REPORT『ぼくドラえもん』
Dreamcast
2001年1月25日発売発売:セガトイズ
評価は高くないんだけど評判は悪くないという不思議な一本。 ドラえもんになってシチュエーションに合わせて適切な道具を使い、一年のうちにのび太の将来を変える、というその内容を考えると、 ある意味「ドラえもん」的にストレートなアプローチがされた初のゲームと言えるんじゃないだろうか。
いきなり、ヤケにハートフルなものを予感させるオープニングにちょっと胸を熱くなる。 ただし、本編にはそういうノリはない。
ドラえもん世界の背景のポリゴン化はなかなか見事で、 特に自由に動き回れるのび太の家の中は、それだけでも嬉しかったりする。 ドラえもんの主観視点でも移動でき、その雰囲気は十分。 一方で、基本となる客観視点でのドラえもんの操作は、 何より四方向にしか動かせないことが不満だし、 部屋からでるときにいちいち主観視点になってそのドアを見るのも煩わしい。
ゲームの内容はシンプル。 のび太の家の中や空き地などの場所でのび太に会い、 漫画やアニメの中で実際にあったシチュエーションにあわせて、 ひみつ道具やセリフを3択から選んでいくというもので、これを月4回、一年間繰り返していく。 正解の道具を選ぶとのび太の好感度が上がり、 これによって、1年終わったときにしずかと結婚する将来(グッドエンド)になるか、ジャイ子と結婚する将来(バッドエンド)になるか変化し、 バッドエンドの場合は2年目に突入する。
演出はやや淡白で、 基本的にイベントは一枚絵+テキストのみの音声で進行。 音声は『エターナルアルカディア』のようにホンの一部に付いているだけ(ただし、道具の名前は全てドラえもんの音声付き)なんだけど、 なぜか、パパの「あのチョコレート 本当においしかったなぁ」というセリフに音声が付いてたりするのはウケた。
ネタがネタだけに、不満というか要望は限がないわけで、 もっと動きのある演出を増やしてほしいし、音声ももっとほしい。 また、のび太以外のキャラとのカラミが少ないのも物足りないし、ゲーム的な仕掛けも物足りない。 が、場に合った道具を選ぶという基本部分が面白く、 特に間違ったチョイスをしたときのオチが面白かったりするので、 何かミョーな楽しさがのもまた事実で、 アニメ版ではなく(特に初期の)漫画版にあったようなちょっと突き放した感じが、またなんとも楽しかったりする。
惜しむらくは、内容から考えるとちと割高感があることで、 せめて\4800、できれば\3800なら、結構納得できたと思うんだけどなぁ。
しかし、正解だけをチョイスしていっても面白くないゲームだと思うので、 逆に強度のドラマニアには薦められないかも。 「あれ? この道具なんだっけ?」、 つまり「形は憶えがあるんだけどなぁ・・・」とか「名前は憶えてるんだけどなぁ・・・」とか、 そういう思いが、何よりの演出だったりする。
2001年3月27日記載

REPORT『Shadow of Memories』
PlayStation2
2001年2月22日発売発売:コナミ  開発:KCE東京
タイムパラドックスと時間移動をネタにしたアドベンチャーゲーム。
視点の左右回転と背後から正面を向く位置にカメラを移動させるボタンがあるので、 操作感はなかなか良好。 カメラ位置に制限が強い室内の操作性には不満が残るけど、 基本的にリアルタイム性がそれほど重要なゲームではないから、まぁOK。
全体的な雰囲気の良さが、このゲームの一番の美点だろう。
ヨーロッパの小さな街が舞台で、 現在、十数年前の過去、中世、そして天候、時間帯で変化する街並のグラフィックは非常に美しく、 イロイロな細かいオブジェが非常に凝ってる。
人物も、顔なんかのモデリング自体は良好だし、 表情はそれなりに凝ってて、口の動きにも不自然さは少ない。 オッサン系キャラの個性的な顔はグッドだし、子供キャラは可愛らしい。 ただ、プロデューサが女性だからだと思われるんだけど、 長いまつげ、天然のアイシャドウ、長すぎる足、金髪のサラサラロンゲ、と、 少女漫画的なデザインの主人公がねぇ・・・ (個人的には、魔夜峰央(『パタリロ!』の作者ね)のキャラを思い出してしまった)。 で、その割に(声も含めて)キャラ的には普通だし、 他のキャラにはそういう雰囲気がないだけに、どうにも不自然で結局最後まで馴染めなかった。
イベントシーンの見せ方は上手い。 ボヤケや残像が効果的に使われているあたり、『EXTERMINATION』とはエラい違いだった。 カメラワークにも工夫が見られるし、 モーションもそれなりによくできてる。 まぁそれだけに、指先の演技がほとんど皆無なことが気になったりもする。
