REVIEWベルセルク 千年帝国の鷹篇 聖魔戦記の章
PlayStation2
2004年10月7日発売発売:サミー  開発:ユークス  

  99年末にリリースされた、大人気コミック「ベルセルク」を題材にした格闘アクションアドベンチャーゲームDC『ベルセルク 千年帝国の鷹篇 喪失花の章』は、 キャラクターゲームとして結構高く評価されたけど、自分は格闘アクションゲームとしても結構評価しており、未だに過小評価されているタイトルだと思っている。 で、あれから5年も経って、新たな「ベルセルク」のゲームが登場することになった。 パブリッシャはDC版のアスキー(ゲーム事業から撤退)からサミーになったものの、デベロッパはDC版同様ユークスが担当しているし、 もちろん自分は原作のファンでもあるし、ロクに情報も集めずに購入&プレイしてみたのだが・・・。


  まずは、DC版『ベルセルク』の特徴を挙げておこう。この対比はかなり重要なので。 長所は、漫画のいちエピソードとしても通用するであろうオリジナルストーリーで、ゲームとイベントシーンが(見た目的にも、流れ的にも)シームレスであること。 そして、一見大味に見えながらも、実は奥が深いゲーム性(技の使い分けにちゃんと意味があり、高難易度にも高難易度なりの面白さがある)。 自分としては、ロックオンや方向補正を使わずに格闘アクションをまとめたところも評価している。 一方の短所は、コンテニューのシステム的にゴリ押しプレイが可能になっており、結果的にバリュー感が損なわれてしまったこと (逆に言うと、単なる“ボリューム不足”っていう批判は言葉不足だと思う)、そして、イベントシーンのモーションがショボいことなど。

  では、新作PS2『ベルセルク 千年帝国の鷹篇 聖魔戦記の章』の話を進めていこう。
  当然のように、主人公「ガッツ」を操作して進めていく格闘アクションアドベンチャーという点は変わらず。 物語の方は、コミック22巻〜27巻までの内容を再現し、ちょっとだけオリジナルのサブシナリオを追加する形になっている。 シナリオに関しては後述することにして、まずはゲームのアクション部分をチェックしていく。
  操作系は、一見前作をそのまま踏襲してるように見える。 □が大剣による通常攻撃、△は大剣による強攻撃、×でガード、L1+○×△□でそれぞれ、「投げナイフ」「炸裂弾」「大砲」「ボウガン」による特殊攻撃、 R2は「バーサークゲージ」がある時のみ発動可能な「バーサーク」などなど。
  一番明らかな違いは、前作でできたジャンプができないようになって、その代わりに○で「踏み込み」というアクションができるようになったことだろう。 これは3回まで連続で行えるショートダッシュで、3回目の後には大きな隙ができるのだけど、単発で使っても結構な隙ができてしまう。
  他にも、ちょっとした(?)仕様・性能の変更もチラホラと。
  まず、攻撃は全体的に大振りになった。 出てくる敵の数も多いので、単体の敵に対して攻撃するというより、結構アバウトに狙ってなぎ倒すという感じ。 コンボであるとか振り返り斬りとか、モーションは多彩なんだけど、意図的に狙ったような攻撃を出すのは難しい。 一言でいえば、大味になったといえるだろう。
  そして、敵の攻撃が当たる直前にガードすると、敵の攻撃をかわして反撃する「カウンター」が発動。 ザコ戦では振りが大きくマトモにヒットしないことも多いのでさほど重宝しないが、 ボス戦では操作不能のミニイベントシーン的な演出が挿入され、確実にダメージを与えられるので、その攻防において非常に大きなウェイトを占めることになる。
  また、ライフゲージに烙印マークが表示されたときに△ボタンを押すことにより、特殊なモーションでザコを一撃で倒す「ガッツアクション」が発動。 これで敵を倒すとバーサークゲージが早く溜まるし、デメリットはないんだけど、 烙印が表示されている時間が意外と短く、必ずしも特定の硬いザコに対して使えるタイミングにはならないし、 発動するガッツアクションの内容もどうやらランダムっぽく、対象以外の敵への有効度はマチマチなので、イマイチ戦略的な要素にはなり得ていない。
