REVIEW武刃街 BUJINGAI
PlayStation2
2003年12月25日発売発売:タイトー  開発:タイトー/レッド・エンタテインメント  

  主人公キャラにGacktを起用したアクションゲームで、パッケージにも書いてある通り、タイトー創立50周年記念ソフトだったりもする。 開発はタイトーとレッド・エンタテインメントとのコラボ。 別にレッドが開発担当ということではないらしく、どちらかっていうと、実開発のタイトー、企画のレッド、そんな役割分担だったっぽい。


  設定は(一応)未来。 西暦22XX年に核戦争が起こり、文明社会が崩壊、人類に残されたエネルギーは自然のみという状態となり、 西暦は終わりを告げ、新たに「技暦(ぎれき)」の時代が始まる。 時は流れ、技暦674年。 「鬼」が支配する島「剣鬼相見島(けんきそうけんとう)」の地に、鬼と化したかつての友を止めるため、 2本の剣を操る武を極めた男「ラウ・ウォング」が舞い降りた、というのが話の導入。
  既に怪しいものを感じてるかもしれないけど、かなりバカゲーテイスト溢れるゲームでもある。 なんせ、舞い降りたというのは比喩ではなく、彼が本当に宇宙から舞い降りてくる。 このゲームの最初のシーンは、主人公(≒Gackt)が宇宙空間を演舞しながら光に包まれて飛んでいるという場面。いきなり全開だ。
  で、アジアンテイストを標榜している通り、登場人物は中国名。 主人公は「劉 王羽(ラウ・ウォング)」、ライバルというか敵役となるのが「雷 震龍(レイ・ジェンロン)」、 その二人との関わりが徐々に明らかになっていく謎の美女「蓉華(ヨーファ)」、 今は亡きその二人の師匠である伝説の武人「殴 天災(ナグリ・テンサイ)」。 ・・・なんか、ヘンなのが一人混じってるけど、そのGガンダムにおける東方不敗的な彼が、このゲームのバカゲーテイストを引っ張っていくことになる。
  本作のキャッチコピー「空前絶後のJUST武侠!!」」もいい感じでおバカだ。
  基本的に、Gacktの起用は上手くハマってたと思う。彼のどこまで本気か分からないあの怪しさが、このテイストにベストマッチ。 ただ、意外にもラウのセリフは皆無でゲームは進行していく。 アクの強いGacktの声でセリフを喋らせると、必要以上にGackt色に染まってしまう危険性が高いので、これも好判断だったろう (そもそも彼は声優じゃないんだし、そういう意味での危険性を回避したのも大きい)。 んじゃ、彼の起用はどの部分?ってことになるわけだけども、 主人公ラウの顔のモデリング及び、モーションキャプチャー、その他の掛け声等の細かいセリフを担当している。 彼がモーションキャプチャーを担当する意味はよくわからんけど、特典映像でのその映像を見ると、 なるほど武道の経験がある彼らしく、なかなかキレのある動きをしているし、少なくともそれがマイナスになったということはないんじゃないかな。
  まぁシナリオはあってないようなものというか、 若干言葉足らず気味なんだけど、アクションゲームなわけだし、イベントシーンが冗長になるよりはマシだろう。 あまりにも唐突&尻切れトンボだった最後はいただけなかったが。

