REPORT『熱闘ゴルフ』
Dreamcast
10/31/2000
ネット対戦というひとつの目玉があったものの、 旧ボトムアップによる『ゴルフしようよ』が結構好評だっただけに、 基本のゴルフ部分でどういう差別化されるかが見物だったゴルフゲーム。
まず目立つのが藤子不二雄Aさんによるキャラデザ。 この濃いいキャラデザが発売前の雑誌評価ではマイナス要因とされてたけど、 個人的にキャラクター自体は好み。 ただ、ポリゴンモデルが、なんだかノペーっとしててちと気持ち悪いのも確か。 3Dキャラを2D風のキャラに見せる『ジェットセットラジオ』のマンガディメンションとか使えなかったんだろうか。 せっかくのポリゴンキャラなのに、スイングがスピード感&迫力に欠けるのも残念 (この点では『ゴルしよ』がよかっただけに、余計にイタい)。 藤子不二雄Aさんのゴルフ漫画を思わせる「バキャッ」とかの擬音文字が表示される演出はいいんだけど、 それがショットの瞬間だけなのが残念。 どうせならボールが飛んでる時にも「ギャーン」とか、 ボールが岩肌にぶつかったときに「カツッ」とかも表示してほしかった。
もうひとつの特徴がそのショット方法。 まずアナログキーを引き、それをタイミング良く離すことでショットパワーを決め、 最初にアナログキーの引いた方向によりボール上のヒットポイントに制限ができ、 スイング中にアナログキーでボールのヒットポイントを微調整するというもの。 キャラクターによるコントロールの良し悪しは、 そのヒットポイントの制限の範囲によっと表現されている (コントロールの悪いキャラは、ほとんど最初にアナログキーを引いた方向で打つことになるけど、 コントロールの良いキャラは、最初によっぽどヒドい方向に引かない限りほぼ真ん中を打てるくらいに調整可)。 その発想はよかったし、より感覚的なショットってのはよかったんだけど、 どうにもこのシステムにより (システム自体が悪いというよりも、新しいシステムに対しての調整不足で)、 「打球が左右にブレなすぎる」と「飛距離にバラツキが出すぎる」という二つの問題が発生してるように思う。 実際のゴルフは、実は飛距離のバラツキは比較的少なく、 クラブのフルショット時の飛距離を信じてプレイするのがゴルフの基本だと思われるので、 どうも根本的なところでゴルフというものを見誤ってるんじゃないだろうか。 で、それが実際のゴルフとの違和感を生んでいる。 良好なライからのフルショットの飛距離が安定しないってのは、非常に難がある。 また、上下の打点の変化による飛距離の差も大きすぎる (つまり、バックスピン、トップスピンをかけたときの飛距離の落ちが激しすぎる)。 で左右のブレは、 微調整が効きすぎで風が無ければほとんど方向的なブレがなく、チップインしまくり。 いくら条件が整ってるとはいえ、グリーンエッジからかなり高い確率でチップインってのは問題アリ (これはグリーンの問題とも関係してる)。
コースは全部で4つ。 最後の「地獄谷コース」は「プロゴルファー猿」ばりの奇想天外なコースだけど、 それ以外は普通のコースで、 ビジュアル的にも美しいし、起伏に富んだ作りで戦略的にもなかなかよくできてる (『ゴルしよ』が平坦すぎたってのもあるんだけど、 このコースの良さがこのゲームの最大の美点かな)。
グリーン上は(『ゴルしよ』ほどではないけど)かなり淡白で、 せっかく起伏があるのに、グリーンが遅すぎること&ショットパワーの決定がアバウトなことが全てを台無しにしてる。 かなり下るラインでも球が止まるので、 ノーカンで強めのパッティングばっかりになってしまう。 下りのパッティングに怖さがないと、パッティングだけでなく、 グリーンに乗せるという部分まで淡白になってしまうので、 パッティングはもっと狙い通りの力で打てるようにして、 もっとグリーンを速くすべきだった。
全体的に、カメラによる状況把握はかなりしやすいゲームだと思う。 解像度の高さもあって、ちょっとカメラ位置を上げて前後に動くだけでほとんどOK。
グリーン上のグリッド表示自体は、まあまあ見易いんだけど、 カメラが動かせないのと、一定距離以上はグリッドが表示されないのがイタい。 特に、カップの後ろから見る視点でカップに対するカメラの位置にバラツキがあるのが気になる。
