REPORT『セガ テトリス』
Dreamcast
11/30/2000
約10年前に一世を風靡した「テトリス」ブームの一番の立役者が、 セガのAC版『テトリス』であることには疑問の余地が無い。 で、そのセガから久々に出された「テトリス」がこの『セガ テトリス』。 というか、家庭用では初のセガ製テトリスということになるわけで、 MD時のイザコザを知ってる人にとっては、やや感慨深いものがあるかも。
モードは、普通の1人用「ひたすらモード」、 CPUや人間相手の一対一の対戦をする「対戦モード」、 ネット上で4人対戦をする「ネット対戦」の3つ。 一応、「ひたすらモード」でお金を溜めてUFOキャッチャーのミニゲームでキャラを増やす、 という要素があるものの、あくまでもオマケレベルと考えた方がいい。
対戦の形式は、ブロックの消し方によって違う攻撃するというもの。 2列消しはジョイント攻撃(後述)、 3列消しは横一列で一ヶ所穴が空いてる蓋状のブロックを落とし、 4列消しはGB版『テトリス』と同様に下からブロックをせり上げ、 1列×2消しはミサイルを撃ち相手のブロックに穴を開け、 1列+2列消しは相手を一定時間操作不能にする。 その中で「ジョイント攻撃」は、 ブロックを落とす前に、次の次のブロックをそのブロックに落とし、 二つのブロックを合体させてから落とさせるというもので、 独創的だし、受け手の技術が問われる面白い攻撃方法だと思う。 そして、4人対戦の場合は、LRボタンで攻撃する相手を選ぶことになる。
このゲームの問題点は2つ。 ひとつは“テトリスそのもののプレイアビリティ”、 そして“テトリスで対戦をするということ”。
テトリスそのものを楽しむという点で気になるのは、 まず、そのブロックの操作性。 ブロックの移動、ブロックの回転(特に画面端での回転)共に、 良くも悪くもAC版『テトリス』に毛が生えた程度のもので、 アリカの『グランドマスター』と比べると、かなり操作性の悪さを感じる。 細かい部分だけど、ブロック落下後の固めるまでの時間設定にも疑問。 次に気になるのは、背景の見難さ。 AC版『テトリス』の流れを受け継いで世界の名所巡りがテーマになってるその背景は、 ポリゴンで形成されていてそれなりによくできてる。 が、動的な背景がありブロックが見難くなるシーンが結構ある (最終レベルが一番見難いってのも相当疑問)し、 フィールドのバックが明るい半透明というのがそれに拍車をかけてる。 できれば黒抜き、最低でも暗い半透明にするべきだったし、 そのくらいはオプションで設定できるようにしてほしかった。
“テトリスで対戦”そのものが問題だと思うのは、 基本的にテトリスは対戦向きのゲームではないと考えているから。 連鎖要素がないので、 ブロックを消す速度にそれほど個人差はないし、逆転性にも欠ける。 消し方で攻撃方法が変わるんだけど、 攻撃側がどの程度その攻撃方法をチョイスできるかというと、 実際はかなり選択の幅が狭い。 にも関わらず、それぞれの攻撃が、 効果的である場合とそうでない場合がハッキリ分かれているところに、 矛盾というか“ねじれ”のようなものを感じる。 つまり総合すると、 攻め手・守り手の選択の幅が狭く、攻防の応酬の魅力が薄すぎる、ということになる。
テトリスである以上、ある程度の面白さは保証されている。 確かに\2800という値段を考えれば「十分なんじゃない?」という考えもあるだろうし、 実際、単体ではそう悪いソフトではないと思う。が。