  ゲームの形式としては、全8ステージ(最終ステージはラスボス戦なので実質7ステージ)からなる格闘アクション。 左スティックでキャラの移動、□で斬り、×でジャンプが基本。 △の「特殊斬り」は通常「旋風斬り」となり(さほど範囲は広くないが)周囲の敵を一掃する攻撃となり、 ○の「妖術」で、装備してる技に応じて妖術ゲージを消費して攻撃する技を出す。 右スティックで視点操作、R2でいわゆるカメラリセット、R1がロックオンで、L1がロック対象の切り替えとなる。
  このゲームのコンボは若干変わっていて、□ボタン連打による連斬から、△ボタンを押すと地味な特殊斬りが出て、 その後、□で打ち上げ斬り、○で妖術、△で旋風斬り(△単体と同じ攻撃)、×で「百裂脚」へと派生する。 空中にスペースがあるなら、打ち上げ斬りからジャンプで跳んで、 さらに空中で追い打ちをかけることができ、これが一番ダメージが大きく、見た目的にも華麗。 逆に上が狭いなら百裂脚で追い打ちをかけたり、周りに敵がいれば旋風斬りでふっとばしたり、 もちろん連斬を途中で止めるという選択肢もあったりと、なかなか意味のあるシステムになってるんじゃないだろうか。
  このゲームをプレイしてまず感じるのが攻撃モーションが冗長なことだろう。 攻撃ボタン1回で1回斬るような形ではないし、結構動いてしまうので、敵を連続斬りしてる内に動いていってしまい、下に落下なんてことも。 ただ、(後述するが、あくまでも並難易度までに限った話で)ソレをアリにしてるのが、 このゲームの攻防で最も重要となってる「剣戟」システムだ。 このゲームには防御ボタンが存在しない。 その代わり、真正面からからの敵の攻撃は自動的に防御し、「剣戟ゲージ」(これは時間と共に徐々に回復)を消費する。 特に敵の連続攻撃を防御した場合は剣戟状態となり、このときに□ボタンを押すと「剣戟カウンター」という、 特殊なエフェクトが付いた(そして通常時よりダメージが大きい)反撃を行う。 また、□の代わりに×を押すと攻撃の回避を行うので、敵によってはこれで敵の背後に回って攻撃したり。 剣戟ゲージを持つ敵もいるので、そうなるとお互いに剣を振り回しっぱなしのチャンバラ的攻防になってくるわけだ。
  また、敵の妖術に対しては剣戟状態ではなく「対妖術防御」となり、 □ボタンを連打することで、妖術ゲージが回復、これが満タンになったときに○を押すと、 ダメージが大きい無敵技「妖術カウンター」が発動(妖術ゲージは全て消費)。これは特にボス戦で重要になってくる。
  一応、成長要素もあって、敵を倒すと出現する「霊珠」がお金のようにな存在となり、 ステージ間にそれを消費して各種ステータスを上昇させることが可能。 剣術をつかさどる「龍牙刀」の強化、妖術をつかさどる「天霊剣」の強化、 体力ゲージの増加、妖術ゲージの増加がそれぞれ3段階、剣戟の強化が5段階 (MAXまでに必要な霊珠の数は同じ)。 普通にプレイして1周目で全部MAXってことはないだろうけど、2周目で早々にMAXになる程度なので、それほどウェイトは大きくはない。 ただ、問題なのはその大雑把な強化の段階ではなく、その内容。 結局、ボス戦での最大の武器は妖術カウンターになるわけだけども、 その妖術ゲージを溜めるには対妖術防御を行わなければならず、それができる時間はその時の剣戟ゲージの量による。 よって、剣戟の強化はおそらく最優先になってくるはず。 結構ボス戦はキビしく、リトライする可能性が高いことを考えれば、体力ゲージの増加も重要。 問題はそれ以外。 龍牙刀の強化は、連斬の長さが1ずつ増えるんだけど、 結局、連斬が全てヒットするまで体力が持ってくれるザコ敵はほとんどいないし、 ボス戦でも連斬が全てヒットするようなシチュエーションは極めて少ない。 まぁ、全段ヒットするような場面がないわけではないし、何より基本的な攻撃力も上がるらしいので、意味がないわけじゃないが (自分は体力の強化より優先させたし)。 天霊剣を強化するとより強力な妖術が装備できるようになる。 が、強敵相手であればあるほど妖術カウンター用にゲージを温存しておきたいところだと思うし、 妖術自体の重要度が高くないので、(少なくともノーマル難易度クリアくらいまでなら)重要度ゼロ。 妖術ゲージの増加に至っては、それだけ妖術カウンターを出しにくくなってしまうわけで、個人的にはむしろマイナスに感じた。 例えば、「ストリートファイターZERO」シリーズのスーパーコンボゲージみたいに、 妖術ゲージが伸びた分、妖術カウンターのレベルが上昇するような仕掛けだったら、ちゃんと意味が出てきたと思うんだけどな。

