REPORT『天誅 弐』
PlayStation
2000年11月30日発売発売:ACTIVISION 開発:アクワイア
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すっかりホッタラカシになっていた『天誅弐』を改めて最初からプレイ。 前回の反省を踏まえ、 難易度はイージー、徹底して武器をしまった状態で行動し、 ボス戦では惜しみなくアイテムを使うというプレイにして、 力丸編、彩女編、そしてその二人をクリアするとプレイできるようになる龍丸編とオールクリア。
基本的な感想はFIRST IMPRESSONの通りなんだけど、 上のようなプレイをすることで、前回よりかは悪印象が軽減された。
まず、武器の出し入れについて。 武器をしまっている時の方が先が見渡せる視点になり、 「必殺」(一撃で殺す演出)も発動するので、基本はこれで進めることになる。 ただ、武器の出し入れの概念がない龍丸をプレイすると、 やはりこの使い分けに必要性があったのか疑問は強まる。 武器の出し入れのモーションがムダにデカいのもいただけない (モーションが演出重視で実用性に欠けるというのは、このゲーム全般に言えること)。 木箱を壊すとたまーにアイテムが出たりするんだけど、武器を出すのが面倒でスルーしがちだった。
そして、こういうプレイに徹することで、 必殺が発動する基準の曖昧さ、 というよりも、少しでも上下位置がズレてると必殺が発動しないのが相当気になった。 武器を出していれば武器を振り、「必殺」が発動しなくても一撃で敵を倒せるんだけど、 武器をしまっているとまず武器を取り出すことになり大きな隙に。 特に、敵に見つからずに行動せよというステージにはかなりイラつかされた。
細かいところでは、必殺のモーション(演出)も長すぎで、演出中に敵に見つかるなんてのは論外。 このままの演出であれば必殺中には時間を止める、 必殺中にも時間を進めるならもっと演出をアッサリにする必要があったはず。
(ボス戦を含めて)1vs1の戦闘そのものが面白みに欠けるというのは相変わらず。 多くのゲーム同様、安易で基準が曖昧な「防御」行動が全てを台無しにしている。 敵の防御できる・できない(する・しない)の基準も曖昧ならば、 自分の防御できる・できないの基準も曖昧。 敵の最初の一撃で自分の向きがズレてしまいその後の強烈な一撃が防御できなかった、 なんてことも多い。 ボスを足止めさせるアイテムを使った後に体力を回復する、というプレイを憶えてからまだマシになったとはいえ、 やはりこの「ボス戦で(理不尽に)死亡」→「ステージを最初から」という流れにウンザリなのは相変わらず。
最後にストーリーについて。 一応、全体的にザッピングな作りになっており、 特に3人目の龍丸で敵側の状況が語られるというのは良い (そういう作りにしては、力丸編、彩女編で語られすぎな気もするけど)。 が、肝心の龍丸編が、せっかく「忍びとは?」っていうテーマになりえた話にも関わらず、 安易にラブロマンスに陥ってしまったのは勿体無い。 イベントシーンでは結構細かい演技をするしカメラワークも凝ってたりするんだけど、 元々のキャラクターのモデリングがよろしくない(ゲーム本編と共用かな?)ので、 なんともアンバランスな感じはある。 全編シリアスな話なのに、敵の女首領のダイナマイトボディ&セクシー衣装ともあいまって、 天然のバカゲーテイストをかもしだしてる気も。 3、4箇所だけに挿入されるCGムービーの質は高いものの、 どちらかといえばこれもアンバランス感を強めてるだけな気がする。
やはり最大の難点はボス戦。 とはいえ、それを除いてもギリギリ許容範囲内という感じで、 結局「天誅」という素材にオンブにダッコ。 敵から見えない場所で敵を観察し、タイミングを計って瞬殺、という前作から引き継いだ面白さは確かにあるけど、 逆に言えば、それだけ。 その部分をさらに面白いものにできたかというと疑問だし、 それ以外に他の面白さを付与できたとも思えない。 ストーリーなどで化粧をする前の基本的な部分で 改善すべき要素がいくらでもあったはずなのに、 そういった部分には手をつけられず、結局、その素材を全く生かしきれなかった。