近年ACで稼動したアリカの『テトリス グランドマスター』は、 プレイヤーから一定の支持を得て、現在続編が稼働中。 それがなぜかをよ〜く考える必要があったし、 それを怠ったのか理解する能力が無かったのか、 どちらにしても『セガテトリス』を名乗るにしては、非常に情けない話じゃないだろうか。

REPORT『罪と罰』
Nintendo64
11/24/2000
どうにも最近奮わないトレジャーの最新作で、 販売で任天堂と組んだのは初めてのこと。 スタッフロールによると、「GLASS SOLDIER」が原題らしいけど、 『罪と罰』という名前にしたのは、そのインパクトからしてかなりのファインプレー (『赤と黒』の件もあるし、おそらく任天堂によるものと思われる)。
ゲームの形式は、 ネオジオの『NAM-1975』に近く、 定められたルートを定められたカメラ位置で進んでいき、 照準とキャラクターを別々に操作していくアクションシューティング。 プレイ感覚としてはSS『パンツァードラグーン』なんかにも近い。
とにかく秀逸なのは、リアルタイムポリゴンの演出で、 イベントシーンのデキは、 PS『メタルギアソリッド』『ベイグラントストーリー』などに匹敵すると思う。 やや残像効果を乱用しすぎな感はあるものの、 凝ったカメラワークで楽しませてくれる。
グラフィックも(テクスチャ作りが上手なのか)64臭さが抑えられていて全体的に上々だし、 メカデザイン、クリーチャーデザインも上質で品良く仕上がっている。 さすがに人物はポリゴンの少なさが目立つけど、 かなり独特なモデリング(とテクスチャ)なので、それほどショボさは感じない。
トレジャーって、どちらかというとビジュアル面でのアピールがヘタッピなメーカーだと思ってたので、 これは嬉しい驚きだった。
セリフは、64では珍しくほぼフルボイス。 しかも『パーフェクトダーク』とは違い、音質も良い。 日本が舞台にも関わらず、全て英語で、 まぁその事自体は悪くないんだけど、 主人公のひとりアイランの声がダイコンっぽいのが気になる。
ビジュアル面での演出の良さが光るだけに、 垂れ流しっぽいBGM、軽い感じのSEなど、音楽関係に物足りなさを感じる。
ストーリーは、意外にも、 どちらというと古いタイプのロボットアニメを強く匂わせる (逆に、あまりエヴァ風とは思わない)内容で、それに今風な味付けがされてる感じ。 パッケージ裏には「難解にして高いストーリー性」と書いてあるものの、 それほど難解な部分はない (話が完結しきってない分、説明不足の部分はあるけど)。 ただ、音声が英語であったり、あまりアニメっぽくない質感のグラフィックだったりと、 アニメっぽさを上手に抑えてるのが好印象。
で、ゲーム内容の話に移ると、 前述の通り、キャラクターと照準を別々に操作するゲームなので、 慣れるまでちょっと時間がかかるかもしれない。
攻撃のシステムとしては、 まず、照準タイプの切り替えがあり、 比較的遅めのスピードで普通に照準を操作する「マニュアルタイプ」と、 敵の場所まで照準が素早く動いてロックしてくれるんだけど攻撃力が低めに設定されている「ロックオンタイプ」との使い分けが、 このゲームの一番のキモとなる。 ロックオンタイプ時は、敵をロックした時もちょっとわかり難いんだけど、 何より、敵からロックが外れた時がわかり難いのが難アリ。 そして、近距離に敵がいる場合に使える剣攻撃(操作ボタンは銃撃と一緒)には、 その攻撃力の大きさと、敵の弾を弾いて大きなダメージを与えるカウンターアタックという役割がある。 システムとして目立つカウンターアタックだけども、 実際、使える場所は限られているので、このゲームの根幹を支えるゲームシステムとは言い辛い。 この近距離攻撃をもっとゲームに馴染ませていれば、全く違った面白味のあるゲームになった気がする。 また、一応、弾ける弾は実弾系なんだけど、その基準が曖昧なのもちょっと気になる。
