REPORT『FORSAKEN 64』
Nintendo64[海外]
1998年4月30日発売発売:Acclaim 開発:Iguana Entertainment
『Conker's BFD』をプレイするために海外ソフトがプレイできるアダプターを買ったんだけど、 それだけじゃなんだか勿体無い気がしたので、 比較的手頃な値段で売ってたこの『FORSAKEN 64』も買ってみた。 元はPCのゲームで、そこそこヒットしていたような記憶がある。
その内容は、かつてPCでスマッシュヒットとなった『DESCENT』の流れを汲んだゲームで、 フライトシューティング色の強いFPS、360°自由に動けるFPS、という感じ。
よって操作はそれなりに複雑で、 アナログレバーでの方向転換、A、Bボタンでの前進・後退、Cボタンユニットでの上下左右の平行移動を、 リアルタイムに使いこなす必要がある。 ただ、残念ながらN64のコントローラーではボタン数に限界があり、 おそらくPC版ではあったであろう左右ロール操作は削除され、 場面場面に応じて自動的に水平に戻るという仕様になってしまった。 やむを得ないこととはいえ、やはり“空間を自由に”っていうのは若干薄れてしまった感じを受ける。 しかも、元々非常に迷い易いゲーム内容なのに、この仕様がさらにプレイヤーを混乱させることになり、 マップ表示等のフォローも無いので、 ゲームに慣れるまではそんなに広くないステージでも思いっきり迷ってしまう。
ステージ内容は単に迷路をゴールまで進むというだけでなく、 そのステージ内の敵を全滅させる、 ステージ内に散らばったパーツを集める、 護衛、防衛、ボス戦などなど、なかなか多彩。
テクノなBGMは非常にノリが良くてナイス。 自分はこのテのゲームをプレイする場合、大抵BGMはゼロにしてプレイするんだけど、 今回はデフォルトのまんまで終始プレイしたくらいだし。
残念なのは非常に難易度が高いこと。
ゲームそのものに難しさがあるのも確か。 チョコマカと動き回りこちらの攻撃を当て難い敵が多いし、 こちらがいくら動き回っても喰らってしまうような攻撃もかなりある。 敵は死ぬ前に向いている方向(当然、大抵は自機の方向)に突撃し、 その爆風でもダメージを受けるし、 無限に敵が沸いてくることはないものの、自機の後ろに突然敵が出現したりもする。 ステージ開始時のメインウエポンは弱すぎて、最低限1段階パワーアップしないと使い物にならないし、 エネルギー切れの状態も同様の弱さ。 意外に自機の動き(特に上下左右平行移動の動き出し)がモッタリしてるのも気になる。 ただそれでも、ゲームそのものがそれほど理不尽な難易度なわけではない。
最大の問題は、セーブ、残機制、コンテニュー、そこらへんのシステムにある。 一番痛恨なのは、3、4ステージに1回ずつくらいしかセーブポイントがないこと。 それに追い討ちをかけるのが、 残機が(最大でも)5機しかいなく、ゲームを通じて残機が増える機会がまったくないこと。 さらにゲームオーバー時にコンテニューも不可。 実にキビしい。 自分もイージールートはなんとか自力でクリアしたものの、 結局、それ以降はチート(裏技)のステージセレクトを使って一通りプレイすることにしてしまった。 ゲームそのものは結構面白いだけに、 もうちょっとそこらへんに気を使ってほしかったな。
ちなみに、360°グルングルンと動き回る上に、 描画もそこそこ滑らかで、さらにヘンなパースがついてたりもするので、 3D酔いし易い人は一発でKOされる可能性大。要注意。
2001年11月9日記載

REPORT『らくがきっず RAKUGAKIDS
Nintendo64
1998年7月23日発売発売:コナミ 開発:KCE神戸
おそらくN64唯一の2D対戦格闘ゲームで、 それなりに高い評価を得ていて、現在は若干レア化してる一本でもある。