音声は全て英語で字幕付きで全体的には上々。 主人公アイクとヒロイン的なマルガリーテの音声がややダイコン気味で、 特にテンションが上がった時の演技には不自然さを感じるけど、 英語ということでいい意味で誤魔化されてる部分もあると思うので、 この良し悪しの判断は難しいところ。 イベントシーン以外の通常の会話では、 会話形式ではなく一方的に話すだけという形式なことや、 自分で状況を説明しすぎな主人公のセリフもちょっといただけない。
で、ゲームとしては見るべきものが非常に少ない。
ある意味、DC『シェンムー』的な作りとも言えるんだけど、 それにしちゃあ実際に入れる建物や人物の数が少なすぎて、 異常に閑散とした街になってしまってる。 手間や労力の関係上そういうものが提供できないのであれば、 根本的なゲームの作り方をまた別に考える必要があったはず。
アイテム使用や移動などのイベントの流れは不自然かつ単純で、プレイヤーの誘導がヘタ。 ゲームを進めるという点でプレイヤーに考えさせる部分が少なすぎて、 道なりに進んでいくだけの印象。 ストーリーの分岐も、分岐条件が単純な割にはそのルートが足りず、 ゲーム的に楽しいという要素にはなっていないし、 時間移動もゲーム的なトリックとしては活用しきれていない。
死んだ後に過去に戻ってトリックを解くというのが大まかな流れで、 基本的には「死=ゲームオーバー」ではないんだけど、 例外的に2、3箇所ほどゲームオーバーに繋がる死がある。 ゲームオーバー時にはデータがセーブされず、 再プレイ時にはイベントが飛ばせないので再度のプレイが非常にカッタルイ。 クリア後の再プレイなどでは一度見たイベントは飛ばせるのだから、 果たしてそういうゲームオーバーが必要だったのか、非常に疑問が残る。
というわけで、このゲームが楽しめるかどうかの分かれ目は、 そのストーリーが受け入れられるかにかかってると思う。
で、個人的にはそここそがNGだった。 時間移動をして自分が死んだ原因を追求するというのが大きな目的で、 それ自体は面白いネタだったんだけど、 何より、時間というものに対しての考察が甘すぎる。 時間移動は非常に難しいテーマだし、 そこに安易に並行世界という考えを導入してしまって、 収拾がつかなくなってしまった感じ。 話の持っていき方自体は上手なんだけど、 やはりその根本がしっかりしていないと、お話にならないと思う。 恐怖でもなく人間ドラマでもなくメッセージ性があるわけでもなく、 その話のトリックで楽しませるタイプなだけに、 特にSFが好きな人間にとっては、受け入れがたいものがあるんじゃないだろうか。 その設定自体は、ストーリー的にもゲーム的にも魅力的だっただけに、 残念としか言いようが無い。
ただ、分岐によってエンディングが変化(5種類)し、 そのエンディングがただの「IF」ではなくそれぞれに物語の側面を表現していて、 その全てのエンディングを見た後でのEXTRAエンディングで、 本当の意味で話が終わるという手法は面白い。
結局自分にとっては、 これくらいの表現ができるのならば『サイレントヒル2』は面白いゲームになるんじゃないか、 という期待を高めるだけのゲームだった。 まぁこれまでにそういうソフトがなかっただけに、 それだけでも価値があるとも言えるんだけども。
2001年3月20日記載

REPORT『EXTERMINATION』
PlayStation2
2001年3月8日発売発売:SCE  開発:DEEP SPACE
このテのポリゴンのアクションアドベンチャーはジャンル的に好きなもんで、 結構前から注目してたゲーム。 意外にというか、7本目にして初めて発売日に購入したPS2ソフトということになる。 ちなみに、開発の「DEEP SPACE」は、実質、PS『トンバ』シリーズを製作した「ウーピーキャンプ」とのこと。
画面写真をパッと見た感じ『バイオ』っぽいんだけど、 その内容はかなり脱バイオされてるというか、方向性の違いがある。
まず操作は、ラジコン操作ではなく、レバーを入れた方向に進むタイプ。 視点操作は背後から正面を向く位置にカメラを動かすボタンのみで、 概ね自動的に調整されるけど、あまり主人公を背後から見る位置に固定されてはいない。
攻撃は、R1での向いている方向に敵がいればロックしてくれる客観視点の銃構えと、 R2の主観視点での銃構え、 そして近接攻撃のナイフを使い分けていく。
