REPORT『ヤンヤ カバジスタ featuring Gawoo
PlayStation2
2001年7月5日発売発売:コーエー 開発:ケイブ
ACのシューティングゲームで有名なケイブだけど、家庭用機では SS『スティープ・スロープ・スライダース』(発売はビクターインタラクティブソフトウェア)、 PS『トリッキー・スライダース』、PS2『スノーボードヘヴン』(共に発売はカプコン)と、 意外にスノボゲーも作ってたりする。 んで、この『ヤンヤ カバジスタ featuring Gawoo』は、その流れを汲む最新作ということになるんだろう。
このゲーム最大の特徴は、 スケボー型のプラスチックの板で、 デュアルショックの2本のアナログレバーを橋渡しのように繋ぐという、 専用ボードコントローラーを設置して操作するというところにある。 コントローラーを左に90度傾け縦にし、R3ボタンが○、L3ボタンが×ということになり、 左右の親指をそれぞれボタンの場所の上に置くのが基本操作位置。 ボードを前に押すと加速、後ろに引くとブレーキ、左右に倒すとそれぞれの方向へ曲がり、 ジャンプ中にボードの前後を左右逆方向に入れることでスピントリックを出すことができる。 ボタンは、走行中に○で180°ターン、×でオーリー(ジャンプ)、 ジャンプ中に○でグラブ系トリック、×でフリップ系トリック。 このボードコントローラーによる感覚的な操作の楽しさは、このゲーム一番の長所だろう。 とある雑誌レビューでは「興奮して力を入れすぎるとボードが外れちゃうのが難」とあったけど、 ボードとアナログレバーはゴムでシッカリと固定することができるので、 その固定を怠るか、バカみたいに力を入れない限り、外れることはないハズ。 その他の雑誌レビューでも、とにかくこのボードコントローラーによって一部で評価を落としていたんだけど、 チュートリアル的なものもシッカリしてるし、問題ないだろう。慣れる。 一度慣れてしまえば、そんなに操作ミスが多発するようなもんでもないし。
で、ゲーム内容の基本は、 謎の怪物「ガウー」が箱庭的なステージ内に点在し、 そのガウーにトリックを見せる(要するにそのガウーの近くでトリックを出す)ことでそれを駆除していくというもの。 Lvが高いガウーには難易度の高いトリックを見せないとダメージを与えられなかったり、 色がついたガウーは、その色毎に設定されたトリック(緑ならスピン、黄ならグラブ、ピンクならフリップ)じゃないとダメージを与えられなかったりと、 この基本的な部分はナイスアイデアだったし、なかなか面白い。
ゲーム画面のパッと見の印象からは、どうにもDC『ジェットセットラジオ』を思い出させる。 この『ヤンヤ カバジスタ』はトリック重視でどちらかといえばスノボゲーなんかに近い感覚なんだけど、 近い要素があるのも確か。 ただ、そういう部分に関しては比較するのが酷かな。 一見、トゥーンシェイディングを使ってそうなキャラクターなんだけど、 実際はDC『COOL COOL TOON』のような陰影の無いポリゴンに枠線を付けただけ。 キャラデザそのものやキャライラストはそんなに悪くないと思うんだけど、 ゲーム内での見せ方がヘタっぴで、キャラの魅力が無さすぎる。 背景は『JSR』ほどの統一感が感じられず、印象に残らない。 BGMも全く印象に残らない(なんせ、半分ほどはBGMをオフにして自前でBGMを流してプレイしてたほど)。 何より、ステージ構成があまり立体的でなく、移動の自由度が低いというのがゲーム的な一番の違いだろう。 まぁ、この移動の自由度の少なさは、システム的な問題(というよりも特色)でもあるんだけど。 まず根本的にジャンプに高さがなく、 用意されたジャンプ台を用いないと高い場所にいけないし、 他に移動に使えるアクションもない (一応、グラインドというアクションはあって、これはこれで結構重要なんだけど、 自由度の幅を持たせるというような使われ方はしていない)。
