゃわかり易い。 舞台的にもやや派手になって生活感に欠け、キテレツな登場人物が増えたので、前作ほどの雰囲気の良さは感じられず。 まぁ、もちろん、大したマイナス要素じゃないんだけども。


  単品で見れば、マッタリと楽しめる良作なのは間違いない。 が、バリ取りのような改良をしてプレイアビリティは向上したものの、ストーリー的には前作から直系の続編ということで、 やはり前作をプレイしていないと感情移入しにくい部分もありそうだし、 かといって、前作からプレイしてると、あまりにも変わり映えしなくてウンザリしてきてしまう。 続編としての位置付けにも中途半端なものを感じるし、そういう続編の作り方をするような素材だったのかと問い詰めたいところ。 もっと根本的な部分での大きな変化によって、もうひと剥けしてもらいたい素材だったので、かなり期待ハズレな一本だった。

2002年8月15日記載