その内容は十字キー+6ボタンの操作系で比較的オーソドックス。 まず何より目を引くのが、 タイトルにもあるように“ラクガキ”テイストのキャラクターグラフィックだろう。 非現実的なモーションはカプコンの『ヴァンパイア』を彷彿とさせ、 その動きは極めて滑らかで非常に良く動く。 オプションで「PAINTING MODE」から「DRAWING MODE」に変更すると、 キャラクターの枠線だけが表示されるモードになり、 特にキャラクターの動きが映える。
キャラクターはデフォルト7人と隠しキャラとしてボスキャラ2人(ただし、片方はコンパチキャラ)と、 他の格闘ゲームからすると若干少なめだけど、絵的にかなりバリエーションがあるだけに、 あまり気にならなかった。
その一方で、ゲーム内容は割とフツーで、 カプコン系の格闘ゲームの影響を強く感じる。 コマンドも波動コマンド、昇竜コマンド、ヨガフレイムコマンド程度と、 パッドでもなんとかプレイできる。 ゲージ消費技である「マジック」は一応真空波動コマンドなんだけど、 レバー入れながらRという簡易コマンドが用意されているので問題なし (逆に、真空波動コマンドが必要だったとは思えない)。
通常技をキャンセルして通常技を出すチェーンコンボもあるものの、 同じボタンでも立ち攻撃からしゃがみ攻撃にキャンセルができたり、 またそこから同じ立ち攻撃に繋げたりと、ちょっと特殊でタイミングも若干シビアめ。 例えば、下中K→中P→中K(打ち上げ技)ジャンプキャンセル→空中P→空中投げ、 くらいの連続技は楽しめる。
そのキャラモーションもあって、 よく『ヴァンパイア』に喩えられるらしいんだけど、 決定的に違うのは、ダッシュと空中での自由度の低さだろう。 特に、ダッシュが一定距離移動するステップタイプなのはいただけない。 全てのキャラクターが2段ジャンプを行えるし、通常ジャンプ攻撃をジャンプでキャンセルできたりもするものの、 空中ダッシュはないし、空中チェーンはない。 さらに空中ガードがコマンド技(412+P)で使い難いこともあって、 空中での自由度が低めに感じられる。 技の連携で遊ばせたいなら、ここらへんにもうちょっと工夫がほしかったところ。
バランス調整にも粗さが残る。 基本技、通常投げのダメージがかなり低めな一方で、 一部の(特に対空系)必殺技のダメージの高さはアンバランスに思える。 ゲージ消費技の使い勝手にキャラによって差がありすぎて、 普通にプレイしてるとゲージが溜まり難く (効率的に溜めるには、シャカシャカと通常技を空振りさせる必要がある)、 ゲージ消費技のダメージがかなり大きい、というバランスにも疑問あり。
等身が低いキャラなだけに、 全体的にリーチが短めなのはやむを得ないか。 攻撃の当たり判定、やられ判定、共にやや説得力に欠けるところはある。
CPU戦の難易度は適度。
一応、通常のゲームモード以外に、 キャラクターの思考パターンを訓練して、 勝手に戦わせるモードがあるんだけど、 なかなかキャラクターが思ったように利口になってくれない上に、 コントローラーパックにかなり大きなデータを食うので、ほとんど未プレイ。 人同士で対戦したら面白いのかも。
密かに、ノリの良いBGMはポイント高し。
ロムカートリッジのクセして、対戦が終わってから次の対戦が始まるまでに結構間がある(○○vs○○を表示する演出がムダに長い)のはいただけない。
ゲーム的に思ってたより普通だったので肩透かしを喰らったけど、 家庭用オリジナルの(特に、2D)格闘ゲームとしては、 かなりの良作ではあるのは確かだと思う。 その動きには一見の価値はあるし、対戦格闘ゲームとしてもそれなりに楽しめる。 ただ、売値はあまり安くなってないし、 一人用で長く楽しめるゲームではないと思うので、オススメできるかっていうとかなりビミョー。
しかし、家庭用オリジナルでこれだけにゲームが作れるのに、 なんでコナミのアーケードの対戦格闘ゲームはああなんだ?
