アート オブ ウォー  The Art of War
スナイプスが好きならそれなりに観れる ★
  黒人スターの中では一番本格的にアクションをこなせそうな、ウェスリー・スナイプス主演のアクションムービー。
  佳作。話もそれなりに作りこまれてるし、アクションもそれなりにイケてる。普通に面白かった。 惜しむらくは、主人公(のキャラクター)とヒロインが魅力薄なことか。


the EYE 【アイ】
アンジェリカ・リー! ★
  一応、実話に触発されて製作されたというフレコミの、タイ・香港共同制作のホラーサスペンス映画。 和製ホラーに負けず、これもハリウッドリメイクが決定してるとか。
  2歳のときに完全に失明した盲目の女性が、角膜手術によって視力を回復するんだけど、 見えるようになったその目には、そこにいるはずのない人の姿が・・・という話。
  この映画の軸は2つあって、まずは、突然霊が見えるようになった主人公の戸惑い、恐怖。 この部分は、最初は「おぉっ」と思った。(移植直後ということで)視力が弱いという設定が上手く効いており、なかなかの恐怖感が。 ただ、それを過ぎると、酷くはないものの割と凡庸な感じが続いてしまうかなぁ。 角膜の過去云々じゃなく、とにかく“死んだ人の霊が見える!”ってので押してくるので・・・。 ちなみにその描き方は、さすがに西洋モノよりは日本のに近いものがある。 突進してきた幽霊が煙のように消えてしまう (比喩ではなく、ボワンと煙になって消えてしまう)といった、 ちょっと和風ではないかな、ってとこもあるけども。 そしてもうひとつの軸は、そういう事態になった原因である、 角膜の移植元の少女物語を突き止めるところ。 軸が二つあるゆえに、それぞれがちょっと足早な感じはしないでもない。 でも、それぞれの絡みは上手いし、 最後のオチも(もうちょっと上手くまとめられたんじゃないかとも思うけど)よくできてたと思う。 ここらへんは比較的勢い重視になりがちな和モノよりもよくできてるんじゃないかな。 あまり恐怖ってとこに期待せず、心霊サスペンスホラー程度に思ってれば、 その二つの要素ともに楽しめるんじゃないだろうか。
  本上まなみをちょっと濃くした感じの、主演アンジェリカ・リーがかなりツボだったので、そういう意味でもポイント高し。 本編も良かったけど、メイキングのインタビューを見たらもうメロメロだわさ。まさにドツボ。


アイアン ジャイアント  The Iron Giant
映像的な新鮮さが面白さに直結 ★★★
  知名度の低さの割に、良い評判が目立ったワーナーブラザーズのSFアニメ映画。 これも実はCGと旧来のアニメの合成映画で、巨大ロボであるアイアンジャイアントはCGで描かれてる。
  で、そのアイアンジャイアントの存在感が何より新鮮だし素晴らしい。 他から浮くことなく、それでいて印象的なCGの使い方。 「タイタンAE」を見た直後だけに余計にそれを痛感してしまった。 テーマはありがちというかベタなんだけど、それもそのはず、原作は30年ほど前の小説らしい。 舞台も第2次世界大戦が終わってちょっと経ってからのアメリカだし。 でも、話はシンプルなだけに、脚本に無駄が無く、メリハリも効いてるので途中で飽きを感じる事は全く無かった。 ウィットも十分で結構笑えたし、かといってディズニーモノのようにあからさまではないのがグッド (これはハートフルな面でも言えること)。 総合的には、今まで見たアニメムービー(フルCGムービーも含めて)の中でマイベストになったと思う。


アイ スパイ  I Spy
キャスティングから想像できる面白さ ★
  お馴染みエディー・マーフィーと、 「エネミーライン」「シャンハイムーン」のオーウェン・ウィルソンが共演したドタバタスパイアクションムービー。
  ブタペストでの国家的な重要任務のために、 そのブタペストで王者統一戦を行うボクシングミドル級の無敗のチャンピオン(エディ・マーフィー)が、 急遽スパイとして仕立て上げられるという話で、 そのパートナーにキレるんだかボケてるんだかよくわからないエージェントのオーウェン・ウィルソンと。 で、その二人と共闘することになるヒロイン的な女スパイ「レイチェル」は、 「どっかで見たな?」と思ったら「X-Men」のジーン役の人だった。 取り立てて美人というわけじゃないけど、スタイリッシュかつキュートで、魅力的だよね。
  とりあえず、冒頭から予想以上のおバカっぷりに、若干肩透かしを食らったけども、ほぼ予想通りに楽しめた。 ボクシングシーン以外では全くボクシングチャンピオンに見えず、 ただのエディー・マーフィーにしか見えないとこはご愛嬌。 むしろ、ボクシングシーンがそれっぽく見えるところを、逆に評価すべきかもしれない (ちなみにシュガー・レイ・レナードがちょい役で出演してる)。 で、しゃべくりエディー・マーフィーと、 それとはまた違ったテンポで調子よく喋るオーウェン・ウィルソン組み合わせは、期待通りの面白さだった。 二人が理解し合う過程が唐突だけども、それもまた面白かったし。 欲を言えば、もうひとりのメインキャストであるレイチェルを、終盤でもうちょっと上手く使って欲しかったところだし、 部分的にアクションシーンにスピード感がないのは若干気になったが。


アイズ ワイド シャット  Eyes Wide Shut
品のあるエロス ★★
  キューブリック監督の遺作。 最初の数十分は「トムもニコールもエラい映画に出ちゃったな」と思ってたものの、 途中からはガンガン引きこまれた。 エロいっちゃエロいけど、ちょっと品があるというか、あんまりそういうイメージは残らなかったな。 また、DVD特典のキューブリック監督死去に宛てたスピルバーグのメッセージがなかなか熱くて面白かった。
  しかし、ニコール・キッドマンって顔の造形は綺麗なのに、なぜかこんな感じの安っぽい役がよく似合うな。


アイ ロボット  I, Robot
佳作なのだが、アシモフに失礼
  一応、アシモフの有名な短編集から名をとってあるんだけども、 クレジットには「SUGGESTED BY ISAAC ASIMOV'S BOOK」とあるだけで、実際に特定の原作があるわけではないというSF映画。 んでも、テーマとしてはロボット三原則に(一応)フィーチャーし、 USロボット社、キャルヴィン博士、ラニング博士、ロバートソンなどもそのままの名前で登場するのだが。 監督は、「クロウ」「ダークシティ」など、 いわゆる大作ではないものの結構印象に残る映画を残してるアレックス・プロヤス。 主演はウィル・スミス。
  とりあえず、アシモフ云々をなかったことにすれば、そんなに悪い映画ではないと思う。 VFXはとにかくパワフルで、アクションシーンも派手で見栄えがするし、伏線もそれなりに効いている。 上手くまとまったSFサスペンスアクションムービーってとこで、近年の娯楽SF映画の中では、むしろ上位に位置するんじゃないかな。
  しかし、フランケンシュタイン・コンプレックス丸出しのこの内容で、アシモフの名前を使うのは非常に解せない。 アシモフはそういうのをかなり嫌ってたはずで、自身、短編集「ロボットの時代」の中で
>わたしのロボットは創造主にむやみやたらに反抗したり、
>ファウストの罪と罰を具現してみせるような退屈な行為は、決して決してしない。
と言ってるくらい。 あくまでも原則を原則と厳守した上でどうするかっていうのが基本だろうに。 それでも、「インスパイアされただけなんですよ〜」というレベルならまだしも、 キャルヴィン博士を、しかもああいう風な役に仕立て上げたってのは、もはや冒涜というか、侮辱としか思えないなぁ。 ちょっと酷いんじゃない?
(2004年)


