REPORT『ecco THE DOLPHIN』
Dreamcast
2001年1月25日発売発売:セガ  開発:Appaloosa
かつてメガドライブにおいて、 その美しいグラフィックと滑らかなイルカの動き、そして美しい音楽と、 一瞬、癒し系なソフトかと思わせておいて、 その実、骨太なゲーム内容とSF色の強いストーリーとで、 一部の期待を裏切り、そして一部にコアなファン層を形成した ヨーロッパ発の海洋アクションADV『エコー・ザ・ドルフィン』。
DC版は意外に昔から開発が噂されていて、 海外では去年の夏に発売され、今年に入ってようやく日本語版の発売となった。
発売前の各雑誌のレビューの内容は、 まさにMD版『エコー』の再現。 「美しいグラフィック」「素晴らしい海洋生物の動き」 そして「高難易度」「SFなのがちょっと・・・」。 一部の「泳ぐだけの癒し系ソフトにすりゃ良かったのに」ってな意見までも再発。
つまり、あの『エコー』が正常進化して帰ってきた、ということなわけだ。
まず、ハリウッド映画の予告編を思わせる低い英語ボイスで語られるオープニングに、 いろんな意味で腰を抜かすはず。 そのグラフィックの質の高さにも驚かされるんだけど (ちなみに、オープニングに限らず動画ムービーは皆無で、 イベントシーンも全てリアルタイムポリゴン)、 何より、スタートレックを思わせる宇宙船が出てくるなど、 いきなりSF全開の展開にビビるに違いない。 パッケージでは、そういう部分を上手に消してるからなぁ・・・。
基本は主人公を背後から見る視点で進行し、 アナログレバーで方向を変えボタンで前進と、フライトシムなんかに近い操作系と言えるかも。 操作感そのものにはさほどクセがなく悪くないんだけど、 ある程度自動的に水平に戻ろうとする力が働くので、ここに慣れるのが操作でのキモだと思う。
まず何より目を引くのはそのグラフィック。 主人公のイルカ「エコー」を筆頭に、 さまざまな海洋生物はそのモデリング・動き共に素晴らしい。 滑らかにうねって反射してる水面や、泡などの演出も良く、水中感もなかなか。 序盤は自然の美しさが目立つけど、 中盤〜終盤には、その建造物のセンスの良さが光り、 非現実的でファンタジックなビジュアルが何より素晴らしい。 ことグラフィックに関しては、 今あるゲームの中で間違いなくトップクラスだろう。 見せるだけでなく、そういう世界を実際に冒険できるからこそ、その意味がある。
幻想的で無国籍な感じのBGMも良いし、効果音関係も文句無し。
ゲーム的には、やはり難易度は高め。
まず、自分の場所を把握するまで四苦八苦することになる。 空間をかなり自由に動ける上に、水中ということで目印となる場所が(特に慣れないうちには)見つからず、 特に、水上に飛び出て着水した時に自分の場所を見失いがち。 通常時はマップ・コンパスのようなものは表示されておらず、 そのマップも見える範囲が意外に狭く、また情報量も少ないので使い勝手はイマイチ。 最初のうちは、コンパスくらいは常に表示して欲しいと思ってたんだけど、 中盤以降、深さのあるマップが多くなるし、結局は慣れてしまうのでこれはこれでOKという気になってきた。 とにかく、ステージを移ったらまずは、そのマップ構造を自力で把握するまで泳ぐことになる。
謎解きの面でも、かなりプレイヤーを放置ぎみ。 やや詩的なヒントのメッセージはあるものの、基本は試行錯誤と観察。 特に、まずそのスイッチの意味から考えさせるところなど、 『MYST』なんかに近いものがある。 それなりの根気が必要とされるけど、全般的にそれほど悪質なものはなく、 謎を解く充実感が味わえる。
アクションもシビアで、即死な部分も結構ある。 ただ、再開地点が多めに設定されてるのが救いで、 やり直しそのものの面倒さはさほどではない。
洋ゲーらしからぬというか、 ボス戦はどれもよく考えられており、難易度も適度。
