REPORT『トゥームレイダー4』
Dreamcast
07/30/2000
日本以外ではヒットシリーズとなっている『トゥームレイダー』の第4弾。 実はタイトルに「4」がついてるのは日本版だけらしく、 海外版はある程度新規プレイヤーの獲得を狙っていたのかもしれない。
一番の変更点は、これまでのシリーズとは、ステージの概念が大きく変わったこと。 今まではどちらかというと面クリア式に近かったのに、 今作では数箇所のシーンが繋がった大きなステージになったこと。 途中にローディングが挿入される大きなステージになったというか、 ステージ間の行き来ができる場所ができた、って感覚の方がわかりやすいかな。 中盤・後半で難しく感じる原因はほとんどこの「舞台が広くなった」ことに起因してると思う。 で、この変更によって「ステージの最初から再開する」というのがなくなったので、 自分で2つくらいのセーブデータを管理しつつ進めるのがベストとなる (ひとつのセーブデータで35ブロック消費するので、ゲーム内容の割にはセーブデータを食う印象)。
今作から追加された新アクションは、 まず、ロープに掴まって、そのロープを揺らし、そこから遠くへジャンプできるというもの。 物理法則を無視したようなジャンプになるのが難点だけど、 「冒険」って感じがするアクションで好印象。 そして、『バイオハザード』のように、アイテムに結合という要素が加わった。 スコップの杖と刃とかバレバレなものが多いものの、 終盤、これを利用したパズルもあるし、少なくとも追加がマイナスになってるということはない。 個人的に、案外大きいと思ったのが、 狙った方向に撃てる武器が追加され、スコープを使っての狙撃ができるようになったこと。 狙撃自体は、当り判定が胡散臭く、敵の行動パターンも相当おバカなため、 戦闘ではほとんど生きなかったんだけど、 物を狙って撃てるってのが大きく、 何かを撃って状況を打破する(パズルを解く)という場面が追加された。 何気に、これはいままでの『トゥーム』にはなかった形。
前作でかなりストレスだった、 水中戦&水中スクーターが削除されたのはグッド。 そういや今作では一度も溺死しなかったな・・・。 ジープ、バイクの操作性がやや向上し、 即死系の攻撃をしてくるボスがなくなったもの良い改良点。
光と陰の演出が増え、 遺跡などのオブジェが綺麗になったので、 全体的に、ビジュアルは向上。 ま、元がPCなだけに、「DCならでは」っていうグラフィックではないんだけど、 別にそこに期待していたわけじゃないんで自分的にはOK。 PS版より描画は滑らかな(ハズな)ものの、 見える範囲の広さによって描画の滑らかさは安定しない。 ちなみに、ポリ欠けがほとんどないのは嬉しいところ。
日本版は、また敵が柔らかくなってるそうで、 確かに弾はあまりぎみ。 ただ、それほどラクチンな感じがしないのは、 普通の武器では倒せない敵などの特殊な敵が増えたからか。
ちなみにDC版の操作は、 アナログキーで歩き・並行移動、Lキー+アナログキーで周囲を見渡す、というもの。 これだと何かをしながら回りを見渡すことができないので、 この操作を逆にして、いつでも周囲を見渡せるようにしてほしかった。 また、ボタン配置を変更するキーコンフィグがないのも不満。 ただ、心配されていたボタン数の不足感はなく、 慣れればそれほど違和感なく操作できた。
しかし、今作はなんかヒジョーに疲れた広い、暗い、色が地味、と、プレイしていて気が滅入ることが多かった。 舞台がエジプトということで、どうにも黄土色・茶色系がメインになっていて、 どうも全体的に鮮やかさに欠ける。 また、デフォルトだと満足にプレイできないほど暗く、 ある程度自由に周りを見えるようにするには、黒が少しグレーになるほどTVの照度を上げる必要がある。 2作目から登場した周りを照らすアイテムは、やはり逆効果じゃないかなぁ。
また、「あたりをみる」に制限が多いというのも相変わらず。 今作ではララが半透明処理されるので、ララが邪魔で周りが見えないということはないものの、 ぶらさがってる時に下が見れないとか、壁に張り付いている時に後ろが見えないとかは相変わらず。 律義にというか、ララの首が向く方向しかみれないのが問題 (首が向く範囲も狭いし)。