アヴァロン  Avalon
もうちょっと話をまとめられたんじゃ・・・
  アニメ映画界のカリスマ、押井守監督の実写作品。 いわゆるハリウッド映画っぽくないテンポの映画で、 絵的にも東欧っぽい雰囲気があり、言葉もポーランド語で統一されている。
  前半のカッタルサは、終盤の展開への布石でもあったんだろう。 なるほど、実写でしか成り立たない映画だとは思うけど・・・あまりにも退屈すぎた。 映像的にピンポイントで面白いアイデアはあったものの、 アクションシーンに基本的な盛り上がりとか躍動感が欠けてるのがイタい。 意外に、カッコ良さとかスタイリッシュさを感じさせるシーンは本当に稀だった。
  ストーリーの大まかなプロットは面白かったと思うんだけど、 よりネットワークゲームっぽさを押し出したことはどうあれ、 虚構と現実っていうテーマはアリガチなものだし、 そうならそうでちょっと話をまとめてほしかったな。 テーマ的には理屈っぽくまとめられるテーマだと思うので、 この作りには不満アリアリ。


アクシデンタル スパイ  The Accidental Spy
ジャッキー堪能映画としてはなかなか ★
  「レッド ブロンクス」「ラッシュアワー」で本格的なハリウッド進出を果たしたジャッキー・チェンの、ある意味、凱旋的な香港映画。 久々にゴールデン・ハーベストのあのオープニングを見た気がするな〜。
  ジャッキーの役どころは相変わらず、ニヤケ気味で間が抜けてるが正義感の強いナイスガイ。 ホントに変わらんなぁ・・・。 ちなみに、一応、ヒロインはビビアン・スーということなんだけど、出番はそれほど多くなく、その位置付けも割とビミョー。 で、話は香港、韓国を経て、メインはトルコで展開する。 そのトルコの風景は、なかなか美しくてポイント高し。 意外にもストーリーはさほど破綻してない反面、流れがスムースすぎてメリハリに欠けるところがある。 ヒューマンドラマ的な面白みも激薄。 まぁ、そこを楽しむ映画じゃないのは明らかなわけで、何より、そのアクションの発想が素晴らしい。 その場にあるものを使って臨時に戦うっていう、いかにもジャッキーなアクションが満載。 尻見せアクションも健在。というか、思いっきり炸裂。 おそらく、今回もスタント無しでやってるんだろう(ちなみに、恒例のNGシーンも健在)。 ・・・この人、ホントに最後は撮影事故で逝っちゃうんじゃないか?  とにかく、ジャッキー堪能映画としては、なかなかのモンだった。


アザーズ  The Others
ホラーを期待して肩透かし
  ニコール・キッドマン主演の、一応、ゴシックホラームービー。 監督は「オープン ユア アイズ」の人で、 本当に惚れ込んだのか、「ヴァニラ スカイ」の報酬なのかは知らんけど、 トム・クルーズがプロデュースをしてたりする。
  時代は第2次世界大戦終了直後、 光アレルギーの姉弟を子供に持つ、イギリスのとある田舎の屋敷の女主人が、 3人のヘルパーを迎えるところから話が始まる。
  正直、期待していたものとは全く違う内容に、 かなり「ハァ?」な感じになってしまった。 もっと、ストレートなゴシックホラーを期待してたんだけど、 路線としては、むしろ「オープン ユア アイズ」。 見る側を色んな要素で疑心暗鬼にさせておいて、 最後に「この世界はこういうことになってたんだよ〜」的な驚きのネタばらしでオシマイという話。 話の大筋は中盤くらいで分かっちゃうんだけど、 それで全てがわかるわけでもなく、 最後に「なるほど〜」っていう部分が無いわけじゃなかった。 その最後である程度は報われたにしても、 やっぱり期待とのズレに、「ハァ?」な感じは拭いきれず。 まぁ、期待の仕方を間違えなければ、見る価値がある映画なのかも。


アナライズ ミー  Analyze This
設定&キャスティングなりの面白さ ★
  ちょっと前に続編「アナライズ ユー」が公開されたコメディー映画。
  ロバート・デ・ニーロ演ずるストレスに押しつぶされそうになってる(で、それに自分は気付いていない)マフィアのボス、 ビリー・クリスタル演ずる結婚を控えたちょっと弱気なサイコセラピスト、この取り合わせが全て。ほぼ期待通りの面白さだった。 んまぁ、デ・ニーロは(コメディー路線の時の)いつも通りの彼なわけだけども、 ちょっと抑え気味のビリー・クリスタルが非常にイイ味を出してる。 終盤の“ビリー・クリスタル、オン・ステージ”って感じの場面では、コメディーらしいカタルシスが十分に感じられた。
  マフィアのボスにしては(最初から)ちょっと軽すぎたり、 サイコセラピストの家族に結構イロイロな設定があった割に、それが生かされてないのはちょっと気になったけども。


アナライズ ユー  Analyze that
前作には及ばず
  スマッシュヒット作となった「アナライズ ミー」の続編。 当然、服役中のマフィアのボスにロバート・デ・ニーロ、 彼を治療に当たってエライ目に会ったサイコセラピストにビリー・クリスタルというのは変わらないし、監督も前作と同じ。
  出所したマフィアのボスがカタギになろうと奮闘する、と見せかけて、その裏では・・・という話。 二人のキャラは前作同様良かった(というか、ビリー・クリスタルは明らかにやることが派手になってる)し、 まぁ無難に楽しめるコメディー映画ではあるんだけど、肝心の“その裏では・・・”の部分がイマイチだったのが残念。 最後のオチに説得力が全く感じられない。
  前作は、マフィアのボスなのに実は精神的に追い詰められてるというギャップが面白かったわけだけども、 今回はそこらへんの要素はほとんどなく、一応、彼がカタギになろうと奮闘する部分が面白いんだけど、それがメインの映画にはなっておらず・・・。 前作に比べると、ひと回りほどイマイチな印象だった。
(2002年)


アニマトリックス  The Animatrix
意外とロボ ★
  映画「マトリックス」の世界観を題材に、 様々なクリエイターによる8編の短編アニメーションのオムニバス。 単なる企画モノというだけではなく、映画「マトリックス」のストーリーの補完的な意味合いもあるらしい。 せっかくなので、それぞれの作品の紹介&感想を。

「Final Flight of the Osiris」
マトリックスのノリをそのまま受け継ぐ、フルCGアニメ。 パッと見は実写に見えることもあるそのクオリティはさすがで、 映画版「ファイナルファンタジー」に携わった人が監督らしい。なるほど。 しかし、マトリックスのアクションっていよいよギャグだな、とは思った。