大きく4つのパートに分かれていて、 事件の発端となる「静かなる島」、 過去の出来事によってイルカが奴隷となってしまった世界「人類の悪夢」、 過去の出来事によって一部のイルカが暴君と化してしまった「イルカの悪夢」、 そしてラスボスとの対決となる「敵領土」、 それぞれ5〜9ステージで構成されており、全30ステージ。 「人類の悪夢」以降、“癒し”からは程遠く、むしろ殺伐とした雰囲気で、 それを含めて、“過去の事件で未来が変わってしまった”というストーリーの大筋自体は好み。 かなり破天荒な設定で話が展開していき、 若干イルカに対する偏見というかそういうものも感じるけど、 ま、ファンタジーを割り切ればOKだろう。 中盤のデモシーンで、かなりプレイヤー置いてきぼりでストーリーが進行するのはいただけなかった (というか、笑えた)。 洋ゲーらしく、エンディングはアッサリ。
残念だったのは、プログラム的な未調整からか、 ときおりバグな現象が起きてしまうことか (自分の場合、ソナーの当たり判定が消失してしまうという現象と、 イベントで動いてきたイルカが地形にハマって動けなくなってゲームが停止という現象が、 それぞれ一回ずつ発生)。
美しいグラフィック、音楽、そして上質な謎解き&アクション。 これぞ『エコー』、これぞコンピュータゲーム。 ということで、これが現時点でのDCのマイベストゲームとなった。
ただ、特に洋ゲー未経験の人には強く勧められないかな。 もちろん、全ての人が自力で解ける難易度ではないし、 ヒントや攻略の記事の利用がヘタだと本来の楽しさは得られないに違いない。
2001年1月30日記載

REPORT『クールボーダーズ コードエイリアン』
PlayStation2
2000年12月21日発売発売:ウェップシステム
なぜかスノボゲーが(数的に)充実してるPS2でその大トリを飾るように、 スノボゲーとしては最古株な存在と思われる『クールボーダーズ』シリーズの最新作が登場。 そのネームバリューと評判の良さにもかかわらず、ガッツリと埋もれてるようなので、 『SSX』プレイ直後にも関わらず、早めの救出(購入)&プレイ。
例のごとく、全キャラ・全コース出現させた時点でのレビューということに。
今までは、前作DC『クールボーダーズ バーン』がそうだったように、 どちらかというとディフォルメ系スノボゲーの代表という感じだったのに、 今作では一気にリアル志向に方向転換
それによって、基本的な操作システムも大幅に変更。
通常走行時にはレバー上下でのスピードの変化はなくなり、 レバー左右のみで操作できるようになった。 また、加速する「しゃがむ」ボタンが追加され、それが着地ボタンも兼ねたり、 低速時にレバー上でボードを押し出すように加速するようになったりで、 N64『1080°』の影響が強く感じられる。
トリック関係の操作もかなり改良され、 空中姿勢制御能力が向上し、着地地点と姿勢を調整して着地することが重要になったのも、 『1080°』的な変化と言える。 ジャンプ準備動作中に回転方向を溜めるという操作は変わらないものの、 LRキーで左右に動けるようになったり、 溜め動作をキャンセルできるようになったり、 入力した溜めの分回転すると回転が終わるようになったり、 溜まり具合を表示するようになったり、と、 かなり考えられた改良が施された (唯一、意図的でないジャンプでも溜めがキャンセルされてしまうことのみ不満)。
コースは横幅が大きめで、 それこそコースというよりゲレンデ、雪山、といった雰囲気が強め。 どのコースも朝、昼、晩などの時間を選べそれによってグラフィックが変化、 また、プレイ中に(おそらく)ランダムに天候が変化、 その時間帯・気候の変化を演出したグラフィックは上々。 色合いが地味になってしまったのは、その方向性を考えればやむを得ないというか当然のこと。
ただ残念だったのは、コースの雪面はかなりポリゴンの平面感が残るデキなこと。 横幅のあるコースと比較的安定したフレームレートの代償かもしれないが、 『SSX』で平面感を感じさせないコースを体験してしまっただけに、やはり残念だった。 加えて、コースに起伏ができ、挙動もややリアルな方向になったので、 (N64『1080°』ほどではないにしろ)時たま理由不明でコケることがある。
一部の林の中を滑らせるシチュエーションで、 木の葉の密度が高すぎ(テクスチャが粗すぎ)て、ただポリゴンの壁に目隠しされてるような状態になってしまい、 あまりにも先が見え無すぎるのはいただけない。
