REVIEWThief II: The Metal Age
PC
2000年3月23日発売発売:Eidos Interactive  開発:Looking Glass Studios  

  有名なステルス系FPSの2作目。 「Thief」シリーズの位置付けであるとか、大まかなゲーム内容は前作のレビューを参照のこと。 前作同様、3段階の難易度の真ん中であるHardでクリアしてのレビューということにしてみた。


  基本路線は前作から大きく変わっていない。 プレイヤーは泥棒「Garrett」となり、闇に隠れ、足音に気をつけながら、数々のミッションをこなしていくことになる。 広いステージ、結構自律的に動いている敵、(良い意味で)プレイヤー放置気味なところ、キビしめの難易度、 プレイ中に流れの中でその目標が変化したりする仕様なども前作の流れを継承。英語の意外なキビしさも同様。
  そんな中、最大の変化といえば、 サブタイトル「The Metal Age」とあるように、 文明レベルがやや上昇し、メカっぽい部分がかなり大きくなったことだろう。 例えば、前作ではハンマーを信仰の対象とする「Hammerite」という教団が主な敵だったわけだけども、 今回は「Mechanist」という機械を信仰の対象とする新興宗教が主な敵となっており、 中盤以降は、なんと監視カメラやロボット系の敵が出てくるようになっている。 逆に言うと、ゾンビなどのモンスター系がほとんどなくなった代わりに、メカ敵が追加されたといった感じか。 また、前作で片目を失ったGarretteは、その後、その片目に機械製の義眼を入れたという設定で、 いつでもズームイン・アウトが可能になってたり、 「Scouting Orbs」というそれを投げたところからの映像が見えるようになる偵察アイテムが使えるようになったりもした (ただ、ここらへんはゲームプレイを大きく変えたわけではない)。
  さらに、新たなアイテムとして、暗闇を照らすことができる「Flare」、 一定時間移動速度が上がる「Speed Potion」、 落下速度が下がって高いところから飛び降りれるようになる「Slow-fall Potion」、 極短い時間だけど透明になれるというかなり反則気味な「Invisibility Potion」、 前作では敵として出てきた爆発するカエルを使って敵を攻撃することができる「Frogbeast Egg」などが追加。 どれもゲーム性を大きく変えるものではないものの、バリエーションを増やすという意味では面白かったと思う。
  ただ、個人的に感じた一番の変化は、とにかく、ひとつのステージが大きくなったことだ。 実際、ステージ数も若干増えている(12→15)んだけど、それ以上にプレイ時間は長くなったはず。 自分の場合、クリア時の累計プレイ時間は30時間を越えたし、1つのステージで2時間を越えるようなことはザラ(最終ステージは4時間もかかった)。 特に大きな建物内でのミッションが増え、地味ながらも確実にパワーアップしてるポイントと言えるだろう。 また、いわゆるシークレット要素(隠し扉など)が追加されたのも、 リプレイ性を高めるということではプラスだった。 ステージ内での自由度の幅も確実に上昇してると思う。
  で、確かに、メカ系の敵はキビしい。 剣や通常の弓ではダメージを与えられず、 「Fire Arrow」や「Mine」を使わなくちゃならないし、当然、その際には大きな音を立てることになる。 つまり、なるたけ避けなくちゃならないということになるんだけども、 それでも、前作のモンスター系のような鬱陶しさはなく、 ある意味、分かりやすい相手ではあるので、ここもプラスに評価したいところだ。 戦闘を強いられる場面はかなり少なくなってると思う(もしかしたら皆無かも)。 監視カメラも、題材にマッチした面白いネタだった。
  一点、苦労させられたのはハシゴの操作性。 まぁ、大抵のFPSで引っかかるところなんだけども、 上に登るためには上を向かなくちゃならず、そうすると自分がハシゴを登りきったのかどうかがよくわからない。 ステルスなこのゲームではこれが結構イタい。 また、ハシゴから素直に降りることができないのも×(ジャンプしなくちゃダメ)。 ジャンプしないでもハシゴに登れるようになった反面、 体がハシゴに吸いつけられるようになって操作が不自由になることもしばしば。

  グラフィックは、その質自体は前作とさほど変わってないと思う。 フォグ効果の追加が最大の変更点というか、向上のポイントらしいんだけども、 自分の場合、グラフィックボードの問題なのか、そのフォグ効果は全く得られなかったし・・・。 ただ、その微妙な変化が結構大きく、前作に比べると絵的な不満はかなり少なかったりする。 ステージにしても敵にしても、やや無機質なものが増えた(生物的なものが減った)のも大きいかもしれない。


  とにかくエポックメイキングだった前作ほどの評価はないようだけども、個人的には前作より俄然熱くなれた一本だった。 代わり映えしないっちゃしないんだけど、その微妙な変化が結構デカい。
  ただ、チュートリアル的なステージがないことからも分かる通り、 あくまでも前作をプレイ(クリア)した人のためのゲームという位置付けでもあると思うので、いきなり本作からってのはちょっと薦めにくいものがある。 そういう意味では、せっかくだから新作の『Thief: Deadly Shadows』に期待することにしよう。

2004年3月29日記載