2001年11月4日記載

REPORT『われら密林探検隊!!』
PlayStation
2000年4月20日発売発売:ビクターインタラクティブ 開発:Groove Box
個人的にはちょいちょい気になってて、 ちょっと前にもついウッカリ定価近くで買ってしまいそうになったソフトだった。 そしたら先日、廉価版が発売されたのでサクっと購入してみた。
その内容は、 最大7人から編成される部隊を最大4つ操りながら、 ジャングルを切り開き先に進み、その奥にある古代文明の遺跡を見つけ出すというもの。
それぞれの部隊はマップ上に1つだけテントを設置することができ、 そこを起点に行動し、 周囲を開拓してマップを調べて行動範囲を広げる→テントを解体→前進してテントを設置→またそこを開拓、 というのを繰り返して先に進むのが基本。 木を切ったり道を切り開いたり、木になってる果実を集める「開拓」の他に、 「調査」「警備」「輸送」という4種類の任務を切り替えていく。 「調査」は地面に埋まっているお宝を発見する仕事で、これによってお金を稼ぐ。 稼いだお金で、人材やパワーアップアイテムの補給を行う。 「警備」は、ところどころにいる猛獣に麻酔銃を撃って一定時間眠らせる仕事。 猛獣がいる場所で開拓を行わせるときに、その近くに配備することになる。 「輸送」は、テントに置くことでその部隊がパワーアップするアイテムを、 テントからテントへ移すのが主な仕事。 また、この部隊がパワーアップすると馬を使って高速で移動できるようになるのもポイント。
自分としては、 「『無人島物語』とPS『蒼天の白き神の座』を足して割ったようなゲームかな?」 そんな期待をしてたわけなんだけど、確かに、そういう面がないわけではない。 止め時を見つけ難いマッタリ系ゲームでもある。
ただ、それでも残念ながら良作になりえなかったのは、 “操作性のマズさ”と“緊張感のなさ”が原因だろう。
操作性の悪さはかなり致命的。
一応アナログレバーが使えるにも関わらず、 通常画面でのポインターにしか対応しておらず、 メニュー画面でのコマンド選択には全く対応していないので、 ムダにアナログレバーと十字キーの併用を強要させられる。 そして、『ポピュラス』のようにクォータービューぽい菱形状にマップが表示されているんだけど、 マップをスクロールが右上、右下、左上、左下の4方向にしか対応してないのもイタい (つまり、上下左右方向にスクロールさせることができない)。 マップスクロールの速度自体も遅い上に、 全体マップ上などで見たい場所に瞬時に動けるような仕掛けもなし。
隊員関係の操作もマズい。 基本は、隊員をポインタでクリックして、行かせたい場所をクリックするとそこまで動く、というもの。 まず問題なのは、隊員選択と場所選択のボタンが同じであること。 隊員のクリックに対する判定がキビしく、 現在どの隊員を選択してるのか、その隊員が画面上にいないと表示されないという問題もあって、 “とある隊員を選択しようと思ったら地面をクリックしてしまい、 全く違うところで活動していた隊員がそこに向かって歩き出してしまった”なんてことがちょいちょい起こる。 これは、隊員をクリックすることでしかその隊員を選択できないということにも問題がある (一応、メニュー内にその隊員の場所まで移動できるコマンドがあるものの、 その上でさらにクリックしなければならない)。
そもそも、部隊という単位があるにも関わらず、 結局隊員個人個人を命令する必要があるという作り自体に疑問がある。 もっと、部隊レベルで操作させるようなゲームにすべきだったんじゃないだろうか。