その副産物というべきなのか、 ジャンプに高さがないところにトリックをさせる余裕を作ろうとしたからじゃないかと思うんだけど、 ミョーな浮遊感も気になるところ。 小さな段差や、例えば坂を上がって平地になったときなどに宙に浮いてしまったり、 下り坂で加速したらやはり宙に浮いてしまったり、 で、接地感が弱い(この原因のひとつは影の薄さにもあると思う)こともあって、 浮いてることに気付かずに180°ターンをしようとしてトリックが出て転倒、なんてことが結構あった。
ここらへんは別モノという割り切りが必要なところなのかもしれない。
主なモードは、「スキルアップ」「ライブ」「ストリート」の3つ。
「スキルアップ」は課題クリア式の練習モード。 基本操作、トリック、トリック補助、ガウーの倒し方、という4つのカテゴリーがあり、 それぞれ10ステージ+最終ステージからなる。 で、基本操作以外の3つをクリアすると、それぞれでキャラクターをゲットできるという仕掛け。 かなり親切に解説してくれるものの、特に各最終ステージはなかなか難しかったりするので、 まずこれを全てクリアしようとすると結構苦労するかもしれない。
「ライブ」は、一応、“トリックでBGMを演奏するモード”と解説されているものの、 実際のところは、パイプ状のステージでのトリック練習モードという内容。 イージー、ノーマル、ハードの3ステージがあり、 ノーマル、ハードをクリアすると、やはりそれぞれキャラクターをゲットできる。
で、「ストリート」がこのゲームのメイン。 まずは「ノーマルサイド」5ステージからなり、 それをクリアするとマップが反転してルールが変わる「バックサイド」が出現する。 ノーマルサイドは、ステージ内で区切られた場所にいるガウーを全て倒すと、 いける場所が広がり、またガウーを全て倒すと・・・、と繰り返していき、 最後にボスを倒すとクリアという内容。 ステージに落ちているコインを集めることによってタイムが増えていき、 クリア時にはスコアでランキングされる。 バックサイドは、ステージが全て開放されており、ステージ内に点在するガウーを全て倒すとクリアという内容。 こちらは、ガウーを倒すことによってタイムが増えていき、タイム制限は結構キビしめ、 クリア時にはプレイタイムでランキングされる。
このゲームでイタいなと思うのは、 前述のマップ内での移動の自由度の低さと、マップの余裕の無さにある。 一番気になったのは、ジャンプ台をギリギリで跳ばせるような場所が多すぎるということ。 踏み切りのタイミングはもっと大雑把でよかったと思うし、 マップにももうちょっと余裕がほしかった。 で、落ちてしまうとそのジャンプ地点に戻るまでが面倒だったり、後半になると即ステージやり直しだったりと、ストレスが溜まる (ステージやり直しそのものには、ほとんどローディング時間がないのが救い)。 ジャンプ中には姿勢制御ができない代わりに、前後左右への移動が効くようになっており、 特に、ボードを前に入れることでジャンプ距離が伸ばせてしまうという仕様は、 余裕の無さを助長させてしまってるように思う。 パイプ状の場所で着地が安定しないのも、これが原因じゃないかな? トリックが面白みのゲームなんだろうから、もうちょっとそこにこだわってほしかった。
もうちょっと突っ込んだところでは、 トリックで得られる点数がわかり難いのが難点。未だによくワカラン。 もうちょっとシンプルにした方がよかったんじゃないだろうか。 いわゆる“やり込み意識”を萎えさせる原因になっちゃってると思う。 点数アップの要素であるはずの、 トリックを連続で行う「コンボ」、階段を越える「スタック」、 車を飛び越える「オーバーカー」などが飾りっぽくなってしまってるし。
さらに細かいところでは、 坂を下るスノボに比べると、やはりスピード感に欠けるので、 そこをフォローするような工夫がほしかったところだ。 あと、キャラセレクト時に表示されるスピード、パワー、テクニックのグラフが、なんの参考にもならないのはちと問題アリ。 加速力であるとかジャンプ力であるとか得意なトリックであるとか、もっと重要な情報を提示してほしかった。
もっとトリックをメインに据えるということをシッカリ意識して、 マップ構成や微調整にもっと気を使えば、随分と面白いゲームになったはずで、 イロイロと注文点は多いんだけど、 まぁこれでも十分に意欲的な良作ではあると思う。 操作に慣れる苦労の道のりを楽しめる人なら、かなり楽しめるんじゃないかな。