  肝心の視点はかなりイマイチ。 特に、背景に引っかかった時に(つまり自キャラが壁際に来たときに)背景に押し出されるようにカメラが上から見下ろす形になってしまい、 周囲の状況がわかり難くなってしまうのが非常にイタかった。 そうならそうで、オープンスペースを多くするなどしてステージ構造で工夫をすりゃよかったろうに、 それが全くなされておらず、むしろ狭い場面が目立つほど。 個人的には、視点そのものの問題よりも、こっちの方が腹立たしいし理解に苦しむ。 よって、ゲームを通して視点は非常にストレスに部分となってしまっている。 右スティックによる視点操作の操作感自体はそれほど酷くないが、 やはり背景にカメラがひっかかりがちなのが気になるところ。 また、上下にスティックを入れ続けることで自キャラを無視する形でカメラが上を向いたり下を向いたりするんだけど、 (その仕様の良し悪しはとりあえず置いておくとしても)その操作感が芳しくない。 こういう風にキャラとは別にカメラを動かすような操作感になるので、 スティックを右に倒すとカメラが左に向く(キャラがいればカメラが右に回りこむという感じになるわけだが)という仕様にも不自然さが出てしまう (ちなみに、ボタン配置はオプションで自由に変更できるが、視点操作は左右のみならず上下の入れ替えすら用意されていない)。 それでも、右スティックによるカメラ操作だけではなく、カメラリセット操作(R2ボタン)も用意したところには好感が持てる。 特に終盤の空中アクションでは必須となってくる(右スティックとの使い分けが必要となってくる)はずなので。

  一方の特殊アクションの数々は、パッとみよくあるものっぽいんだけど、かなりクセが強いものとなっている。
  ジャンプ中にもう一度ジャンプボタンを押しておこなう「滑空」はいわゆるグライドアクション。 かなりフワ〜とした独特の操作感で、やや出が遅いものの結構な距離滑空することができ、 滑空中にスティックを左右に入れることで、フワ〜って感じで曲がることもできる。
  また、ジャンプ中に壁に接触すると、アクションとしては結構他のゲームでも見かける「壁面走行」になるんだけど、 このゲームの特徴は、壁接触時にスティックに入れた方向に走れる上に、走ってる最中にも曲がることができるところだろう。 これが予想通りの難物で、最初にプレイしたときは「こりゃ扱いきれんぞ・・・」って感じだったにも関わらず、 慣れてくるとかなり自由に動くことができるようになる(はず)。
  そして、壁面走行中にジャンプしてまた壁面走行・・・を繰り返すことで、 かなり長い間(というか、特に障害がなければ延々と)壁を走ってることも可。 さらに、壁面走行中にスティックを入れながらジャンプボタンで行う通常ジャンプの他に、 壁接触時にスティックを全くいれずにジャンプボタンを押すことで行う「三角跳び」というアクションもあり、 壁に接触した時の方向に関わらず、壁の垂直方向に大きくジャンプすることもできる。 これは、良くも悪くも自分で操作しなくちゃならないアクションが多いこのゲームにおいて、 (少なくとも向きに関しては)オートマティックに行われるという点が結構重要。
  壁面に真正面からぶつかって垂直に壁を駆け上ったり、壁面に斜めにぶつかって壁を横に駆け抜けたり、 そこにジャンプや、距離の長い滑空がからんできたり・・・。 つまり、このゲームのアクションは、 PS2『Shinobi』や XB『NINJA GAIDEN』に比べると遥かに自由度が高いというのがわかると思う (ちなみに、奈落へ落ちてもちょっとダメージを受けて最後に跳んだ足場へ戻されるだけ)。 それゆえ、明らかに製作者の意図してないショートカット (例えば、足場を辿って上に登っていく場面であろうにも関わらず、足場を無視して壁を駆け上がっていけてしまったり)ができちゃったりもするようだけど、それもまた楽しい。 終盤のステージでは、滑空で壁に接触し、壁走りから三角跳びで跳び出してまた滑空して次の壁へ・・・なんていう激しいアクションも出てくる。 ここらへんの特殊アクションに関して非常に楽しめたところだったし、評価もできると思う。 欲を言えば、やや重ための操作感と相まって、これらの要素が戦闘と上手く絡めてないのが残念だったけども (もちろん、これは戦闘そのものの操作の重さとの兼ね合いでもある)。