作風に関して言えば、『1』に近い感じに戻り、 最初に若い頃のララを操作するチュートリアル的なステージもあるし、 難易度も序盤は簡単で中盤急激に上昇する(逆に終盤は落ち着いちゃう感じ)ので、 案外、今までの作品をプレイしてなくちゃダメ、って感じでもなく、 ここからプレイしはじめてもOKかもしれない。
もちろんそれなりに面白かったんだけど、そろそろ疲れてきた。 このシリーズもいよいよ抜本的な改革が必要な時期にきてると思うな。 ひとつのキャラクターって感じに落ち着いてしまったララも、 もう一回デザインし直してはどうか。

REPORT『STORM CALIBER』
PC (Online Soft)
07/23/2000
自機に敵弾をかすらせてパワーアップという ACのシューティングゲーム『サイヴァリア』がマイブームな今日この頃。 似たテイストを実感できるPCのフリーウェアが存在した。 それがこの『STORM CALIBER』。
システム面での特色は、 敵弾に自機をかすらせると強力なショットが撃てるという点。 これが、CAVEのシューティングを思わせる弾幕とあいまって、かなり熱い。
グラフィック、音ともになかなかのレベルで、 隠し2体(デフォルトの機体でクリアすると追加される)を含め4体の機体があり、 3面を2周と最終面の合計7ステージとボリュームもなかなか。
ちと道中の難易度の鷹揚が少なく、ラスボスが極端に強い気がするものの、 逆に言えば、そんな部分に不満を感じるほど、よくできたゲームということだと思う。
また同作者によるひたすら弾避けする『気合避けバカ一代』というゲームも熱い。 どちらもベクターに置いてあるから、興味がある人は是非。 ただし、どちらもゲームパッドくらいは必須だろうなぁ。

REPORT『ロックマンDASH2』
Playstation
07/16/2000
『ロックマンDASH』『トロンにコブン』に続くシリーズ第3弾。 『トロンにコブン』は(ストーリー的にもゲーム的にも)番外編だったものの、今作はその名の通りの続編。
まず、前作で感じた操作面の不満はかなり解消されている。 旋回のスピードはやや速くなったし、アナログキーを使えば初速の遅さも解消される。 ロックオンのシステムも、 周りを見渡す操作とは区別され、 同じ敵をロックオンし続けることができるようになった。 何より、ロック中に自キャラが動くことができるようになったのが一番大きい。 また、ローラーダッシュが早めに手に入り、操作性も微妙に向上したので、 移動速度の遅さもさほど気にならなくなった。 テキストでの会話時のテンポが良くなったのも嬉しいところ。
ただ、今作は今作でまた操作感に不満がある。 まずはアナログ操作への対応が中途半端なこと。 停止から前方へジャンプしようとしたのに、左右に側転してしまうことが非常に多かった。 どうやら、ちょっとでも左右要素が入ってると側転してしまうようで、どうも調整不足っぽい。 敏感なデュアルショックのアナログレバーもあいまって、 どうもキャラクターとの一体感に欠ける (それでもデジタルキーを使うよりはマシなんで、アナログ入力でプレイしたわけだけども)。 そして、いぜんとしてロックオンが使い難いこと。 ロックしてるターゲットを変更する時の基準が曖昧で、 遠くの敵を倒したと思ったら、自分のすぐ後ろにいた敵をロックしたり、 やや離れた場所にいる敵をロックしたいのに、自分の目の前の敵しかロックしてくれなかったりと、 ロックしたい敵をロックできないことが多く、 特に敵が多い場所では、かなりストレスが溜まる。 ロック中にちょっとでも後ろ方向に進むと弾が撃てないっていうのは、 ゲーム性といえばそれまでなんだけど、やはりロックオンの意味が欠ける仕様だと思う。
グラフィックは全体的に向上。 特に、ロックとロールちゃんの表情がかなり今風になったというか、華があるようになった。 どこかヤボったい感じがしたロックの髪も、微妙にだけど軽くなった感じがする (といっても、今作では早々にメットをかぶってしまう)。 メカなどのデザインもさらに良くなったし、 背景の書き込み具合も向上し、テクスチャの質感も良くなった。 が、この質感の向上がクセモノで、 前作にあったアニメっぽさがやや薄れる原因になってしまったのは残念。
