REPORTメタルガン スリンガー
GAME BOY ADVANCE
2002年9月28日発売発売:アットマーク  開発:オープンセサミ  

  GBAでは珍しい、完全オリジナルのアクションシューティングゲーム。 当初はメディアミックス展開も考えられていたようだけど、どうも中途半端に終わった(一応、ラジオ&コミックでは展開した形跡が)らしく、 公式ページも消えてるし、アットマーク内の部署だかブランドだかの「めでぃあっと」の存在も、現在行方知れずになっている。
  キャライラストは漫画版「THEビッグオー」などを描いた有賀ヒトシ氏(キャラデザ自体はアットマーク内らしい)。 この人、かつてはゲーム会社に勤めてたそうで、エインシャントのお手伝いとして、 ドット打ちやキャラデザ(「トア」シリーズやSS『バトルバ』)もやってたそうな。 意外なところで意外な人を発見してしまった。


  まず電源を入れた直後に、「メタルガ〜ン♪ スリンガ〜♪」って感じで、 古き良き時代の少年アニメを思わせる主題歌が(ワンフレーズだけだけど)流れてきてやや驚き。 ちなみに、エンディングの後にはエンディングテーマが(やはりフルコーラスではないけど)流れるのだった。

  ゲーム内容はサイドビューのアクションシューティングで、十字キーでキャラ移動、Aでジャンプ、Bでショットというのが基本。 通常時も真上&斜め上方向に弾が撃てるし、ジャンプ中には下にも弾が撃てたりする。
  システム的な一番の特色は「ガンアーツ」だろう。 Rを押しながらレバーを入れると、前転、バック転などの様々なアクションをし、 連続入力することでそれがコンボとして繋がったりして多彩なアクションを行う、というのが一応ウリになっていた。 さらに、R+ショット、R+ジャンプで2種類の「スーパーガンアーツ」(いわゆるボム攻撃)が発動。 ガンアーツを使うには「ガンフォース」というゲージが必要で、これは人型のザコ敵を倒したときに出る「ペルノグラ」というアイテムで回復し、 スーパーガンアーツには、ステージ内の宝箱に入ってたりする、専用の「弾丸」というアイテムが必要となっている。
  このガンアーツの性能は、ポーズ中のタイプセレクトで変化させるごとができ、 ステージをクリアしていく毎に増えていくガンアーツのタイプは最終的には全5種類。 最初から使える「ヤマネコ」は避け動作中心で、その他、パワータイプの「クマ」、空中攻撃が得意な「イヌワシ」、 スライディングが得意な「ヘビ」、最後の「ドラゴン」などがある。 例えば、ヤマネコだとR+上が避け(「KOF」初期の避けを想像するとわかりやすい)だったり、ドラゴンだと空中からのショットがホーミング弾になったりする。
  とにかく、特殊技が多いゲームになっている。 んで、その特殊技がことごとく使えないんだから、話にならない。
  ガンアーツの使い難さは、まずゲージが必要なのでそうムダに使えない(使う気になれない)のと、 暴発しがちで、思ったような技が思ったときに出せないというのもあるし、 何より、そのガンアーツが有効な場面がほとんどないのが問題だったりする (まぁ、ガンアーツが重要な上に使い難いんじゃいよいよ話にならんけど)。
  ガンアーツ以外でも、下+ジャンプで行うスライディングは、スライディング中は無敵になるというものの、 移動距離が短い上の動きがモッサリとしてるので実用性皆無だし、前2回で側転、上2回でバック転、 下2回で前転といレバー2回入れで行う特殊行動も、それぞれ全く実用性がないどころか、やはり時たま暴発するのが困りもの。