  あと、前作では弾数制だった特殊攻撃(ナイフとボウガンは無限だった)が、 本作ではゲージ制となり、使用後、時間が経ってゲージが溜まるまでは再度使えない代わりに、使用回数には制限がなくなった。 本作の新要素である、L2+○×△□で、それぞれ仲間によるボム的な攻撃を行う 「パートナーアサルト」も、その扱いは特殊攻撃とまったく同じ(ちなみに、パックによるパートナーアサルトが体力回復となっている)。 悪くはないのだが、このゲームのゲーム性のお陰で、ナイフとボウガンの重要度は極度に低くなり、 炸裂弾と大砲は似たような位置付けになってしまい、全体的にメリハリが欠けた感があり。
  そして、新たに加えられた操作として、R1は前作にはなかった「ロックオン」がある。 こういう操作が用意されている時点で、「あれ? ヤバイかも・・・」と思ったんだが・・・。 ただ、このゲームのロックオンはちょっと変わってて、ザコ戦ではただの向き固定ボタンと化し、いわゆるロックオンとしては機能しない。 一応、方向を固定しているときには□□△でコンボ攻撃ができたりと攻撃内容が変化するものの、 いかんせん単一の敵にちゃんとヒットさせるのはかなりムリがある操作性なもんで、あまり意味のない操作になっている。 一方のボス戦では、ボスに対してだけロックオンする。 例えば、ザコが混在するボス戦でも(っていうか、そういう場合が多いんだけども)、ザコにはロックせず、ボスだけをロックオン。 まぁ、視点を自前で操作できないゲームゆえにのフォローといったところだろう (そもそも、ザコが混在するボス戦を減らせばよかっただけという話もあるが。必然性が感じられないところも多かったので)。
  また、微妙な変化として、バーサークモードの仕様が若干変更となって、発動中には随時R2ボタンでバーサークが解除できるようになった。 このバーサーク解除時には剣を左右にブンブン振りまわす攻撃となるし、 逆に、バーサーク中にガッツアクションを発動してしまうと、ガッツアクション中にもバーサークゲージが減っていくのでかなりの無駄遣い。 つまり、今回はバーサークモードは小出しに使っていくことが多くなるはず。これも、全体がダラけた印象になっちゃってる一因だろう。
  前作には全くなかった成長要素が設けられたのも、話を聞いた時点では非常にイヤな予感がしてたポイント。 必要となる経験値が多めな代わりに、 「耐久力」「バーサーク」「剣速」「剣技」「溜め斬り」と特殊攻撃4種&パートナーアサルト4種という各項目は、 それぞれ(通常は)2段階にレベルアップできるだけ。 もちろんそれぞれのレベルは高いにこしたことはないのだが、攻略に必須と思えるのは耐久力と体力回復のパートナーアサルトくらいだろう。 良くも悪くも、いわゆるRPGのように成長させていくゲームにはなっていない

  アクションの内容の変化以上に変わってしまったのが、ゲームの流れだ。
  DC版はステージの流れも物語に沿っていて、不自然さがなく、出現する敵の数も限られている。 ところがこのPS2版は、そのステージ内で決められたザコ敵がとにかく延々とダラダラ湧いてくる・・・。
  このゲームのザコ戦のゲーム性は、時間をおかずに敵を倒していくとチェイン数(連続撃破数)が増えていき、 チェインが繋がれば繋がるほど、そのチェインが途切れたときに大きな経験値がもらえるという「チェインボーナス」に依存している。 大抵の場合、その場面に応じた2、3種類のザコが湧いてくるんだけど、 ほとんどのザコが一撃で倒せる中、1種類だけ耐久力が異常に高いザコがまぎれており、普通に斬ってると、まずここでチェインが途切れてしまう。 よって、こいつに対してガッツアクションを使うなり、特殊攻撃を使うなり、 あるいはそういう手段がなかったら他のザコを斬るなりしてチェインを繋げていくというのが、このゲームのザコ戦の全てといっても過言ではない。 つまり、ほとんどのザコは通常攻撃一撃で倒せて、それ以外の敵もガッツアクションはもちろん特殊攻撃一発で倒せないと、 成り立たないわけで、この制限がゲーム全体にメリハリがなくなってしまった最大要因だと思う。 