ゲーム的にイタかったのは、ほとんど緊張感がないということ。 ところどころに猛獣はいるんだけど、それに襲われて体力がゼロになってもテントに戻れば復活できちゃうし、 それ以外で体力が減るようなシーンは一部の偶発的なイベントを除けば皆無。 果実(食料)は徐々に減っていくわけではなくテントで体力を回復させるときに使うだけだし、 木材(材料)は、橋、イカダを作るときにちょっと使うだけで、 共に全く不足するということがない。
また、隊員を部隊から部隊へ随時移せるのと、 部隊の任務を随時変更できる (そしてそれらが瞬時に反映されてしまう)のも、 ヌルくなってしまった大きな原因だろう。 例えば、とある開拓部隊の隊員がいたとして、 何か発見する兆候があったら調査部隊に編入させ、 猛獣がいたら警備部隊に編入、 長距離移動するときには輸送部隊に編入、 という使い方をすることによって非常に(というか異常に)効率よく行動できてしまう。 そして、これは部隊単位の任務変更でも同じ事が言える。 一応、隊員と隊長の相性があったり、隊員ごとに任務の得手不得手があるとはいうものの、 それを実感するシーンはなく、隊員をあえてひとつの部隊に留まらせる必要性が感じられない。 となれば、隊員に対する感情移入は極めて弱くなる。
緊張感がないならないで、 アイテムの収集・製作に面白みがあるとか、 ちゃんとした謎解きがあるとか、 違う路線でもっと工夫してほしかった。
確かにある程度マッタリとした楽しさはあるものの、 あまりにも作りが甘すぎる。 とにかく、操作性も含めて、 隊員、部隊、テント、食料、材料、 それぞれの位置付けをゼロから作り直す必要性を強く感じる。 これを作った人間には、是非PS『蒼天の白き神の座』をプレイしてもらいたいもんだ。
2001年11月4日記載

REPORT『ピクミン』
GAME CUBE
2001年10月26日発売発売:任天堂
「ぼくたちピクミン〜♪」というCMソングが必要以上に耳に残る任天堂の完全新規タイトル。
ホコタテ星人である「キャプテン・オリマー」が搭乗している宇宙船「ドルフィン号」が隕石と衝突し、 名前も場所もわからない惑星(地球なのかな?)に不時着。 オリマーはそこで引き抜いた相手を親と思い込んで付いてくる生き物を発見、それを「ピクミン」と名付け、 その特性を生かして散らばってしまったドルフィン号のパーツを回収していくことにした。 オリマーにとって酸素は猛毒、生命維持装置は30日しか持たないので、 その30日の間にパーツを回収しなければならない・・・、というのがゲームの導入。
ちなみに、オリマー、ピクミン、共に全長2cm程度という設定で、 そのスケール感覚はDC『L.O.L.』の序盤を思わせる。
ピクミンは「オニヨン」という母体から生まれ、 そのオニヨンに「ペレット」という栄養源や他の生物の死体を運び込むことで、次々と増えていく。 ピクミンの基本的にオリマーのあとをゾロゾロとついて歩き、一度にステージ上に現れるピクミンは最大100体。 そのワラワラ感は予想以上に楽しい
ピクミン関係の操作は、 Aボタンでカーソルに向かってピクミンを投げるというのが基本となる。 コントロールスティックをゆっくり倒すとカーソルの移動、 強く倒すとオリマーの移動という操作は、一見するとクセが強そうに感じるけど、 実際プレイするとすんなりと慣れることができるはず。
ピクミンは対象に接触すると、例えばそれが敵生物であれば攻撃するし、死体であればオニヨンまで運ぼうとするし、 ある程度自分で判断して行動する。 火に強く攻撃力の高い「赤ピクミン」、 高いところに投げることができ、バクダン岩を運ぶことができる「黄ピクミン」、 水中でも活動できる「青ピクミン」、 この3色のピクミンを使い分けて、次々とパーツを集めていくことになる。
操作で特に秀逸だと感じたのは、Xボタンでの「解散」と、Bボタンでの「集合」。 解散すると、ピクミンが色別に分かれて集まってその場で待機する。 一方で「集合」は、カーソルの場所に待機しているピクミンを隊列に加える操作で、 ボタンを長く押すとそれだけカーソルが大きくなって一気にたくさんのピクミンを隊列に加えることができる。