全体的に操作感は悪くなく、視点による不満も少ないんだけど、 細かいところでかなり気になるところがある。
ボケッとしてると気づかなそうだけど、意外に大きいのが、 そのレバーを入れた方向に進むというその基本が、ビミョーに小回りがきかないということ。 原因は、見た目の不自然さをなくすためか、瞬時に向いた方向を向かない仕様になってること (例えば、レバーを向いてる方向の後ろに入力すると、 直ぐにそっちに動くのではなく、短い時間だけどクルッと方向転換をする)で、 咄嗟に思った方向に向いてくれないことがあり、特に近接戦では苦労させられる。
アクションボタンがジャンプボタンを兼ねており、 特定の場所でしかジャンプできない(しかも、自動的に目的場所に向かって跳ぶわけではない)という仕様も好きになれない。 数は多くないものの落下即死の場所があり、そのストレスを大きくしているのではないか。 せっかく淵にぶら下がるとか『トゥームレイダー』的なアクションがあり、 それが特色にひとつになってるのだから、やはりジャンプはジャンプで別枠の操作にしてほしかった。
また、右スティックが空いてるので、どうせなら視点操作に充ててほしかったな。
客観射撃と主観射撃の二つのスタイルが用意されているため、 一連のバイオ系に比べると戦闘は随分と面白みがあるし、それなりに歯ごたえがあって楽しめる。 狙撃が使えるのもナイス。 ただ、例えばPS『サイフォンフィルター』などのように銃撃戦を楽しめるようなシステムではないにも関わらず、 一部に銃撃してくる敵がいてコレといった対処法がないのは気になるところ。 こっちの攻撃のヒットバックが弱く敵を攻撃で押さえ込むことが難しかしいのは、 それ自体は特色としてアリなものの、近接戦での小回りのきかなさによってストレスになっている。
で、戦闘そのものよりも、ローディングを挟むとかなりの敵が復活してしまうところがマイナス。 虫っぽい小型の敵ならまだしも、中型の敵、ましてや機械のトラップまで復活してしまうのには閉口。 結構同じところを何度も行き来させられるゲームなのに、何のヒネりもなく単に敵が復活してくるので、 だんだんと飽き飽きしてくる(で、敵を無視して進むようになる)。 基本武器の弾丸には制限がない(ところどころで回数制限なく補給できる)ものの、 体力回復には制限があるわけだし微妙にケズられていく感覚。 体力回復の回数制限もなくしてもっと攻撃を激しくするか、 敵の復活を減らして回復アイテムも減らすか、どっちかにハッキリさせるべきだったんじゃないだろうか。
各ボス戦はちと大味か。視点に不満を感じるシーンもチラホラ。
従来のように色々な武器を使い分けるのではなく、 ひとつの銃のパーツを変えることで色々な攻撃をしたりスコープの性能を変えたりするというのは良かったんだけど、 実際には、それらが生きる場面が少なかったのが勿体無い (結局、グレネード以外のサブウェポン、拡大スコープ以外のスコープは全く使わなかった)。
ゲームの進行は、アイテムを使わせるような謎解きはほぼ皆無で、 マップを進むのと戦闘で9割を占める。 やや同じところを繰り返し行き来させられる部分が多いこともあって、全体的なマップの広さはそれほどではないものの、 空間を意識したマップ作りは大いに評価できるし、 ジャンプやウンテイ運動などでそういう部分を楽しませてるのもいい。
本来は、ゲーム進行のキーとなるはずだったバッテリー (一部の鍵を開くときや機械を動かすときに消費して、所々に充電場所がある)は、 ほとんど生かされず、セーブ毎にバッテリーが消費されるというのも取ってつけた感じ。
グラフィックは綺麗なハズなんだけど、 全体的な印象がイマイチなのはなんでだろ?  主人公や背景がよくできてるのに対して、クリーチャー系が結構大味なモデリングだからか、 やはりまだ有機的なグチョグチョ感を表現するには(他の部分に比べると)力不足なのか。
主にイベントシーンでだけど、離れた場所の物体がボヤけるような表現は、 このゲームではあまり生きてない(なんか64っぽくなっちゃってる)ものの、可能性は感じる。
イベントシーンの使われ方自体は悪くない。 絵的には、キャラクターの髪の毛の処理がイマイチなこと、 キャラクターの目・口の演技がイマイチなことがちょい目立つし、 残像処理が全く効果的でない使われ方をされてるのも気になる。 音は、ちゃんとカメラ位置によって音声の大小・左右のバランスが細かく変わるのが非常に良かった一方で、 その日本語音声による演技はイマイチ。 明らかに英語的な表現をムリムリ日本語で言わせてるようなシーンも目立つし、 特に、クールという設定なはずの主人公の無駄に熱い演技はかなり空回り。 英語音声なら、そういう部分は上手く誤魔化せたと思うんだけどなぁ。
