REPORTクロノアヒーローズ
GAME BOY ADVANCE
2002年12月13日発売発売:ナムコ  

  気が付けば、いつの間にか7本も出てた「クロノア」シリーズの最新作。 つまり、2002年4月発売PS『クロノアビーチバレー』、2002年8月発売GBA『風のクロノアG2』に続く、シリーズ最新作ということになる。
  ホントは先に『G2』の方をプレイする予定だったんだけど、手近なところに見つからず、先にこの『クロノアヒーローズ』のプレイとなった。


  一応、大まかなジャンルで言えばアクションRPGということになるようだけども、 細かく見ると、ステージクリア型アクションRPGという、割と変わったゲーム内容になってるのがわかる。
  ゲームの最小単位であるステージは「エリア」と呼ばれ、複数のエリアからなる「ビジョン」、 複数のビジョンと各種ショップからなる「ワールド」、ワールドが繋がっている「ワールドマップ」から構成されている。 ビジョン同士の繋がりは概ね一本道で、ビジョン内のエリアを次々と最後までクリアするとそのビジョンをクリアということになり、次のビジョンが出現、 エリア内ではアイテムを使わないとビジョンマップには戻れない。また、ワールド同士の繋がりは完全に一本道。 そのワールドの最後のビジョンの最後のエリアでボスを倒すとワールドクリアで、次のワールドが出現する。 要するに、各エリア内が(これまでのような)横スクロールアクションではなくトップビューアクションということと、 道中にショップがあることを除けば、これまでの「クロノア」シリーズと同じような作りということになるわけだ。

  というわけで、各エリアはトップビューのアクションゲーム。
  敵には青、赤、黄という3種類の属性がある。 で、A、Bボタン共に性能的には同じ攻撃なんだけど、それぞれ赤攻撃、青攻撃となっており、 同属性の敵にしかダメージを与えられないという仕掛けで、残りの黄属性の敵は必殺技を使わないとダメージを与えられない。 必殺技を使うには、敵を攻撃したり(ダメージを与えなくてもOK)、アイテムを使うなりして必殺技ゲージを溜める必要があり、 それが一定以上溜まってる状態でAorB押しっぱなしで溜め、リリースで発動。 Aは全方向に対する攻撃、Bは進行方向に対する攻撃と、2種類の必殺技が用意されている。 敵を攻撃すると敵の体力バーが表示され、その色で属性は判断できるんだけど、敵の系列によって色は決まっているので、その判断で困ることはないだろう。 取り立てて面白い要素ではないし、それがゲームに深みを与えてるとは思わないけど、アクセントとして悪くない要素だったと思う。
  このゲームでもう1つ特徴的なのは、 「クロノア」「ガンツ」「パンゴ」という3人のキャラを使い分けていくという点(Lボタンで随時切り替え)。 クロノアは一番足が速くて体力が少なく、基本は近接攻撃、パンゴは移動が一番遅くて体力が多く、使うのは爆弾系の武器、 ガンツは遠くの敵も攻撃できる銃系の武器を使う。
  それ以外の操作は、セレクトボタンで体力回復などの消費アイテムを選び、Rでそれを使用するのみ。 特に激しいアクションが必要にならないであろうことは、用意に想像が付くと思う。 ちなみに、RPG風ということで、(こちらも相手も)攻撃が必ずヒットするわけじゃないし、いわゆるクリティカルダメージがあったりも。 また、敵を倒すことで直接経験値を得るわけではなく、 敵を倒したときに出現する「夢のかけら」をゲットすると経験値を得るという仕掛けになっている。これが地味に気持ちイイ。

  正直、エリア内の作りはお世辞にも面白いとは言えない。
  ジャンプもできないし、1エリアのマップは小さい上に単純な作りだし、仕掛けと言えば、鍵とそれに対応した扉くらいのもんで、 アクションRPGといっても「ゼルダ」みたいな内容をちょっとでも期待するとエライ目に会う。 背景も同じヴィジョン内では全く代わり映えしないし、絵的に見所のあるステージもない。戦闘も特に面白いわけでもなく・・・。 敵は復活しないので、迷路っぽくエリア内を行き来させる仕掛けも、面倒くさいだけ。タルい。