キャラ操作は、 左右移動とジャンプ、2段ジャンプ、そして同じ方向を素早く2回押して行う「ローリング」がある。 ローリング中は無敵となるので、最有効回避行動かと思いきや、 ローリング後に結構な隙があり、またローリング中はショットが撃てないので、 実際はジャンプで回避することが多い。 ボタン2回押しっていうやや確実性に欠ける操作なのもイタかったので、 下キーが役割的に空いてるわけだし、下+方向でローリングの方が良かったなぁ。
ボス戦は、かなりパターン色が強く、 単純に避けて撃つではなく、設定された解法を見つけるっていう部分が大きい。 制限時間がキビシめなのも、よりその傾向を強めてる。 ここらへんは、人によってかなり好みが分かれそうで、 自分としては、有効な戦法を取らないと勝てない、ではなく、 有効な戦法を取らないと苦労する、っていうバランスの方が好み。
道中の演出では、中盤あたりの、空中をぐるんぐるん飛び回るシーンが素晴らしい。 一方で、終盤の右へ右へと進んでいく、まるで横スクロールアクションのようなシーンは、 その難易度の高さもあって、ちとイマイチな印象。 ステージ進行は多彩なんだけど、システムで軸となる部分が弱く、 正直、ゲームとしては焦点が絞り切れずに、ちょっとボヤけてしまった印象はある。
また、ゲームとして難アリだと思うのは、 自分と敵との位置関係(主に距離感)が把握し難いことと、 それによるところも大きい敵の攻撃の見切り難さ。 ダメージを受けた時の根拠が分かり難いことが、少なからずあり、 最初にダメージを受けた時のプレイヤーの納得度は低いんじゃないかな。 ただこれは、アーケードゲームとしてなら致命的な欠点になるうるものの、 家庭用ゲームとしてならそこまでのマイナスでもない気もする。
一部で難易度が高いと言われてるけど、 自分は最初からノーマルでプレイした(なぜかデフォルトはイージーになってる)し、 それでも特に難しいゲームとは感じなかった(4回目のプレイでクリア)。 操作感が変わってるので、そこで戸惑ってる人が多いだけだと思う。
そのジャンルゆえにってのもあるんだろうけど、 ボリューム不足なのは否めない。 点数稼ぎ用の凝ったシステムがあるわけでもないんで、 クリアしても何度も遊びたくなるようなゲームかは疑問だし。 64にしてはやや低めの価格設定(\5800)とはいえ、もうちょっとなんとかならなかったものか。
演出の良さで過大評価されがちな気もするけど、 十分に良作の部類だとは思う。 任天堂が販売ということでTVCMも結構流れたし、 売り上げでも(続編ということではなく)次作への期待が持てるという点でも、 トレジャー復活のノロシにはなったんじゃないかな。
余談1。『バイオレンスキラー』『パーフェクトダーク』なんかの流れ上、 ライトポジション(アナログスティックを左手で操作)でプレイしたんだけど、 実際はキャラをアクションゲームのように動かすシーンが多いので、 レフトポジション(アナログスティックを右手で操作)の方がベターな気がする。
余談2。パッケージ裏の 「シューティング中心にプレイするかストーリー中心にプレイするかはあなた次第!」という文句は、 なんか無責任に聞こえる上に、ちと意味不明。 「ストーリー中心にプレイ」ってどんなプレイなんだ?