ゲームの形式は、面クリアしつつコースを増やしていくというものではなく、 8割方色々な要素は出現していて、 まずは出題される課題をクリアしていく「LICENSE」をクリアしていき、 その後はトリックとレースの複合競技「SNOWBOARDING COMBINED」をプレイすることになる。 当然、タイムアタックやトリックだけのモードもアリなのでモードは充実
「LICENSE」は、各10問の7段階で、 その段階をクリアするごとに隠し要素が出現する。 それぞれ短く区切ったコースで行われ、 そのメインは、コース上に設置されたマーカーを取るというもの。 規定のトリックをしながらじゃないと取れないマーカーなどもあり、 ポーズをかければいつでもトリック表が見れるのでまあOKなものの、 できればその面が始まる前に具体的にどんなトリックを行うべきなのか示してほしかったところ。 その他、タイムアタックや、中には体制を崩したらNGとか木に当たったらNGなどの課題もある。 面白いモードではあるんだけど、 最終段階だけ飛びぬけて難易度が上がる(というか、そこまでが簡単すぎる)のはいただけない。
「SNOWBOARDING COMBINED」は、 まずトリックステージで点数を競い、 その点数によって、次のレースステージでスタート時間がずらされるという、 トリックとレースを複合させた競技で、これを5〜7戦し、合計得点を競うモード。 当然、これをプレイする前に、タイムアタックやトリックの各コースを別個に練習する必要が出てくる。 8人が同時に競うのに、 レースステージではその形式上、数人のキャラが競い合うようなシチュエーションにはなりにくいし、 合計点数の争いでも、結局、プレイヤーとボスキャラとの一騎打ちになってしまうので、 イマイチ8人もいる必要性が感じられない。
このシリーズの伝統とも言える、 単に高い点数のトリックを出せばいいというだけじゃなく、 着地、ジャンプの大きさ、演技のリズムなど複合的に評価されるトリック競技も健在。
キャラクターはイマイチ。 メリハリの欠けたモデリングなどキャラ自体の魅力が薄いこともさることながら、 前半のメインとなる「LICENSE」で、各課題ごとにキャラが決められていていることや、 成長させる要素がなく、スピードなりトリックなり狙った部分を重視するには特定のキャラを使うしかないことなど、 お気に入りのキャラを使い続けさせるような形になってないことが大きい。
なぜか、くぐもった感じの音声・効果音はイタいし、 グラフィックで全体的にチラつきが目立つのもいただけない。
(『バーン』よりは断然マシなものの)滑ってる感が期待したほどではないのは、 音が弱いことと、挙動がまだ嘘臭いことが原因だろう。
いぜんとして、視点には調整不足感が漂い、 先が見通せなかったり、坂を下ってる感じがしない(むしろ坂を登ってる感覚になる)シーンがある。 主観視点も、スピード感を出そうとしたのか、ちと低すぎて地面スレスレに頭がある感じになってしまってる。
とはいうものの、個人的には、この主観視点でのプレイがこのゲーム一番のツボだった。 もちろん、スノボゲーは自キャラの体勢が重要なので、極めるとなると限界がありそうなんだけど、 トリック中には視点が下がってキャラが見えるようになるなどのフォローもあるので、 十分に通常のプレイに耐えうる。 まず主観視点でプレイできるスノボゲー自体が希少だし、 そのリアル系のコースとあいまって、滑ってる感はかなり楽しめる。
ゲームとして楽しませる仕掛けは『SSX』の方が上なのは確かで、 特にスキー&スノボに興味が無い人にとっては、それこそ「で?」となりかねない。 が、結構古いソフトになってしまったN64『1080°』の流れを汲む新しいソフトということで、 好ましい方向転換だったとは思うし、個人的には『SSX』より楽しめた。
2001年1月23日記載

REPORT『クロスファイア』
PlayStation2
2000年8月3日発売発売:エレクトロニックアーツ
エレクトロニックアーツ発売ということで、てっきり洋ゲーかと思ったら、 製作スタッフは思いっきり日本人だったこのゲーム。 ただ、ゲームのテイストとしては洋ゲー風味ではある。