「The Second Renaissance」
いかにマトリックスのような状態になったのかを描くアニメ。 よって、説明的な意味合いが強く、 無難かつクオリティは高いけど、若干面白みには欠ける感じも。 しかし、ロボの反乱とは、またベタなネタだな・・・。

「Kid's Story」
独特の表現力で、マトリックスの世界観を組み込んだストーリーを描く作品。 いかにもマトリックスなものではなく、 独特のスタイルで描いてるとこが好印象。 日本人が作ってるとは意外だった。

「Program」
和風テイストのマトリックス。そういう意味じゃストレートな作品。 濃いいジャパニメーションテイストは楽しいけど、驚きはない。

「World Record」
マトリックス世界を舞台にした、変化球的というか外伝的な作品。 これも独特のテイストで描かれてて楽しいんだけど、 意外に日本人的な感じは受けた(ジョジョを思い出したり)。

「Beyond」
ストレートにジャパニメーションの良さが出てる一本で、 個人的にはコレが一番好きだし、 この人が作る長編映画を見てみたいなと思った唯一の作品。

「A Detective Story」
マトリックス世界での探偵が主人公になる、 白黒でハードボイルドなアニメーション。 確かにシブいが、それだけな感じも。

「Matriculated」
セルアニメ部分はアメコミテイスト全開なんだけど、 セルシェーディング処理されたメカの描写が特徴になってる作品。 そのメカのコミカルな動きが楽しい。

総合的に言って、想像してたよりハイクオリティだった。 これで\3000なんだから、レンタルじゃなく買っても良かったな。 意外にロボなマトリックスの裏の世界観を知るという意味でも、価値がある一本だと思う。


アベンジャーズ  The Avengers
ヒーローにしちゃ地味だ
  イギリスのヒーロー系アクションムービー。
  ただ、アメリカのヒーローものみたいなのを期待すると肩透かし。 なんせ、主人公が弱い。魅力も薄い。良くも悪くも英国風。英国風なセリフ回しだけもいただけない。 絵的には良い部分もあったんだけど。っていうか、それ以外はほとんど見るとこなし、か。 ユマ・サーマンは良い感じなんだけどな・・・。


アメリカン ビューティー  American Beauty
全てがビシッと決まってる ★★
  ツボにハマりだした (ちなみに、キッカケは映画じゃなくて、NHKでやってた米アクターズスクールでのインタビュー番組から) ケビン・スペイシー主演の社会ドラマ。
  これまた面白かった。 逆に、イロイロとビシッとハマり過ぎてちょっと気になるほど。 別に誰が特別悪いというわけじゃないんだど、各人の持つダメな部分が巡り巡って悲劇に辿りつく、と。
  しかし、これを「コメディー」に分類するのはどうかと思うぞ>ゲオ


ALIVE
期待ハズレ
  北村龍平監督による、 「地雷震」の高橋ツトム氏(最近は「スカイハイ」の?)の同名漫画を原作にしたSFアクション映画。 主演は「VERSUS」で敵ボス役を演じた人で、「VERSUS」で見た顔もチラホラ見受けられるけど、 杉本哲太、小雪、リョウ、ベンガルなどがメインキャストとなっており、 「VERSUS」より遥かに金がかかってる作品であることがうかがえる。
  アクション部分は確かに悪くないんだけど、 香港やハリウッドの良作に対して、そこで勝負できる内容かっていうと、非常に疑問。 ここらへん、刀が使えない題材ゆえにの限界も感じる。 そして、セットがチープだ・・・。質感云々以前に、デザイン的にチープな感じが。 メインとなる2ヵ所共にかなりイマイチで、“カッコよければそれでいいじゃん!”志向が空回り気味。 もうちょっと(現実的という意味じゃなく存在感という意味での)リアリティがほしかった。
  一方で悪くなかったのがドラマ部分。 設定にオリジナリティがあって良かったし、このポイントに限れば、見せ方にもソツが無かったと思う。 が、キャスティングがそれに応えてないというか、キャスティングに見合った脚本になってないというか・・・。 主演の人は、表情は魅力的なんだけどどうにも演技が硬い。 であるなら、もうちょっとセリフまわしに気を配って欲しかったのに、 かなりクサいセリフ満載で、それが非常にハズしてるように感じられた。何回か笑っちゃったし。
  結構期待してたんだけどな・・・。
(2002年)


アルゴノーツ  Jason and the Argonauts
TV映画とは思えないパワフルさ ★
  コマ撮りによるクリーチャーが非常に印象的だった 古典的名作「アルゴ探検隊の大冒険」(ちなみに原題は同じ)のリメイク版。
  割と込み入った話なんだけど、簡単に説明すると、 暴君である叔父に捕らえられた母を救うことを交換条件として、 主人公ジェイソンは黄金の羊毛(ゴールデンフリースね)を探すクエストを引き受ける、そんな話で、 ギリシャ神話をベースにした世界観になってる。
  どうやら元はTVらしく、「こりゃCM前の暗転だな」ってなシーンもあったりするし、 前後半に分かれてて、それぞれにオープニングと最後のスタッフロールがあったりも。 しかし、こんなのをTVで作っちゃうのか・・・。スゴいパワーだ。 神々が神々しくない(性格的な部分は狙いなんだろうけど)とか、 結構な大所帯なだけに全体的に仲間の散り際が呆気ないとか、 元がTVだからかバイオレンス表現が控えめだとか、 まぁそれなりに不満はあるんだけど、 盛りだくさんの内容でなかなか面白かった。
  しかし、どうせリメイクしてくれるんだったら、 元の映画で最も印象的だった、骸骨兵のシーンは入れてほしかったなぁ。


アルマゲドン  Armageddon
少なくとも、その勢いだけは評価できる
  SF映画は大抵観てるにも関わらず「今頃かよ!」っていう一本。 いや〜、世間の盛り上がりに引いてしまって・・・。
  製作ジェリー・ブラッカイマー、監督マイケル・ベイという、 「バッドボーイズ」「ザ ロック」コンビによる大作SF映画で、 キャスティングも、ブルース・ウィリス、ベン・アフレック、リヴ・テイラーらをメインに、 他にもマイケル・クラーク・ダンカン、オーウェン・ウィルソンなど、さすがに豪華な陣容になってる。
  まぁ、ストーリーの大筋は説明不要だろう。 意外に尺が長い(ゲオはケースに上映時間が書かれてる)もんで、 「もしかしたら危機に至るまでの経緯を結構描いてるとか!?」と一瞬でも期待した自分がバカだった。 いきなり小隕石が地球(当然のようにアメリカなわけだけども)に墜落して大惨事を巻き起こし、 本チャンのデカブツ小惑星が地球に落ちるのはなんと18日後。 で、宇宙飛行士じゃなく、石油堀を仕事としている掘削のプロに白羽の矢を立て、 地球を救うミッションを敢行するというお話。 予想通りのおバカ映画で、 ここまでくると、科学に対する冒涜と言っても過言ではない内容ではあるんだけど、テンポの良さと迫力はさすが。 キャスティング自体は全体的にフィットしてた(ベン・アフレックが良いと思えた初の映画だったりする)し、 ジェットコースター的なパニックムービーとしては、評価できると思う。 尺の長さを感じさせない映画ではあった。
  ただ、テンポがいいのは結構なんだけど、とにかく一本調子だったのが気になるところ。 タメとかが全然なくひたすらにテンポよく邁進していってしまう。 まぁ、エピソード的にムダな部分はほとんどなかったと思うし、 それでこの長さなわけで、これ以上深くつっこめってのも酷な話ではあるんだろうけども・・・。 せめて、二組にわけてシャトルを2体打ち上げたってとこは、もうちょっと生かしてほしかったな。 小惑星上のところが、意外に絵的にショボかったのも、若干気にはなったんだけど。しかも、尖がりすぎだって。