また、Cスティックで、隊列全体を指示した方向に向けることができる。 一度にたくさんのピクミンを対象に接触させることができ、 さらに、Cスティックをグリグリ回すと隊列が小さくまとまったり、 この操作も感覚的に非常に楽しい。
これらの操作によって、ピクミンという集団を感覚的に使い分けていくことができるってのが、 このゲームの楽しさの根本にあるものだろう。 そしてもちろん、敵にパックリと食べられたり、踏みつけられたり、溺れたり、燃えたり、爆死したり、 そんなピクミン達の儚さも、このゲームの大きな魅力。 アクションと謎解きのバランスはグッドで、プレイヤーを飽きさせない。
視点は、基本的に回転せず、Lボタンを押すとオリマーの向いている方向にカメラが向くというもの。 最初のうちは若干使い辛く感じたんだけど、これも結局慣れてしまったなぁ。 ただ、カメラのズームの段階が3段階あって、これがZボタンでローテーションになってるのはちと不満。 接近した視点、引いた視点はオマケというかフォロー的な存在なだけに、 十字キーが余ってるわけだし、自在に寄ったり引いたりできるような操作にしてほしかった。
任天堂らしく、各種生物のモーション作りは非常に上手い。 ピクミンのワラワラ感が目立ってしまっているけど、背景もなかなか美しく良く描けていて、 細かいオブジェ等がなかなか凝っている。
オリマーの間抜けな外見と、日誌などで見せるマジな語り口のギャップも楽しく、 ここはかなりツボにハマってしまった。
唯一の難点といえば、若干ボリューム不足に感じられることだろう。 パーツを集めることで行けるステージが増えていくんだけど、全5ステージってのはちょっと物足りない。 また、最終ステージのようなパズル色がより強いステージ (例えば、複数色のピクミンを同時に扱わなければならないような謎解きとか)がもってあっても良かったように思う。 ポーズメニュー内に「前回セーブにもどる」というコマンドがあるのも、ちょっと親切すぎるんじゃないかな。 そういうリセットプレイを推奨する必要はないゲームに思える(特に1周目は)。 自分の場合、最初のプレイでハッピーエンド(パーツを全て集める)を迎えてしまったんだけど、 少なくとも2周目は遜色なく面白かったし、 クリア後に出現する、それぞれのステージで1日のうちにどれだけピクミンを増やせるかを競う「チェレンジモード」も結構面白いので、 『ルイージマンション』ほどの欲求不満感はなかった。 ただ、これは本編にも言えることなんだけど、 クリアしたときにいろいろな数が残るだけじゃなく、ランク付けのようなものが行われれば、 もっとプレイヤーのプレイ欲を喚起できたんじゃないだろうか。勿体無い。
一部に飛ばせない演出があったり、ステージ前に若干のローディングがあったりということで、 完全にカートリッジロムゲーム感覚だった『ルイージマンション』ほどではないんだけど、 それでもやはりローディング関係のストレスは非常に少ない
『ルイージマンション』より新感覚で、より深い面白みのある傑作だろう。 個人的には、このためにGCを買っても良いんじゃないか、と思うくらいツボにハマったし、 久々に時間を忘れてゲームに没頭した。 ステージ、謎解き、共にまだまだバリエーションが作れそうなので、 いつかは続編をプレイしたいもんだ。
しかし、『ルイージマンション』といい『ピクミン』といい、いまいちゲームにボリューム感が感じられないってのは、 N64時代の任天堂ゲームの多くはそこらへんソツない作りになってただけに、ちょっと気になるところではある。
2001年11月1日記載

REPORT『エンドネシア』
PlayStation2
2001年5月31日発売発売:エニックス 開発:バンプール