ストーリー的には、 ロックの出生の秘密がわかり、ロールちゃんの両親の行方がわかるということで、 いよいよ本筋という感じ。 前作同様、ポリゴンキャラクターによる演技はなかなか楽しいし、よくできてるんだけど、 なぜか、パッケージから感じられるほどのスペクタクル感はないんだよなぁ・・・。 ちょっと展開が一本調子で淡白なので、もうひと波乱、ふた波乱はほしかったところ。 新キャラクターとして、ボーン一家以外の空賊(ライバル)を追加したのは疑問。 『トロンにコブン』に出たグライドはやむを得ないとしても、 ポリゴンキャラの表情が特徴とも言えるこのゲームで、 まったく表情のないボーラとバンコスカスの追加はかなり謎。 その3人の新空賊のキャラが全く生きてないのに加えて、 その割を食った感じで、ボーン一家の影が薄くなってしまった
ゲーム本編は、あんまり変化がなく、 やはりアクション度が高い内容で、それなりに歯応えがある。 探索感はさらに希薄になり、ロールちゃんのナビも取ってつけた感がさらに高まってしまった。 前作ではダンジョン中で特殊攻撃を切り替えることができないことが不満のひとつだったんだけど、 今作であまりその不満を感じなかったのは、 特殊攻撃の重要度(使い分けの意味)が減ってしまったのが原因で、改善点とは言えないだろう。 主な改良点は、 イマイチわかり難かったシールドの概念が排除されたのと、 必ずしも敵の爆風でダメージを受けなくなったこと。 今作で追加された要素は、 箱・敵を持ち上げることができるようになったこと、 水中が舞台なダンジョンがあること。 「持ち上げる」の追加は、 持ち上げたものが置けず、投げるしかないのが不満だったものの、 ゲーム本編でほとんど生きることがなかった要素なので、それほど不満には感じず。 「水中」は、雰囲気を出そうとしすぎたか、あまりにも動きが遅くなりすぎて、 かなりのストレスの原因となった。
いろんな面で向上しているし、 プレイ時間も大幅に増えた(といっても15時間弱)にも関わらず、 結局、前作ほどの楽しさは感じられなかった。 ストーリーが核心を突いているだけに、舞台が多彩になっただけに、 余計に淡白さ・物足りなさが目立つ結果になってしまったんじゃないだろうか。 舞台を広げるくらいなら、もっとひとつのダンジョンを作り込んでほしい。 また、せっかくディグアウト(古代遺跡の発掘)がテーマのひとつなのだから、 もっと探索感を強めるような方向へ進化してほしかった。
結構古いゲームだった前作をプレイして好感を持っただけに、 ちと期待しすぎてしまったのだろうか。残念。
にしても、ロック&ロールちゃんの年齢設定がイマイチよくわからん。 見た目は子供っぽいし、言動は見た目ほど子供っぽくないし、 ロールちゃんの声は大人っぽいし、ロックの声は子供っぽいし、で。

REPORT『ロードス島戦記 邪神降臨』
Dreamcast
07/11/2000
ディレクターは飯淳さん(代表作『エメラルドドラゴン』)、 製作はネバーランドカンパニー(代表作『カオスシード』)ということで要注目だったゲーム。 その内容は、開発者自らが語っている通り、 PCで大ヒットしたネットゲーム『Diablo』の影響を色濃く受けたアクションRPGで、 簡単に言えば、オフライン状態のシングルプレイに特化した『Diablo』といった感じ。 アクションRPGといっても、指先のテクニックが必要なタイプではなく、 レベルアップや装備、戦略が何よりも重要なゲームになっている。
和製テーブルトークRPGとしてや、小説として有名な「ロードス島戦記」が舞台になってて、 初代パーティのキャラクターなどが出てくるものの、 外伝的なストーリーだし、そのキャラクター達を知らなくても十分に楽しめるレベル (ただ、もちろんある程度の知識があったほうがより楽しめることも間違いない)。 題材としてはロードス島を使ってるものの、 全体的な雰囲気、世界観は、むしろベタな中世欧風ファンタジー。 個人的に、ロードス島の世界観にデーモン(悪魔)系のモンスターって合わない気がするんだけど。
操作系はかなり良く考えられているし、 アナログレバーでの移動も実にスムースで動かしていて気持ちがいい。 また、10体以上のモンスターに囲まれながら、それを次々となぎ倒していくさまは、 まさに「ベルセルク」のガッツ状態。 広大なマップをグイグイと走破していく感覚と、 ワラワラと群がる敵をバッタバッタと倒していく感覚が、 このゲームの感覚的に楽しい2大要素。