アンドリュー NDR-114  Bicentennial Man
bicentennial? ★
  アイザック・アシモフ初期の短編「The Bicentennial Man」を 比較的最近になってロバート・シルヴァーバーグが「The Positronic Man」として長編化し、その長編を原作としたSF映画。 「ホーム アローン」や「ハリー・ポッター」2作の監督として有名なクリス・コロンバス監督が、 ロビン・ウィリアムスと組むのは「ミセス ダウト」以来のこととなる。
  とあることをキッカケに“個性”を持ってしまった家庭用アンドロイドが、 人間に憧れ、何とか人間に近づこうとするという話の大筋は知ってたけど、予想以上にスパンの長い話でちょっと驚いた。 なんせ、原題の耳慣れないbicentennialという単語は「二百年間の」という意味らしく、 そのアンドリューがとある家に来てから約200年間後までの話を描いているわけだ (ちなみに、タイトルにはもうひとつの意味も込められてるわけだけども、なるほど、上手いやね)。 そういう形であるがゆえに、全体的にちょっと散漫な感じは否めない。 全体的な流れも概ね予想通りで、これといった驚きはない。 それでも、とある家に何代も仕えていくという、時間的な積み重ねは上手く表現されてたと思うし、 そのアンドロイドも含めて突飛になりすぎない程度の未来描写は丁寧に描かれていて好感が持てた。 アンドロイドと人間の対比も、古典的というかアリガチながらもそう悪くはないし、それを使った小ネタもまあまあ。 まぁ、題材的に無難に作られた佳作ってとこだろう。


アンダーワールド  Underworld
期待ハズレでもあり、期待以上でもあり ★
  どっかで予告編を見て「おっ?」と思った、“ヴァンパイア in 現代”ネタのアクション映画。
  約1000年もの間、人間の知らぬ間にヴァンパイア(吸血鬼)とライカン(狼男)は戦争状態にあった。 しかし、ライカンの強力な長「ルシアン」が倒れてから形勢はヴァンパイアに大きく傾き、 現在ではヴァンパイアがライカンの残党を始末しているという状況。 主人公は女ヴァンパイアの腕利き処刑人「セリーン」。 ってな設定からすると、「ブレイド」みたいなヴァンパイアvsライカンの超バトルムービーかと思うだろうし、 セリーンの黒レザーでスソが長いコスチュームに二丁拳銃っていう風貌からすると、 どうしても「マトリックス」が頭に浮かぶ。 自分もそういうような期待をしてた。 が、良くも悪くもそれを裏切ってくれた感じ。
  悪い点は、予想以上に映像的にパンチがなかったこと。 基本的に、VFXで押す(押せる)映画ではないんだな、これが。 そういう場面が(多くないにしろ)無いわけではないんだろうけど、あまり印象に残る使い方はされていない(はず)。 割と普通の“特撮”がメインっぽい。 そんなわけで、アクションの内容も意外と凡庸。全体的に、映像もややチープ。 そんなに酷くはないんだけど、セットやライティングの問題なのか、微妙に安っぽい印象。 まぁ、いわゆる大作ではないし、仕方がない部分もあるんだろう。
  ただ、ストーリーは思ってたより面白かった。 実際の話の内容は単純な対決の構図ではなく、むしろヴァンパイアの内紛がメインで、過去の謎なんかを絡めたりして、 最後まで先の読めない(かといって突飛すぎない)ものになってる。
  もちろん、主人公セリーンのビジュアルイメージが決まってたのは大きかったし、 映像的な派手さはまだしも、もうちょっと主人公の超人的な強さを上手くアピールできてれば、 相当な一本になったような気もするけど、それらを差し引いても、なかなか掘り出し物の一本だった。
(2003年)


アンブレイカブル  Unbreakable
演出的には好きなんだけども・・・
  個人的には、「サイン」に続くシャマラン作品2本目。
  凄惨な列車事故の唯一の生き残り、ブルース・ウィリス演ずる「デビッド」の前に、 アメコミ専門家のサミエル・L・ジャクソン演ずる「イライジャ」が現れ、 オマエは病気や怪我とは無縁の存在なのだ、と語りかけてくるのだが・・・というのが話の導入。
  ちなみに、大抵アフロorツルツルという、 パンチのきいた髪型が印象に残るサミュエル・L・ジャクソンなんだけども、 今回は七三分けのアフロという髪型で登場し、その期待を裏切らない。
  話自体はホントくだらないんだけど、 それを独特のテンポとカメラワークでジンワリと見せていく・・・って、「サイン」と路線的には同じなのね・・・。 まぁ、その独自の部分は結構好き。 「サイン」同様、不安感を煽る演出は本当に上手いと思う。 でも、話自体のくだらなさと、大げさなBGMによって、天然のギャク映画っぽくなってる部分が無きにしも非ず。 って、そこらへんも「サイン」と同じだよなぁ・・・。 「んなのわかるかい!」って感じの最後のオチは、 確かに意外ではあったけど、それをどう消化するかっていうネタなはずなのに、 結局、ドキュメンタリー映画風のテキストオチでまとめちゃったのが非常に残念だった。
  独特な部分は結構ツボなんだけどな・・・。


イグジステンズ  eXistenZ
やっぱりクローネンバーグはこうでないと ★
  デビッド・クローネンバーグ監督作品。 原点回帰というか、かなりグチョグチョ。なるほど「裸のランチ」あたりのノリを継承してる。
  テーマはコンピュータゲームで、ゲーム観ってのは意外に日本も海外も変わらないのかも、と思ったり。 いちゲームファンとして、なかなか興味深いモノはあった。 ストーリー的には、途中までは「オイオイ・・・」だったんだけど、最後のオチで救われたか。


イジィ バルタ  闇と光のラビリンス
一見の価値はある人形アニメ
  チェコの人形アニメ系監督イジィ・バルタによる短編・中編集。
  「手袋の失われた世界」は手袋を擬人化した人形アニメのショートショートで、コミカルな手袋の動きが面白い。 人差し指と中指を両足に模した擬人化と、手袋を人の手そのものに模するシーンの組み合わせが上手い。
  「見捨てられたクラブ」は人の知らぬ間に廃棄された人形が動いてたという話で、 ある意味、シュールでダークな「トイストーリー」。 なんせ、人形は壊れかけでミョーな雰囲気があるし、ほのかにインモラル感が漂うしと、 非常に独特な雰囲気があって面白かった。 終盤の話の流れもナイス。
  「最後の盗み」はアニメーションではなく、基本的には実写の映画。 白黒に着色したという独特な雰囲気は良いんだけど、やや退屈。
  「笛吹き男」半立体的な人形を用いた人形アニメ。 人形の独特の造形は良かったんだけど、やはりこれもやや退屈。
  結局、前二つは面白かったんだけど、後二つで若干ダレてしまった。