方向を変えながら延々と通常攻撃を繰り返すだけで、烙印が光ったら強ザコに対してガッツアクション、 敵がまとまってれば何となく特殊攻撃を使ってみたり、そうでなくとも溜まったゲージが勿体無いので何となく特殊攻撃を使ってみたり。ゲーム全編、この調子。 強攻撃にはほとんど意味がないし、大砲と炸裂弾の使い勝手は似たようになってしまったし、 4段階用意されているゲームの難易度も少なくともザコ戦に限れば大きな違いにはならない(ちなみに、ザコの攻撃頻度が大きく変わっているようだ)。 ただし、攻撃が大振りになった分、“大きな剣を振っている”という感覚は上手く出ており、 普通に連打で攻撃しててもなかなかバラエティ豊かな攻撃を繰り出してくれるので、見た目的にはカッコ良くなっちゃっている。 攻撃時には剣自体に攻撃判定がシッカリと(?)あって、狙った以外の敵を引っ掛けるように倒しちゃったりするのも、結構楽しげ。 ここらへんが唯一の救いがあるといえばあるのだが。
  あと、DC版のように敵の出現位置が限られているならまだしも、こういったゲームの流れにしたにも関わらず、視点を完全にCPU任せにしたことにも疑問が残る。 レーダーみたいなものもないし、画面外の状況がわからずにちょっと苦労する場面もチラホラ。 ・・・なぜ“ちょっと”なのかというと、そんな不備がどっかにいくほど大味だからなんだが。 例えば、飛び道具を使ってくる敵は厄介なんだけど、そういう敵が出てくる機会は非常に少なかったりする。
  で、各ステージはひたすらに冗長。 基本的にはひたすら目的地に進むだけで、しかも似たような風景が延々と続く。 その上、よせばいいのに、完全にゲーム的な(ストーリー・設定的に不自然な)仕掛けによる行ったり来たりをさせることがあるもんで、 その冗長さはもう救いがたいレベルに達している。 もっとも、少なくともノーマル難易度であれば、ザコ敵は非常に消極的な単なるマトに近いので、 道中のザコは概ねダッシュでスルーしていく形になっちゃうだろう。あえて戦う理由がない。 となれば、「じゃあ実際にザコと戦う機会は少ないわけ?」って思うかもしれないが、そうではない。 何かしらイベントがあると、 行動範囲が限られて、ワラワラと湧いてくる敵をひたすらグッタリするほど斬りまくる(で、おそらく一定数倒すと話が先に進む)場面に突入する。 全編、こればっかり。 イベントシーンが挿入されて話が進むのかと思いきや、 また、ザコ敵のラインナップが微妙に変わっただけの同じような斬りまくる場面になったりして、萎えたこともしばしば。ダルすぎ。
  どうも、「真三国無双」シリーズのブレイク以降、大量の敵をなぎ倒すことだけでユーザーが喜ぶと勘違いしているようなゲームが多すぎるように思うな。 DC版(言うまでもなく、初代『真三国無双』の前にリリースされている)から本作への変化は、 アクションゲームに対する“「真三国無双」の洗礼”を示す、非常によいサンプルかもしれない。 もちろん、「真三国無双」シリーズそのものがワルモノなのではなく、その良さを理解できず上辺をなぞるだけの他のゲーム製作者に問題があるわけだが。
  で、単調な道中&ザコ戦をフォローするべき存在がボス戦になるはずだったろうに、 ザコが混在するボス戦はやはりザコが鬱陶しいし、1vs1のボス戦は予想通りカウンター偏重すぎて、これまた単調なものになってしまった。 防御を絡めた攻防をいかに築くかが格闘アクションの難しいところだろうけど、その中でも特にこういうカウンター的なアクションは、かなり慎重に設ける必要がある。 攻撃を防ぐ、あるいは避ける、そして反撃する、こういった流れの中にこそ、アクションゲームの面白さがあるんだから。 まぁ、一種の魅せ要素でもあるんだろうが、それはガッツアクションの方に任せておけばいい。

  最後に、このゲームの総合的なボリューム面を見ていこう。 DC版に対する批判の主はボリュームに関するものだったわけで、各ステージを冗長な内容にしたのは、それに対する答えの1つでもあるんだろう(その答えが正解とは思えんが)。 とりあえず、割とストレートに進めた自分の初回クリア時間は約8時間半ほど(難易度はノーマル)。 イベントシーン(このゲームには70分以上のムービーパートがある)が含まれての時間かどうかはわからないけど、少なくともメニュー内での時間は加算されない模様。