  各ステージの構造は非常にゲームっぽいもので、構造的なリアリティは最初から放棄してる路線。 丁度、(グラフィックの質的にも)PS2『Shinobi』なんかに近いか。 この各ステージの流れの単調さが、まず非常に気になるところだと思う。 1周クリアするまでに自分がこのゲームの一番の難点と感じたのは、 ゲーム前半の(というか終盤を除いた)レベルデザインだったりする。 特にジャンプアクション要素が弱いステージは非常にタルく、面白みが欠ける上にダラダラと続く印象。 逆に、(実質)最終ステージの7面では、 急に、飛び石っぽいものも含めたジャンプアクションがガンガンと強要されるので、戸惑う人も多いんじゃないかな。 もうちょっとそれまでに上手く散りばめてほしかったところ。 また、2周目以降は霊珠が早々に必要ではなくなってしまうし、どうしても敵をスルーしがちだし、 それでも進められてしまう場面が目立ちすぎるような気も。 敵ラッシュの最後の敵や中ボス的な敵を倒すと必ず体力回復アイテムが出現するなどすれば、 道中の戦いにも意味が出てきたと思うし、メリハリが生まれたんじゃないだろうか。 ちなみに、ステージ数が少ない分、各ステージのプレイ時間は結構長めで、 ステージ中でもゲームを中断するときにセーブをすれば、 (ステージの頭からではなく)再開地点からゲームを再開できるようになっている (説明書でその説明が欠けてたのはいただけない)。
  ボス戦は結構ムラがあるか。 よくできてると思う(少なくとも、繰り返し挑戦してる内に攻略法が見えてくる)相手もいれば、最後までよくわからん相手もチラホラ。 大型の敵の場合は、攻撃モーションの冗長さがより痛手になることも。
  ゲームの難易度は最初は「易(EASY)」と「並(NORMAL)」から選択できて、 並をクリアすると「難(HARD)」が出現、難をクリアすると「超(EXPERT)」が出現する。 芸能人をフィーチャーしたゲームだし、もうちょっとユルいゲームかと思ってたんだけど、 難易度並でも予想以上に歯応えがある内容で、ボス戦では何度か繰り返しプレイさせられることもしばしば。 ちなみに自分のプレイ時間は、並をクリアして7時間強、その後、難をクリアして累計15時間ほど。 結構個人差が出てくるんじゃないかな。
  収集的な要素としては、 それぞれのステージ内にある「太極印」というアイテムがあり、 これを集めた数に応じて、「特別遊戯的設定(EXTRA OPTIONS)」で特典映像などの隠し要素がオープンになっていくという仕掛け。 面白いのは、難易度に応じてステージ内に配置される太極印が増えていくという点。 並では全部で60個の太極印が隠されているんだけど、 難では30個追加され、超ではさらに30個追加され、計120個ということになる。 つまり、全ての隠し要素をオープンするには、少なくとも難易度超までクリアしなくてはならないということになるわけだ。 妖術に関しても、難易度を上げないと強力なものは得られない。 難易度を上げると、敵そのものの強さが上がるだけではなく、敵の配置・種類にも変化がでるし、 さらにステージによってはジャンプアクションのための地形などにも変化が出てくる。 ここらへんの工夫は評価したい。
  が、問題は高難易度でのゲーム自体が面白くないということ。 難易度の高さ自体の問題ではなく、どう高いかという問題で、 難易度を上げると、システム的な練りこみ不足がどんどん露呈していくことに。
  最もマズいのが、基本的に一度に相対する敵の数を増やすという形で難易度が上がっていく点。 そもそもゲームの根幹となるはずの剣戟はかなり1vs1に特化したシステムで、剣戟中にはその対象しか対処できない。 剣戟中に相手以外の敵から攻撃されるとほぼNG。 しかも、周りの状況はわかり難いし、分かったところで咄嗟に行える行動はない (旋風斬りで吹っ飛ばすくらいの対処法しかないし、それも咄嗟に出すことはできない)。 難易度並程度なら余り気にならない攻撃の敵への自動追尾性能も、 敵の数が増えてくるとやはり気になる。 せっかくこちらの攻撃中やダウン中にもロック対象の切り替えができるのだから、 せめてロックしてるときは間違いなくロックしてる相手に向かって攻撃してくれれば、 多人数相手の状況も、もうちょっとはマシになったんじゃないだろうか。 視点の難点とも相まって、中ボスクラスの敵が2体同時に出てくるだけでも、 結構どうにもならないものがある。 さらに、飛び道具を使う敵、空を飛んでいる敵、自爆する敵(こいつも空を飛んでる)が特に増加するのも痛いところ。 飛び道具を使う敵には、他の敵に対する剣戟が中断されてしまうので最優先で倒さなくちゃならなくなるんだけど、 自分には(妖術を除けば)飛び道具や一気に間を詰めるような攻撃手段が欠けてるわけで、 敵を倒すと次の敵が出現して・・・という流れが基本となるこのゲームでは、その対処にも限界があり、一々鬱陶しい。 そもそも、こちらの攻撃&ジャンプ共にモッサリしてるところがあるので、 空中を飛んでる敵は1vs1でも対処しづらく、少なくとも空でフワフワ浮いてる状況だと思ったように攻撃するのはほぼ不可能と言っていい。 その上、咄嗟に動けない瞬間が多いこのゲームでは、 自爆するときにこちらに突撃してくる敵は手に負えないものがある(当然、剣戟はご法度)。
  大体、ロックの切り替えをひとつのボタンで行うようなゲームで、 一度の4体以上の敵を捌けってのもムリな話だ。 この剣戟を採用する以上は、やはり各個撃破が基本だろうし、そういう状況が作りえてこそのゲームであるはず。 そうでないなら、更なる工夫(攻撃モーションをもっとサッパリとさせて、さらに剣戟中の選択肢を増やすなど)が求められたところだろう。
  また、難易度難以上の人型のボスは、ガードしてても空中に斬り上られてしまう攻撃を頻発してきて、 こうなると空中での剣戟時の選択肢のなさを痛感することに。 なんせ、相手の方が剣戟ゲージが多い(回復が早い?)ので攻撃を繰り返しても最終的にはこちらがダメージを受けるだけだし、 何もしなくてもやはり剣戟ゲージをゴッソリと削られた上にダメージを受ける。 これは人型に限らずだが、あまりにも剣戟(&対妖術防御)をメインをメインにしてしまったからか、 それ以外の攻防が雑というか、必要以上にシビアになってるようにも思う (言うまでもなく、攻撃モーションの冗長さ、視点のマズさもその大前提)。 こうなってくると、敵の一撃をガードすると剣戟ゲージが1つ減るとか、 剣戟ゲージが時間と共に(徐々に)回復するとか、妖術カウンターにも剣戟ゲージを関わるといった、 システムの根本的なところに疑問が生まれてしまう。
  少なくとも戦闘に限って言えば、お手軽なチャンバラ風連打ゲームとしてならまだしも、 マトモなアクションゲームとしては、その力量不足は明らか。