  そんな中、成長・カスタマイズ要素にはそれなりの工夫が見られる。
  キャラクターには「AT」「SP」「DF」「AG」という4つのステータスがあり、 ATは攻撃力、SPは必殺技の威力、DFは防御力、AGは素早さで攻撃のヒット率、被ヒット率、クリティカル率、被クリティカル率などに影響。 プレイヤーは、自キャラのレベル分の「カスタムポイント」を、エリア間に好きなように各ステータスに振り分けることになるんだけど、 装備する武器によってATとSPの上限が、防具によってDFとAGの上限が決められているという形。 さらに「ブーストチャージ」という要素があり、そのステータス上限一杯までカスタムポイントを割り振ると、ボーナスポイントが貰える。 つまり、上限4の武器に3割り振るより、上限3の武器に3割り振った方がその能力が高くなるというわけ。
  敵のバリエーションはそれなりにあって、例えば、盾を持ってる敵は爆発系武器以外では横や後ろからじゃないとダメージを与えられないし、 チョロチョロと動くやつ用に小回りの利く武器もほしいし、黄属性の敵用に、SPが高いキャラも用意しておきたい。 特に3キャラを使い分ける状況であれば、そのキャラそれぞれにカラーを付け、その使い分けをするとラクに進めるようになる。 つまりこのゲームは、3つのキャラを使い分けなくちゃならないというより、使い分けるように役割分担をするところに面白みがあるゲームと言えるのかもしれない。
  ただ、そこまで選択の幅があるかというと・・・。 例えば、クロノアには、リング、ソード、ハンマー、鉄球、ジャノメなどの武器があって、 それぞれ結構性能差があるにも関わらず、小回り利くソード以外は使い勝手がよいとは言えず、結局ほとんど使うことはなかった。 パンゴの爆弾系はどれも使い勝手は似たようなもんだし、ガンツも基本のマシンガン系以外は、使うポイントが見つからず。 AGはヒット率に関わってくるので最優先で能力を上げたいところだし、 後はキャラによってATとSPのバランスを考えればいいだけ(というか、黄属性の敵の存在によって、誰かはSPを高くしておいた方がいい)。
  アクセントとなるはずの必殺技は、黄属性の敵の存在によって、 (特に終盤を除くと)状況打破というより黄属性の敵へ攻撃手段としての色合いが濃くなってしまっている。 なんせ、黄属性の敵は通常攻撃では全くダメージを与えられないので、それ用にある程度温存していく必要がでてくる。 まぁ、ダメージを与えなくても攻撃をヒットさせれば必殺技ゲージが溜まるというフォローがあるので、 エリアがクリアできないような状況には陥らないんだけど、必殺技ゲージを溜める為にダメージが与えられない敵に延々と攻撃を繰り返すのはタルい。
  というように、敵にダメージを与えて倒した方が必殺技ゲージの溜まりは速いので、 場合によって「どこかにいるかもしれない黄属性を先に倒さないと、必殺技ゲージを溜めるのがタルいからな・・・」という理由で、 目の前の敵をスルーして先に進むことはあっても、基本的には目の前の敵を滅殺気味に進むだけ。単調かつ大味
  ボス戦は、工夫の跡は見られるものの、体力回復アイテムが多く持て、レベルアップで強くなるゲームということでか、やはり大味さは拭いきれず。 キャラを切り替えて戦わせるようなボスが見当たらなかったのも×。