細かい部分では、 グリーン上以外でグリッド表示が出来ないこと(グリーンエッジでも不可)、 打ちっぱなしの練習場が狭いこと(ドライバーで打つと正面のフェンスにぶつかる狭さ)、 パーオン率、パーセーブ率、フェアウェイキープ率や各コースでのスコアなどのデータが記録されないことなどにもかなり不満がある。 より細かい部分では、せっかくウッド、アイアン、パットそれぞれ色々な性格付けをされたクラブが出現するのだから、 クラブセットの内容を変えられれば、さらに戦略的になったはず。
新しいショットの打ち方を模索した点とコースのデキの良さは評価できるものの、 結局、全体的に非常に中途半端な内容になってしまったように思う。 せっかく藤子不二雄Aさんを起用したわけだから、 もっと演出を強化して、実在しえないコースをスーパーショットを駆使してプレイするようなゲームにすべきだったんじゃないかな。 また、本格的なゴルフゲームを作ろうと思うなら、 実際のゴルフ、過去のゴルフゲーム共々、もっともっと研究する必要がある。 対戦することで本質的に変化するスポーツでもないし、 これではネット対戦する気にはなれなかった。
ちなみに『ゴルしよ』と比較すると、 (スイングを含めて之)キャラは『ゴルしよ』の勝ち、コースは『熱闘』の勝ち、 ゴルフ部分はドッコイドッコイと、割といい勝負 (個人的な好みではやや『熱闘』寄り)。 この冬に発売予定の『ゴルしよ2』もネット対戦可とのことだし、どういう続編になるのか一応期待して待とうと思う。
しかし、『ゴルしよ』といい、 なんで何の制限もなしにフェアウェイでドライバーを使えるようなゴルフゲームを作るんだろ?

REPORT『エターナルアルカディア』
Dreamcast
10/27/2000
セガ自身が製作したRPGとしてはかなり久々な感じ(というか、DCでは初か)で、 個人的にはさほど期待してなかったんだけど、 かなり穴馬的に楽しめた。
ほとんどの人が指摘してるように、通常戦闘が最大の難点。 特にイタいのは、戦闘突入時のローディングの長さで、 背景が広い上に、キャラクターをそれぞれ読み込むので、かなり長めの印象。 そして、通常の立ち回り時のテンポが悪く、 基本となる「移動して攻撃」のテンポが悪い
魔法の演出は、見栄えがしながらもそれほど長くなく適度な感じ。 一部の強力な技はかなり演出が長めなんだけど、 見栄えもその長さに見合うだけの物になってるし、あまりムダに長い感じはしない。
一部で難点として挙げられている「敵との遭遇率の高さ」なんだけど、 通常時はむしろ適度なレベル。 ただ、船での移動時はストレスに感じたし、これは操作性の問題とも関連している。 まぁどっちにしろ、上記の問題点によってストレスが増幅された結果であって、 遭遇率自体が異常に高いとは思えない。
また、ランダムエンカウントという方式、 ターンの最初にパーティ全員の行動を入力するという方式が、 テンポの悪さに対する印象の悪さに拍車をかけてるんだけど、特に前者は形式的にやむを得ない。
で、戦闘のシステム自体の話。
戦闘順には結構バラツキがあるし、 通常攻撃にはランダムに反撃があるし、 攻撃ミスもやや多めということで、 全体的にランダム性が高めな仕様。
一番謎なのは、自分では位置取りができないにも関わらず、 位置取りによって左右される攻撃(直線上の敵全体にダメージ等)が存在するということ。 そして、あらゆるキャラクターが「敵に接近して攻撃」と「飛び道具で攻撃」ができ、 それをランダムに使い分けるというのも謎。 飛び道具を持ってるのに、わざわざ敵に近づいてって殴ったりするのも戦闘のテンポの悪さの一因になってる上に、 それがランダムに使い分けられるので戦略的な意味もない。 『グランディア2』のように位置取りを戦略の一部にちゃんと加えるか、 もしくはあくまでも演出ということにして位置取りの要素を無くすか、ハッキリさせるべきだった
システム的な一番の特色は、「ガッツ」と呼ばれるパーティ全員で共用するゲージで、 技使用時と魔法使用時にそれぞれ決められた数値を消費する。 一般的な魔法に位置する「煌術」とMPに位置する「KP」があるんだけど、 どんな煌術を使ってもKPは1しか消費しないというシステムなので、 このガッツのヤリクリが戦闘のキモということになり、なかなか面白く独自性のあるシステムと言える。 アイテムの使用ではガッツを消費しないので、 回復や補助系はアイテムへの依存度が高くなる。 というか、回復・補助系の魔法の意味がほとんどないんで、 なんらかのメリットを与えてほしかったところ。