シナリオは可もなく不可もなくで、まぁB級アクション映画並。 主人公デニスと、相棒ロジャー、ヒロイン的なシンディとの過去が、 例えばオープニングなどでもっと語られていれば、 人間ドラマ的に深みを持たせられたと思うだけに、ちと勿体無い。
シナリオは比較的ストレートなだけに、 エンディングの歌の演出は、個人的に「やっちゃった」の一言。 ああいうのに憧れるのはわかるけど、このゲームには合わんて。
セーブデータのプレイ時間は6時間弱。 ゲームオーバーを考えても8時間はないはずで、 それなりの歯ごたえはあったのでそれほど激しい欲求不満感はないものの、 やはりちと物足りないか。 クリア後に評価されるような要素がないので、 そう繰り返しプレイするようなゲームにも思えないし。
第一印象はかなり良かったんだけど、 終わってみれば、どこをとってももう一味足りない、 そんな印象のなんとも小粒なゲームだった。
2001年3月20日記載

REPORT『BRIGHTIS』
PlayStation
1999年10月14日発売発売:SCE  開発:ARC Entertainment,SHADE,クインテット
タイトルを知ってる人すら少ないんじゃないかという、 当時はかなり埋もれ気味だったSCEのアクションRPG。 開発のクインテットといえば、 かつてSFC『ガイア幻想紀』『天地創造』などの良作アクションRPGを作り出したメーカーなわけで、 ほのかな期待を抱きつつ購入。 ちなみに、SHADEってのは聞いたことがなかったんだけど、 PS2『魔術師オーフェン』、PS『グランストリーム伝紀』(これもクインテットと共同)を製作したメーカーとのこと。
ゲームの形式としては比較的オーソドックスなアクションRPGで、 フィールドの各所にダンジョンが点在しており、 それを話の流れにそって順番にクリアしていくというもの。
操作系はレバーを入れた方向に進むタイプで、 視点操作の基本はL1、R1の視点回転のみ。 アナログ操作の場合は、右スティックの上下で視点の上下移動、左右でズームイン・アウトという変わった操作、 視点操作しながら攻撃しやすいようにという配慮かもしれないけど、 やはり、右スティックで上下左右の視点移動の方がシックリくると思う。 視点を上下移動にさせたときに操作ミスで勝手にズームインしたりして鬱陶しいし、 そもそも、このズームイン・アウトという操作が必要だったかが疑問。 また、格闘アクションとしては、 回転速度に限界があるL1、R1だけでは敵の補足に限界があるので、 やはり正面方向にカメラを移動させるボタンがほしかったところ。
平面を360度自由に動くタイプのゲームということで、 やはりデジタル操作は芳しくない。 加えて、視点を回転させても方向キーを入れっぱなしにしてる間はずっとまっすぐ進むという仕様なので、 レバーを上に入れながらL1、R1で車のように操作することが不可なのもイタい。 視点を上下に動かすのにいちいちポーズメニューを開く必要があるのも煩わしいだろう。
戦闘は、ロックオンのようなシステムがなく、完全に手動で狙いをつけるタイプ。 遠近感が掴み辛く、空中に浮いてる敵に苦労させられるけど、それを除けば特に問題なし。
戦闘のキモとなるのが、 溜め攻撃の「剣撃」、コマンド技の「剣技」、連携技の「剣舞」と3種類用意されている特殊技で、 そのそれぞれを「スキルポイント」というものを消費して習得していく。 が、全体的にモーションのバリエーションに欠け、似たような技が多く、 基本技と剣撃と剣技でモーションが同じ技とかがゴロゴロしてる。 特にエフェクトも出ないので、ちゃんと技が出てるのかよくワカラン時があるほど。 キモとなるべきこれらの技に(絵的にも性能的にも)魅力がないことが、 戦闘が面白くないと感じる第一原因だと思われるし、 もうちょっと基本技、剣撃、剣技のハッキリした差別化が必要だった。 また、剣技のコマンドが←→、→→、→←→など、アナログ入力向きでないのも気になる。