2001年7月9日記載

REPORT『ピポサル2001』
PlayStation2
2001年7月5日発売発売:SCE
PSでデュアルショック専用アクションゲームとして発売され、 PSというハードでは珍しいテイストの3Dアクションゲームとして割とユーザーウケが良かった『サルゲッチュ』の、 続編というかシリーズモノ。 個人的にはもっと続編的なものかと思ってたんだけど、予想以上に別モノだった。
PS『サルゲッチュ』は、 右レバーを使って操作する「ガチャメカ」を駆使して、各ステージに点在するサルを捕獲するというゲームだった。 結構広めのステージ内で探索・パズルなどをからめたアクションをさせるという、 N64の『マリオ64』や『バンジョーとカズーイ』なんかに近いタイプのアクションゲームで、 操作系ではアナログレバー2本使わせるところが特色だったといえる。
一方、この『ピポサル2001』では、ステージの規模は一気に小さくなり、 グルリと周りを見渡せばそのステージの全景が把握できる程になった。 「ガチャメカ」という要素もなくなり、探索・パズルという要素はほぼ皆無に。 単純に、小さいステージ内にワラワラといるサル達を追いかけ、 パンツを吸引、収集するだけ、というゲームになったのだ。 ちなみに、ガチャメカがなくなったことにより、 アナログレバー2本の操作も形骸化してしまった (一応操作が割り当てられてるけど、他のボタンで代用可)。
操作は、アナログレバーで移動し、後は ジャンプボタン、「ヌゲッチャー」ボタン、MD(「メカディスク」)投げボタン、 カメラをキャラの背後に移動させる「カメラリセット」ボタン。 ヌゲッチャーはパンツを吸い取る掃除機のような装備で、 サルからパンツを吸い取ったり、落ちてるパンツを吸い取ったする。 また、サルを吸ってボタンを押し続けることで「サルロケット」の準備となり、 その後、ボタンを離すことで狙った方向にサルを飛ばすことができる。 さらに、このヌゲッチャーボタンを連打することで、「くるくるアタック」という周囲のサルを吹っ飛ばす攻撃が出せる。 メカディスクはステージ内に落ちている爆弾のようなアイテムで、 爆発する「バクハツMD」、サルをおびきよせる「ラブラブMD」、 爆発に巻き込んだサルをアナログレバーで操作できるようになる「リモコンMD」の3種。
カメラリセットは3Dアクションゲームではよくある操作なんだけど、 この視点操作がイマイチというのがこのゲームの難点のひとつ。 根本的な問題点は、カメラ回転のスピードが遅すぎるということ。 例えば、キャラを左に旋回させるように動かしているときにカメラリセットボタンを押したら、 カメラが左から回り込むように動いてキャラの背後に回ってくれない、なんてことがある。 周囲の状況を知ることが重要なゲームなだけにこれはイタかったし、 また、できれば自分の背後を見るような操作があったらよかったんじゃないかと思う。
ステージ数はまず25面あり、 それをクリアするとマップ構成は同じなんだけど難易度が上がっているという ちょっと昔の“裏面”的な「エキスパート」が出現するので、 ステージ数は合計50。 各ステージは短いものは1分以内、長いものでも5分以内にはクリアできるような規模だし、 全編通して“遊び甲斐”という言葉とは無縁なので、物足りなさが残る。 ステージ内のギミックも極めて単純。 また、4つのコースそれぞれの最後にあるボス戦は、非常にイマイチで面白みに欠ける。
主人公は集めたパンツを引きずって動くので、それをサルに盗られちゃうなんてこともある。 集めれば集めるだけ長いパンツの列をひきずることになり、リスキーということになるんだけど、 実際のところ「イッパツ」クリアはそれほど難しいわけじゃなく、 “このかけ引きをゲームの軸にしよう”ってほどにはなってなかったのが残念。