ジャンルとしては銃撃戦アクションといったところなんだけど、 その風貌からPS『メタルギアソリッド』やPS『サイフォンフィルター』みたいなのを想像してしまうと、 かなり肩透かしを食らうことになる。 ステージ中には、 ストーリー進行らしいストーリー進行がなく、 謎解きらしい謎解きもなく、 道中にあるのはドアを開けるためのスイッチとエレベーターのスイッチのみ、 ステージ内の構造もほぼ道なりに進んでいくだけ、 つまり、ほぼ銃撃戦オンリーなわけで、ゲームの流れとしては『DOOM』なんかに近い。
主人公キャラを背後から見る視点で進行し、 アナログ操作の場合は、左スティックで前後左右、右スティックで視点移動。 ここらへんはN64の『DOOM』系に近いものの、 N64の場合は、右手で(Cボタンユニットで)前後左右、左手で(3Dスティックで)視点移動、 つまり左右逆ということになり、最初のうちはかなり戸惑って操作ミスが多かった。 デフォルトをそうするのは構わないとしても、やはりキーコンフィグがほしかったところ。
とにかく終始感じるこのゲーム最大の欠点は、マトモに敵を狙えない、ということ。 まず、照準の動きにクセが強い。 画面中央に固定されておらず、主人公の動きに合わせてユラユラと動き、 例えば、主人公が銃を構えたときと下ろしたときとで、かなり照準がズレるのがかなり煩わしい (でまた、ちょっと隙あらば構えをやめちゃうし)。 加えて、照準を移動させてからレバーを離したときに微妙に照準が戻るようにズレるという謎の仕様と、 デュアルショックの中央への復元力が強すぎる作りのお陰で、 ほんとに狙ったところに瞬時に照準を動かすのが困難。 で、それに拍車をかけてるのが、ロックオンに問題があること。 敵を捕捉するタイプではなく、照準の補佐のようなタイプであることも疑問だけど、 その捕捉能力が弱いのもかなり問題。 武器によってその捕捉能力に差があるという仕様が謎で、 特に最初から持ってる弾丸無制限の銃はその性能が悪いので、 弾薬を節約しようとしていた最初の頃は、ほんとに参った (中盤あたりで、やっとそのことに気づいたんだけど)。 結局、プレイヤー自身に狙わせる方向(N64『007ゴールデンアイ』など)と、 ロックオン重視で狙わせる方向(PS『サイフォンフィルター』、N64『ウィンバック』など)との間で、 非常に中途半端になってしまった。
レバー2回で行う、前転・側転もモーションがモッタリしてて緊急回避どころか敵のいい的だし、 至近距離だと銃で撃たず蹴りを出すというのも、かなりゲーム的な意図が不明。
一応、ゲームとしてのウリは、最大で3人の味方を引き連れて戦うという団体銃撃戦にあるらしい。 一瞬、PS『DEEP FREEZE』の悪夢が頭をよぎったけど、あれよりはマシで、 味方が戦闘不能になっても薬を与えれば復活するし、それなりに戦ってくれる。 が、十分ゲームに生きてたかというと、非常に疑問。 戦闘中に指示を出すことはない(隙もなければ、必要性もない)し、 コンビネーション的な戦いはなく、勝手に戦ってる感じ。 また、「二手に分かれる」とか「援護を頼む」とかも、常にコンピュータ主導のイベントとして行われ、 その理由が不明なことが多い。 味方キャラの体に当たり判定があり、移動で邪魔になることもしばしばで、 味方同士の攻撃にもあたり判定があるというのも鬱陶しいだけで、その意図がわからん。 また、CPUは回復アイテムの使い方が荒いので、 結局、全て自分で管理することになる (というか、戦闘不能になって初めて回復アイテムを与えるという、 非道なリーダーにならざるをえない)。
アドバタイズデモでは、狙撃で華麗に敵をやっつけるシーンがあるものの、 実際は敵に感づかれずに狙撃を行うようなシチュエーションは皆無。 ロック状態なら普通の武器でもかなり距離があっても正確な射撃が行える上に、 狙撃武器のスコープの倍率も低いし、それを使うような広いフィールドがあるわけでもないので、 かなりお飾りっぽくなってるのは、狙撃ファンとしては非常に不満。
グラフィック自体はかなり美しいはずなんだけど、 下手げに原色の光源を使ってたり、ムダに暗い場所が多かったり、 ややSF調の非現実的な絵だったり、変わり映えしないシーンが続いたりと、 諸々の原因により、イマイチ印象に残らなくなってるのが勿体無い。
各ステージ最後にいるボス戦は、非常にゴリ押し感が強く、 ボスの攻撃方法を見極めるという要素はかなり希薄。