これらの技を習得するために必要な「スキルポイント」の得かたには工夫が見られる。 の攻撃をヒットさせ続けると、その攻撃毎に得られるスキルポイントが上昇していき、 敵から攻撃を食らうとそれがリセットされる。 一度に得られるスキルポイントの上限は、 フィールドに散らばっている小さなアイテム「スキルコイン」をゲットしていくごとに1つずつ増えていく (最初の上限は10で、フィールドには50枚のスキルコインが隠されている)。 上手い人は効率的にスキルポイントが得られていくし、 そうでない人も時間をかければスキルポイントは得られるわけで、 なかなかナイスなシステムと言えるんじゃないだろうか。
半分以上の敵が防御行動をするんだけど、 その敵の防御を崩す手段がほとんどない(回り込んで攻撃するような技を使うしかない)ことが、 ちと全体的なテンポを悪くしてると思う。 ダンジョンはローディング(ただし極短時間)によって結構狭めの空間で区切られており、 そのローディングによって敵が全て復活してしまうこともあって、 中盤〜終盤は必要最小限の戦闘だけで進めてしまった。
ダンジョンでの特徴的なシステムが「キーエレメント」。 その名の通り、鍵的な使われ方もするんだけど、 光を吸収してタイマツ的な役割がメインとなる。 周囲を照らす光量を示す「ライトゲージ」は時間と共に減っていき、 例えば、ロウソクやタイマツなどの光源の近くに行くとライトゲージが溜まっていく。 面白いのは、敵の攻撃をガードしたときのエフェクトや、こちらの攻撃がヒットしたときのエフェクトなども光源になること。 ただ、とにかくライトゲージがなくなった時の視界が悪すぎ(で、中盤から終盤にかけてそういう状況が増えてくる)。 そこには緊張感や恐怖感はなく、ただひたすらにストレスなだけ。 おそらく、このタイトルから察するに、この光と影の演出とゲームの融合が、 最初に目指されたものなんだと思う。 が、やはりPSの表現力では役不足なテーマだと思うし、 結果的に中途半端でストレスをもたらすだけになってしまった。 それこそPS2向きなテーマなんじゃ?
謎解きはそれなり。 頭を使って解くようなモノは少なく、迷路的に迷うというのがメインで、 一応、戦闘だけでは進めないような内容になってることには好感が持てる。
オートマップはないし、ダンジョンでマップをゲットした後も、 表示範囲が狭いく全体的な構造が掴めないマップは非常に使い難い。 意外に苦労させられるのがジャンプアクションで、 基本的に遠近感がつかみにくい上に、 飛距離が短いジャンプで結構ギリギリな踏み切りを強要される。
セレクトボタンを押すと「自在視点」と呼ばれるいわゆる主観視点モードになる。 説明書には「隠されたトラップやアイテムはこの視点で見つけることができます」とあって、 てっきり主観視点じゃないと見難いような場所にトラップやアイテムが隠されてるのかと思いきや、 単純に通常の視点では表示されていないだけ。 どーりで、なんかワケワカラン時にダメージを受けるな、とは思ってたんだけど。 が、中盤以降、全くこの要素が活用されることがなかったのは何とも中途半端な話だ。
とにかくいろいろな要素が練りこみ不足・活用不足で、なんとも無駄が多い印象。 なんせ、鍛冶、攻撃魔法は全く使わなかったし、 剣撃は最初に手に入る溜めゼロで出せるものしか使わなかったし、 剣技も実際に戦闘で活用したのは2、3種だけだし、 火、水、雷の属性も気にしたことがなかったし、 主観視点も使わせる部分が少なすぎ。 もっとシェイプアップして、ひとつひとつの要素を練り込む必要があったと思うな。 グラフィックでは、 PS1なりの可視範囲の狭さが、特にフィールド・街では気になるけどまぁヤムナシか。 背景のグラフィックはなかなかレベルが高いんだけど、 キャラが相当ショボく、パッケージ・取説イラストのイメージは皆無。 せっかく背景はシブくまとまってるのに、なぜかキャラの色使いが安っぽく浮いちゃってる感じ。 モデリングはしょうがないにしても、 もうちょっと色使いに気を使うだけで随分印象が良くなったんじゃないだろうか。 また、ポリゴンキャラの顔は見れたモンじゃないので、 会話の時には別枠で顔の一枚絵を表示させるというフォローがほしかった。 それもあってイベントシーンなどの演出は相当にイマイチ。 一言もセリフを喋らずプレイヤーの分身という主人公形自体は悪くはないんだけど、 そのお陰で他の登場人物が必要以上に説明口調になってたり、 こういうイベントの見せ方には不向きだと思う。 意外に痛恨だったのが、垂れ流しなBGMが全く場を盛り上げられてなかったことで、 BGMそのものの問題以前に、その使い方の問題だろう。 ストーリーには、 特にテーマ性があるわけじゃないし、見るべきものはない。 可もなく不可もなくというより、可・不可以前の段階 (まぁアクションRPG的にはそれほどマイナス要因とは思わない)。
