REPORTNinja Five-O
GAME BOY ADVANCE[海外]
2003年4月22日発売発売:Konami  開発:Hudson  

  店頭デモを見たら非常に良さげで、衝動買いしてしまったサイドビューのアクションゲーム。 実際にプレイして「海外の2Dゲームのレベルも上がったんだな・・・」と思ったんだけど、 スタッフロールを見たら、開発を担当したのはハドソンの日本人スタッフだったことが判明した。


  一応、基本的にはオーソドックスなジャンプアクションシューティングで、十字キーで移動、Aでジャンプ、Bで手裏剣攻撃という基本操作。
  普通のジャンプはちょっとクセがあるかな。 最高位置はそんなに高くなく、すぐに最高位置に到達するんだけど、滞空時間(移動距離)はかなり長いという、かなり不自然な形。 ただ、これは鉤縄アクションとの兼ね合いもあるので、慣れるしかないと思う。
  このゲームで一番特徴的なアクションはその鉤縄アクション。 ジャンプ中にもう一度ジャンプボタンを押すことで(通常はジャンプ方向斜め上に、上ボタンを押しながらだと真上に) 「Grapple Hook」(いわゆる鉤縄)を出し、 それを壁に引っ掛けることで、プラ〜ンという振り子アクションが行える。 フックの伸び縮みもでき、プラ〜ンプラ〜ンという勢い付けのレスポンスも良いので、懐かしの『ヒットラーの復活』や『エドワードランディ』よりは、 一応『海腹川背』なんかに近いものがあるんだけど、その動きは明らかに物理法則に反しており、かなりクセがあって、少々戸惑うことになる。 ジャンプにもクセがあるので、かなり近い場所か真上方向以外では、 狙ったところにフックを引っ掛けるのは、相当難しいというか、ちとムリっぽいところもある。 が、慣れるとこれが実に多彩で楽しい。 上方の足場に引っ掛けて、勢いを付けて一気にその足場に上ったり、 天井にフックを引っ掛けてプラ〜ン→フックを外してまた先の天井にフックを引っ掛けてプラ〜ン・・・を繰り返すことで天井をスイスイと移動していったり、 壁にフックを引っ掛け、ちょっと勢いを付けて反対側の壁に・・・を繰り返すことで壁を登っていったり、 天井にフックを引っ掛けて宙ぶらりんになって罠を避けたり、などなど。
  その他、足場の淵に掴まることができたり、しゃがみながらAでスライディング(攻撃判定はないけど、狭い場所を高速で移動可)ができたりもするので、 アクションのバラエティは豊富なゲームと言えるだろう。
  攻撃面での特徴はRボタンによる刀攻撃。 結構モーションがモッサリしてる上に、意外に隙が大きく、使い易い攻撃ではないんだけど、手裏剣のダメージがかなり低く設定されており、 刀で敵を倒すと「Ninjutsu Gauge」(後述)が大きく溜まるので、重要度はかなり高い。 特に、ジャンプ中にRで行う回転斬りは、攻撃範囲が全方位に及ぶ上、ダメージが通常斬りより大きいので非常に重宝する (その代わり着地時に若干隙があるので注意が必要と)。
  このゲームのステージクリア条件は、ステージ内に捕らわれている人質を一定人数救出した後、出口へ向かうこと。 その人質を盾にする敵の存在も、特徴と言えるだろう。 人質を誤って殺してしまうと、単に救出失敗というだけでなく、(理由は不明だけど)自分もダメージを受けてしまうので、 攻撃をしてくる隙にダメージを与えるか、気付かれないように後ろから攻撃する必要が出てくるわけだ。 要素としては面白く、実際、アクセントにはなってたんだけど、直前まで近づいといて敵が攻撃する瞬間に斬るだけな場面がちょっと多すぎるし、 もうちょっと敵に気付かれずに攻撃できる場面を増やすなど、もうひと捻り欲しかったところではある。
  各ステージは一直線ではなく、空間的に結構広い作りになっていて、 定められた人数の人質を救出し、どこかで赤い鍵をゲットし、赤い扉に入ることでステージクリアとなる。 同色の鍵をゲットしないと開かない扉があったり、人質を探したりと、一直線に進むだけのゲーム内容ではない。 まぁ、極端に探索重視じゃなく、あくまでもアクションゲームなバランスではあるんだけど、 ステージによって(特に序盤はムダに行ったり来たりさせられる感じがあったりもする。
  広く動けるゲームということで、2Dゲームながらも気になってくる視点については、 Lボタンによる「Scan Area」モードで、周りをある程度見渡すことができ(その代わり、動けず、攻撃もできない)、ちゃんとフォローされている。 敵がこちらの視界に入らないと反応しないというのは不自然ではあるんだけど、ゲーム内容を考えれば当然の仕様と言えるだろう。
  主人公はパワーアップアイテムにより2段階にパワーアップし、 Lv2では通常ショットが3WAYショットになり、Lv3では敵を貫通するレーザーのようなショットになる。 ダメージを受けると1段階パワーダウンし、パワーアップアイテムの数もそんなに多くないので、 パワーアップ状態を維持し続けるのは難しいとはいえ、ザコ的を一撃で倒せるLv3の状態はちょっと強すぎる感じも。 特に難易度Hardとかだと、Lv3じゃいないと非常にキビしいというか、Lv3だと一気にラクになってしまうステージがあったりもする。
  また、ボム的な存在として、「Ninjutsu Gauge」がフルの時にAB同時押し発動し、 画面上の全ての敵にダメージを与える「Super Ninjutsu」というものがある。 結構苦労させられる中型の敵(Samurai)も一撃で倒してくれる上に、人質もちゃんと解放してくれるので、かなり助かる。 さらに、Ninjutsu Gaugeが満タンじゃない時にAB同時押しすると、 「Invinciblity Ninjutsu」が発動し、ゲージが減っていき、それがゼロになるまで完全無敵状態に。 少しでもゲージが溜まっていれば使えちゃうので若干甘い感じもするけど、普通に使おうとするとある程度ゲージが溜まってる必要はあるし、 人質をとってる敵にはほとんど有効じゃないし、 なんだかんだいって助かるSuper Ninjutsuの方にゲージをまわしたいので、バランス的に破綻しているわけじゃない。

