REPORTクラッシュバンディクー アドバンス
GAME BOY ADVANCE
2002年7月18日発売発売:コナミ  開発:Vicarious Visions  

  「クラッシュバンディクー」と言えば、PS時代のSCEを代表するアクションゲームシリーズだったんだけども、 そもそも、キャラクターの版権は元からUniversalにあったらしく、PS後にUniversal Interactive Studioとコナミが提携し、 マルチ展開で『クラッシュバンディクー4』がリリースされたのは記憶に新しいところ。 このGBA『クラッシュバンディクー アドバンス』もその一環としてリリースされたタイトルといってよいだろう。 海外で2002年2月に発売された『Crash Bandicoot: The Huge Adventure』のローカライズ版ということになる。
  開発は、GBA『スパイダーマン ミステリオの脅威』や GBA『Bruce Lee: Return of the Legend』など、プリレンダCGを利用した2Dゲーム製作の実績を持ち、 GBA『SK8 Tony Hawk PRO SKATER 2』や GBA『Jet Grind Radio』など、据置機ゲームの携帯用機版製作の実績もあるVicarious Visions。
  ちなみに、自分がこのシリーズでプレイしたのは、 PS『クラッシュバンディクー』とPS『クラッシュバンディクー2』のみ。


  ハードがGBAということで、メインはサイドビューのジャンプアクションステージとなっている。 元々、3Dステージと2Dステージが混在していたゲームだし、3Dステージと言っても前後(画面の奥・手前)に進むだけという、 3Dアクションゲームとしてはかなり発展途上だった内容ということもあって、あまりその印象は強く残っておらず、プレイしてて違和感を感じることは無かったな。
  元がポリゴンキャラのゲームだけに、プリレンダCGによる2Dグラフィックにも違和感ナシ。 ただ、通常ステージには、ジャングル風ステージ、氷山風ステージ、下水道風ステージ、 宇宙ステーション風ステージという4種類しかなく(で、それがワールドに関係なくバラバラに配置されている)、 見た目的にもそのそれぞれは変わり映えしないので、若干バリエーション不足な感じは受ける。
  十字キーで移動、Aでジャンプ、Bで「スピンアタック」というのが基本操作。 十字キー下でもしゃがむことはできるんだけど、Rもしゃがみボタンとなっており、スライディングは十字キー左右+Rでしか行うことができない。 ちなみに、しゃがみながらジャンプすると「ハイジャンプ」という、通常よりもホンの高いジャンプができるんだけど、 本当に地味な違いなもんでずっとこの操作に気付かず、途中で詰まりそうになってしまった・・・。 スピンアタック直後のジャンプが勝手に小ジャンプになってしまったりと、若干、アクションとアクションの繋ぎは硬く感じられるものの、まぁ許容範囲内だろう。
  4つのワールドそれぞれ5ステージ+ボスステージという作りで、一度クリアしたステージではタイムアタックが可能になる。 そもそもヌルいゲームではないし、タイムアタックはタイムアタックで結構面白いので、ボリューム感というかやり応えは十分だろう。

  これまでのシリーズ同様(一応工夫されてはいるけど)かなり淡白なボス戦をクリアすると、 少なくとも1作目、2作目では無かった、「パワーアップアクション」なる特殊なアクションを覚えていくという要素があるのが目新しい点。
  ボディープレスが強力になる「スーパーボディープレス」、 Lを押しながら動くとダッシュになるというタイムアタック用の要素「スピードダッシュ」はいいとしても、 2段ジャンプが可能になる「ダブルジャンプ」と、ジャンプ中にBボタン連打で飛行距離を伸ばせる「竜巻スピンアタック」は、それによって行動範囲が広がるアクション。 で、一応、これらのアクションがないと進めない(あるいは箱が壊せない)場所があるステージも無くはないんだけど、 かなり数は少なめで、“アクションをゲットしてまた前のステージをやり直して・・・”という作りは若干中途半端に感じられた。 また、ダブルジャンプがゲームのテンポを崩しがちなのは、こういう要素があるゲームではありがちな話なんだけど、 このゲームの場合、いかにダブルジャンプをしないか(通常ジャンプで行けるところは通常ジャンプで行くか)が、タイムアタック時には結構重要になってくるので、意味がないことではないだろう。