敵、魔法、攻撃などに赤、紫、緑、黄、青、銀の6種類の属性があり、 三すくみほど分かり易くない相互関係をもってるんだけど、 戦闘にとってそれほど大きなエッセンスとはなってない (むしろ、魔法の憶え方に変化を付けさせるためのものといってもいい)。 ただ、敵の属性の表示がわかりにくく、赤と紫、青と緑の見分けが付き難いときがある。 色だけでなく、何かシンボルのようなもので示してほしかったところ。
第2の難点は、カメラ操作とキャラクターの操作。 まず、キャラクターを操作する部分では、視点操作に難アリ。 N64『悪魔城ドラキュラ黙示録』『ウィンバック』、DC『ジェットセットラジオ』などのような、 行きたい方向にレバーを入れての操作に対してルースにカメラが追いかけるというのが基本で、 LRの視点回転でフォローする。 このLRが問題で、回転速度が遅く、カメラが地形にひっかかり回転できなくなることが多い。 せっかくアナログ入力ができるのだから、MAXの回転速度はもっと上げてよかったんじゃないかと思うし、 キャラクターの向いてる方向にカメラを強制的に移動させるボタンなどのフォローも欲しかった。 従来のRPGよりも、より主人公中心の視点になったわけでその事自体の効果は非常に大きかったわけだから、 それこそアクションゲーム並みにカメラワークに注意を払って欲しかったところ。 船の操作性にもやや難アリで、変に地形に引っかかることが多い。 その場での旋回動作がアナログに対応してなかったり、 前方に全速に進んでいる状態だと視点を上方に動かす操作が効かなかったりするのも謎な仕様。 せっかく船なんだし、フライトシムに近い操作系でも良かった気がする。
イベントシーンではほとんど音声がなくテキスト中心に進んでいく。 演出自体は良かっただけに、できれば音声はほしかったところだけども、 手間暇、労力を考えればヤムナシか。 セリフに中途半端に音声が挿入される (「えぇ!?」「うわ〜」程度のものだけでなく、 「ありがとうございます!」「小僧っ!」とか短い一言の音声が入ったりする)のは、 当初かなり違和感があったんだけど、結局慣れてしまった感じで、 あまり難点として印象に残ってない。
以上、難点終わり。
陸地を浮島に海を大空に置き換えた世界観で、海賊ならぬ「空賊」が主人公。
船を操作して移動する「大空」が一般的なRPGのフィールドにあたり、 キャラクターを操作する「街」「ダンジョン」が点在している。
フィールド、ダンジョン、戦闘シーンが全てポリゴンで構成されていて、 全てのイベントがリアルタイムポリゴンによって描かれ、 また、街やダンジョンでは、 従来のRPGのように、客観的に画面中のキャラクターを操作するというよりは、 よりキャラクターの主観に近い視点になっている。 また、例えば『グランディア2』であっても、画面中のキャラクターはあくまでも記号に過ぎなかったんだけど、 この『エターナルアルカディア』では、画面中のキャラクターはそのキャラクターそのもの。 この変化は、想像してる以上に大きいものだと思う。 このことによる、キャラクターとの一体感の高さが大きな魅力。
で、書き込まれた街の描写・街の住人、 街・ダンジョンのバラエティの豊富さ、 ポリゴンキャラの演技・表情の豊かさが、 さらにそれを生かしてるわけだ。
単純にグラフィックが美しいというよりも、 まさに「絶景」という感じで息をのむ風景が多々あり、 またイベントでの演出自体も非常に上手い。
大技の演出はそれぞれ一見の価値ありで、 古き良き時代の少年漫画・アニメを思わせる「やりすぎ」な楽しさがある。
総じて、フルポリゴンでのスペクタクルな映像表現としては、最上の部類じゃないかな。
街・ダンジョンで色々と空間的な志向が凝らされているところは、 意外に見過ごされがちだけど、非常に高く評価したい部分。
「男気」なるシステムがあり、 会話中に表れる選択肢でより男気溢れる選択をするとキュピーン!という効果音と共に男気が上昇、 それによって、通り名が変化していくというもの。 比較的バレバレな選択肢が多いし、ゲーム的な要素としては重要じゃないんだけど、 プレイを進めていく内に、 そのキュピーン!という効果音がプレイヤー自身の男気を上げてるように感じるようになり、 演出上の効果としてナイス。
また、通常の戦闘とは別に、船vs船の「砲撃戦」がある。 CPUまかせの位置取りの中で、攻撃と防御のタイミングでの勝負で、 これが、シミュレータのような戦略性の高さがあるわけでもなく演出の重視の内容なんだけど、 実に楽しい。 途中、二択の選択肢が出て、その選択により有利な展開になったり不利な展開になったりするというADV的な要素が、 非常にいいアクセントになっている。 魔法で船体の体力が回復できちゃうのがちょっとヌルかったが。