  で、クリアデータをロードすると、経験値や各Lvはそのままに2周目をプレイできる。 ・・・が、敵の強さなどの他の要素は変わらないようで、あえて自分を強化していく理由が見つからず。せめて、2周目開始時にまた難易度を選べるようにしてほしかったところだ。
  また、1周目の段階から、ステージ間にはクリア済みのステージを再プレイすることができる。 このときは初回プレイ時とはちょっと異なり、「赤スプリガン」というボーナスアイテムがステージ内に出現し、 ステージ内には敵掃討ポイントが複数設けられ、「魔物残存率」なる数値が各ステージに現れる。 赤スプリガンは、またもや行動範囲が限られたザコ殲滅モードに突入し(ただ、その敵は通常よりはやや強い感じ)、それをクリアすると、 大きな経験値が得られたり、各項目のレベルアップの上限が上がったりするというもの。 敵掃討ポイントは、またまたまたもやザコ殲滅モードに突入するポイントで、最初はこれを全てクリアすれば魔物残存率が0%になるのかと思ってたんだけど、 最初のステージをプレイし直したところ、全ての敵掃討ポイントをクリアしても、魔物残存率は70%。 結局、道中のザコを延々と倒さなくちゃならないようだ。 確かにプレイ時間は稼げる作りだろうが、ただでさえタルいゲームなのに、そのタルさを増長してるだけ。 ボリューム面での評価には値しないだろう。
  あと、クリア時に「Boss Battle」と「100-animal murder」というモードが追加される。 前者は単に各ボス戦を個別に遊べるというだけのもので、一応クリアタイムは残るようだけど、それでどうこうってのはないっぽい。 後者は、10個のミッションからなるモード・・・なんだけど、10個中8つは(多少の条件はあるが結局のところ)ザコ殲滅モード(ただし体力回復不可)で、残りの2つはパワーアップしたボス戦。 これをクリアするとそれぞれ武器がゲットできて、(ロード後も含め)ゲーム開始時にそれを選べば通常モードでも装備可。 ・・・ただし、攻撃モーションは大剣のままなもんで、実際のゲームプレイは大きく変わらず (一応、当たり判定は変わるんだけど、その当たり判定が一番大きいのは初期装備の大剣っぽい)、非常に自己満足的な要素になっちゃっている。 まぁ、無いよりはマシって感じかな。

  グラフィックは結構微妙なところかなぁ。 漫画キャラのCG化っていう意味では非常にレベルが高いと思うし、決してグラフィックの質が低いとは思わないんだけど、 元が漫画ということでか、それともアニメを意識したのか、全体的に陰影の付け方が不十分な感じで、どうも平板な印象を受ける。 また、DC版に比べると色調にやや統一感が欠けたところがあって、色使いがケバく感じられることが、グラフィックのイメージを下げている。 ステータス表示等の、ゲーム的なサポート部分もなんだか安っぽい。 背景は、メリハリが欠けてることを除けば、特に普通の屋外の場面はよく描けていると思う。 極々一部の室内のチープさ、迫力に欠けるクリフォト(幽界)は気になるが、まぁ及第点でしょ。 例えば、ボスに対するカウンターやガッツアクションといった見せる部分は、なかなか見栄えがするものに仕上がってる。
  ストーリーは前述の通り、コミック22巻〜27巻をベースにした、 ガッツがイシドロやファルネーゼと合流してから、狂戦士の鎧をまとって使徒グルンベルドを退けるまでの話で、 そこに、オリジナルのサブシナリオが少し挿入されているというもの。 漫画を読んだ人なら分かるだろうけど、ここは起承転結がハッキリしてる部分ではないので、 DC版以上に、原作を知らないままこのゲーム単品で楽しむのは難しいはず。 完全に漫画の読者を対象にした内容だと思ってもらってよいと思う。 かといって(最後を除けば)物語全体の中でも、それほど大きな転機というわけでもない。 よって、シナリオの良し悪しよりも、それをどう表現してるかという方が問題になってくるだろう。
