REPORTマッドダッシュレーシング
Xbox
2002年5月30日発売発売:アイドス  開発:Crystal Dynamics  

  「Legacy of Kain」シリーズで有名なCrystal Dynamicsによるアクションレースゲーム。
  アクションとレースを組み合わせたゲームとなるとSS『ソニックR』が思い出されるんだけど、このゲームは周回コースではないということもあって、 どちらかっていうとDC『ソニックアドベンチャー』のソニックステージに近いプレイ感覚だ。


  レースといってもアクセルやブレーキがあるわけじゃなく、左スティックで好きな方向にキャラを操作できるんだけど、 ゲームの性質上、スティックを上に入れながら左右でターンするような感覚で、あまり小回りは効かない。 そして、Aでジャンプ、Bでアタック(対ライバルキャラ専用のややホーミングするタックル)。 変わってるのがXボタンの役割で、通常走行時にはドリフトなんだけど、ジャンプ中にXを押しながら特定の細い足場のところに場所に降りるとレールライドとなる。 その判定は、『JSR』ほど乗り易くはないけど『SSX』ほどはキビしくはないって感じ。
  ちなみに、一応、白ボタンでのカメラリセットは用意されているものの、カメラ操作は基本的にCPUに一任。 常に前進していく一方通行なゲームということもあって、視点への不満はほとんどない。
  キャラクターは「スマッシャー」「ダッシャー」「グライダー」という3種の属性に分かれていて、 それぞれ通常状態で使える「スペシャルアビリティ」が変わってくる。 Rトリガで行うスマッシュは、体当たりで特定の壁を壊せるようになる能力で、発動中には敵の攻撃に対しては無敵になる。 Lトリガで行うダッシュはその名の通りのダッシュで、一時的に加速し、通常は登れない坂などが登れるようにもなる。 ジャンプ中にもう一度Aで行うグライドもその名の通りの滑空アクション。 そして、ステージ中にある「グリーンジェム」を10個ゲットすると「ハイブリッド」状態になって、全てのスペシャルアビリティを使えるようになる。 グリーンジェムは10個までしか持てず、ステージ外に落ちたり、ダメージを受けて転倒したりすると、グリーンジェムを5つ失うという仕様。
  これらのスペシャルアビリティを使うと「エネルギー」を消費(満タン状態でも2秒くらいしか持たない)、 このエネルギーの回復方法は、ステージ内にある「ヘクスジュース」というアイテムをゲットするか、ジャンプ中に「スタント」を決めるか。 スタントは、ジャンプ中にXを押しながら左スティックをグルグル回して行い、回った回数が多ければ多いほどたくさんのエネルギーが回復することになる。 ただ、大きなスタントを決められるシーンはかなり限られてるし、『SSX』程には速く走るためにはスタントが必要って感じではない。 もうちょっとこのスタントが上手にゲームに絡んでくれば、もっと面白いゲームになってたかもしれない。
  道中にあるアイテムは赤い袋にはランダムで「パワーアップアイテム」が入っていて、これはYで随時使用していく。 で、このパワーアップアイテムの出目に左右されすぎというのが、このゲームの大きな問題点。 意図的に狙えるようなアイテムが少なく、その使い方はテキトーだし、使い勝手に差がありすぎる割に、出方がランダムなのがイタい。 予想外の逆転とかもできちゃったり(されちゃったり)するんだけど、そういうのってCPU相手じゃ面白くもなんともないんだよなぁ・・・。
  クリアタイムなんかを見る限り、CPUはプレイヤーに合わせて速さが変化してるように思える。 よって、どう上手く走っても混戦になりがちで、結局はアイテム頼りのドタバタレース。 アクションレースとは言うものの、レース的な要素はイマイチ。
  ただし、ステージ構成がダイナミックで、結構なスピード感があるので、走りそのものには爽快感がある。 リトライを繰り返し、そのステージのギミックとスペシャルアビリティを使いこなせるようになっていくと、 より爽快感のある走りが可能になっていくってのはグッド。 それがゲーム攻略にダイレクトに反映されてこないってのがイマイチなところなわけなんだけども。

  基本となる「アドベンチャーモード」は、CPUキャラ3体とのレースで1位になったら次のステージに進めるという形で進行する全9ステージ。 この内、ラストステージを含めた2ステージは、1vs1のボス戦的なステージになっていて、ちょっと戦い方が変わるんだけど、 共に説明不足の感があって、やや分かり難いところがある。 特にラスボス戦は、全容を理解するまで「ハァ?」という感じでマイッタ。
  それ以外に、クリアしたコースでプレイできるようになるモードが3つ。 「タイムチャレンジ」はその名の通りのタイムアタックで、ライバルキャラ、アイテムが無い状態で規定タイムのクリアを目指すというもの。 コースにバラエティがある分、どのルートを辿れば時間短縮できるのかってのが分かり難いところはあるので、 ある程度区間を区切ってその区間のタイムが表示されるような仕掛けは欲しかったけど、まぁ面白い。 「キャッシュチャレンジ」は、道中に配置された20枚の「ヘクス札」を集めてゴールすればクリアというもの。 時間制限はないんだけど、いかんせん探索に限界があるシステムな上に、 後戻りできないルートなども存在したりと、ツラいものがあって、あまり面白いモードとは言えない。 「スタントチャレンジ」は、規定の数のスタントを出した上で、規定のタイム以内でのゴールを目指すというもの。 スタントに面白みがない上に、規定のスタント数が意外に多く、結構せわしなくスタントを稼いでいかなければならないので、やはりイマイチな印象。
  また、各ステージで10回以上敵をアタックするという要素や、 各種スペシャルアビリティを使って通るショートカットの場所に置いてあるメダルを3つ集めるという要素や、 アドベンチャーモードをデフォルトの3キャラそれぞれでクリアすることによっても、隠しキャラや隠しコースが出現。 全てを自力で出現させるとなると、相当なボリューム感があるし、全てが全てじゃないにしろ、面白い要素もそれなりにあるということになる。

  グラフィックは、画面写真から想像してたよりはインパクトがあった。 描かれるフィールドが広い上に、仕掛けも大掛かりで笑えるし、個々のオブジェも細かく描き込まれてたりと、何気にパワフル。 薄暗い色調が、かなりイメージを悪くしてると思うなぁ。
  キャラはイマイチで、日本ウケしなさそうとかいう以前の問題で魅力薄。 意外にイラストの時点でのデザインはそんなに悪くないと思うので、全体的な雰囲気&ゲーム中での表現力の問題がマズいんだろう。
  思うに、背景&キャラにもっと明るいアニメカートゥーン調な方向で統一感を持たせれば、全体の印象が全く変わってきたんじゃないだろうか。
  洋楽アーティストを起用したらしいBGMは、っぽくない感じが好印象。 ただ、統一感に欠けるとこがある上に基本的にランダムなので、このゲームなりのBGMのカラーというのがイマイチ見えてこなかった。 基本はステージ毎にBGMが固定として方がよかったんじゃないかな。


  ダイナミックなステージをハイスピードで駆け抜けていくときに、 時折、アドレナリンがバーッ!と出るような高揚感があるのは確か。 でも、本当にそれだけになってしまった感がある。 グラフィックも細かく見ると綺麗に描かれてるのに、パッと見の印象は芳しくないしと、どうも、持てるポテンシャルが全く発揮し切れてないという印象を受けた。 ただ、世界観のクセの強さと、ゲームに慣れるまでのとっつきの悪さを乗り越えられれば、遊べる要素は豊富だし、安く手に入るのであればヒマ潰しとしてアリかもしれない。

2002年8月31日記載