イベント ホライゾン  Event Horizon
もうちょっとSF寄りであってほしかったけど ★
  後に「マトリックス」でモーフィアスを演ずることになるローレンス・フィッシュバーンと、 「ジュラシックパーク」のサム・ニールが共演した、SFホラー映画。 監督は後に「バイオハザード」を撮ることになるポール・アンダーソン。 随分前に一度ビデオで観たんだけど、今回、DVDでまた観直すことにしてみた。
  海王星付近で突如消息を絶った宇宙船イベント・ホライゾンが、 7年後に急に発見され、その救出ミッションを向かったが・・・という話。
  改めて観ると、意外にコテコテのホラー映画だったんだな、と。 確かに設定や舞台はSFなんだけど、話の展開はモロで、 ちょっとサイコなとこもあって、幻覚あり、グロ描写ありと、 丁度、「ヘルレイザー」なんかに近いものを感じる。 で、SF的な説得力はゼロに近い。 ただ、舞台は生かせてたし、絵的にも(若干バタくさく、スタイリッシュさに欠けてるけど)悪くない。 そういう路線のホラー映画としては、なかなかの佳作なんじゃないかな。


依頼人  The Client
隙の無い作りで普通に面白い ★
  「ザ ファーム」「ペリカン文書」に続く、ジョン・グリシャム原作の法廷モノ映画。 話的にも絵的にも特にコレといった見せ場はないのに、普通以上に面白い映画だった。 どちらかっていうと、際立ったポイントは無いけど隙も無いというタイプの映画。


インサイダー  The Insider
実話ベースの映画ではマイベスト ★★
  1994年にアメリカで実際に起き、タバコ関係の訴訟全体に大きな影響を与えた、 大手タバコ会社の元重役からの内部告発にまつわる話を映画化したもの。 2時間半というやや長めの尺の間に、タバコ会社やメディアの実情を交えながら語られることになる主なテーマは2つ。 まず、内部告発する男とその家族が受けるタバコ会社からの圧力への恐怖や今後の生活への不安で、 もうひとつは、その内部告発を何とか番組にして放映しようとするTVプロデューサーの奮闘っぷり。 で、内部告発する元タバコ会社重役の科学者「ワイガンド」演ずるラッセル・クロウがその苦悩っぷりを、 アメリカの有名なニュースショー「60ミニッツ」のプロデューサー「ローウェル」演ずるアル・パチーノがその熱血ぶりをと、 2大スターが共に好演している。
  主に前半で描かれる前者にはちょっとタルいところがあって、 もうちょっと絞れたんじゃないかとも思うんだけど、 緊張感は持続するし、話の展開にしても、演出にしても実にメリハリがきいており、 「まぁ実話が元じゃある程度は仕方がないか・・・」と自分に言い聞かせる必要はナシ。 非常に隙がなく作られた、実話ベースの社会派サスペンスの傑作だろう。 これまでに事実を元にした映画は何本か観てるけど、その中でもピカイチの面白さだった。
  しかし、90年代になっても、タバコ会社がタバコの中毒性を否定してたってのがスゴいよな・・・。


インソムニア  Insomnia
意外にスリルとかサスペンスとかスリラーとかじゃなかった
  「メメント」の監督が撮ったサスペンススリラー。 内調からある嫌疑を抱かれた有名な刑事(アル・パチーノ)が、 とある事件の調査のため、アラスカにくることになった・・・という導入から物語は始まる。 割と込み入った話で、 話の大筋を語るはちと難しいものがあったりするんだけど、 自分の陥った状況と、アラスカの白夜によって主人公が不眠症になるのが、 タイトルの由縁になっている。
  とりあえず、サイコなサスペンスを期待すると肩透かし。 社会派刑事ドラマ的な側面が強い、というより、そうじゃない色が弱いって感じ。 地味で淡々としてて、最後までスリルとかサスペンスとかをあまり感じさせない映画になっている。 不眠症であること自体 (不眠症に陥った原因とは別)は大した影響がないしなぁ・・・。
  ・・・の割には見れる映画、というのが自分の感想。 地味ながらもいろんな描写にはソツがなく、それなりに緊張感が持続し、 さほどダレることなく見れた。 でも地味だし、大した感想は残らず。 あるいは、小説とかで読んだ方が、話的には面白く感じられるネタなのかもしれないな。


インプラント  They
いかにもB級って感じではあるが
  初代「13日の金曜日」や、最近では「スクリーム」シリーズの監督としても有名な、 ウェス・クレイブンpresentsとか言いながら、彼の係わり合いが全く見えてこない(監督はもちろんプロデューサーでもない)ホラームービー。
  “光を嫌い、暗闇で襲ってくる謎の存在がいたりして!”という話ではあるんだけど、 主人公(♀)が心理学者(の卵)であったり、その過去を絡めてきたり、 その彼氏が救命士であったりと、シナリオというか、設定的には結構工夫の跡が見受けられる。 が、結局、そういった設定の良さを全く生かしきれず・・・。 いや、個々の演出はそんなに悪くないと思うんだけども、その点が全く線にならなかった感じを受けた。 ホラーってことで「勢いで一気に行かねば!」ってのもわからんではないんだけど、あまりにも中身が無さすぎ。 映像的には、(重要であるはずの)暗闇が暗闇になってない(明るい)のも気になったところ。
  題材的には面白かったんで、超常的な魔物の描写をもっとさりげなくして(あるいは排除して)、 もっとサイコサスペンス寄りに描いてれば、意外にイケる一本なったんじゃないかねぇ。 ちょっと勿体無かったかも。


VERSUS
なるほどとは思わせる
  後に「あずみ」を撮ることになり、ハリウッドでの監督デビューの話もあるという、 北村龍平の名を一躍世界に有名にした、低予算アクション映画。
  なるほど、殺陣や特撮ヒーローものの影響が感じられるアクションシーンも、 新鮮といえば新鮮なんだけど、どちらかっていうと目立つのは、派手なグロ表現の見せ方の方か。 ただ、そういう一発ネタの映画というよりも、全体的なメリハリのきいた疾走感と、独特のケレン味が魅力的。 演出と音楽の使い方が上手いっぽい。 確かにチープさはあるけど、この規模で普通に観れるアクション映画を撮っちゃうってのがスゴい。
  アクション重視ゆえにか、キャスティングにはムラがあり、結構しょっぱいことになってるキャラもチラホラ。 主人公も絵的には良いんだけど、演技は・・・。 加えて、個人的にはヒロインが生理的にダメな路線だった上に、鬱陶しい系のキャラだったのが痛かった。 最後のオチもいらんかったな。
(2000年)