確かPS『UFO』発売後にラブデリックから分裂してできたメーカーだったと思うバンプールの第1弾。
突然「エンドネシア」という不思議な島にワープした主人公(小学生♂)が、 そこから現実世界に戻るために各所に封印されている50人の神様を開放する、というのがゲームの流れ。
エンドネシアにはいろいろな時代から跳ばされて来た人たちが十数人程と原住民(?)が数人住んでいるんだけど、 この主人公は特殊な使命を帯びているらしく、 10日目を過ぎるとまた初日に戻る、つまり決められた10日間を繰り返しプレイすることになる (N64『ゼルダ ムジュラの仮面』を想像すると分かり易いか)。
神様を解放するには、困ってる人を助けたり、特定のイベントを発生させたりと、 要するにPS『moon』におけるラブの獲得とほぼ似たようなものなので、 『UFO』に比べると『moon』に近い作りになったのは確か。
主人公のステータスは「げんき」「おなか」「ねむけ」の3つ。 「げんき」は要するに体力で、これがゼロになるとゲームオーバー。 走っているだけで徐々に減っていき、食べ物を食べるとわずかに回復し、基本的に眠ることで全快する。 「おなか」は要するに空腹度。当然、食べ物を食べることで回復し、 これがゼロになると「はらへり」状態になって、げんきが徐々に減っていく。 何もしないでも徐々に減っていくけど、その場で座った状態になると全く減らなくなる。 「ねむけ」はそのまま眠気。 主人公は24時間以上起きていることができず、眠気がゼロになった時点
このゲームで一番特徴的なシステムは「エモ」だろう。 主人公が感情を動かされれる場面に遭遇すると、 例えば「タノシイ」とか「カナシイ」とか「アツイ」という形で、「エモ」というものを蓄積し、 これを他の人や物に使うことで、その感情をその対象に与えることができるというもの。 エモは全14種類ある。
ちなみに、『moon』『UFO』『L.O.L.』はほぼ自力でクリアしたんだけど、 このゲームは結局自力で進めたのは神様40人を解放するまで。 そっからは攻略サイトのお世話になったので、 自分的には『夕闇通り探検隊』以来の攻略記事活用ゲームとなってしまった。 ただその印象は“難しい”というより“面倒臭い”で、 ストーリー&演出を楽しむ『夕闇』はまだしも、このゲームは自力でパズルを解いてナンボなわけで・・・。
肝心の神様を解放する謎解きは、 全体的にヒントが少なすぎる(脈絡がない、あるいは分かり難い)ので、 とにかくその場面に遭遇するのが大事になることが多く、 ストーカーのように人を追ったり、その場所で張り込みをしたりと、 知力じゃなくて時間と根気が何よりも必要とされる
謎解きのヒントとして「神様掲示板」なるものがある。 これは、要するにネット上にある掲示板と同じようなノリで、神様たちが今の状況について語るというもので、 時折、その陰口っぽいノリが癇に障ることがあるものの、状況に応じてメッセージが書き込まれるっていう発想自体は面白い。 ただ、発言された日時が残らないとか、画面のスクロールが遅いとか、イマイチ使い勝手がよくないのは気になった。
エモ関係も非常に面倒。 というのは、エモを照射するとその時点でエモを消費してしまい、 またどこかでエモを取りに行かなければならないから。 せめて、そのエモに対して反応しないときにはエモを消費しないようにしてほしかったし、 あるいは、もっとエモに対する反応のバラエティーを増やして、 それが謎解きのヒントになるような作りにしてほしかった。
エモ、アイテム共に、その使い方にもっと自由度を与えるべきだったろう。
ステータス関係も鬱陶しい。 サバイバル感が感じられるのはホンの序盤だけだし、 世界を踏破してからはいよいよただの足枷にしか感じられない。 イベントで「げんき」が減る機会も少なく、これも走ることによって徐々に減少していくのがメインとなり、 イマイチ「おなか」との差別化が上手くいっておらず、“ただの足枷”感が強い。