ステージ間のイベントシーンでは、さすがにキャラのモデリングの良さと表情はいい感じ。 ただ、イベントシーンといっても、 小部屋で次の動向についてキャラが会議をしてるだけのシーンがほとんどなので物足りないし、 ステージ中には、ストーリー自体に影響するようなイベントはほとんどないので、 全体的にかなり説明不足の感がある。 ちなみに、ステージ中のイベントは、ほとんど音声のみでマトモな演技は皆無。
このテのゲームとしては、対戦モードがないのも不満だし、 難易度設定もなく、一度クリアするとほんとにそれで終了、にも関わらず、 ゲーム本編は非常に淡白で、変り映えのしない全9ステージ。 操作キャラが画面中に見えるタイプでこの操作というのは案外他に無いように思うし、 下手げにミッション遂行系を想像しなければそれなりに楽しめるかもしれないが、 それでも定価近くで購入するのはかなりの冒険になるだろう。
しかし、このゲームに「この映画、プレイ可能。」という キャッチフレーズを付けたバカはどこのどいつだ? いろんな意味で、違うだろうに・・・。
2001年1月20日記載

REPORTX-treme Racing SSX』
PlayStation2
2000年10月26日発売発売:エレクトロニックアーツ
おそらく、去年発売されたPS2のゲームの中で、 最も一般的に好評だったのが 『真・三国志無双』と、このスノーボードゲーム『SSX』だったと思われる。
とりあえず、全キャラ、全コース出現させての感想ということに。
路線としては、破天荒なコースを派手に滑るという、過去の『クールボーダーズ』なんかの路線を継承してて、 その上での、このゲームの特徴としては、 「圧倒的なスピード感」と「トリック重視」の2点。
さすがPS2ということで、ビジュアルはかなり美しく、 圧倒的なポリゴン量で、特にコース上の雪面ではポリゴンの角を見つけるのが難しいほどだし、 キャラクターのモデリングも、このジャンルにしてはかなりシッカリしてる。 美しいコースを豪快に滑り降りる爽快さは、このゲームの大きなウリ。 基本は60fpsなんだけど、フレームレートはかなり不安定で、結構コマ落ちが目立つ。
ゲームのシステム的な最大の特徴は、 トリックを成功させることで溜まる「アドレナリンメーター」の存在で、 □ボタンを押すことで、アドレナリンメーターを消費しながら「アドレナリンブースト」という加速が行える。 つまり、速く滑るにはトリックを成功させる必要があり、 また大きなトリックを決めるにも、やはりアドレナリンブーストの補助が不可欠ということで、 普通のレースにおいても、トリックの比重が大きくなっている。
操作系もやはり『クールボーダーズ』に近く、 ×ボタンで行うしゃがみ動作中にレバー入力することで、トリック中の回転を指定する、というもの。 ただ、かなりレスポンスが良く、動きが軽いので、 小さな隙にもトリックを決めることができる。 溜めた分の回転が終わると水平で止まったまま落下するということで、 着地がラクで、着地の判定自体もかなり甘めなので、トリックをガンガン決める爽快感があり、 これもこのゲームの大きなウリだろう。
他は、L1、L2、R1、R2の組み合わせで、グラブ系のトリックを行うということでシンプルといえばシンプルなんだけど、 必然的に両手の人差し指・中指はLRボタンに添えられることになり、 右手親指一本で、□ボタン、×ボタン、□×同時押しを流動的に操作する必要があるので、 意外に操作は忙しい印象。
非常に不満なのは、 アナログ操作とデジタル操作がどっちつかずになっていること。 当然、普通に滑る分にはアナログ操作の方が適してるんだけど、 トリックの溜めの入力で、ときおり横回転トリックを行おうとして斜め回転トリックが暴発してしまうことがある。 一方、空中でデジタル入力の左右は横回転という仕様 (アナログ入力は姿勢制御)なので、 ちょっと空中に浮いた隙に勝手に180°回転してしまったりする。 作り手の意向としては、どうやらアナログとデジタルを併用させたかったっぽいけど、 やはり、その片方で十分な操作が行えるような仕様にしてほしかったところ。
また、レバー上で加速という操作は、 レバーを上に入れながらは左右に操作し難い上に、慣れないうちは空中に浮いたときに前傾してコケることも多かったので、 特にアドレナリンブーストがある以上、その必要性に疑問が残る。