各ステージの評価要素としては、 制限時間内にクリアする「じかんない」と、パンツを全て一度に転送する「イッパツ」があり、 クリアタイムによってS〜Eの6段階評価がされる。 そして、「イッパツ」&Sランクでクリアすると「PERFECT」。 ここらへんの要素を狙うと面白みが増す (というか、「イッパツ」くらいは最初から狙っていかないと、ゲームとしての面白みがそれこそ皆無になる)んだけど、 そういうやり込み的なプレイではロード時間のストレスがかなり気になる。
ということで、このゲームの一番目に付く難点はロード時間のストレスが大なことだろう。 ワールドマップからステージに入るときや、ステージからワールドマップに戻るときには結構なロード時間がある。 単体では特に「長っ!」ってほどではないんだけど、ステージそのものが小ぶりなだけに余計に長く感じる。 また、ひとつのステージを繰り返しプレイしようとしたときには、 ポーズメニュー内にそのステージを最初からプレイしなおすリスタートのようなメニューがないのがイタい。 制限時間内に死ぬ(ちなみに、制限時間を過ぎても即死亡というわけではない)とそのままの状態で復活するので、 そのステージを最初からプレイするには、 制限時間を過ぎてから死ぬか、いったんワールドマップに戻ってまたそのステージを選ばなくてはならない。 これもロードが煩わしく感じる要因のひとつ。 さらに、ボス戦後に強制的に「サル温泉」 (捕獲したサルが送られる銭湯のような場所で、Sランクの数に応じてサルの数が増えていく)に行かされるのも、 その前に結構なロード時間がある上にその内容も面白くもなんともないので、やはり煩わしい。 前作『サルゲッチュ』はローディングのストレスがほぼ皆無な作りになっていただけに、非常に残念な部分だった。
絵的には、サル一体一体のモデリングはそれこそPS並で、 画面写真を見ると「プレステ1?」って感じの印象になっちゃってるんだけど、 サル達がワラワラと何十体もいる様子はなかなか壮観。 ある程度の可視範囲が確保されないと成り立たないゲームだったろうし、 パッと見以上にPS2ならではなゲームではあると思う。
ストーリーとかノリは、『サルゲッチュ』のような大きな話というよりも、ミニエピソード的な感じ。 より低年齢化したという声もあるけど、いわゆる“コロコロ”ノリからはズレたので、 個人的にはむしろ前作より全然マシだった (少なくともそれが苦痛になることはなかった)。
前作では、一見無個性的なサルたちなのに、それぞれのビミョーな個性が笑えたりしたんだけど、 今作ではまさに無個性な群集と化してしまったは残念。 そういう部分を狙ったのであろう「サル温泉」も空回りで面白くなかった。
最初のこのタイトルを聞いて、画面写真を見たときは「なんで『サルゲッチュ2』にしなかったんだ?」と思ったものの、 プレイしてみて納得というか、むしろ良心的だとすら思った。 それほどに方向性が前作とは全く違うし、 前作をプレイし気に入り、その延長線上にあるゲームだと思って購入すると、 この上なく肩透かしを喰らうに違いない。 ただ、これ単品で見てみても、勢い・ノリだけの大味で小粒なアクションゲームとしか思えんわけで、 あくまでもそういうゲームとして楽しませるのであれば、 もうちょっとローディングのストレスを軽減する工夫をしてほしかったところ。 その勢い・ノリを楽しませる程度の作りにはなっているものの、 結局、つまらなくはないんだけど面白くない、そんな一本だった。
2001年7月9日記載

REPORTタイガー・ウッズ PGA TOUR 2001』
PlayStation2
2001年6月21日発売発売:エレクトロニックアーツ
個人的にはリアル系ゴルフゲームを待ち望んでいたわけで、 期待のDC『ダイナミックゴルフ』が発売中止になったという話を聞き、 思わず購入してしまった一本。
PGAツアーを題材にしており、モーションキャプチャーした実在のプロゴルファーが登場。 そのメンツは、 タイガー・ウッズ、マーク・カルベッキア、スチュアート・シンク、ロバート・ダムロン、ブラッド・ファクソン、ジャスティン・レナードの6人。 ・・・あまりにもビミョーだ。 日本での知名度という点で考えれば、(当然ウッズは例外として)ギリギリでレナードくらいじゃないか? っていうか、アメリカ的にもこの人選でOKなのか?