ゲームシステムの根幹をなす武器・防具の成長も、これまた良く考えられている。 武器・防具の成長度を他の武器に移すことができることによって、 成長させたことがムダにならないというナイスなシステム。 強くなるためにはレベルアップよりも重要な要素となっていて、 また、特殊効果を武器に付帯させることによって、戦い方にバリエーションを与えている。
お金は、基本的にこの武器育成にのみ使われる。 体力回復薬以外の石化解除薬とか魔力回復薬などは自由に手に入らないので、 そういうモノが自由に買えるアイテムショップが欲しかった。
ゲームの流れは、一応大筋となる話はあるものの、 ダンジョン探索と敵の拠点への攻撃がメイン。
難易度はそれなりに歯応えがあり、 自分の成長の自由度が高いため割とラクチン状態に陥るものの、 それが長く続くことはほとんどなく、全体的には緊張感が持続され続ける。 ダウン状態でダメージを続けるのが厳しいけど、 それなりに対処策があるのでOKか。 ちなみに、かなり殺されたゲームだったんだけど、その状況は、 ダウンからダウン、よろめきからよろめき、石化から石化、のハメ殺しがほとんど (残りは、分不相応の敵に向っていって、ダメージを与えられないまま死んでいくか、強烈な一撃を喰らって即死か)。 それらの状態で行える行動は、回復系のアイテムを使うことだけで、 前述の通り、体力回復以外自由に手に入るわけでもないので、 (もちろん、まずはそうならないようにプレイすべきゲームだってのはわかるんだけど) 一度そういう状況に陥った時に、その状況を打破するのはほとんど無理 (だから、薬が買えるアイテムショップが欲しかったわけ)。
残念だったのは、 自分が戦士ということもあって、 魔法はかなり補助的な要素になってしまったこと。 魔法は全30種あるものの、自分がよく使った魔法はひとつだけだし、 実際に戦闘で有効に使えた魔法も、それに加えてもうひとつだけだった。 魔法を選択するシステムが面白かっただけに、それが生きなかったのは非常に残念。 また、せっかくシングルプレイに特化させた形でアレンジしたわけだし、 探索する要素(例えば、棚を調べるとかそういう要素)を加えてもよかったように思う。
一見地味だけど、グラフィックはかなり美しい。 細かいところまで描けてる地形、モンスターのデザイン、天候・魔法などのエフェクト、どれも一級品で、 光と影の演出がしっかりしてることが、それらを更に生かしている。
ムービーも、それがウリになるほどのモノではないものの、 人の表情や色々なエフェクトがよくできていて、全体的になかなか。 とはいえ、どうしてもムービー部分でゲームが分断されてしまう気がしてしまうので、 個人的には(少なくともゲーム中は)ムービー不要派。
一応エンディングを見たという、オールクリアではない状態にもかかわらず、プレイ時間は約30時間。 期待していた以上に楽しめた良作だった。
が、正直、(キャラクター代としての定価の\1000上乗せも含め)「ロードス島」であることは蛇足にしか感じられず、 足を引っ張ってるようにすら思えた。 ただ、このゲームの企画自体が「ロードス島のゲームを作ろう」ということから始まったようなので、 このゲーム自体にロードス島要素が不要と言うワケにもいかなそう。 なので、このシステムを流用し、主人公の職業を複数から選べるような(で、NPCを自由に雇えるとか)、 「ロードス島」を舞台にしていない続編を希望
ちなみに、ハマりバグがあるので要注意。

REPORT『ストリートファイターIII 3rd』
Dreamcast
07/09/2000
カプコンが次世代ストリートファイターシリーズとして発表した『ストリートファイターIII』の3作目。 前作、前々作は、アーケードでのウケはイマイチだったものの、個人的には非常に好きだったゲーム。 逆に、今作は、アーケードでソコソコのヒットとなったものの、個人的にはアーケードでは数えるほどしかプレイしていない。
対戦ゲームとしての前作『2nd』から変わった部分は、 春麗を含めた新キャラが5人追加、 投げ、リープアタックのコマンドが変更、 ブロッキングのシステムが微妙に変化、 旧キャラのバランス変更(全体的に弱体化傾向、特にイブキは大きく変化)、等々。