どうせ爽快感を目指す方向性なら、 もっとレールスライドを簡単にできるようにしてほしかったな。 レールに乗る判定もキビしく、レールに乗ってからの制御もキビしく、 (コースを仕切る柵の上など)せっかくレールスライドできる場所は多いのに、 コース内に設置されてる場所以外では、ほとんど満足に行えない。 DC『デ・ラ・ジェットセットラジオ』プレイ直後だけに、余計にそう思うのかもしれないけど・・・。
ゲームの形式は「レース」と「ショーオフ」のふたつ。 前者は6人で行うレースで順位を競うもので、 後者は1人で滑りトリックで点数を稼ぐ、というもの。 それぞれのコースで上位に入賞するとそのランクにより金・銀・銅のメダルが貰え、 自分の能力値が上がったり、使えるボードが増えたり、使用キャラが増えたりする。
「ショーオフ」は問題なく楽しい。 金メダルゲットはまだしも、 少なくとも先に進むことが困難な難易度ではないので、 特に新コースが簡単に獲得できるのも嬉しい。
問題は「レース」。 3分〜5分程度の長めのコースがほとんどなのにも関わらず、 予選・準決勝・決勝と3戦しなければならず、負けたらまた予選からというのがキビしい。 特に、準決勝と決勝の難易度の差が大きいので、正直、予選・準決勝が非常にムダに思える。 ここがこのゲームの最大の不満点で、しばらくはこの「レース」をプレイする気になれなかった。 が、実は序盤を過ぎると結構ラクになってしまう。 段々と複雑化するコースのギミックにCPUがついていけなくなり、 しかも、コースをクリアしていく内に自キャラの能力は上がっていくので、 中盤から終盤は意外に苦しまなかった。 つまり、自分自身の上達感は薄めということになる。
全体的に難易度はキビしめで、特に序盤はキビしい。 ただ、コース獲得は比較的ラクだし、 キャラ獲得もそれに次いでラクなのが救いか。
コースに入る時と出る時のローディング時間はかなり長め。 コースの規模を考えればやむを得ないところだけど、 コース内でトリックリストが見れなかったり、 そのコースを最初から滑り直すということができなかったりと、 その上での細かい配慮が欠けてるのがイタい。
BGMは、っぽくないところを良しとするかどうかで、 自分としては、ゲーム内容ほどにはノリの良さが感じられなかった。 ま、好みで評価がわかれるところだろう。
楽しくなるまでに、ある程度の時間が必要となるゲームで、 惜しむらくは、序盤の難易度の高さだけど、ハードに対する新鮮味があるうちは、 それもまぎれてくれるに違いない。 その爽快感は格別で、こういう方向性のスノボゲーの最高峰であることは間違いないだろうし、 PS2というハードが存分に生きたゲームでもあると思う。
しかし、もうちょっとパッケージに気を配ってほしかったな。 全体的なデザインのイマイチさもさることながら、 パッケージ裏の画面写真が、内容・画質共にヒドい。 ピンとこないタイトルといい、つまらないところで損してる気がする。
最後に、自分にとっての最重要事項である「雪面感」には物足りなさがある。 雪面をエッジで捉える感覚もイマイチだし、アイスバーン、新雪での感触もイマイチ。 さすがにDC『クールボーダーズ・バーン』よりはマシだけど、 この部分ではいまだにN64『1080°』に及ばないと思うな。 PS2のスノボゲーとしては後発の『クールボーダーズ コードエイリアン』は、 意外にも『1080°』に近い方向性の評価が高いゲームなので、機会を見つけて是非プレイしてみたい。
2001年1月19日記載

REPORT『アーマードコア2』
PlayStation2
2000年8月3日発売発売:フロムソフトウェア
PS1で『アーマードコア』『プロジェクト・ファンタズマ』『マスター・オブ・アリーナ』ときて、 PS2で『アーマードコア2』ということになった、 フロムソフトウェアの看板シリーズであるロボットアクションゲーム。
ちなみに、自分は『マスター・オブ・アリーナ』のみ未プレイ。 というのも、自分的にはアリーナ(1vs1形式のバトル)に興味が持てないからで、 それが、自分にとってこのゲームがそれほどのお気に入りにならない原因と思われる。 よって、以降もアリーナ要素を除外しての話となる。