  実は、そのスクリーンショットから、 「魂斗羅」シリーズみたいゲーム内容を想像してたんだけど、実際は全く違う。
  4つのステージからなるエリアが4つとチュートリアルステージ、 ラストステージ×2の計19ステージは、それぞれ全く見所・メリハリがなく、敵の出現パターンは実に単調。 敵の種類が少なく、それぞれの動きが単純な上に、複数の敵が絡み合って攻撃してくるような機会はほとんどなく、敵に関しては各個撃破な感じ。 つまり、次々と現れる敵をバリバリ倒していくというゲームではなく、 ジャンプと通常ショットだけを使ってザコを一個一個プチプチと潰していくようにゲームを進めていくことになる。
  ウリのガンアーツがまるっきり浮いてしまったので、攻撃のバリエーションはなくなってしまったし、 その通常ショットはあまり連射が利かないので攻撃の爽快感はない。 ちなみに、ガンアーツの他に「バッジ」という、最終的には4タイプから選べるキャラの基本性能アップ要素があったりするんだけど、 ショットが3WAYショットになるやつは、そもそも一度に相対する敵が少ないので使用機会がないし、 ガンフォースが減りにくくなるやつは、そもそもガンアーツを使わんのでやはり使用機会がないしと、 結局、防御力UPか攻撃力UPを好みで使い分けるだけになってしまった。
  一方で、しゃがみショットには微妙な硬直があったりと、 自キャラの微妙な動きの堅さも気になるところで、操作する楽しさもイマイチと。

  ただ、その一方で、 ステージによっては意外に縦方向に幅があり、ゴールを見つけるのに苦労するなんていうこともあったりするくらいで、 ハシゴを上ったり、飛び石足場をジャンプしたり、つたにぶら下がったり、滑車で滑り降りたりってな具合で、 ジャンプアクション的にステージ内を探索する部分が結構大きいゲームだったりもする。
  じゃあそういうジャンプアクション&探索が面白いかっていうと、残念ながら・・・。 このゲーム、キャラはさほど大きくないのに、妙に画面が狭く感じる。 上下に広いフィールドを考慮してか、常に自キャラがほぼ画面中央に固定されてるからというのがまず第一 (というか、キャラの足が画面中央なので、印象としては中央やや上にキャラがいる感じ)。 んで、見える範囲の割に、キャラの移動がダイナミックすぎるというのがマズい。 ジャンプは必要以上に高く速いし、割と高いところから落ちるシチュエーションも多い。 さらに、下を見下ろす(下に入れっぱなしで画面が下にスクロールする)的なフォローがないのがツラいところ。 その代わりというか、落下即死の場所はなく、ダメージを受けるだけだが、 敵の攻撃共々結構ダメージを受ける代わりに回復アイテムの出現頻度も高いという雑なゲームバランスで、 ボス戦以外の難易度は低めで間延びしたところがある。

  そのボス戦は、微妙にガタつく操作感と大き目の当たり判定によってムダに苦労させられる感じはあるものの、道中に比べれば概ねマシか。 ただ、その強さにムラっけがあるのは気になるところで、序盤なのにかなり強かったり、終盤なのにかなり弱かったりなんてことも。 ラスボスがキツいのは、画面外にボスが出てしまったり、画面外から攻撃されたりと、前述の通りの見える範囲の狭さによるところが大きい。
  各ステージには、入ると「賞金首モード」となる隠しエリアがあって、 プレイヤーから逃げていく賞金首を画面内に捕らえ続けて倒すと、「ソウルダイヤ」というアイテムをゲットできる。 んで、このソウルダイヤを4つ集めると体力の最大値が上昇する。
  ちなみに自分が倒した賞金首は22人中7人。 その状態だと体力の上限はMAXの6割くらいなので、ラスボスで意外に苦戦した原因はここらへんにもあるのかな。 アクションゲームがニガテな人はステージを探索して賞金首を見つけて体力の上限を上げ・・・という形は悪くないと思うんだけど、 ゲームの形式上、その探索が全く面白くないのと、その賞金首が全部同じ動きで戦ってて面白くないので、やりこみ要素としてはイマイチ。
  スコア要素もあるんだけど、画面が切り替わると敵が復活してしまう仕様なだけに、あんまり意味がないんじゃ・・・。

  ステージ間のイベントシーンは、一枚絵+バストアップキャラによるもので、 そこに面白みを期待しちゃNGだし、ちょっと鬱陶しい感じではあるけど、キャラは結構魅力的で、 少年向けアニメっぽいノリということだし、まぁOKとしよう。


  オリジナルのアクションシューティングを作ろうとしたことは評価したいんだけど、これではちょっとお粗末過ぎる。 お手本になるゲームはそれこそ腐るほどあったはずなんで、もうちょっと考えて作ってほしかったな。 そもそも、一番の特徴であるはずのガンアーツがゲームから丸っきり浮いてるんじゃお話にならんだろうに。

2003年6月14日記載