神様を5人、10人、15人、20人、30人、40人集めた段階でレベルアップということになって、 最初の5段階では、 保持できるアイテム数の増加、溜められるエモの数の増加(2段階)、 しるべ石からしるべ石にワープできるようになる、睡眠時間を12時間以下で自由に設定できるようになる、 から自由にチョイスしていき、 40人集めると、睡眠時間を12時間という限定もなく自由に設定できるようになる。 これも、最初の5段階のものに関して言えば、 そんなの最初からユーザーに与えた状態にしてくれよってものばかりで、 それらの要素をあえて限定している意図がわからない。
これらに追い討ちをかけるのが、ローディング時間の長さ。 普通にフィールドを歩いているときはデータの先読みがされているらしくローディング待ちはないんだけど、 しるべ石からしるべ石へのワープと、 睡眠時には長めのローディング時間があり、かなりのストレスになる。 特に、睡眠時には場所を移動するわけじゃないんで、 「何をそんなに読み込んでるんだ?」って思うんだが。 また、ベッドの近くにしるべ石があるのは1ヶ所だけなので、どうしてもそこを起点にせざるを得ず、 そこへの行き来がムダにストレスを生んでいる。 ベッドの側にしるべ石を配置するだけで随分ストレスが軽減されたんじゃないだろうか。
操作感もいただけない。 まず、アナログレバーで操作させるにも関わらず、 移動方向は8方向だけだし、移動スピードは「歩く」と「走る」の2段階だけ。 ×ボタンを押すとその歩行速度を維持するというフォローはあるものの、やはり扱い難い。 ムリにアナログレバー専用にせず、 十字キーで操作させ、歩く・走るの切り替えはボタンで行わせるようにした方がベターだったろう。
シナリオもなぁ・・・。 それぞれの登場人物が、 この世界に跳ばされて戸惑ってたりなんとか適応したり、そういう部分は面白かったのに、 それをブチ壊すような生活感を欠いたキャラクターがいるのが気になる。 また、せっかく10日という限られた期間しかないのだから、 もっと話が大きく展開するような分岐があってもよかったんじゃないだろうか。 アイテム、エモ、謎解きを絡めて、もうちょっと自由度ってものが欲しかった。 最後のオチにもちとムリがあって、 なぜ他の人たちはエンドネシアに捕らえられたのか、とか、 そもそもエンドネシアとは何か、とか、 なぜ主人公が限られた10日間を繰り返すのか、とか、 かなり言葉足らずのまま勢いに任せて終了した感がある。
神様開放時のミニコントも、 ニヤリとするパロディーが多いのはいいんだけど、全体的に冗長で空回りな印象。 かなり鬱陶しかった。
グラフィックは画面写真を見ると一枚絵のような印象を受けるけど、 実際は、地面はポリゴンによって立体的になっているし、 木や建物も(演劇の書割のような形ではあるけど)立体的になっている。 さらに、時間帯によっての変化などとも相まって、なかなか印象的でグッドだった。 人物は『UFO』と同じような絵柄で、それなりに動くのも同様。
音楽は、ラブデリックの3作ほどのコダワリは感じられず、 若干垂れ流しの感があるものの、まぁ無難なところか。
とにかくひたすらに面倒なゲーム。 ゲームの作りは『moon』的なものにやや戻ったものの、 『moon』より勝っている部分はグラフィックくらいのものだし、面倒臭さは『UFO』をも超える。 10日という限られた期間であることやエモという発想自体は面白かったのに、 それらを生かすことができなかった。 個人的にはDC『L.O.L.』が良かっただけに、 余計「なんじゃこりゃ?」っていう印象になってしまった。
2001年11月1日記載