REPORT『UFO 〜 A day in the life 〜』
Playstation
11/22/2000
『moon』で人気を博したラブデリックによる第2作目で、 なかなかジャンル分けし難いゲームとなっている。
地球のとあるアパートに墜落した宇宙船の乗客50人を救出するのが目的で、 主人公は宇宙からやってきたレスキュー隊員となる。 その乗客を救出する方法は、 その乗客ごとに1〜4つ設定されたバッチシーンというシーンを写真におさめるというもの。 乗客のエイリアンは姿が見えないので、 その画面内に乗客がいるかどうかだけを示すセンサーと、 周りの住人の反応などから察して、写真を撮っていくことになる。 期間はそのアパートの24時間で、一時間毎に区切られたシーンを探索していき、 エイリアンを見つける毎に場所によっての見られる時間帯が増えていく。
つまり、大まかな流れは、 まず「乗客の存在を写真におさめ」て、 その時点でその乗客の撮るべきバッチシーンが明かされるので、 そのバッチシーンの名前をヒントに「バッチシーンを撮り」、 全てのバッチシーンを撮り乗客を救出して見れるシーンを増やしていく・・・、の繰り返しとなる。
ちなみに、乗客のノリは『moon』で助けた生き物たちと同じと思ってもらってほぼ間違いない。
このゲームの大きなポイントは、 そのバッチシーンの名前をヒントにバッチシーンを撮る部分にある。 例えば「パイプ プカプカ」というバッチシーンがあったとして、 住人が何も無いところでゴホゴホ咳込んだら、 あ、ここにいるのかとパシャっと写真を撮り、 アパートからUFOに戻って現像して、撮れたか撮れなかったを確認する、と。 この観察と一言のヒントからパズルを解くというのは、 ラブデリックのゲームではお決まりのパターンで、 そこにゲームらしい面白さがあるのは確か。
ただ、全体を通して非常に退屈だった。 見れる場所は8つの部屋と廊下で、それぞれの8つの部屋は一画面に収まり、 プレイヤーはあくまでも写真を撮るだけで、住民に影響を与える行動ができないので、 基本的に、1時間という区切られたシーン(実時間では約2分ほど)を何もせずボケーっと見ることになる。 全く何も起こらないシーンが結構多い上に、 早送りができないので、 撮りたいシーンがその区切りの後半にある場合は、それまで何もせずに待つしかない。 中には結構タイミングがシビアなものもあるので、 撮ってはUFOに戻り現像し、写ってなかったら、また同じシーンを見て・・・を繰り返すことになるので、 何らかの形で早送り機能が欲しかった(できれば巻戻しも)。 例えば、『moon』や『L.O.L.』は、早送りができなくて当然だと思うけども、 今回のように時間を行き来してる設定なら、早送りができても何の問題もないはず。 一応、探索シーンでは主人公キャラの位置によって、 周囲の環境音の音量が変化するんだけど、 それがパズルに生きる場面がほとんどないというのも、余計に「何もせず見るだけ」感を強めてる。
もうひとつの側面として、住人たちの生活を覗くという部分もある。 音声・テキストによる状況説明は皆無(一部、SE的な使われ方をする音声はある)で、 いわゆるテキストレスのストーリー進行となるんだけど、 色鉛筆で塗ったような彩色で、なかなか独創的なデザインの住民達は、 なかなか細かい演技をするし、環境音も凝っているので、見ていて面白い。 ミュージカルのような、キャラクターの演技とBGMを同調させる試みも面白かったし、 他のラブデリックの作品と同様、音楽の使い方はかなり上手いと思う。 ただ、副題に「A day in the life」とあるように、 結局、日常の範囲を超えない範囲での非日常的なイベントしか起こらず、 全体を通しての大きなストーリーがあるわけでもなく、 いわゆるテーマ性もないので、この部分だけで楽しめる内容かは疑問。
またパズルも、ゲームの形式上それほど凝ってるものは少なく、 短絡的なものが多い (ヒントが皆無で「とりあえずこの画面の中にいるから、適当に撮ってみ」ってなシーンがあるのも疑問)。 にしては、乗客が数人混在するようなシーンは少ないし、 全く何も無いシーンも多い。つまり、そのパズルの数が少ない。 このままの形では他にウェイトを置ける部分がないわけだし、 もっと小さなパズルがテンコ盛りなゲームを目指すべきだったんじゃないだろうか。 もしくは、乗客を救出することで住人の行動が変わるという部分をもっと強調して、 そこをメインにしたゲームに形を変えるべきだったんじゃないかな。
ゲームらしい面白さがあるのは確かなんだけども、 それを遥かに超える面倒さ・退屈さ。 主人公のピコッピコッという足音、 住人のいびき、時計の針の音、などの規則正しい音が、 特に進展のないゲーム画面とあいまって、まるで催眠音波のようだった。 ここまで頻繁に眠気に襲われたゲームは、ちょっと記憶に無い。 最終的にプレイ時間は20時間を超えたんだけど、 ゲーム自身のボリュームと釣り合った時間ではないと思う。
余談だけど、終盤で一度思いっきり詰まってしまって、 結局、攻略サイトのお世話になってしまった。 っていうか、「その画面上に乗客がいるかどうかはセンサーに示される」という前提を、 自ら無視するような仕掛って汚くない?