まぁ、タイトルにあるようにタイガー・ウッズがウリということなんだろう。 音声もタイガーのみ本人の声だし。
グラフィックはソコソコ。 背景は、PS2パワー全開っていう感じではなく、洋ゲーらしい無骨なグラフィック。 それもそのはずで、どうやらPCからの移植らしい。 空気感や日光感の弱さが、全体的にいまいちリアルじゃない印象になってしまった原因だろう。 ウリのハズのゴルファーも、似てるっちゃ似てるんだけど、ちと頭でっかちな印象。 総合すると、残念ながら“リアルだぞ!”ってのをウリにできるレベルではない。 せめて、大会などではギャラリーを表示してほしかったしなぁ・・・。
コースはペブルビーチを始めとした実在のコースが3つ。 ちょっと物足りなさはあるけど、まぁ及第点だろう。
いわゆるBGMは皆無で、ゴルファーのセリフ、拍手、歓声、小鳥のさえずりなどの環境音のみ。 トーナメントなどでは他のホールから歓声が聞こえてくるなど、なかなか良い雰囲気を出してる。
ショットそのもののシステムは良好。 ボールを打つ操作は、アナログレバー(右でも左でも可)を引いてゲージを動かしてレバーを前に倒してショット。 DC『熱闘ゴルフ』と似たようなシステムだけど、 球に左右のスピンをかける操作を十字キーに任せたお陰でか、 レバーの左右のズレによってのショットのズレはあれほどシビアではなく、結構感覚的で楽しい。 また、単に通常ショットとアプローチショットの切り替えでなく、 通常の「FULL」、弾道の低い「PUNCH」、短く高い「PITCH」、短くボールを転がす「CHIP」の切り替えができるというのもナイス。 ショット後にボールにスピンを加えるという「スピンコントロール」システムは、 最初聞いたときには“邪道この上なし”と思ったんだけど、 思ってたほど自由にコントロールできない(十字キーで1回しか入力できない)し、 ショット中に狙ったスピンを入力するのがかなり難しいために、 “まぁOKかな”という気に変わった(このスピンコントロールはオプションでON/OFFの切り替え可)。
難点もないわけではない。 まず、洋ゲーらしいフレームレートの安定しなさによって、ゲージの動きの滑らかさもやや安定感に欠けること。 そして、目標マーカーがボールの落下地点ではなくあくまでもショットの飛距離を示しているので、 特にアプローチショットなどではかなりアテにならないこと。
何より問題なのはシステム云々以前に、 ライの質・傾斜、風という外的要因の影響が弱めなこと。 よって、ティーショットは特定の場所を狙って打つというよりも、 とりあえずラフに行かない程度に打てばいいということになるなど、 なんとも大味になってしまった。 一応、前述の「スピンコントロール」はフェアウェイ(とティー)でしか使えないという、 “ラフがマイナスになる”というよりも“フェアウェイがプラスになる”というバランス調整がされてはいるが、 やはりイビツな感じは拭えない。
しかし、このゲーム最大の難点はグリーン。 比較的傾斜の影響を強く受け、ホールインの判定がシビアなのは、個人的にはむしろグッドだったんだけど、 それが傾斜のわかり難さによって、結果としてかなりのストレスになってしまった。 ×ボタンでゴルファーの背後から、△ボタンでホールの後ろからグリーンを読むモードになり、 そのときに傾斜を誇張するように地形がモーフィングするというのは、 面白い試みだし、絵的にも楽しい。 ただ、問題はそのときのグリッド表示。 大抵のゴルフゲームはゴルファーの向きを基準にグリッド表示するんだけど、 このゲームではグリーンを基準にグリッド表示される。 つまり、ゴルファーの向きと垂直・水平にはグリッドが表示されないので、グリーンの傾斜が異常に読みづらい。 これはかなり痛恨。
アプローチにも難アリ。 前述のマーカーに関する距離感のわかり辛さも問題のひとつだし、 何より落下地点のグリッド表示ができないのが痛恨。 しかも、目標マーカーを見る視点のときにマーカーに寄るような視点移動ができないので、 グリーンの状況がホントにわからない。 グリーンエッジまで行かないとグリーンの傾斜がほぼわからないというのは、相当に問題があり、 ゲームが大味になってしまった原因のひとつだろう。
モードは、 ストローク、マッチプレイ、スキンズ、プラクティス、トーナメントなど一般的なモノに加えて、 「ツアー」「シナリオ」というのもある。 「ツアー」は、アマチュアから出発して次々と大会をこなしながらプロを目指すというモード。 ただ、キャラクターメイキングができるわけでもないので、割と淡々とした感じになっちゃってる。 「シナリオ」は、あらかじめ用意された様々な状況からノルマをクリアするというモードで、 パッと聞いた感じでは面白そうなんだけど、 比較的設定された状況が大雑把なので、特に面白いというモードでもなかったりする。
ツアーを題材にするのであれば、もっとゴルファーを増やすとか、ギャラリーを表示するとか、 もうちょっと何とかならなかったものか。 でなければ、ゴルファーを作って育成するようなモードがほしかった。
そういや、天候の変化という要素が全くないのは、かなり手落ちな気がするな。
演出は淡白、ゲームは大味(グリーン上だけシビア)なゴルフゲーム。 全体的に、視点に代表されるような、プレイヤーへの情報提供のヘタさがあるので、 もうちょっと和製のゴルフゲームを研究したらどうかと思った。 でも、ゲームのテンポは悪くないし、 何より家庭用機でリアル系ゴルフゲームとなるとコレくらいしかないわけで、 そういう前提であれば“ガマンできないほとではない”っていうレベルではある。 と、自分を納得させるを得ない状況なのが悲しい
しかし、ゴルファーのシャツの色を変更できるんだけど、 タイガーがウリのクセして赤色のシャツがないってのは何事か。 パッケージ裏の画面写真(ただ、実際の画面写真かどうかはアヤシイ)では赤いシャツを着てるのに・・・。 もしかして隠し要素なのか?