PS2での『天誅参』の開発は決まってるんだけど、 それに関するゴタゴタは周知の通り。要するに、『天誅参』はアクワイアの手から離れた(離された)。 確かに、『天誅弐』開発中に、しかも無断で権利が譲渡されたってのは、 可哀想だしヒドい話で、そういうこと自体を擁護するつもりはない。 ただ、この『弐』の内容を考えると、 これはむしろ『天誅参』に対する期待材料になってしまったというのが正直なところ。
「せめてタイトルに恥じない作品にしてもらいたい所です。」 (アクワイア取締役遠藤琢磨氏による、このことに関するネット上での声明でシメのように使われた言葉)だ? そりゃ、この『天誅弐』に対して言いたかったセリフだよ・・・。
2001年6月7日記載

REPORT『パラノイアスケープ』
PlayStation
1998年5月28日発売発売:マチルダ
タイトルの頭に「SCREAMING MAD GEORGE'S」とあるように、 あのスクリーミング・マッド・ジョージ氏が、コンセプト、デザイン、音楽を担当したゲーム。
いきなりだけど、ゲームとしての質は非常に低い (商品としてのクオリティは、このページにあるゲームだとN64『DAIKATANA』とドッコイドッコイの最低レベル)。 ただ、パッケージからその雰囲気は十二分に伝わってきたので、 そこは割り切ってのプレイ、ということになる。
ゲームの形式は、任意に前後にスクロールさせることができるという変形ピンボール。 言ってみれば、 MD『バッドオーメン』をポリゴン可して、ブロック崩しではなくピンボールにしたようなゲーム (我ながら実用度の低い喩えだ)。 フリッパーには体力があり、前後だけでなく左右にも動かせることができ、 敵を避けさせるような要素もアリ。
致命的なのは、フリッパーとボールの動きのクオリティの低さ。 かなり頻繁に処理が重くなる上に、フリッパーの左右の動きが荒いので、 とても狙ったところに打てるような状況ではない。 ピンボールを題材にして、コレはない。 また、フリッパーの左右(左のフリッパーのさらに左、右のフリッパーのさらに右)にボールを弾き返す部分があるのもイタい。 これによって、ピンボールの基本である“フリッパーでボールを止めて・・・”というプレイが ほとんどできなくなってしまっている。 結局ゲームの大部分が、 フリッパーを使ってボールを適当に弾き返したり、 ボールを弾く部分を使ってブロック崩しのようにプレイしたりと、そんなゲームになってしまっている。
ステージにも実際のピンボールのような仕掛けがあるわけではなく、実に大味。
ただ、そのタイトルにもあるようにパラノイアな世界観は一見の価値アリ。
なぜかピンボールでの球にあたるものは「脳ボール」という火の玉のように燃える脳。 それを羽を生やした骸骨(=プレイヤー)が、骨状のバットで弾き返す。 メタルなBGM(ボーカルもスクリーミング・マッド・ジョージが担当)をバックに、 天井は全て目で埋め尽くされ、地面には鼻や口が乱立してるシーンや、 足元で川のように小便が流れる膀胱内でバトルとか、 なんともパラノイア。 敵キャラもミミズに人の顔が付いてるものや、ゴキブリに人の顔が付いてるものや、 尻に顔がついた人の下半身、とか。 しかも、それらが実写のコラージュのような手法で描かれているので、なんともイッちゃってる世界観。
ラスト付近では、スクリーミング・マッド・ジョージ本人の顔+(おそらく本人による)大阪弁の音声というシーンもあり。
デフォルトの状態で残機数無限に設定できるということからもわかるように、 まさに、スクリーミング・マッド・ジョージを楽しむためだけのゲーム。 \1000前後なら、話のネタにプレイしてみる価値はあるかも。