REPORT『ケロケロキング』
Playstation
11/18/2000
ゴルフを元ネタにした、 ボールの代わりにカエルを飛ばす「ケロフ」という架空のスポーツを題材にしたゲーム。 クラブの代わりに「ハンマー」を使い、 カップインの代わりが「カエルイン」。
実は、最後まではプレイしてない(おそらく半分程度)んだけど、 ま、さほど評価が変わらないと思うのでレビューってことに。
で、結局のところは、 ゴルフのパズルっぽい要素を抽出したようなゲームかと思いきや、 ゴルフのアクシデントな部分を強調したゲームだった。
クラブにあたるハンマーは飛距離の違う4本と使い分けで、 弾道の高低と、キャリーとそこからのバウンドにちゃんと意味があるのはグッド。 色々な要素で最大飛距離が変化するんだけど、 その時に、パワーゲージ自体が伸びたり縮んだりするので、 飛距離の感覚が掴み易いのもいい。
一番の特徴は、カエルの動き。 カエルが飛んでいって、 止まったところの近くにハエがいると、そのハエに飛びついて食べ、 止まったところがヘビのいる薮の中だと、そのヘビに噛まれてあらぬ方向に投げ出される。 また、池に入ると、そこから池を出るまで直線的に泳いでいくのも特徴的。
コース中にそういった仕掛がない部分(ゴルフで言うなら、平らなフェアウェイみたいな場所)が ほとんどないってのが、 非常にアクシデント性の強いゲームになっちゃった原因 (かといって、平坦なコースを作っても全く面白くならなかったろうけど)で、 ちょっとカエルが飛ぶ方向が横にズレて、 崖から転げ落ち、池に入り、池から上がったと思ったらヘビに噛まれ、 投げ出された場所にハエがいて、ハエに飛びついた勢いで池に飛び込み・・・、 というのはかなり極端だけど、そういう事が無いわけじゃない。 ココを楽しめるかどうかがこのゲームのキモだと思う。
そのアクシデント性の高さから、 次の打席を考えながら打つことはなかなか難しいし、 ましてや、次の次の打席を考えながら打つことはまず有り得ない。 ゴルフでいうグリーンにあたるものが、 ほとんどない(一応、そこまで行けばほぼ間違いなく次打でカップインっていう特別な範囲はある)。 よって、その場その場のショットだけの淡白なゲームになっちゃってる (逆に言えば、お手軽に楽しめるわけだけども)。
1人用の基本はCPUキャラとの対戦形式になり、 CPUキャラのミスショットからカエルが右往左往される様子をダラダラ見せられるのはツラいものがあるし、 ちょっとしたミスショットが、想像も付かないようなミスになったり、成功になったりするっていうのを、 CPU相手に楽しめるかは疑問。
1人用プレイではポップな感じのムービーが豊富なんだけど、 どうにも主人公のアホ面さと、その小賢しい声にギャップを感じる。 そういう部分も含めて、 ポンキッキーズなんかで流れるアニメのノリと思ってもらえれば間違いないかな。
パーティーゲームとしてはいいと思うけど、 ひとりでプレイして面白いとは思えない。 自分としては、特にゴルフゲーム自体が好きなだけに、余計にそう感じたに違いない。

REPORT『パーフェクトダーク』
Nintendo64
11/09/2000
レア社の最新作で、 名作『007ゴールデンアイ』の流れを汲むゲーム、という話を聞いて期待してたんだけど・・・。
ゲーム的には、間違いなく『ゴールデンアイ』の続編で、その流れはほとんど変わらない。 とりあえず目に付く変更点といえば、 各武器に2つの武器モードが設定され、 それぞれの武器で2種類の使い分けができるようになったこと。 概ね第1武器モードがメインで第2武器モードがサブ的な使用法という位置付けになっていて、 中には銃本体が爆弾になるものとかあったりと、なかなか多彩な内容になっている。 また、狙撃の需要性と頻度が上がったのは嬉しいところ。