  もうちょっと細かいところを見ていくと、面白い工夫がチラホラとある。
  まず、ゲームの導入。 ゲームを起動すると何の断りもなくいきなり敵との戦闘からゲームが始まり、 数匹の敵を倒した時点で、そこまでのプレイのリプレイをバックに交えた、 ゲームのオープニングが始まるという自称「サプライズスタート」という仕掛けになっている。面白い試みだ。 ただいかんせん自分の場合、まず「どういう感じで動かすんかな〜?」といった感じで、 敵には見向きもせずにいろんなアクションを試したため、恐ろしくマヌケなオープニングになってしまったが (もっとも、ゲームクリア後にプレイし直すことができるようにはなる)。
  あと、特別遊戯的設定の「人物音声挿入的設定(VOICE CHANGE SETTING)」という設定。 これはGacktと殴天災が選択可で、メニューを選択するときにいちいち設定したキャラのセリフが流れるだけじゃなく、 ゲームプレイ中にも連撃の数が多くなると声が出たり、妖術を選択するとセリフを言ったりするというもの。 例えば、通常メニューを開くとGackt「君色に染めて!」、殴「いざ定めん!」、 ポーズをかけるとGackt「ちょっと休憩♪」、殴「たまには休むのもよかろう」、 ポーズ解除するとGackt「再び戦乱の中へ!」、殴「戦いに終りなどない!」などなど。 しかも、ひとつのアクションに対してセリフが2パターン用意されてたりと、芸が細かい。
  ここらへんの遊び心は上手かったと思うし、評価したいところだ。


  アクションや攻防のシステムだけじゃなく小ネタも含めて、新鮮で面白いアイデアがあったのは確かで、 並をクリアした状況では「意外な穴馬発見!?」と思ったりしたものの、 結局、難でクリアするまでには「ダメだこりゃ・・・」に落ち着いてしまった。 難易度(繰り返しプレイ)じゃなく、ステージのバリエーションでボリューム感を出せていれば、 また印象が違っていたんだろうけどねぇ。

2004年6月7日記載