少なくともゲーム部分では致命的な欠点は見つからないけど、 逆に、オススメするような要素も何一つ見つからない。 暇つぶしにしてはストレスが溜まる(難易度が高いわけじゃない)し、 本格的に遊ぶには非常に物足りないと、何とも困ったゲームだ・・・。
2001年3月10日記載

REPORT『ハンドレッドソード』
Dreamcast
2001年2月15日発売発売:セガ  開発:スマイルビット
PCでは『Age of Empires』に代表されるようないわゆるリアルタイムストラテジーゲームのネット対戦が、 ひとつのムーブメントになっているらしく、 この『ハンドレッドソード』はその流れをくんだ作品。
とりあえず、1人用のメインモードである「アドベンチャーモード」クリア時での感想。
パッと見はSS『ドラゴンフォース』のようなゲームかとも思ったんだけど、 PCのリアルタイムストラテジーゲームをプレイしてない自分的には、そのプレイ感は『ポピュラス』なんかに近い印象。 リーダー(武将)の存在はあくまでも兵種の違いという感じで、 そのリーダーに感情移入するような要素はかなり薄い。
ゲームの流れは、資源調達・徴兵・戦闘の3つの要素をリアルタイムに並行して行っていくもので、 根本的には面白いと思うんだけど、 操作面などで相当損してる感じがする。
まず、操作系がマズい。 マウスオペレーション風の操作を無理矢理パッドでプレイさせてる感じで、 簡易化しようとした意図が空回りしている。 画面上のキャラを選ぶボタンと移動目的地を指定するボタンが一緒なので、 例えば、Aというリーダーを選択中にBというリーダーを指定しようと思ったらB付近の地面を指定してしまってAがそこに動き出した、とかアリガチ。 また、クリックせずにダイレクトにリーダーを選択するのも、 Yボタンで自動的に次のリーダーにローテーションしていくのと、Y+方向キーでそのローテーションを操作するというのが混在していて、 とっさに目的のリーダーを指定する事が難しい。 にも関わらず、アナログレバーだけでなく方向キーまでカーソル移動に割り当てられているのが疑問だし不満。 画面の部隊をクリックするという操作にこだわらずに、 その場でメニューを表示するような操作も考えてほしかった。 初心者向けの操作系と一般向けの操作系を用意するなどの配慮が必要だったはず。
加えて、なかなかキャラクターが思った通りに動いてくれない。 まず根本的な問題点は、地形に対してキャラクターが大きすぎるということ。 味方兵士に囲まれてリーダーが動けなくなったり、二股の道で一部の兵士が違う道に迷い込むなどの状況が頻繁に起きすぎる。 それならそれで、味方同士間の当たり判定はなくすなどのフォローが欲しかった。
また、リーダーが突出してしまって囲まれて殺されてしまったり、 崖の上などの絶対に攻撃が届かない敵に向かって突進していったり、 撤退中に勝手に敵を見つけて突進していったりという状況も多い。 本来ならそれをサポートするはずの「部隊AI」というコマンドが咄嗟に指定しづらく使い難いのが、 これらの問題に拍車をかけてる。
リーダーの動向が掴み難いのもマイナスで、 右上のリーダー一覧に、アイコンだけではなく現状を報告する多彩なメッセージを表示して欲しかった (リーダーの個性付けにも一役かったはず)。
見える範囲が狭いというのは、慣れればOKな範疇だと思うけど、 立体的な作りで地形が把握し難いのだから、 ゲーム開始前に(できれば出陣させるリーダーを決める前に)実際のマップを自由に見れるようなフォローがほしかった。
資源を採掘しきった採掘所は自動的に破棄するようにしてほしかったし、 ましてや採掘しきった場所にまた採掘所を立てるなど論外。 リアルタイムなだけに、細かい不備が非常に目立つ結果になってしまった。
メインとなる「アドベンチャーモード」は全6話からなり、 前半の3話は騎馬民族ナルアヴァルの少年王ラーフを主人公に、 後半の3話は魔法国家グランの少女王ファルスを主人公に話が進んでいく。
前半の序盤はチュートリアル的な面が多かったり、少女王編ではパズルっぽい面が多かったりと、 幅を持たせにくいゲーム内容を何とか多彩にしようという工夫と努力は感じられる。