敵の思考が強化されたってのも大きなウリのひとつのはずだったんだけど、 期待していたほどにはその恩恵は受けず。 また、敵が変に目敏いので、 潜入とか隠密行動とかのミッションでも、結局、撃ちまくりな展開になりがち。 ここらへんは、主観視点の限界も感じる。
『ゴールデンアイ』同様、ステージ開始前にミッションの最初から最後までの流れがほとんど全て説明されてしまうので、 その場その場でミッションを考えて遂行していくっていう感じが希薄になってしまってるのも残念。
一方で、そのストーリーは「007」とは全く関係ない完全オリジナル。 西暦2023年の近未来が舞台ということで、予想していた以上にSF色が強い。 SF自体は好きなんだけど、 『007ゴールデンアイ』や『サイフォンフィルター』的なものを期待していただけに、 かなり肩透かしを喰らった。 それでもまだ「ブレードランナー」のようなサイバーパンク風のシブめの設定ならマシだったんだけど、 中盤から矢追純一的なノリになり、 終盤は『DOOM』『バイオレンスキラー』のような方向に、ということで心底萎えた (星条旗柄の服を着たリトルグレイを見た時に、その萎え萎え度は頂点に)。
主人公は新人女性エージェントのジョアンナ・ダーク。 説明書やパッケージ裏のCGだと、 『トゥームレイダー』のララ・クロフト (二匹目のドジョウとまでは言わないけど、どうにも印象がダブる)をケバくしたようなキャラで戸惑うものの、 ゲーム本編では、割とあっさりめのグラフィックで、日本人にもOKな感じでなかなか魅力的。
グラフィックは64というハードを考えれば十分に及第点。 特に、色々なスコープを装着した時などの各種エフェクトの凝りようは素晴らしい。 ただ、同じくレア社製の『スターツインズ』の時も思ったんだけど、 どうにもメカのデザインがショボイ&色使いがクドい、よって安っぽい、ってのがイタい。
64では珍しくイベントシーンもフルボイス(ちなみに英語音声+字幕)で、 かなりザラついた音質(ラジオ並か)なんだけど、 場合によっては、それがサイバーっぽい雰囲気を醸し出してるところも。
難易度はかなり高めなものの、 3段階中2番目の難易度でオールクリアできたので、 そういう意味では前作よりかは簡単になったのかな? ただ終盤は、敵がシールドを装備してたり、敵が人間じゃなかったりで、 ちょっと異質な難しさを感じる。
元がいいだけに当然それなりに楽しめたんだけど、 ゲーム部分は大して進化せず、ストーリー・設定は予想外の方向へ邁進と、 どうにも期待外れというのが正直な感想。
ただ、これは例のごとくシングルプレイのみでの評価。 今回は協力プレイがあるし、 対戦プレイもかなり強化されてるようなので、 そういう環境にあれば、また評価も変わってくるに違いない。

REPORT『L.O.L. 〜LACK OF LOVE〜』
Dreamcast
11/08/2000
PS『moon』『UFO』で人気を博したラブデリックの最新作で、 早くから、そのタイトル名と坂本龍一さんが関わってることと「ヘンタイRPG」であることが知らされていたけど、 実際のゲーム内容はかなり謎に包まれていた。
ゲームの大きな流れは、 主人公「ライフ」が動物とナカマになることで「コスモボール」を得て、 そのコスモボールを「コスモストーン」に投げ入れて得られる光と音を浴びることで 繭になり次の動物に変態し、行動範囲が広がり次のステージに行く、というもの。