ヴァン ヘルシング  Van Helsing
肝心の主役があまり映えず
  「エックスメン」シリーズのウルヴァリン役で一気にブレークした感のあるヒュー・ジャックマンを主演に据え、 「ハムナプトラ」シリーズの監督が製作したアクションムービー大作。 ちなみに、ヒロインは映画「アンダーワールド」で主役を演じた人。
  舞台は、19世紀のヨーロッパ。 バチカンの命を受けてモンスターを狩るスゴ腕のモンスターハンターである主人公「ヴァン・ヘルシング」は、 今回、トランシルバニアへ赴き吸血鬼ドラキュラ伯爵を始末するという使命を受けた・・・という導入。 ヒロイン「アナ」はトランシルバニアの一族の王女サマなんだけども、 代々ドラキュラと戦い続けることを宿命付けられた家系の唯一の生き残りであり、彼女も一応モンスターハンターってことになってる。 吸血鬼、狼男、フランケンシュタインの怪物、ジキル博士(これはちと違うような気もするんだが)などが登場する、 意外とありそうでなかったアクションアドベンチャーで、その怪物らがほぼ全てCGで表現されていることからも分かる通り (そして、製作が「ハムナプトラ」の人であることからも想像がつく通り)、確かに、全体的にVFXはパワフル。
  ・・・なんだけどねぇ・・・。 ウリであるはずのアクション関係は、ちょっとドタバタすぎる感があって、 全然カッコよく仕上がってないというのが、こういうヒーロー系アクション映画としては頂けないところ。 ドラキュラの3人の嫁の場違いな衣装に代表されるように、デザイン関係は全体的に落ち着きとまとまりに欠ける感じだし、予想以上にチープさが。 んで、ヴァン・ヘルシングは見た目的にはなかなかカッコよかったんだけど、これが意外と映えない。 肝心であるはずの彼の強さってのが、イマイチよくわかんないんだよね。 結構なモンスターハンターであるはずのアナ共々、肉体的、精神的、両方の面での強さのアピールが上手く機能してないんだと思う。 最後のオチにしても、もうちょっとアナの宿命的な部分をちゃんと描かないと、それこそ「今から続編作るつもり満々?」という感想しか残らん。 少なくとも見た目的にはいいヴァン・ヘルシングに対し、ドラキュラ伯爵の中途半端さも非常に気になるところ。 テンポ良く進むし、終盤はそれなりに盛り上がるんだけど、ちょっとこれではねぇ・・・。
  最後に、werwolfを「ウルフマン」と訳すのはヤメい。 ウェアウルフにしろ言うつもりはないけど、素直に狼男でいいじゃんか。
(2004年)


ヴィドック  Vidocq
どうも不発気味だったフランス産ファンタジックアクション
  VFXにインパクトがありそうな宣伝がされていたフランス映画で、監督はVFX畑出身の人らしい。
  舞台はフランス革命直前のパリ。 鏡の仮面に黒マントという怪人を追っていた探偵ヴィドック (演ずるはジェラール・ドパルデューで、太目のオッサンということになる)が、 その怪人に殺されてしまう場面から物語が始まり、 そのヴィドックの伝記を書いているという作家が、その事件の顛末を探っていくという話。
  確かに、シブめの色調な統一感や、美術関係などに見るべきものはあるし、 話の流れ自体もつまらないわけじゃない。 また、特に怪人が現われるシーンではなかなかパワフルなVFXを見せてくれる。 予想以上に淫靡なところもあって、そんな雰囲気も楽しい。 しかし、ただでさえフランス語ってことで疲れる上に、 必要以上にアップを多用するカメラワークでムダに疲れてしまった感じがする。
  まぁ、絵的な雰囲気という意味では見る価値があったんだけど、 意外に動いてる絵には価値を見出せず、面白かったかっていうとそうでもなかった。


ウィング コマンダー  Wing Commander
ショボ・・・
  確か4作くらいリリースされた同名SFフライトシューティングゲームの映画化。 そもそもが(当時のこのジャンルのゲームとしては)非常にストーリー色が強いゲームで、 特に実写を組み込んだ3作目は、映画色の強いゲームだった記憶がある。 で、この映画もそのゲームデザイナーであるクリス・ロバーツが務めてるそうな。 んー、ヤバげ。 ちなみに、自分は1作目もちょっと触れた経験があるけど、 マトモにプレイしたのはその3作目だけ。 さすがに設定等は忘れてしまったので、ゲームと映画の関連はよくわからず。
  とりあえず、いくら5年ほど前の映画とはいえ、どーにも色々と古臭すぎる。 とにかくシャレにならんのがデザイン系統。 無骨な感じを狙ったっぽいが、いかんせん安っぽすぎることもあって、猛烈にダサい。 メインとなる宇宙戦も酷いけど(といっても、デザインそのものを除けばそこまで酷いわけでもないが)、 途中の白兵戦なんて目も当てられない。 もちろんこれは映像的な話だけじゃなくて、血統が話の中心になってきたり、 提督の信頼の証として指輪を渡してみたりという、遠い未来らしからぬ話の流れや、 どこかで見たようなベタな展開テンコ盛りだったりするストーリー面にも言えること。
  ただし、そこらへんを(ゴッソリと)割り切れば、 ベタはベタなりにそれなりに話が流れていき、そこそこ楽しめる、かも。 個人的に根本的な部分(「ピルグリム」の扱い)の説得力の無さはNGだったけど、 逆にそこに目をつぶれば、意外と話はまとまってたような気もする。 まぁ、映像だけはいかんともしがたいが・・・。
(1999年)


ウインドトーカー  Windtalkers
この人にマジな戦争映画はムリだったんじゃ?
  その独特のケレン味がハリウッドに大きな影響を与えたジョン・ウー監督の最新作は、 太平洋戦争を舞台にした戦争映画。 太平洋戦争ってことで当然敵は日本なんだけど、 敵側の描き方が淡白なだけに、意外に心に引っかかる部分はなかったりする。
  ・・・どーにもリアリティが感じられないのは、 監督がジョン・ウーってとこからくる先入観だけじゃないに違いない。 時代、舞台、戦闘などなど、どーにも存在感がない。 一応、ソロモン諸島が舞台になってるんだけど、なんだか小奇麗なんだよなぁ。 戦いの場面も、ミョーに接近戦が多いし・・・。 そして、やっぱり近接距離でお互いに銃を構えあうシーンは使うのかよ! ・・・とにかく、肝心の戦闘シーンがイマイチで、 戦局とリンクしてる場面が少なく、どうにも垂れ流し感が漂いまくってる。 演出も基本的に凡庸で、時折挿入されるジョン・ウーテイストも予想通り浮き気味。 確かに沢山の火薬を使ったってのはわかるんだけど、それが全くプラスに働いてない感じ。 凄惨なシーンも結構あるのに、どうにも軽い。
  ストーリーにしても、 (実話に基づいているらしい)インディアンの通信士をネタにしたのは悪くなかったのに、 脚本的にヒネリがなく、至ってフツーというか、 戦争映画らしい面白さがイマイチ感じられない。
  「エネミーライン」「ブラックホークダウン」と、一点突破主義的な戦争映画の佳作が続いてただけに、 そのお粗末さがより際立つ。