予想以上に良かったのは、そのストーリーとイベントシーンの演出。 ストーリー進行は、 上半身の絵&セリフと、ゲーム中と同じポリゴンキャラの演技に、ときおり一枚絵の演出が入る感じで、 ムービーは皆無(ちなみに音声も皆無)。 アニメっぽさとリアルっぽさが同居した絵柄は非常に魅力的で、 基本的に手塗り風な彩色は見栄えがしなくNGと思ってるんだけど、 この場合は非常に彩色が丁寧に行われており、安っぽさはないし独特の雰囲気をかもし出させている。 ストーリー進行の大部分を占める上半身の絵も、このクオリティの絵にしては結構多彩に表情が変わるし、 一枚絵にしても使い方にいろいろと工夫があり、非常に好感触だった。
ストーリーそのものはヘヴィの一言。 主に、ラーフは外敵に、ファルスは内側の敵に苦しむわけだけども、 共に力不足の状態で王座についており、イロイロと傷つきながら先に進んでいくさまは、 見ていて非常に痛々しい。 なんでクリアにこれだけ日にちがかかったかっていうと、 結構ヘコむので一気に進められなかったからだったりする。
この話の大きなテーマである「人間性を犠牲に王となるか、王の義務を放棄して人間性を求めるか」と絡んで、 イベントシーンでのゲーム性として「PKフレーム」というのがある。 途中の会話の選択によって、 PERSONとKINGの数値が上がり一定数溜まるとレベルアップし、 PERSONのレベルが上がるとリーダーのHPとSPが上昇し、 KINGのレベルが上がるとリーダーの配下数と部隊AIが増えるというもの。 戦闘での経験値・レベルアップの要素はなく、これがリーダーたちのパワーアップ方法ということになる。 逆に、これによっては(未確認なんだけど)それほど話は分岐しないようなのが残念で、 加えて言えば、できれば戦果によって話が分岐するなどの仕掛けがほしかったところ。
ストーリー進行をサポートするのは、その二人の王の間で交わされる手紙のやり取り。 手紙ということで非常に饒舌になるんだけど、 このお陰で本編のセリフが饒舌になりすぎることなく進行できたんだと思う。
重厚な音楽は文句無し。素晴らしい。
後半の少女王の話の時の少年王の動向などで、 もうちょっとストーリーにボリュームがあってもいいかなとは思ったんだけど、 ゲーム的にそれほど幅をもたせられないだろうし、 その空白の時間が、逆に想像力を刺激させるのも確かなんで、まぁOKか。 敵国であるマスカー、ルプラストリエの描写はちと物足りない。 一応、用語解説などで説明はあるんだけど、それぞれの実情を示すようなイベントシーンがもっとあってよかったんじゃないだろうか (もちろん欲を言えば、ゲームとしてマスカー編、ルプラストリエ編がほしかったけど)。
ストーリーモードをクリアするだけでもプレイ時間は20時間を超えたし、 (約20ほどの単発のステージからなる)「ミッションモード」もあるので、ボリューム不足感はない。 ただ、できればCPU相手に対戦の練習が行えるようなモードがあればよかったと思う。
素材、つまり根本的なゲームシステムは良かったんだけど、 それを調理する時点で失敗してしまったという非常に勿体無い一本。 まさか、ストーリーと演出に助けられるようなゲームになってるとは思わなんだ。
2001年3月5日記載

REPORT『スカイオデッセイ』
PlayStation2
2001年1月25日発売発売:SCE
結構TVCMを流した割に、売上げがサッパリだったフライトゲームで。 自称ジャンルは「フライトアドベンチャー」。
その操作感は、丁度『エアロダンシング』と『パイロットウイング』の中間な感じで、 レシプロ機がメインということもあってか、 操作感は非常にクイックエアブレーキも強力に効くんだけど、 ちゃんと旋回するとスピードが落ちたり、重力の影響はしっかりとしてる。
変わってるのが、 デフォルトの視点が、飛行機を後ろから見て天地逆転の起こらない(画面が左右に回転しない)視点なこと。 独特の浮遊感があり、風での流され具合などがわかるのはいいんだけど、 その中途半端なラジコン感覚と距離感の掴み辛さにどうにも馴染めなかった。 で、ほとんどパイロット視点でプレイ。 デフォルトの視点を他の視点に変更することができなかったり、 デフォルトの視点→機体を後ろから見る視点→パイロット視点→前から見る視点、と変わる 視点変更のラインナップを変更できなかったり、細かい部分でストレスが溜まる。 で、そのパイロット視点だと、 ピッチスケールがないので、自分の機体がどっちを向いてるのかわからなくなることがしばしば。 空があって地上が見えてという普通の背景ならまだマシなんだけど、 洞窟の中や雲の間などでは、 自分が上昇してるのか下降してるのか、どっちに傾いてるのかなどが全くわからなくなることがあり、 にもかかわらず重力の影響が強めなので、わからないうちに加速してたり減速してたりする。 また、風の影響が体感しづらいのもツラく、そのクイックな操作感ゆえにか飛行機を飛ばしてる感も薄めと、 どうにもデフォルトの視点をメインに調整されたお陰で、 肝心のパイロット視点では調整不足だと思う。 ここ、つまりデフォルトの視点でゲームが楽しめるかどうかが、 このゲームの評価の分かれ目になるんじゃないだろうか。