【7/30追加】
TVの全英オープン中継に触発されて、ツアーモードを一気にクリア。 上で最大の難点と書いたグリーンは、意外に慣れてしまうことが判明。 で、慣れてしまえばこのグリーンそのものは思っていたよりもナイスなことも判明。 ちゃんとパッティングラインを読んでパットできるし、カップの後ろから見るとさらに傾斜がわかり易いというのもリアル。 まぁ、グリッドに関する不満は完全に払拭されたわけじゃないんだけども。
となると、やはり最大の問題はアプローチかな。グリーンの傾斜の影響がキビしいのに、アプローチ時にグリーンの傾斜が分からないというのはやはり致命的な問題だろう。
また、ツアーのラストで赤シャツのタイガーウッズが敵として登場。 よって、赤シャツそのものはデータとしてあるようだけど、プレイヤーとして使えるかは謎。 とりあえず、ツアーをクリアしても使えるようにはならなかった。
2001年7月4日記載

REPORT『ソニックアドベンチャー2』
Dreamcast
2001年6月23日発売発売:セガ 開発:ソニックチーム
1991年7月26日、メガドライブで発売された『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』は、北米を中心に大ヒット。 国内でも“アーケードゲームのセガ”というイメージに大きな一石を投じた一本だったし、 ソニックはセガ待望の定着したゲームキャラクターだった。 それから約10年。 一応、10周年記念作というタイミングで、この『ソニックアドベンチャー2』の発売となった。
まずは前作からの主な変更点をチェック。
前作はソニック、テイルス、ナックルズ、エミー、ガンマ、ビッグという 6人のキャラクター毎に6タイプのゲームが楽しめるという内容だった。 で、今作も使用キャラはソニック、テイルス、ナックルズ、シャドウ、Dr.エッグマン、ルージュと同じく6人なんだけど、 ソニックとシャドウ、テイルスとDr.エッグマン、ナックルズとルージュがそれぞれ同じゲーム形式ということで、 3タイプのゲームで構成されるようになった。 前作はかなり未消化に終わったキャラクターが多かったので、 当然というか、ナイスな方向修正だったと思う。
そして、自分を含めて結構好きな人もいたんだけど、 一般的にいまいちウケがよくなかったらしいアドベンチャーパートを廃止。 ソニック、テイルス、ナックルズからなるヒーローサイド、 シャドウ、Dr.エッグマン、ルージュからなるダークサイド、 そのそれぞれがステージクリア形式というゲーム進行になった。
基本描画レートは30fpsから60fpsに向上。 特に動きの速いアクションゲームなだけに、これは非常に効果的。
次にそれぞれのステージをチェック。
まずは「ソニック&シャドウ」ステージ。 ステージの流れは前作のソニックステージと変わらずで、 ステージ構成・アクションはよりスピーディ&ダイナミックになった。 今作で追加されたアクションとして、 DC『ジェットセットラジオ』のようなグラインドがあり、これが非常に爽快。 特に後半の面では、高速で細長いレールからレールへ、なんて場面もあって非常に楽しかった (その分、シビアでもあるんだけど)。 連なったリングを高速で通過する「ライトダッシュ」がすぐにに出せるようになった (前作では溜め動作が必要だった)のも、爽快感アップに繋がっている。 やはり、リングを1つでも持っていればダメージを受けても死なないというソニック伝統の仕様と、 前作からあるホーミングダッシュが、ゲーム的に秀逸なポイントだろう。
「テイルス&Dr.エッグマン」ステージは、 前作のガンマステージに近く、ロックオンミサイルで敵を撃破しながらステージを進んでいく。 ただ、制限時間(&ロックオンミサイルによるタイム増加)要素は無くなり、 単純にゴールまで進んでいく内容になった。