しかしある意味、これほど評価が簡単なゲームもないんじゃないだろうか。 つまり、あいも変わらず『アーマードコア』である、と。
まず、オープニングムービーの画質はかなり鮮明で美しい。 その内容は、メカ関係はそれなりに良くできてるんだけど、 特に宇宙空間での背景のチープさがかなり気になった (これはホンのちょっとだけど本編にも出てきて、なんか舞台の書割を思い出させるデキ)。
グラフィックはハードの性能なりに進化し、 メカの描写がより細かくなって、 基本的に60fpsになり描画が滑らかになった (それに伴い、一部処理落ちが目立つシーンがあるものの、まぁ許容範囲内)。 ただ、DC『フレームグライド』でも感じたように、 テクスチャーの質感にかなり独特なものがあり、 リアルっていう方向性からはズレてるように思う。 これはムービーでも言えることなんだけど、 どうにもスケール感・重量感の表現が下手っぴなのも相変わらず (基本がマシンを背後から見る視点っていうのも、その一因ではあるのだが)。
テクノ調のBGMで誤魔化されがちだけど、効果音関係はかなり貧弱。 ゲーム的にSEで物事を判断するということはほぼ皆無だったし、臨場感もイマイチ。
ゲームの流れは全く変化無しで、 メール読んで、ショップでパーツ買って、ガレージで組み立てて、ミッションを請け負って、の繰り返し。
ショップとガレージの使い勝手にあまり改善が見られなかったのは非常に残念。 ショップでは、パーツ購入時に現在装備してるパーツの能力を参照することができないのが面倒。 また、新規入荷のパーツには何らかのマークをつけて欲しかった。 売値と買値が同じで、売り買いしてパーツをチョイスしてガレージで組み立てるというのも相変わらず面倒で、 個人的には、ショップとガレージを一体化するような方向性に進んで欲しかったんだけどな。
で、個人的にこのシリーズで一番致命的と感じていたミッションがイマイチであることも、 全く改善されなかった。
各ミッションは単純で鷹揚に欠け、 プレイヤーに判断させるたり考えさせたりする要素も希薄。 状況についても説明不足で、 一度プレイして憶えろ、という雰囲気がアリアリ (例えば敵が来るにしても単に「敵が来ます!」だけじゃなく、 「敵が○○の方向から来ます!」というようにするとか、 工夫の余地はそれこそいくらでもあるんじゃないだろうか)。
屋外フィールドの狭さも相変わらずで、 「戦闘エリアから出ちゃうぞ!」という警告が発せられるエリアも狭いので、何度かウッカリとエリアから出てしまった。 もうちょっと余裕のあるフィールドの広さが欲しかったところ。
閉まった扉にひたすら攻撃を加えつづけるアホな敵の思考にも萎える。
いくらか展開のあるミッションでは、場面が転換するときに何の知らせも無くシールド・弾薬が補給されてしまったり、 何の説明も無く、その部屋の敵を全て倒すまで先への扉が開かないというゲームゲームした場所があったり、 どうにも、ミッションに対してのこだわりが足りないように思う。
舞台は地球から火星に移ったものの、 やってることはほとんど変わらずで、 まるで『アーマードコア』で行ったことをそのままトレースしてるような感覚に襲われた。
せっかくデュアルショックがデフォルトなPS2にも関わらず、 アナログレバーに未対応だったのは残念。 さすがに完全にアナログポジションの操作に移行させるのは無理としても、 そういう操作もアリにしてほしかったなぁ。
ハードが変わっての新作ということで新規プレイヤー獲得のいい機会だったのに、 初心者への配慮が足りず、いきなり今作からプレイするには敷居が高いように思う。 ボタンをフルに使う操作性といい、数字が氾濫するメカ組み立てといい、 一応、ゲーム中にテキストの簡単なヘルプがあるものの、 とても十分な内容とは思えない。
つまり、ターゲットはハッキリしていて、 旧作をプレイしてそれを気に入った人向け、ということになる。 少なくとも『アーマードコア』を超えるようなものさえ期待しなければ、 それなりに楽しめるだろう。
シリーズ未体験の人は、迷うことなくPS1の1作目をプレイすればいい。
とにかく、アリーナに興味が持てない自分にとっては、 それほどお気に入りのゲームにはなりえないんだよな、これじゃ・・・。
2001年1月14日記載