ゲームとしては、 『マブカプ2』のハデハデなモノとは別方向での、 2D格闘ゲームの最高峰
シリーズ通して、キャラクターのモーションは素晴らしく、芸術的ですらあると思う。
が、前作を結構プレイした自分としては、 キャンセルで技が繋がりにくくなったことと、ブロッキングの感覚が変わったことに戸惑った。 ゲームのプレイ感覚に関しては、依然として前作『2nd』の方が好み。
ちなみに、『マブカプ2』『パワーストーン2』とキャラ別のエンディングがなかったこともあって、 各キャラに新作書き下ろしのエンディングが付いてるのは、嬉しいところ。
さすがカプコン、移植度は全く問題なし。 ロード時間もかなり短め。
家庭用要素は、主に2つ。
まず、充実のトレーニングモード。 特に、まず相手の行動を入力してそれと戦うというブロッキングのトレーニングモードは、 非常に重宝する。
そして今作の目玉が、ゲームシステムをいろいろと変更できるシステムディレクション。 非常に細かく、様々な要素が変更でき、 隠しディレクションも含めれば、空中ガードやチェーンコンボなど、 全く別のゲームになるような変更もできる。 雑誌等では「家庭用要素が足りない」と言われていたけど、 個人的には、これだけでも十分な価値があると思う。
と、いい事づくめな感じがするものの、大きな難点がひとつがある。 それは難易度。 もはやカプコン恒例となったメリハリのない8段階難易度はまだいいとしても、 問題は、一番難易度を低くしてもかなり難しいこと。
特にラスボスのギルがかなり手強い。 前作同様、相手の必殺技の隙をつくのが基本 (ムーンサルトニードロップをブロッキング、サイバーラリアットを投げ)なんだけど、 今作では、その必殺技の頻度が減ったのと、ムーンサルトがブロッキングしにくく、 キャラによってはブロッキング後に投げるしかないほどの隙しかなくなったのがイタい。 また、体力の約1/5を削られるSAが追加されたのもイタい(技後の隙は大きいんだけど)。 チクチクと高性能かつ削り能力のある通常技で削られ、 イライラしたところに大技をくらい、 最後はSAで削られる、とかアリガチな展開。 隠し要素を全て出現させるには全てのキャラクターでクリアしなくてはならないので、 ムーンサルトに反撃しにくいオロ、トゥエルヴ、特にイブキはかなりツラかった。 どうも最近のカプコンのラスボス戦は面白くないと思うんだけどなぁ・・・。
前作までで十分にプレイヤーに受け入れられたシリーズとは言えず、 春麗やガイル風キャラを追加したのも、新規プレイヤー獲得が目的だったはず。 せっかくいい感じのトレーニングモードが追加されてるのに、 本編が初心者お断りの難易度じゃお話にならない。
とはいうものの、やはり2D格闘ゲームの最高峰には違いないわけで、十分な内容じゃないかな。

REPORT『ジェットセットラジオ』
Dreamcast
07/04/2000
最初に発表された時から、一部の注目を集め続けていたゲームが、とうとう発売となった。 ゲームの概要は、 箱庭的な街をローラーブレードで走り回り、街の指定のポイントにグラフティ(簡単に言うとラクガキ)を描く、というもの。
まず目を引くのがそのビジュアル。 キャラクターに平面的な陰影と黒い縁取りが付けられたマンガディメンションは、 『ロックマンDASH』や『スペースチャンネル5』の最終面のような陰影を付けないポリゴンとは全く別モノで、 本当にアニメのキャラクターが動いているような、不思議な感覚が得られる。 背景となる、日本の街をモチーフにされた街並みも非常に良くできていて、 その二つが一体となった総合的なビジュアルは、個人的にかなり衝撃的だった。
テクノ風ヒップホップが基本にありつつも、 その名の通りラジオの様に、ポップス、ロックなど多彩に変わるセンスのよいBGMもノリが良く盛り上がる。
ステージ間やステージ中に挿入されるデモも、サッパリめながらも、かなりいい感じ。
ゲーム部分は、なかなか骨太。
単に走っているだけじゃなく、 ローラーブレードで走るということから、かなりクセのある操作感になっていて、 それに慣れるまでに時間がかかるんだけど、 逆に、そのクセこそが、ローラーブレードで走ってる風な感覚を味わわせてくれる。 通常走行時のスピードは遅めなものの、それはトリックやジャンプで加速することで十分サポートされてると思う。