2001年6月7日記載

REPORT『バウンティハンターサラ』
Dreamcast
2001年5月24日発売発売:カプコン 開発:Nexus Interact
フラグシップが前面に押し出されている、おそらくカプコン初のサウンドノベル。 ただ、開発したのはPS2『ヴェルベットファイル』を開発したNexus Interactな模様。 退廃した近未来を舞台にしたハードボイルドなストーリーという、 サウンドノベルではこれまでになかった素材に惹かれてプレイしてみたものの・・・。
サウンドノベルといっても、 プレイによってストーリーが大きく分岐していくわけではなく、 ゲームオーバーに繋がる選択肢があるストーリーを楽しむ、という感じ。 で、クリア後には、イベントの内容が変化したパラレルストーリー的なものを2編プレイすることができるようになる。
ゲーム的な特徴は、ある程度の区切りで点数が表示されランク付けが行われるということ。 で、その点数にも関わってくるシステムとして、 「カウントダウン」と「ディテクティブタイム」がある。 「カウントダウン」は時間制限のある行動選択シーンで、意外にサウンドノベルではなかったのかもしれない。 「ディテクティブタイム」は分岐する推理シーンで、その推理の結果で話が分岐していくというもの。 どちらも、ADVなどでは特に目新しいシステムではないんだけど、 確かに良いアクセントにはなっていると思う。
『街』のような、画面中のキーワードをチェックしてその説明を表示させるシステムがあるものの、 これを使いすぎるとゲームのテンポが崩れる上に、 『街』の路線を追従したようなちょっとウィットを効かせたつもりの解説がかなりキレイにハズしている (大体、そういうのが合う世界観でもないだろうに・・・)ので、 本当に知りたいキーワードを時々チェックしながら進めることになる。
舞台は2060年の荒廃したネオ東京。 主人公はそのネオ東京でNo.1のバウンティハンター (賞金がかけられた犯罪者を捕まえるor殺す仕事)「サラ・D・フィッツジェラルド」。 で、ネオ・東京最大の犯罪者でありカリスマ的な存在である「レナード・ガルシア」を捕まえる依頼を受けて・・・というストーリー。 レナードを追ううちに謎のバウンティハンターが現れ・・・と展開していく。 その謎のバウンティハンターに関する“仕掛け”は個人的にNGだったけど、 ストーリーそのものはまぁそれなり。一般的なアクション映画並。 レナードが単に粗暴な男でなぜカリスマなのか分からない、とか、 そもそもサラがなんでNo.1バウンティハンターなのかワカラン、とか、 1箇所だけに挿入された『バイオ』風の謎解きは笑えた、とか、 出し惜しみしたようで、サラの基本的な設定、 例えば、なぜデリンジャーという武器を使うのか、 蝶のタトゥー(これが「死兆星」を思い出させて笑えた)は何か、などが説明されないまま終わった、とか、 不満もそれなりにある。
背景画は無難な作りで、BGMも無難に使われているし、 一般的な効果音も無難だった(ただ、演出的な効果音は(確か2箇所だけなんだけど)非常にダサかった)。
と、全体的に無難な作りだったんだけど、 とにかく、サウンドノベルの基本が疎かになっているんじゃないだろうか。 それは、すなわちテキスト、文章だ。
基本中の基本として、テキストの読みにくさが問題。 文字と文字の間隔が開きすぎていて読み難いし、 明るい背景によって文字が見えにくくなることもしばしば、 逆に言えば、背景からちゃんと浮いて見えるようなフォントではない (3種類のフォントが用意されてるけど、その点ではどれも大差なし)。 ここらへんは、解像度の低いPS版を同時に開発したことも原因のひとつになってるのかもしれない。