「ナックルズ&ルージュ」ステージは、 前作のナックルズステージ同様のエメラルドのカケラ探し。 前作ではカケラに近づくと反応するレーダーのみが頼りだったんだけど、 今作では舞台が格段に広くなりギミックも複雑化したこともあって、 所々にある「ヒントモニター」によってヒントが得られるという要素が追加された。
大体1キャラにつき5ステージ、そしてヒーローサイド、ダークサイドそれぞれ約15ステージからなる。 ヒーローサイド終了後にはダークサイドの予告ムービーが流れたりするし、 ダークサイド、ヒーローサイド共にクリアするとファイナルエピソードの予告ムービーが流れ、 ファイナルエピソードがプレイ可能になるという仕掛け。 最後は当然スーパーソニック。 ちなみに、別にダークサイドをプレイする前にヒーローサイドをクリアする必要はなく、 それぞれを自分なりに進めていくことができる。
ゲームクリアまででも10時間弱程度のボリュームはあるんだけど、 クリア後にも楽しめる要素は十分。 各ステージには、 「初回のクリア」「コインを100枚」「ステージ内に隠されたチャオ探し」「制限時間内でのクリア」「HARDモード」 という5つのミッションが用意されており、 それぞれをクリアするごとに「エンブレム」を1枚ゲットする。 ミニゲームのクリアなどで得られるエンブレムを含めて、エンブレムは全部で180枚。 自分は今丁度半分の90枚を集めたところだけど、既にプレイ時間は30時間を超えてしまった。 全てのエンブレムを集めると隠しステージが出現するらしいんだけど、 そのキャラクターの全てのミッションをA評価(E〜Aの5段階評価)で得られるエンブレムがあったりするので、 正直、自分はそこまで到達できそうもない・・・。
できれば、エンブレムをゲットしていくにつれて出現するようなオマケの仕掛けがほしかったところ。 また、特に最後のミッションである「HARDモード」は面白いんだけど、 それまでのミッションが面倒だったりするので、 ミッション2以降の4ミッションは自由に選べるような仕様の方が嬉しかった。
ストーリー&イベントシーンはアクションゲームとしてはかなり上々の部類だろう。 前作と比較すると、キャラクターの表情・モーションが飛躍的に自然になり (表情にはまだギコチナサがあるんだけど、いかんせん前作が不自然すぎたし)、 カメラワークがかなり向上したので、イベントシーンでの盛り上がりはパワーアップ。 ムービーをリアルタイムポリゴンに組み合わせるような表現も試みられていたりもする。 語られず終いな点もあるし、シャドウのラストなんて意味不明だけど、まぁOKでしょ。 ゲーム本編のノリもそうだけど、このストーリーのノリも意外に他では得られないタイプな感じもするし。
音声の日本語・英語の切り替えが可能なのは嬉しいんだけど、 一部で用いられているムービー部分には字幕が付かないのは (それほど重要なセリフなないとはいえ)不完全だし不親切だろう。 キャストは前作と変わらず。 舌っ足らずなテイルスとソニックの唐突な英語は相変わらずなものの、 それ以外は概ね良好じゃないかな。
音楽は前作ほど耳に残らなかったとはいえ、まぁソツない。 シャドウステージのBGMはテクノ調でちょっと雰囲気が違ってカッコよかった。
全編通しての問題はカメラワーク。 カメラ操作はLRのカメラ回転のみ。 まず、その他多くの3Dアクションゲームとは違い、 基本的に行動しながら視点を操作するゲームではない、という点に気付く必要がある。 止まって周囲を見渡す時だけに使うと思った方がいい。 ただ、その上でも問題アリアリなんだな。
まず、その方向性の問題。 確かにソニックステージなんかは決められたルートを進むという形式な上に動きが相当速いので、 やむを得ないとは思うんだけど、 ナックルズステージとテイルスステージが完全にその割を食った形になってしまった。 特に空間を自由に動くタイプのナックルズステージでは致命的。 カメラが背景に引っかかって見たいところが見れないとか、 狭い場所では勝手にカメラが動かされて酔い気味になったりとか (自分は、“主観視点でグリングリン”ってのよりもこういうのが苦手)、かなり困りもの。