ヴェロシティ ラン  Velocity Trap
予想以上の安っぽさ
  B級、いやC級なSF映画。 とにかく絵的にチープなのがイタい。 宇宙船の外観とかはまだゴマカシが効くものの、宇宙船の内装や衣服関係はどうにもならん。 ストーリーも、導入は面白げだったのに、演出全般が救えないほどマズい上に、オチも強引。 一応ウリ文句は「深宇宙には“ヴェロシティ・ラン=魔の領域”が存在する」 なんだけど、全然そういう方向性の映画じゃないじゃないか・・・。
  しかし、人類が全宇宙に進出してるような未来の話なのに、 遭難が多い宇宙域を「まさに宇宙のバミューダトライアングルなのさ」と説明させるのはどうかと思ったぞ。


宇宙空母ギャラクティカ  Battlestar Galactica
設定は魅力的
  同名TVシリーズの第1話を再編集したものらしいSF映画。 この公開後に日本でもTVシリーズが放映されたので、結構知名度だけは高いはず。 よって、その映像のレベルは、(もちろん当時の)TVにしちゃ頑張ってるけど、 (これまた時代を考えても)映画にしちゃショボいぞ、ってなもん。 宇宙戦は妙にスターウォーズ風で、 アレほど見せ方は上手くないものの、デザイン関係は結構イケてる。
  その特撮(&デザインの路線)の関係で、 スターウォーズの二番煎じ、あるいはパクリみたいな印象はあるけど、 ストーリーというかその設定はかなり別物でかなり魅力的。 敵対勢力「ザイオン」との和平条約締結が予定されていたが、 身内に一人裏切りものがいて、そのものがザイオンの謀略で、人類はほぼ全滅に近い状態になってしまう。 一部の生き残りと、唯一生き残った戦艦「ギャラクティカ」は、 なぜか人類抹殺を図るザイオンの手から逃げ延びつつ、 最後の望みを託し、伝説の惑星「地球」を探す放浪の旅にでかけるのだった・・・という導入。 そこらへんを語ってくれる導入(前半)は(かなり説明不足の感はあったけど)そこそこ楽しかった。 でも、後半がねぇ・・・。 結局、元々の企画が一本の映画ではないわけで、 まんま、TVの初回+第1回って感じになっちゃってるんだよなぁ。 序盤の流れをもうちょっと後半で上手く消化されてれば、 それなりに面白いものになりそうだったんだけども、ちょっとこれでは話にならない。
  ただ、設定的には魅力的なんでリメイクされれば面白そうかも・・・思ったら、 つい最近、米国のTVシリーズでリメイクされてるらしい。 ちょっと見てみたいかも。
(1978年)


エキゾチカ  Exotica
とりあえずエロ映画ではない ★
  「スウィート ヒアアフター」で有名なアトム・エゴヤン監督が初めて日本に紹介されることになったカナダ映画。
  徐々に過去のエピソードが語られ、それによって物語の全容が見えてくるというタイプで、 最後には驚愕の事実が・・・ って、「そんなの予測できるわけないべな」って感じの終わり方。 確かにインパクトのあるオチなんだけど、 物語を思い返しても、そんな兆候すらないし、噛み合わないような部分もあるし・・・。 ただ、多くを語らず、鑑賞者の想像に訴えるそのラストの作りは好感触。 ハリウッド映画ではないような、独特の雰囲気の語り口で、 意外なほどに最後まで飽きることなく観れた。
  しかし、ストリップバーを舞台にした映画とはいえ、 これを“エロチックサスペンス”に分類するのはどうかと思うな>ゲオ   まぁ、パッケージから、なぜかそっち路線で押そうっていう意図がアリアリなんだけど、 全編を通してそういう雰囲気はほとんど無いわけだし。


エックスメン  X-Men
ピカード艦長 vs よぼよぼマグニートー
  思ってたより面白かった。
  原作ファンとして気になるのがキャスティング。ウルヴァリンは超ナイス。 プロフェッサーXも本来ならベストキャスティングなはずなんだけど、 どうにもピカード艦長のイメージが強すぎて・・・。 で、問題はマグニートー。おじいちゃんすぎるって・・・。
  やや華が欠けたところもあるんだけど、スタイル重視のバットマンなんかと違って、 原作のテーマ自体が重ためなので、こういう映画になってしまうのも仕方がないんだろう。 ただ、アクションの見せ方には、もうひと工夫ほしかったところ。


エックスメン2  X-Men
面目躍如 ★★
  マーベルコミックスの人気アメコミ「X-MEN」の映画化第2弾。 監督は前作に引き続き「ユージャルサスペクツ」のブライアン・シンガー。
  いや〜、面白かった。 前作は超人気アメコミの映画化な上に、監督はブライアン・シンガーということで、 非常に期待されながら、いざ公開されたら「あれ?」って感じだったわけだけども、 本作はまさに面目躍如。 今回から登場するナイトクロウラーが暴れる冒頭のシーンも良かったし、 それ以降もミュータントの特殊能力を生かしたVFXシーンは、どれもクールで見ごたえがある。 さらに、人間vsミュータントというこのシリーズの最大のテーマをちゃんと描きつつ、 ストーリーはキチンと盛り上がっていき、やや長めな映画にも関わらず全くダレない。
  まぁ、サイクロップスにいいとこが無かったのは、 サイク好きの自分としては悲しいところだったけど・・・。
  総合力では、バットマンの初期2本に匹敵する、アメコミ映画の傑作だと思う。 次回作へのネタフリも幾つかあって(ラストシーンは原作を知ってればニヤリ)、 続編の製作も間違いないところだろうから、今から楽しみになってしまうな。


エニイ ギブン サンデー  Any Given Sunday
アル・パチーノには熱血キャラがよく似合う ★
  アル・パチーノ演ずる選手鼓舞型の熱血アメフトヘッドコーチが、 キャメロン・ディアス演ずるチームをお金の対象としか見てないオーナーと確執しながら、 チームをプレイオフに導いてく・・・っていう大筋からすると、 アメフト版「メジャーリーグ」っぽいものを想像しちゃうけど、 そこはオリヴァー・ストーン監督、ああいう単純な映画ではない。 グラウンドの中、ロッカールーム、グラウンドの外に溢れるアメフトの熱狂(&問題)を詰め込んだ、 社会派スポーツ映画といったところで、監督とオーナーの対立も、あくまでもその中のひとつの要素に過ぎない。
  正直、いろんな要素を詰め込みすぎた感じもあるけど、 やはり、全てひっくるめてこそのアメフトの熱狂ということなんだろう。 アメフトの試合シーンは、ところどころにやっぱりウソ臭さが感じられてしまうけど、スピード感十分で結構な迫力。 アル・パチーノの熱血ぶりも良かったし、NFLの現状に対する風刺も十分に効いており、なかなか面白い映画だった。
  ただ、勢いがありすぎてメリハリがないので、 中盤までに若干疲れてしまったし、細工し過ぎな映像が鼻につくことも。 あと、当然アメフト(というかNFL)の知識がデフォルトになってるというか、 そういう知識があってこその映画ではあるので、そこらへんは要注意。