また、テキスト表示の間も悪い。 1文字1文字表示していく方式はどうかと思う (一応、表示速度調整はあるんだけど、最速にしてもやや遅め)。 (瞬時にとは言わないまでも)ある程度一気に文章を表示して、 あとは文章の持つ自然なテンポで読ませた方がベターだったんじゃないだろうか。 そうしないと、逆にテキストに作為的にテンポをつけて読ませる演出も効かないだろうし。
そして致命的だったのは、自分が言うのも何なんだけど、文章がヘタ、この一言に尽きる。 全体的に説明文のようで文学的なセンスが欠けてる上に、 時折、強引に文学的風な文が付け加えられてるのも余計に痛い。 さらに、ねちっこく書き込むべきアクションシーンで逆に淡白になる傾向があるので、 サラの強さもイマイチ表現しきれていない。 漢字の使い方の基準もよくわからず、 「なんでこれを漢字にしない」とか「なのに、なんでこれを漢字にするか」と感じることが非常に多かった。 漢字そのものが間違ってると思った場所も2箇所ほどあったし。 テキストの見栄えの悪さが、そういう内容への印象の悪さを増長してるという部分もあるのかもしれないが、 にしてもお粗末じゃないかな。
ゲーム本編ではサラの顔を隠すような工夫されているにも関わらず、 オープニングとオープニングムービーではサラの顔をかなりハッキリと表示したことにも相当な疑問が残る。
細かいところでは、 説明書がハードボイルド感ナッシングなデザインなのも気になる。 DC『ジェットセットラジオ』で使われていたフォントを使うというセンスが信じられない。 これはゲーム中のメニューのデザインにも言える。
総合すると、極めて凡作。 駄作ではないので、あるいはテーマにさえ興味が持てればそれなりに楽しめるかもしれないが、 その確信が持てるほどの内容ではなかった。 よくあることなんだけど、 絵と音と文章が有機的に組み合わさってこそのゲームであるサウンドノベルというゲーム形式を、 「小説に絵と音を加えたもの」と勘違いしているとしか思えない。 で、そういう勘違いの元で良いモノを作ろうとしたら、 それこそ小説並みの文章が必要とされるということを理解していない。 ましてや、文章で表現するのが難しいアクション映画のような素材を、だ。
2001年6月1日記載

REPORT『バウンサー』
PlayStation2
2000年12月23日発売発売:スクウェア 開発:ドリームファクトリー
ドリームファクトリーの前作『エアガイツ』をプレイして感じたのは、 方向性としては、1vs1ではなくバトルロイヤル的なものに向かっているんじゃないか、ということだった。 で、既にこれだけ悪評が聞こえてくる状況なので、 このゲームを楽しもうってんじゃなくて、 ドリームファクトリーの進む道を見てみたい、ということで(中古セールを機に)購入してみた。
にしても、予想以上だった。
よくスクウェアに対して、アンチ的な「グラフィックだけで内容はクソ」とかの意見を聞くわけだけども、 個人的には、 「グラフィックの良さが目立つだけで、ゲーム内容は叩かれるほどじゃないんじゃないか」という考えだった。 が、この『バウンサー』はフォローの仕様がない。 大手ゲームメーカーに許されるクオリティではないぞ、こりゃ。
良い意味で予想以上だったのはそのグラフィックで、 特にリアルタイムポリゴンのイベントシーンは超級のデキ。 キャタクターのモデリングは非常にハイレベルで、 一般的に不自然さが残ることが多い、鼻と口の造形の良さは際立つ。 ちゃんとセリフに連動して口が滑らかに動くってのも、 不自然さは残るけど、これまでの他のゲームに比べれば段違いによくできている。 表情の変化も自然だし、演技も細かいところまで凝っており、カメラワークも良い。 背景もハイレベル。 それこそ、一昔前ならムービーで、というレベルだろう。
全体的にモヤがかかったようなエフェクトがついていて、 このボヤけた感じは好き嫌いがわかれるところだろうけど、 いわゆるチラツキ感はほぼ皆無になり、ジャギーもかなり目立たなくなっている (これはイベントシーンだけでなく、ゲーム本編にも言える)。