今となっては珍しいほど、典型的な「プレイして体で憶えろ」というノリのゲームで、 軽くプレイヤーを突き放したところがある。 これほど自分の上達っぷりがダイレクトに感じられるゲームも、今時珍しく、 オープニングのデモプレイを見ての感想も、 プレイ前「あぁ、こういうゲームなのね」、 プレイしてしばらく「上手すぎ。こんなプレイ、無理」、 もうちょっと時間が経つと「・・・自分でもこんなプレイができそうな気がする」、 となっていく(はず)。 グラインド(ガードレールの上などを滑っていく技)できる場所が細すぎるって!と思っていたのも今は昔。
本編のステージ間に挿入される、キャラクターをゲットするイベントが、 実はチュートリアル的な側面も兼ね備えていたり、なかなか考えられてはいるんだけど、 やはり、本編に入る前の最初のレッスンでへこたれる人もいそうなので、 最初からプレイできる一通りの操作ができる練習用ステージみたいなフォローが欲しかったか。
ただ、操作の難しさは、実は単に操作感にクセがあるだけじゃないっぽい。 基本的に、画面に対して行きたい方向にレバーを入れるという操作方法で、 また、そのローラーブレードで滑るというその性格上、プレイヤーの今の動きの方向(慣性)が、次の動きに大きな影響を与える。 これが一般的に操作感のクセと言われてる部分だと思うんだけど、 それに加えて、視点がキャラクターの動きに対してかなりルースに変化するので、視点と動きが一致しない時が多く、 その結果、入力に違和感を感じるんじゃないだろうか。 つまり、動き、視点、入力の三者の間に、それぞれ小さな溝があるということ。 しかし、じゃあ動きに対してもっと視点の変化を敏感にしたら、と思うわけだけど、 そうなると画面がグリグリ動くようになり、酔う人続出になろうであろうことは容易に想像が付くわけで、 そう単純な問題じゃなさそう。 結局、その溝は慣れで十分埋まるものなので、これでよかったんじゃないかと思うんだけど。
で、確かに、ゲーム周りで作りが粗い部分があるのも事実。 ステージ開始前のキャラ選択がモッタリしてやや時間がかかること、 ポーズメニューでリスタートがないこと (1対1のレースをするステージではワンミスで終わりになることが多いのに)、 は純粋に手落ちだと思うし、 ひとつのVMにひとつのセーブデータしか持てないことにも不満がある (プレイヤー毎にデータをセーブできるようにして、 総合プレイ時間やキャラクターの使用比率とかのデータが表示されればベスト)。
しかし、操作系のコンフィグがほしい、視点をキャラの正面に動かすボタンとグラフティを描くボタンを分けてほしい、 という意見には賛同しかねる。 なぜなら、 常に指が同じところにあるようにする(ひとつの指でひとつのボタン)ことで、 キャラクターとの一体感を高めたいという意図が感じられ、 それは一定の成功をおさめてると思うから。 ただ、手がデカめな自分としては、ジャンプボタンがAに固定されてるのはちと不満(Xでジャンプの方がラク)。
とかく難しいと言われがちな難易度だけど、 最初の壁がちょっと高く、そこを越えられるかどうかだけが問題であって、 総合的に特に高難度なゲームとは思えない(もちろん、簡単なゲームではないんだけど)。 典型的なライトユーザー&アクションゲーム苦手な妹にプレイさせた結果を見る限り、 さほど反射神経が必須なゲームじゃないことも判明。
ネット上のお好みの画像(JPEG形式)をグラフティに使えるという仕様も面白いし、 クリアして終わりのゲームではなく、 やり込むこと自体が楽しいし、マップ上に点在するグラフティを集めるという要素もあり、結構長く楽しめそう (でも、せめて、そのマップにあといくつのグラフティがあるのかは教えてほしかったなぁ)。
上達感」がこのゲームのキモなわけで、 パワーアップ要素が皆無なゲームだからこそ、その部分が濃くなっている。 実際、キャラクターのパワーアップ(or成長)や、頭の記憶に助けられるゲームが多い中で プレイヤー自身のスキルアップが直に問われるこのゲームは、かなり貴重なものと感じた。