  通常ステージ×3+ボスステージからなるミッションが5つ用意されている。 計20ステージというとそれなりのボリューム感があるように思うけど、 個々のステージも大して長くないので、ちいとボリューム的には物足りなさが残るかも。 自分も、もう1つか2つはミッションがあるかと思ってたし。 ただ、「Easy」「Normal」「Hard」という3段階の難易度が用意されており、単に敵の強さ(ダメージ)が違うだけではなく、 敵の配置(種類)も結構変わってたりするのが好印象だし、 人質を誤って殺してしまったときに自分が受けるダメージも、Easyは体力の1/4、Normalは体力の1/2、Hardは即死というようになっている。 さらにEasyは敵が弱く、Ninjutsuゲージの溜まりも早く、体力回復アイテムが出る頻度も非常に高い代わりに、 最初の3ミッションで終了ということで、“練習モード”あるいは“お試し版”的な意味合いが強い。 Easyはちゃんと易しく、Normalには歯応えがあり、Hardにはそれ以上の歯応えが、こういう基本がちゃんとできてるところは評価したいな。
  ちなみに、自分は初めからNormalでプレイ。 序盤をプレイしているときは、「Grapple Hook、人質、共に若干消化不良か・・・」と思ってたんだけど、 中盤以降、それらの要素はちゃんと生かされていたし、ステージ自体のボリュームはさほどではないものの、 難易度的にかなり歯応えがあり、結構繰り返しプレイする必要があるので、そこまでの物足りなさも感じなかったな。
  残機制ではなく死んだらステージ最初からでフリーコンテニューなのも、残機制を引きずってる意味が分からないゲームが多い中、好印象だ。
  一点気になったのは、セーブ&中断の仕様。 一応オートセーブされているのも関わらず、ゲーム中にポーズをかけて中断すると、 そのステージからではなく、そのミッションの頭からプレイしなくてはならない。 「こりゃキツい!」と思ってたんだけど、実は、コンテニューでNoを選択すると、次はそのステージから始めることができることが判明 (一度クリアしてから気付いた・・・)。 よって、ゲームを中断したいときは、自滅してコンテニュー画面に進む必要が。 大した手間じゃないにしろ、無駄な手間なのも事実だし、すぐに中断できないのは携帯ゲームとして大きなマイナスだろう。

  絵的には非常に地味。 自キャラにしても敵キャラにしても背景にしても、特に描き込まれてるとは感じられない。 自キャラもなんだかカッコ悪いし、演出も地味でこれといった見せ場もない。 スクリーンショットを見ただけじゃ、セガマークIIIのゲームのように見えちゃうかも
  でも、これが動いてると“面白そうな気配プンプン”なのだから、分からないもんだな・・・。 キャラクターの細かい動きは凝ってたりするし、プリレンダCG取り込みじゃなく、ドット絵なのもポイント高し。


  好きなときに中断できないのは携帯用ゲームとしてイタいし、 絵的に激しく地味な上に、人質に関してはもうちょっと煮詰めてバラエティを考えてほしかったけど、 久々に新鮮かつ楽しい2Dアクションゲームに出会えた。 肝心のGrapple Hookの操作に慣れを要するだけに、ゲームをクリアする頃には、 ゲームを始めた頃とは全く違う華麗なプレイができるようになってる(はず)。 こういう上達感を味わえる2Dゲームって、結構希少だと思うな。
  しかし、これが国内未発売ってのはねぇ・・・。 そういう判断をされちゃうのが情けないというか、なんというか・・・。

  【7/9追加】よく考えたら、ゲームを中断するには、ポーズをかけずにそのまま電源を切ればいいだけだった。マヌケすぎ・・・。携帯ゲーム機的な仕様に、まだ頭が慣れてないのか・・・。

2003年6月30日記載