このグラフィック(&その演出)に関しては、正直、頭ひとつ抜けてると思う。
英語音声も違和感なくマッチングしている。 一応、日本語音声も用意されていているものの、 キャラの口の動きは英語に合わされている(デフォルトの音声も英語になっている)し、 (先に英語でプレイしたってのもあるんだろうけど)英語よりはキャスティングに疑問が残る部分もあるので、 まぁオマケって感じか。 BGMも無難に馴染んでいる。
良いところ、以上で終わり。
ゲーム形式は、ある程度狭いフィールドで行われる格闘アクションをイベントシーンで繋いだもの。 格闘は必ずしも1vs多ではなく、 格闘アクションシーンに入る前に3人の主人公から1人を選んでそいつを操作し、 残りの2人も一緒に戦うという、 3人で戦うシーンがゲームの8割を占める。 アクションシーン後のイベントシーンも操作したキャラによって変化する。
当然、予想以上に酷かったのは一番重要なはずの格闘アクション部分、つまりゲームそのものの内容だ。
一応、感覚的には、多人数で戦う『エアガイツ』なんだけど、 そのための味付けをことごとく失敗している。
一番イタいのは、敵にある程度近づくと、勝手にその敵に対してロックしたような状態になること。 ある程度離れるまでは自由に動けない(敵に対してのステップのような移動になる)し、 複数の敵を相手にするときは、必ずしも思った敵を攻撃できない (なんせ、コンボ中にもロック対象が変わったりするくらいだし)。 当然それにつられて、勝手に敵に背後を向けてしまってガードできずに攻撃を喰らうなんてこともある。 基本的にこういうゲームであれば、ロックして1vs1の形式にすること自体がNGだと思うし、 そういう形にするならば、最低限、それをプレイヤーの手動で行わせるべきだったろう。
攻撃は、『トバル』からの伝統の上、中、下で、 それに加えてジャンプ攻撃ボタン(ジャンプ単体のボタンはない)。 ただ、今作ではあくまでも攻撃する高さの違いであって、ガードに関する性能差はない (つまり、どの攻撃も防御されるときは防御される)。 防御を崩せる「投げ」はデフォルトでは使えない上に、 後に投げ技をゲットして使えるようになっても、 判定が弱く、実際の戦闘ではかなり使い難い。 つまり、防御に関する攻防の形作りを失敗という、 このテのゲームでは割とアリガチなミスを犯してしまった。 余りにもガードが使えすぎると思ったのか、 このゲームの場合、ガードし続けるとガード耐久力が減っていき、 ガード耐久力がなくなるとそのシーンではそれ以降ガードできなくなってしまう (しかもガード耐久力は画面上に表示されない)というアホ仕様で始末が悪い。 また、特殊移動系の行動がないので、攻撃を避けるという感覚が薄い(攻撃が届かない距離まで逃げる、というだけ)。 せめて、何かしら避けるような行動があれば、ガード耐久力というシステムもアリになったろうに。 要するに、1vs1の攻防にも全く面白みがない
技のモーションの多くは『エアガイツ』の流用。 元々1vs1の戦闘のために作られたモーションであることをちゃんと理解してのこととは思えず、 調整不足感が漂う。 その技の使い方にしても、技を使い分けるというよりも、使える技を見つけてそれでゴリ押し、という感じ。
PS2コントローラ固有の機能である正面ボタンのアナログ性を、 技入力に使ったのもイタい。 つまり、軽くボタンを押すと小攻撃、強くボタンを押すと大攻撃になるというもので、 予想通り、意図した技とは違う技が出ることが多々ある。 『トバル』『エアガイツ』にあったジャスト入力システムの方が、 よっぽど使い出があったと思うんだけどな。
視点の調整も最悪。 迷路のような場所を進んでいくときの調整も相当にマズいけど、 特にボス戦でボスが画面からいなくなってしまうのが一番気になった。 基本的に主人公キャラに寄りすぎなのが問題で、 それならそれで『7 BLADES』のようにレーダーが欲しかったところだろう。