  イベントシーンは全てプリレンダのCGムービーで進行する (リアルタイムポリゴン部分ではロクな演出がなく、フェイスウィンドウ+テキスト+音声という形でちょっとした会話がある程度)。 一部(具体的には旧鷹の団壊滅の回想シーン)にはハイクオリティなパートもあるけど、その大部分は、プリレンダのムービーとしては結構微妙な部類。 キャラクターの質はリアルタイムパートより若干向上してるし、派手なエフェクトや大がかりな場面があったりするものの、敵キャラのモデリングはゲーム本編と変わらないようだ。 ただ、描いている内容自体はまぁ無難。 細かい違いはあるけど(最後の最後でグルンベルドを倒しちゃうってのは結構大きな違いだが、それは置いておくとして)、 概ね原作のまんまに再現されているし、演出等も無難。 しかし、世間的には、プリレンダだろうがリアルタイムだろうが、操作不可である以上(そして装備などの外見の変化がない以上)、 その効果は変わらないという意見もあるだろうけど、自分は、リアルタイムでゲーム本編となるたけシームレスにする方が、 ゲームとしての物語への没頭度は断然上になると思っている人間なので、ここは非常に残念なところだった。
  ちなみに、前作同様、平沢進氏がOPテーマとEDテーマを担当しており、 相変わらず無国籍風で迫力のある楽曲そのものは実に素晴らしいし、ベルセルクの世界にもマッチしている。 ただ、DC版のそれが物語への導入という位置付けだったのに対し、 本作のはムービーやらゲームの場面やらを繋ぎ合わせた、オープニングムービーというよりはアドバタイズムービー的なものだった。 まぁ、あっても文句は言わないけど、自分的には全く評価の対象外だな。こういった長編的なストーリー性を持つゲームに関しては特に。
  あと、オリジナルのサブシナリオ部分についてもちょっと。 例のごとく生贄を差し出して使徒と化した人物(このゲームオリジナルのキャラ)が現れ、 ガッツに対して旧鷹の団団員たちの幻影を見せることになるというもので、ガッツがイシドロらを新たな仲間と認識することに対照させようという目論みは理解できる。 しかし、どうにも“ガッツの心の中の幻影”という点が消化不良な上に、いかんせん本編に付け加えるという形なもんで、 生贄を捧げて使徒と化する過程の描き方が淡白になってしまっており、 結局、“人気のある旧鷹の団のメンツを引っ張り出そう”という魂胆が透けて見える、短絡的で浅はかなファンサービスって感じが拭えず。 テーマ的には重要なだけに、こういった中途半端な扱いをするくらいなら止めといた方がよかったろう。
  最後に、全体的にローディングが結構なストレスだったことを付け加えておく。 1つ1つが極端に長いわけではないんだけど、道中とボス戦(的なイベント戦)、ゲーム部分とムービーとの繋ぎの間の悪さは非常に気になるところだった。


  とにもかくにも、「なんでこうなっちゃったかなぁ・・・」っていう一本。 期待が大きかっただけに、久しぶりに大きな虚しさ&怒りを味わわせてもらった。いや、ホント、DVD-ROMを叩き割ってやろうかと。 ただし、これはゲーム部分にも言えることなんだけど、完全にオリジナルストーリーにできなかったこと自体は無理もないことだと思う。 ベルセルクっていう物語における事件の構造は、 基本的に、虐げられた人間が自分の一番大事なものを生贄に捧げて使徒と化すっていうワンパターンなものだし、 それはDC版で(そして当然原作でも散々)やってしまったわけで。 でも、それ以前の問題でしょ、これは。 まぁ、“原作をCGで再現したそのこと自体を喜べ!”っていうのは、 自分的にはNGだけど、ある意味では版権ゲームらしい方向性かもしれないし、それはそれで需要があるのかもしれないが、 日本酒に水を加えてカサを増やそうとするような発想で、ここまでダルいアクションゲームを作ることは、もはや犯罪行為に等しい。 「真三国無双」シリーズと違って、とても“これはアクションRPGなんだ”と割り切れるような内容でもないしねぇ。 中途半端にDC版の名残が残ってるだけに、余計に腹立たしいわ・・・。

2004年10月25日記載