主なゲームモードは、 メインとなる「アドベンチャーモード」、 ステージクリア式の「ポイントチェックモード」 スモークで空中に絵を描く「スカイキャンパスモード」の3つ。
「アドベンチャーモード」は、さまざまなステージをクリアしていき、 幻の遺跡ヴィルドバルを目指すというもの。 各ステージの舞台は多彩なものの、その流れは、概ね、細めの道を飛んでいき目的地に着陸するというもの。 一応、空中給油とか、列車を追いかけるとか、水上に墜落して川下りとか、それなりに工夫は見られる。 ただ、そのデフォルト視点の性格からもわかるように、 高さを使った空間的な仕掛けが足りないようにも思う。 で、その目的達成とは別のステージクリア時の評価の加点対象になる 「ディスカバリーポイント」「アクロバティックカウント」はゲームの足を引っ張ってしまっている。 「ディスカバリーポイント」はマップに点在するマトで、それにぶつかることで加点となるんだけど、 これがプレイヤーの誘導をしてしまって、“冒険する”という感覚を大幅に削いでしまった。 「アクロバティックカウント」は、ロールを行うことで加点されるというもので、 特にパイロット視点の場合は終始グルグルと回転することになって非常に煩わしい (で、途中から全く行わなくなった)。 一番問題なのは、レシプロ機でローテクな感じにも関わらず、 マップとレーダーに頼りすぎる作りになってしまったことで、これが冒険っぽさを失わせている最大の原因だと思う。 例えば、全体マップ・レーダーは無くして、右スティックで視点を動かせるようにするなど、 もっと目視による確認を重視する内容にした方が、このテーマに相応しかったんじゃないだろうか。
ステージ内容の解説の前に機体のカスタマイズをさせるというのは、 ゲームの流れとしておかしいと思うな。
グラフィックも中途半端。 全体的にオモチャのような質感な割に路線としてはリアルな方向だし、 チラツキが目立つテクスチャが多いし、遠近感がつかみにくいシーンも目立つ。 自然表現では、雨・水しぶき・溶岩など面白い工夫が見られるんだけど、 やはり全体的にイマイチな印象。 よって、リプレイも魅力薄(カメラワークもイマイチ)。
音楽はなかなか雰囲気があってナイス。 ステージ開始前のステージ解説の音声のシブさが、個人的にこのゲームの一番のツボだった。
「ポイントチェックモード」は、ステージ中に点在する8〜10個のターゲットを順番に通過するというもの。 赤、青2種類のターゲットがあり、その通過した色の数によって次のステージが分岐するなど、 工夫の跡は見られるんだけど、 通過に工夫が必要なターゲットが少なく、根本的にそれほど面白いモードではない。 その性格上、ある程度近づかなければそのターゲットの番号がわからないというのもおかしな話で、 こういうゲーム内容であれば、やはり最初からその番号はレーダーに明示するべきだったと思う。
「スカイキャンパスモード」は、スモーク装置を使って空中に絵を描くというもの。 となると『エアロダンシング』を思い出させるけど、全くの別モノと言っていい。 細かく通過地点が指定されていて、ただのターゲット通過モードになってるし、 全体的に平面的な作り(高低差を利用したステージがほぼ皆無)なのも不満。 ステージ数も少ない。
つまり、アドベンチャーモード以外はまぁオマケの部類だと思った方がいい。
隠し機体もイロモノ度が強くて魅力薄。 一方で、機体のカスタマイズで機体のカラーリングを変えられるのはナイス。
フライトゲームにアドベンチャーという要素からアプローチしたことは評価できる。 その上で、最低限の作りはできたと考えるか、最低限の作りしかできなかったと考えるか。 自分のようにデフォルトの視点で楽しめない人間は、後者の考えに落ち着くんじゃないじゃないかな。 個人的には、もっとディフォルメを強くしてでも、 とにかくアドベンチャー色を強くしたゲーム作りが必要だったと思う。 中途半端で物足りなく、華に欠けるこの作品を、 SCEはなぜ押していこうと思ったんだろうか?
2001年3月5日記載