パワーアップにもかなり問題がある。 敵を倒したときにBP(バウンサーポイント)が得られ、 そのシーンが終わったときにそのBPを使って ヒットポイント、攻撃力、防御力のアップ、技の会得を行う。 ほとんどのシーンでCPUキャラ二人と一緒に戦うので、 せっかく敵の体力を減らしたのに、その敵をCPUに倒されてBPがゲットできないなんてことが多々ある。 連続して敵を倒すことで、チェインボーナスということで得られるBPが格段に上がるのに、 味方の存在によってそれを計画的に行うのは難しい(かなり運任せ)。 また、攻撃力、防御力などがパワーアップできるというのは、 キャラクターの特色を薄れてさせてしまってるとも思うし、 結局、基本性能のパワーアップが何よりも重要なので、 最初のプレイではどうしても技の会得が後回しになってしまう。 技も実際に使うまでは性能が分かり難いものが多いし、使える技もそれほど多くない。
攻撃ヒット時に、 ボロキレのように手足をブラブラさせて吹っ飛ぶところは笑えるんだけど、 手足に力が入ってなさ過ぎで、不自然この上なし。 ヒット時の効果音のショボさも、かなり痛恨。
とにかくゲーム部分では誉めるべき点が何一つ見つからないぞ。何一つだ!
本編を3人で一通りクリアすると、プレイ時間は3〜5時間程度だろう。 繰り返しプレイすることでキャラ成長させるという要素はあるものの、 そのためにカッタルイ本編をプレイする気にもなれなかった。 また、サバイバルモードがあるものの、それもマトモにプレイする気にはなれずに終了。 せめてサバイバルモードでもBPがゲットできればなぁ・・・。
なぜか、ロボ系の敵のデザインだけが『トバル2』の路線(作業ロボット系というか)を引き継いでいたのは笑えた。
最後にストーリーについて。 ある意味「ロボでもOKさ!」っていう先進的なモノではあるんだけど、 そんなに悪くはないと思う。 全体的にやや盛り上がりに欠けるし、 各人物の描写には物足りないとこがあるんだけど、 まぁアクションゲームとしてはOKだろう。
ただ、ゲーム本編同様、その大部分を3人一緒に行動してるというのが、 それぞれのキャラでプレイしてその視点からストーリーを楽しむ、という要素を弱めてるんじゃないかな。 結局、最初のプレイ以降は(つまり2人目、3人目のプレイでは)、 8割方イベントシーンをとばして進めたし。
ひとことで言えば、超豪華なオマケが付いた噴飯モノの格闘アクション。 そのオマケにしても、「あくまでもリアルタイムポリゴンだからスゴい」ってところがあるので、 (自分のように)そこに感動できるゲーマー風味な人間であればこそ、な感じもする。 で、別にスクウェアがそういうゲームを作ったのであれば、まだわからないではないんだけど、 何より、それなりに形を残してきたドリームファクトリーがそういうものを作っちゃったってのがイタい
2001年6月1日記載

REPORT『クラッシュ・バンディクー』
PlayStation
1996年12月6日発売発売:SCE 開発:NAUGHTY DOG
最近はトロが目立つけれども、 それまではパラッパとこのクラッシュがPSを代表するキャラクターだったわけで、 実際にPSを代表するアクションゲームなハズなんだけど、 意外にその話題を耳にすることがなかったタイトル。
一応、96年末発売という古いゲームであることは考慮しなければならないだろう。
まず気になったのはBGMのノリの悪さ。 「アクションゲームなのにいきなりBGMの話かよ!」って思うかもしれないけど、 あのTVCMの印象が強かっただけに、かなり腰砕け。 ゲーム自体のノリの悪さに繋がってしまってると思う。
グラフィックは、 キャラクターも含めて全てポリゴンで描かれているし、 当時を考えたらかなり頑張ってる方なんじゃないだろうか。