ベタと言われがちなシナリオだけど、 確かに構図自体はハッキリしてるものの、 ひとつひとつのイベントの流れなどは非常によく考えられているし、 ベタとかアリガチとかの言葉で片付けられるような内容ではないと思う。 ヒロインとは最後までパートナーという関係で、 下手げにラブラブ光線を発してないのもナイス。 古き良き時代のジャンプ系少年漫画に、 話のまとまりとスペクタクル感が加わったようなテイストと言えるかな。
イベントの流れが良いのかメリハリの効かせ方が上手なのか、RPGにありがちな中ダレを感じさせない。 普通のRPGなら、 街→ダンジョン→中ボス→街→・・・という展開なんだけど、 この『エターナルアルカディア』の場合は、そのところどころに砲撃戦でのボス戦が加えられるので、 これがイベントの流れのメリハリを大きくしてるのかもしれない。
アルカディア号やヤマト、はたまたエンタープライズ号などに感じる船のロマンも十分。
例えば、より探索の要素を大きくしたり、船のカスタマイズの自由度を上げたり、 そういう方向性での欲求ってのは限りないんだけど、 逆に、色々な要素がほどよくまとまってると思う。
戦闘のマズさ、しかもシステム以前のプレイアビリティの面で損してるのが本当に残念。 戦闘前のローディングが長めになることが避けられなかったのだとしたら、 もっと敵との遭遇率を下げ、ひとつの戦闘の密度を高めるような作りにすべきだったんじゃないだろうか。
とはいえ、戦闘時の快適さがRPGでの最上の要素であると考えてる人以外になら、十分にオススメできる内容だと思う。 なにより「空賊」という設定の勝利だけど、 その設定を十分に生かしたってのがお見事で、 芯に残るような感動はなかったものの終始ワクワク感に包まれたプレイで本当にクリアするのが惜しいと感じた。 で、MCD『ルナ エターナルブルー』、SS『グランディア』と並ぶ、マイベストRPGのひとつとなった (そういや、『エターナルブルー』も戦闘時のローディングの長さで発売前の評価を落としたゲームだったな・・・)。
一作品としてまとまってるしRPGとしての続編は望まないけど、 この資産を生かした『パイレーツ!』のようなゲーム (ストーリー性はなしで、よりカスタマイズや探索が楽しめるタイプ)なんてどうかな〜

REPORT『シャドウゲイト64』
Nintendo64
10/24/2000
『SHADOWGATE』といえば、かつてFCで発売され、 骨太な洋モノADVとしてカルトな人気を得ていたゲーム。 で、この『SHADOWGATE64』はそのリメイクでも続編でもなく、 シャドウゲイト城が舞台で大ボスが魔王ワーロックなファンタジーADV、 という意外に接点はない新作な模様。
ゲームの形式は、 「戦闘」的な要素がない主観視点のポリゴンADVということで、 PS『エコーナイト』なんかに近い。
グラフィックはそれなりに書き込まれていて、かなりいい雰囲気をかもしだしてる。 ただ、64らしい立体感の欠けっぷりと、左右の視界の狭さによって、 どうにも状況が把握し辛いのが難点。
操作系は、上下左右の視点移動に3Dスティック、前後&左右スライドがCボタン。 前後に動きながらだと左右スライドが効かないってのが、 アクション性がないから致命的って程ではないにしろ、やはり難アリ。
ゲームの進行としては、 とにかく各所に散らばったアイテムを見逃さないのがポイント。 結構背景に馴染んでるものがあったりするので、 これを見逃すと詰まる可能性もある。 ヒント元としては、書物やメモに書かれてる事が重要で、 文章量はそんなでもないけど、文面が凝っていて雰囲気を盛り上げる。 あと人と会話などから、アイテムの使いどころを考えていく。 独立した純粋なパズルといった部分はほとんど皆無といっていい。 さすがに『エコーナイト』なんかよりは考えられさせる内容になってるものの、 謎解きの難易度はそれほどでもない。 ただ、先に進につれ手元に不要なアイテムが溜まっていく (というか、クリアに全く関係のないアイテムとかもあったりする)ので、 結構それに振り回されがち。 たま〜に不意の即死があるんだけど悪質なものは少ないし、 いつでもセーブできるので、OKじゃないかな。
意外にもどうやら日本製作らしいんだけど、 無骨な世界観な楽しいし、主人公がハーフリングという設定もシブい。