どうやって色々な動物とナカマになるのかがこのゲームのキモで、 そのヒントとしては、 そのステージでナカマになることができる動物とその名前が教えられるだけで、 あとは、ひたすら観察と試行錯誤を繰り返すことになる。 きっかけとなる小さなヒントを与え、あとは観察でパズルを解かせるというのは、 過去のラブデリックに共通する手法であって、 ある意味、実にゲームらしいとも言える。
発売前の各TVゲーム雑誌のレビューでは、 とにかく「辛口」「ムズカシイ」という話だったけど、 必ずしも全ての動物とナカマになる必要はないので、 ラブデリックのゲームの中では一番スムースに進行したし、 謎解きの面でも、理不尽な難しさは感じない。 ただ、必ず解かなければならない謎解きもあるので、当然、詰まる人は詰まるだろうけど。 いまいちゲーム的な盛り上がり(難易度の鷹揚)に欠けてたのがちょっと残念。
プレイヤーキャラのステータスは、「ライフポイント」と「ハラグアイ」だけ。 前者はいわゆるヒットポントで主人公の体力を示していて、 後者は腹具合、つまり空腹具合。 ということで、他生物からのダメージを避け、食糧を確保するというのがサバイバルの基本となる。 個人的に、このサバイバル部分は、もっとキビしくてもよかったと思うんだけどな・・・。
主人公「ライフ」は、何もわからないまま、生き抜き、変態していくのだけど、 もうひとつの話の主役として、人類移住計画L.O.L. (宇宙を放浪しながらニンゲンが移住可能な星を探し、 そこでニンゲンを受け入れるための開発を行う)の遂行者であるロボット「HALUMI」がいる。 そのHALUMIがやっとこの惑星を見つけ、開発を開始するというのがもうひとつの流れとなり、 主人公とHALUMIが交錯しながら話は展開していく。
元々、音楽にはコダワリが感じられたラブデリックだけど、 今回は坂本龍一さんがプロデュースということで、 さらに磨きがかかった感がある。 BGM自体もいい(特に、変態時の優しげで哀しげな曲はお気に入り)し、 それらが垂れ流しになることなく使われてるのにも好感が持てる。
ビジュアルもかなりの凝りよう。 各種動植物のデザインは非常に個性的だし、 背景も、息を呑む絶景とかはないものの、細かいところまでよく描けていて、 特に、変態で体が大きくなってた時の、スケール感の変化が上手に表現されている。 いわゆるレトロフューチャーなメカデザインも良好。
物語が基本的にテキスト無しで進行していくということもあって、 プレイヤー自身に委ねられる部分が多い。 もちろん、大きな話の筋ってのは存在するんだけども、 それも、プレイヤー自身がサバイバルし、考え、体験した上でこそ意味を持ってくる。 自分には、クリア後に「じわわ〜ん」とした感動があったんだけど、 それは単純にストーリーに感動したということではなくて、 やはり経験したことが最後に現れたんだと思う。 そういう意味で、これほど攻略記事・攻略本の意味のないゲームも珍しい(っていうか、むしろ害になる)。
ちなみに、 HARUMIではなくHALUMIであること、 そして、白と黒を基調としたメカデザインにも「2001年宇宙の旅」の影響が感じられるけど、 これは表層的なオマージュではなく、 ストーリーにも共通する話の流れがある。
一般的に、プレイヤーを選ぶと言われがちなこのゲームだけど、 決してカルトゲームの一言で片付けたくない作品。 ゲームをプレイすることと、 ゲームそのものが持つメッセージ性がこれほそ根深く絡み合ったゲームも、 なかなか他にないんじゃないだろうか。 ゲームを作品としてプレイする気がある人には、積極的にプレイしてもらいたいな。