キャラクター操作は、十字キーでの移動とジャンプとスピンアタックのみと非常にシンプル。 スピンアタックは体を回転させる攻撃で、 ジャンプして踏みつける攻撃と、 このスピンアタックでの体当たりを使って敵を倒していく。
ゲームの形式としては、N64『マリオ64』のような箱庭タイプではなく、 DC『ソニックアドベンチャー』のソニックステージや DC『スーパーマグネチックニュウニュウ』のようにステージのルートが定まっているタイプ。 CDのオビに「宇宙初の奥スクロールアクションゲーム!」とあるように、 画面奥に向かって進んでいくステージが当時としては最大の特徴だったらしく、 加えて、画面手前に進むステージや、 古典的な2Dジャンプアクションゲームのように横に進んでいくステージや、 その混在ステージなどからなり、 視点は常に固定されている。
その形式的に予想通りだったんだけど、 やはり、奥手前に進むシーンでは距離感が掴み難いのが気になる。 スピンアタックの攻撃範囲がかなり狭いことも、それが気になる要因のひとつ。 そして、こういうシーンではアナログ入力装置の重要さを痛感させられる。 攻撃関係ではそこらへんが気になるものの、 ジャンプアクションに限れば何とかなるレベルに調整されてるのは、 意外にスゴいことなのかもしれない。
周囲を見渡すことができないシステムなので、必然的にパズル的な要素は薄め。 さらにアクションがシンプルなだけに、 そのゲーム内容は、かなりストイックなジャンプアクションゲームという印象で、 アクションゲームが苦手な人にはややキビしい難易度かもしれない。 一応、バリア的なアイテムは多めに存在するものの、 それがない場所では一撃即死だし、当然のごとく落下も即死。
ただ、ゲーム本編の難易度以上に、そのセーブシステムがイタかった。 ステージクリア時にセーブされず、なぜかステージ内のボーナスステージをクリアするとセーブできるという仕様で、 (難易度は高くないとはいえ)そのボーナスステージをクリアできないとセーブできない。 普通にゲームを進めていけばガンガンと残機が増えていく難易度調整になっているんだけど、 セーブデータに残機数が反映されず、データをロードしてスタートすると常に残機4の状態で始まる。 そんなにセーブする要素が多いとも思えないんで、なぜ常にセーブできるような仕様にしなかったのか、謎だ。
ということで、ゲームクリアまでの難易度はそれなりなんだけども、 ゲームクリア後のやり込み要素は異常にキビしい難易度になっている。 ステージに点在する「箱」を全て壊すと宝石がゲットできる、というのがメインで、 宝石を集めると隠しステージに進めるようになるっぽい。 これも、そのものの難易度以上に、 ステージ中に一度死んでしまうと箱がリセットされるという仕様が痛恨。 途中のチェックポイントから復活すると、ステージを逆走しなければならないので、 結局は、一度そのステージから出てもう一度最初からやり直すことになる。 つまり、ノーミスクリアが前提にあって、その上で箱を全て壊さなければならないということ。
どちらにしろ、システム周りの不備によって、 無駄に難易度が上がってしまってるように思う。
ただ、ボス戦は薄味。 理不尽に難しいよりはマシとはいえ、もうちょっと工夫してほしかったところ。
キャラクターは弱い。 主人公「クラッシュ」ですらギリギリな感じ(キャラクターとしての躍動感に欠ける)で、他は論外。 キャラクターそのものよりも見せ方の淡白さが問題か。
その発売時期を考慮しても、 ハードを代表するアクションゲームとしてはやや力不足な印象。 『スパイロ』の時は是非続編をプレイしようと思ったんだけど、 この『クラッシュ』は「何か機会があったらプレイしてみるか」っていう程度かな。 ただ、理不尽な難しさはないし、 他の一般的な3Dアクションゲームはパズル色が強い傾向があるので、 そういうのが苦手なんだけどアクションがしたい、って人にはいいかもしれない。
2001年6月1日記載