  とりあえず、サイドビューアクションのステージは、 シンプルなゲーム性、全体的なテンポの良さ即死の多いシビアさ、箱をパコパコと壊していく地味な爽快感などなど、 非常に「クラッシュバンディクー」っぽく概ね良くできてると思う。 ガンガン死ぬゲームながらも、適度に残機が増えていくゲームでもあるので、残機制ってことが足を引っ張ることもない。
  ただ、プレイしててちょっと違和感を感じるはず。 というのも、自キャラの足場は、奥行きがあるので平行四辺形型のタイルのような形で表現されている。 で、普通に考えれば、上辺と下辺の中間が当たり判定になるはずなんだけど、なぜかこのゲームの場合、下辺が当たり判定の基準になってるっぽい。 ・・・若干分かりにくいかもしれないけど、要するに、右から左に進んで行く時に、足場に跳び乗ろうとすると結構手前でもセーフな印象になるのに対し、 足場から跳び降りようとすると微妙に早く下に落ちてしまう印象で、こころもち早めにジャンプする必要が出てくる。 これが何気に相当厄介なんだよなぁ。 これに気付いて意識し出せばまだマシになるとはいえ、それでも(絵的には不自然なので)違和感は残っており、 特にタイムアタックの場面では結構ヤキモキさせられる。全く意図不明なバランス調整だった。
  例のごとく、ステージ内で?マークがついた足場に乗ると、「ボーナスチャレンジ」ステージへ突入。 敵がいない代わりに若干テクニカルな作りになってるショートステージなんだけど、 ここで死んでも残機は減らずにボーナスチャレンジ突入前からの再開となる仕様が嬉しいところ。 また、タイムアタックモードでも残機は減らないようになっている (その代わり、ステージ内のエクステンドは無くなってるし、チェックポイントが無いのでミスをしたらステージの最初からやり直すことになる)。 ここらへんの配慮は(当然といえば当然とはいえ)評価できる部分だ。

  この部分は結構楽しめたんだけど、問題はその他のステージ
  4ステージある8方向に自由に(?)動ける水中ステージは、 小回りが聞かない操作性がかなり難物であるにも関わらず、これといった面白みがない。
  さらに、3ステージある「ジェットパック」を背負った『スペースハリアー』みたいな感じの擬似3Dシューティングステージは、 こちらの攻撃の当たり判定が小さいこともあって、攻撃を避けながら敵を攻撃するってのはちょっとムリがある操作性となっており、 やはり面白さがどこにあるのか全く分からない(でもスクロールというかアニメーションしている足元の雲海のビジュアルは異常に綺麗で一見の価値アリ)。 共に特にタイムアタックは面白くなかったし、単なるゲームのアクセントとするには、ちょっと分量が多すぎる印象だった。
  また、氷山ステージ内にある画面手前に進んでいくシーンも、先がどうなってるのかわからない上に、遠近感が非常に掴み難く、 面白いとは言い難いのだが、GBAというハードで例えば画面奥に進むようなゲーム形式にすると、 さすがにムリがありそうで、いよいよつまらないものになりそうだし、ある程度は納得できる部分ではあるか。

  例のごとく、ステージ内の全ての箱を壊してクリアするとダイヤをゲット。 さらに、4つのステージには4色のカラーダイヤが隠されていて(どのステージにあるかは分かるようになってる)、 その他のステージでカラーダイヤを取ってからでないと進めないルートが4つ用意されており、その先にもダイヤがある。 つまり、合計24個のダイヤと、4つのカラーダイヤがあることになる。 さらに、タイムアタックで一定のタイムをクリアするとトロフィーが貰える。 で、全てのダイヤを集め、全てのステージでトロフィーをゲットすると、ラスボスを倒した後に最終ステージに進めるという仕掛け。 それなりに長く遊べる仕掛けではあるけど、難易度が高めなだけに、一度クリアしてから真のエンディングまでが結構長く感じられる。 特にタイムアタックは繰り返し繰り返しプレイすることになり、難易度が高めなので、ダイヤを全て揃えた時点でも、何らかのイベントがほしかったところ。
  その最終ステージは強制スクロールのサイドビュージャンプアクションステージで、 難易度はちょい高めだけど、そこまでの面白みもなく、若干肩透かし気味だったし、洋ゲーである以上、エンディング関係に期待してはダメ。 ちなみに、オープニングとエンディングは、プリレンダCG一枚絵&テキストという平凡なイベントシーンで進行する。 イベントシーンで押していくゲームではないにしても、もうひと工夫ほしかったところだ。


  かなりヌルめなGBA『伝説のスタフィー』をプレイした後、 GBA『伝説のスタフィー2』とほぼ同時進行でプレイしたこともあって、そのシビアな感覚は心地よくも感じられた。 若干大味なところはあるけど、シビアさとテンポの良さには及第点が付けられる、悪くない一本だと思う。

2003年10月24日記載