間違いなくマイベストDCゲームのひとつで、 本来ならFAVORITEなのかもしれないけど、 その骨太なゲームらしさをあえてオススメしたい。
REPORT 『デ・ラ・ジェットセットラジオ』

FIRST IMPRESSION『チェイス・ザ・エクスプレス』
Playstation
07/04/2000
一応クリアしたんだけどベストエンディングじゃなく、 結構分岐があるようなので、FIRST IMPRESSIONということに。
ゲーム内容は、 とどのつまり、『メタルギアソリッド』や『サイフォンフィルター』のような 現代風(もしくは近未来風)の現実的なミッションを進めていく『バイオハザード』。
特殊軍用列車がテロリストにハイジャックされるという設定は面白く、 列車が舞台というのも目新しさを感じる。
ゲーム的な大きな特徴は、 『バイオ』のような一枚絵の静止背景画+ポリゴンキャラクターという手法ではなく、 その改良型ともいえる、 視点は固定されてるものの、ある程度自由に視線を動かすことができ、 その視線の動きによって変化する背景画の上に、ポリゴンキャラクターを乗せているという手法を用いていること。 『夕闇通り探検隊』のパノラマモードにポリゴンキャラクターを乗せてると言えば、分かる人には分かり易いはず。
動的な背景にポリゴンキャラクターが融合してる技術力は認めるし、 そのお陰でキャラクターのモデリングはPSにしてはかなりハイレベルだし、 背景も(特有の歪みがあるものの)かなり綺麗。
しかし、視線を動かしながら行動できないので、 見えない敵を撃たなくちゃならないという根本的な問題が解決されてるわけじゃない。 また、シーン切り替え時にビミョーな間があるのも『バイオ』同様。 加えて、違う車両に移る時とその車両の違う階(基本は2階構造)に移動する時にかなり長めのローディングが入るのも、 このシステムを取り入れたからだと思われ、これがこのゲーム最大の難点となっている。 基本的に、『アローン』『バイオ』の手法は「見せる」ための手法であって、 こういう種類の、客観的に主人公を見ることより、主人公になりきることが重要だと思われるゲームには、 適切な手法とは思えない。 多少ビジュアルの質が落ちようとも、フルポリゴンで作った方が面白いゲームになったんじゃないだろうか。
とはいえ、この動背景を使った手法自体には、別の可能性がありそうではある (ポリゴン数を気にすることなく広大な空間を表現できるところとか)。
というわけで、ビジュアルはなかなか。 特に銃発射時のエフェクトは美しい。
基本的な作りは『バイオハザード』。
結局「いかに弾数を節約して戦闘を進めるか」に集約されるというのも『バイオ』のまんま。 このゲームのイタいところは、中盤以降、敵を倒して弾丸を得ることが多く、 弾を得るためには弾を使わなければならないというジレンマに陥ってること。 しかも、その敵が弾を持ってるかどうかはあらかじめ決められていて(ちなみに弾を持ってない敵の方が多い)、 一回倒さなければわからないので、タチの悪い運試しが続く感じで、リセットゲーム感が高まっている。
戦闘自体は、物陰に隠れつつ撃つという銃撃戦らしさを感じさせる工夫があり、 ボス戦も『バイオ』よりゲーム性が高く、マシな内容。 しかし、なぜ(持ち運べるアイテム数に制限があり、セーブポイントでアイテムの保管をするという) アイテムボックスというシステムまで流用したのはかなり謎だ。
ムービーは2種類あって、 ひとつは、オープニングムービーに代表されるような大きなイベントで挿入される、 かなり力の入ったムービーで、人物の表情など、かなり素晴らしい。 もうひとつは、小さめなイベントで挿入されるムービーなんだけど、 これがDCやPS2なら実機でもできそうなレベルで、しかも画質がかなり悪い。 多少質が落ちようが、リアルタイムポリゴンで進めた方がよかったんじゃなかろうか。 しかし今時、ハデハデなアクションのムービーをウリのひとつってのは、時代錯誤だと思うなぁ。
丁寧に作られてはいるものの、 ゲームとして新しいものが出来たわけでもなく、流用したシステムも適切とは思えない。 前述の通り、結構分岐があるようだけど、 個人的には、何度もプレイする気になれるようなゲームではなかった。
余談だけど、『チェイス・ザ・エクスプレス』というタイトルはどうなんだろ? 自分は列車に乗りっぱなしなワケだし。