ストーリー自体に面白味はないものの、 全体的な雰囲気の良さちょっとコクのある謎解きで結構楽しめる。 さすがに定価ではキツいものがあるけど、 値段が安ければ試す価値はあるんじゃないかな? 64って落ち着いてできるゲームが少なめだし。

REPORT『Masters'98 遥かなるオーガスタ』
Nintendo64
10/23/2000
PC-98の『遥かなるオーガスタ』から始まり、 国産の3Dゴルフゲームの草分け的存在であるT&Eソフトの3Dゴルフシミュレータシリーズ。 その家庭用ゲーム機のものとしては最終作(最新作)なのかな? ちなみに、SS、PSでの同シリーズのプレイ経験はないので、 PC98版、MD版、SFC版との比較ということになる。
とにかく感じるのは、 ハードの能力を生かした「ゲームテンポの良さ」と「処理の軽さ」。 また、今までは時折とんでもない方向にバウンドしてたボールの動きも自然になった。
伝統だったマーカーがボールの上をクネクネと移動するという打撃ポイントの決め方が廃止され、 ボールを打つ前に打撃ポイントを決めるようになったのも、 プレイし易さの向上に繋がっている。
今までのこのシリーズの欠点といえば、そのテンポの悪さだったんだけど、 これなら最近のゴルフゲームにもそう劣らない。
グラフィックはまあまあ。 全体的に粗さは感じるものの、リアル系なゴルフ場っぽい雰囲気は感じられるし、 トーナメントモードでギャラリーがいるってのも雰囲気を盛り上げる (ただ、ホントにいるだけなので、 トラブルショット時など、ギャラリーがグリーンの前に立ちふさがるなんていう状況があるのはマイナス)。 プレイヤーは実写撮り込みのグラフィックということで、スイング自体はなかなかいいんだけど、 当然スイングのバリエーションは限られてくるので、 アプローチショット時などに状況に合わないスイングをしたりすることがある。
最大の欠点はパッティング。 まず、視点が固定されていてグリッドが見難いので斜面の構造が読み難い。 そして、常に最強だと100f(約30m)ころがるパワーゲージなので、 どうにもビミョーな力で打つのが難しく、 ラインを読み切って絶妙のタッチでカップイン!ってなことはほぼ皆無だし、 10f(約3m)以下のショートパットは、かなりノーカンで打ってくしかなくなってしまう。 このパッティングのつまらなさがこのゲーム最大の欠点だと思う。 また、ホール近くの拡大カメラでのボールの動きがウソ臭い (ホールにボールが入ってないのに画面が切り替わって「カップイン!」とかなってしまう)のも、 爽快感に欠ける。 グリーン自体はかなり速めなので、 下りパットの恐怖感、上りパットの安心感が感じられるってのはナイスなんだけど。
ビミョーな力で打つのが難しいというのは短いアプローチショットにも当てはまり、 読み切ってピン側にピタリ!ってことは少ない。 浮かせるロブボールが使いやすすぎることもあって、転がしてのアプローチをする機会が少なすぎる。
細かいところだと、 システム的にあまり左右に球を曲げるようなミスショットを打つことが少なく、 風の影響も弱めなので、フェアウェイキープがちょっとラクすぎる気はする。
コースは「遥かなるオーガスタ」という副題の通り、 実在のオーガスタナショナルゴルフコースひとつだけ。 でも、さすがというか、メリハリがあって遊び甲斐のあるコースではある。
マスターズトーナメントに参加して4日間コースをまわる (2日目で予選落ちという可能性もある)というモードには、 最近のゴルフゲームにはない面白さがあると思う。 ちなみに、TBSの松下賢次アナと湯原プロによる実況解説付きで、 雰囲気はいいんだけど、そのバリエーションの少なさと湯原プロの味気ないコメントにイラつくことも。
まぁ今時コースがひとつしかないゴルフゲームなんてのはないし、 モードも少ないし、グラフィックにも粗さはあるし、 ゴルフの様々なエッセンス (ティーショットに始まり、アプローチ、パッティング、トラブルショット、などなど)をより楽しめるという点ではキャメロットのシリーズには勝てないものの、 実在のコースをリアル系のグラフィックで楽しめるというだけでも、その魅力は十分。
PS『みんなのゴルフ』の大ヒット以降、 ディフォルメキャラによるゴルフばっかりになってしまった(T&Eソフトですら)。 もう国内メーカーによるリアル系ゴルフゲームには期待できないんだろうか。残念。