  その代わりというか、ストーリーにはちゃんとメリハリがついてて、 ワールドによってはキャラクターが分かれて行動したりする(つまり、キャラ固定のビジョンが用意されてたりする)など、単調にならないような工夫は見受けられる。
  そのストーリーはステージ間のイベントシーンで、フェイスウィンドウ+テキストという形で進行。 というと、極めてオールドスタイルを想像すると思うんだけど、 このゲームの場合、フェイスウィンドウに動きを持たせてるのが新鮮でナイス。 コロコロ変わる表情と一緒に、フェイスウィンドウが横に動いたり、傾いたり、と。 ただ、キャラクターと話の流れ方はかなりストレートに少年漫画チックなもんで、 ちょっと鼻に付くというか、「なんだかな〜」という印象を持つ人も多いはず。 個人的にはイベントシーンの作りに助けられたこともあって、「これはこれでいいか」って感じなんだけど、さすがにちょっと気恥ずかしいところも。小賢しいというか。
  ちなみに、キャラは共通だけどこれまでのシリーズと話的な繋がりはない模様。 例えば、仲間のガンツや敵ボスのガーレンは、前の『G2』で既出らしいんだけど、そういう素振りは全くナシ。いわゆるパラレルワールドってやつか。

  グラフィックに関しては特に言うべきところはないんだけど、フェイスウィンドウの絵はちょっと雑な印象だったな。 まぁ、そこらへんは動きとバリエーションでカバーなんだろう。
  音楽関係は無難なところ。結構攻撃には爽快感があったし、SEは良くできてるんだろう。 ゲームクリア後には、プログラム機能まであるミュージックプレイヤー出現。 フタをしても電源が切れず、フロントライトを消せばかなりバッテリーが持つGBASPなら、 携帯オーディオ的な使い方もできるんじゃないかな? と思ってたので、実際聞くかどうかは別にしても、評価できる試みだと思う。 音と言えば、電源を入れるといきなり歌い出すのでビックリするんだけど、 「『メタルガン』のようにワンコーラスだけか・・・」と思いきや、エンディングではそれをフルコーラス気味で歌っちゃったりする。

  難易度は、基本的に難しくはない。 エリアのマップは単純なんで詰まることはないだろうし、戦闘にもあまり工夫の余地はなく、単調。 ただ、自分の場合、経験値稼ぎ的な繰り返しプレイは一切行わず、 DFステータスをほぼ無視して他のステータスに回してたので、そうヌルすぎという印象もなかったな。 回復アイテムも持てる数に限りがあったり、一度ビジョンに入るとアイテムを使わないと抜けられなかったりというのも良かった。 逆に言うと、レベルアップに励んで常に全てのステータスがブーストチャージなんていう状態でプレイすれば、かなりヌルくなりそうな感じも受ける。 さらにその逆を言うと、ステージ内の敵を概ね倒していけば、 特に経験値稼ぎをしなくても、敵が強すぎてどうにもならないという状況には陥らないわけだが (ある程度ステータスに偏りを持たせ、その時点での最強の武器にこだわらなければ、2、3のステータスはブーストチャージという状態で進むことができる)。
  ちなみに、やはり単調にならないようにという配慮であろう敵がいない純パズル的なパズルエリアは、 単純で面白みに欠けるし、ゲーム全体から浮いてる感じは否めず。蛇足気味だった。

  最後になるけど、割と根本的な部分で頂けなかったのはその操作性で、 妙に斜めを向いたまま止まり難かった(つまり、斜めに向いて止まったつもりが、横を向いてたり上を向いてたり)。 近接攻撃は割と当たり判定が大きめだし、 飛び道具専門キャラのガンツはLボタン押しながらで方向を固定したまま動けるということもあって、 致命的な欠陥というわけではないんだけど、結構気になった部分。 でもコレは、GBASPの十字キーの問題のような気がしないでもない。


  結構爽快感はあるし、適度なアクセントが付いてるので、単調すぎて話にならないということはない。 ハッタリな部分も多いけど、カスタマイズ要素に一工夫あるのも良い。ボリューム感も結構なもの。 が、いかんせん肝心のゲーム部分が余りにも薄味すぎた。 色んな要素が色々と工夫されているのに、肝心の面白いと思わせる要素が何一つなかったという。 まぁ、暇潰しツールとしては、悪くない選択かもしれない。

2003年7月27日記載