そして、止まって周囲を見渡す、ってことに限ってもかなり制限が多くストレスが溜まるのも問題。 やはりカメラが背景に引っかかったり、キャラクターが壁や床に遮られて見えなくなったり、 意図が曖昧なままカメラが固定されてLRが完全に効かない場所があったり、と。
どうせなら、 “主観で周囲を見渡すボタン”と “キャラクターの背後にカメラを動かすボタン”(これはソニックステージでは使用不可とか)とによる視点操作にした方が、 まだマシだったんじゃないだろうか。 ソニックステージの場合は、ホーミングダッシュやライトダッシュなど、キャラクターを誘導する手段があるんだから、 そういう視点を前提としたステージも作れるだろうし (もちろん、現状のLRの操作に加えて上の操作、ってのもアリだろうし)。
で、もうひとつの大きな難点は、テイルス&Dr.エッグマンステージそのものがNGということ。面白くない。 例えばSS『パンツァードラグーン』やN64『罪と罰』のような、もっと攻撃に重点を置いたアレンジをされるかと期待してたんだけど、 何を思ったのか、よりジャンプアクションな方向に行ってしまった。 テイルス、Dr.エッグマン共にメカに乗っており、 意外に小回りが利かない操作なので、イライラは募るばかり。 さらに戦闘に関しても、 照準レーザーの動きがクイックすぎて瞬時に狙った敵をロックすることが難しく、 ある程度の方向めがけてアナログキーをグリグリしてロックオンということになりがち。 となると特定の敵をロックしないなんてのはさらに難しいわけで、なんとも大味な展開に。 上下方向のロックオンできるできないの基準もわかりにくい。 視点が下がると操作するキャラが大型なので邪魔になり先が見難いのも気になった。 このステージで何を楽しんで欲しかったのか、もうちょっとソコを詰めて考えるべきだったろう。
細かいところでは、ナックルズステージは普通のプレイは非常に面白いんだけど、 その後のミッションがイマイチ面白くないことが多いのも気になったけど、まぁやむを得ないか。
残機制もどうかな。 ストーリーモードでは意図的に残機を増やすのは難しく、 コンテニューすると残機4つの状態でそのステージの最初からプレイとなるので、 終盤のステージでは結構な根気が必要になってくる。 無駄に初心者(orアクションゲームが苦手な人)にキビしい仕様になってしまったんじゃないだろうか。
最後にチャオに関して。 当然のごとく可愛いんだけど、 まだ一度卵を産んだくらいの状態なんで、良し悪しの言及はし難い。 ただ、チャオガーデンには不満あり。 今回は通常のチャオガーデン、ヒーローガーデン、ダークガーデンの3箇所でチャオを育成するんだけど、 天国をイメージしたヒーローガーデン、地獄をイメージしたダークガーデン共に極端すぎて、 「んなとこでチャオを育てたくないわい!」っていうのが自分の印象。 前作のチャオガーデンの方が地形にメリハリがあったようにも思うので、ここはかなり残念だった。
正直、ゲームとしての完成度というか、減点ポイントの少なさという点では、 任天堂やナムコのアクションゲームに負けてると思う。 ただ、それにもまして独自のカラー、他では味わえない面白みがあるし、 その部分は間違いなく前作から強化され、敵無しといってもいい作りになっている。 かなり長い間遊べる作りになってるところにも好感が持てるし、 少なくとも前作は結構楽しめたよ、って人なら満足な一本なはず。 前作は未プレイでもアクションゲーム好きにはオススメできる、と言いたいところなんだけど、 欠点が気になってしょうがないって人にはダメな可能性があるってのが難しいところか。
テイルスステージが無ければ、 マイベストソニックになってたのは間違いなかったんだけどなぁ・・・。
2001年7月4日記載