エネミー ライン  Behind Enemy Lines
爽快ミリタリーアクションムービー ★★
  ボスニア紛争をネタにしたミリタリー映画で、 偵察中のF-18が撃墜され、そこから脱出したパイロットの敵支配地からの脱出劇を描いている。
  ただ戦争映画とはいっても、 「戦争とは?」という問いかけをする色は極めて薄く、 割と単純に楽しめる軍事アクションムービーといったところ。 なんせジョン・ウーもビックリの出来すぎシチュエーション満載で、 思わず笑ってしまうこともしばしばだったんだけど、 演出的にはそういう方向性と、ミリタリーモノが上手く融合した感じで、新鮮さがあるのは確か。 アメリカ海軍全面協力っていうことで得られてる部分もあるんだろうけど、 VFXの使い方もかなり上手いっぽく、 F-18の空戦シーンにしても地上での戦闘シーンにしても、相当に迫力があって楽しめた。 全体的にキャラクターの説明に言葉足らずなとこはあるものの、 配役がマッチしてるのか、あまりそういうのも気にならず。 特に、パイロットの上官で空母を指揮する役のジーン・ハックマンがシブくてナイス。
  “アメリカ万歳”を気にしない人なら一見の価値アリの、意外な掘り出し物だった。


エボリューション  Evolution
キャスティングの意図がわからん
  急速に進化する生命体が地球に落下してドタバタ劇が始まるという、 「MIB」や「ゴーストバスターズ」的なSFコメディー。 ちなみに監督は、その「ゴーストバスターズ」や、 多くの有名ハリウッド俳優を使った「はぁ・・・」なコメディー映画を撮ってきたライトマン。
  しかし、何がやりたかったんだかよくわからん映画だ。 コメディーといっても笑えるような場面があるわけじゃなく、 映画自体に疾走感、爽快感があるわけでもなく。 コメディーなんだろうから、グダグダなストーリー展開はまだいいとしても、 VFXに金をかけすぎたのか、特撮的な部分がエラくチープだったりするし、 ノリがイマイチなので、下ネタも下品さだけが目立つだけ。
  主演は「X-FILES」のモルダー役でお馴染みのデビッド・ドゥカブニー。 そしてヒロイン的な存在は、「ハンニバル」でクラリスを演じたジュリアン・ムーア。 ・・・結局この二人が、ノリ重視であろうこの題材にはミスマッチだったんじゃないか?  密かにこのビミョーな雰囲気は嫌いじゃなかったりするんだけど、 それでヒットを狙おうって方がどうかしてると思う。


エリン ブロコビッチ  Erin Brockovich
元が実話だからこそ驚ける ★
  実話をネタにしたジュリア・ロバーツ主演の映画。監督はソダーバーグ。
  実話らしく(といってもどこからどこまでが脚色かワカランけど)、 意外すぎorドラマチックすぎな展開がなく、淡々としたところはあるんだけど、 話の大筋は面白いし、後はエリン・ブロコビッチのキャラクターでカバー。 コロコロ変化するブロコビッチのセクシー衣装もナイスで、それでも必要以上にエッチく見えないのが配役の妙か。 ジュリア・ロバーツがいてこその映画だけど、ジュリア・ロバーツにオンブにダッコの内容じゃないってのが良い。
  何より、これが実話ってのがスゴいな、というのが最終的な感想。


L.A.コンフィデンシャル  L.A. Confidential
隙の無い傑作 ★★★
  今頃見ちゃったりしてるわけだけども、完全に時間を忘れて没頭。 最近の中では「交渉人」以来の楽しめた度の高い映画だった。 いろんな意味で、隙がない。


エンド オブ ザ ワールド  On the Beach
泣けるSF映画 ★★
  あまりにも救えなくて泣けた。
  ちなみに原題は「On the Beach」。「ん?」と思ったらSFの古典「渚にて」のリバイバル作品だそうな。
  で、いきなりアメリカは滅亡してるし、淡々としてるし、救われないしで、ハリウッドっぽくないと思ったら、 オーストラリアの映画らしい。 こういう映画を作れるってのは、なかなかパワーがあるなぁ。 ただ、一部の合成がショボいのはいただけないが。 走ってる車の車内と外の風景のマッチングに違和感を感じるなんて、最近の映画じゃそうなかったような・・・。 特殊効果的な演出(「マトリックス」風な視点の回転とか、背景の空だけ速回しとか)も、やや空回り気味。
  ストーリーの流れは、中国の台湾に対する武力行使を引き金に核戦争が勃発し、北半球は滅亡、 生き残った1隻の原発が放射能の影響の無いオーストラリアにたどり着くが、 オーストラリアにも放射能が流れてきており・・・というもの。 盛り上がりに欠け、淡々としてるんだけど、そこがむしろ作品とマッチした感じで、なかなかシビれた。


狼たちの挽歌
(ジョン・ウー)−(男臭いシナリオ)−(ケレン味溢れる銃撃戦)
  比較的新めなジョン・ウーの香港映画。 ストーリーは焦点がボケボケ、アクションは悪ノリしすぎと、ほとんどいいとこナシ。 ある意味、チョウ・ユンファ、レスリー・チャン鑑賞映画(特にチョウ・ユンファ)。 やはり、必要以上に熱いシナリオと、必要以上に激しい銃撃アクションがあってナンボな監督なのか。


オーシャンズ11  Ocean's 11
お祭り映画にはこの監督自身がミスキャストか
  「トラフィック」でアカデミー賞を受賞したソダーバーグ監督が、 豪華キャストを揃えて撮ったということで話題になった映画。
  出所したばかりの大物詐欺師ダニー・オーシャンが、 11人の仲間を集め、ラスベガスでの大掛かりな盗みに挑む、そんな映画。 主役のダニー・オーシャンにジョージ・クルーニー、 11人中でも準主役級と言える役にブラッド・ピット、 11人中で一番若いキャラにマット・デイモン、 標的になったラスベガスの大富豪にアンディ・ガルシア、 その富豪と付き合ってる元オーシャンの妻にジュリア・ロバーツ、と、 そのキャストは実に豪華。
  内容は、言ってみれば、犯罪版「ミッション インポッシブル」。 スタイリッシュでスカした演出は“上手いなぁ”と思うし、 それにジョージ・クルーニとブラピっていうキャストもマッチ。 さらに、話の作りも上手かったし、最後のオチも決まってた。 割と変化球気味なところがあった「ミッション インポッシブル」2作に比べると、 かなり直球勝負な感じで、そういう意味じゃそこそこ面白い映画ではあったんだけど、 なんかミョーに盛り上がりに欠けたところがある。 そもそも、緊張感を盛り上げるっていう意味じゃ上手いとは言えない演出なのに加え、伏線の使い方の淡白さが目立つ。
  「カフカ」「エリンブロコビッチ」「トラフィック」と見てきたけど、 この人の映画っていつもこんな感じなんだよねぇ。 スタイリッシュだが、盛り上がらん、って。


オースティンパワーズ ゴールドメンバー
Austin Powers in Goldmember
オープニングが最大の見所だけど ★
  おバカ映画「オースティン・パワーズ」第3弾にして、一応のシリーズ最終作は、 ゴールドフィンガー(金の指)ならぬゴールドメンバー(金の男根)。
  当然のように、イカしたBGM、クールなビジュアル、 オゲレツネタに豪華なメンツ、そこらへんは相変わらず。 特にゴールドメンバーってことからか、カメオ出演の豪華さは異常で、 何やら「MI2」っぽい感じで始まった最初のオースティン・パワーズのパロディのシーンでは、 オースティン役にトム・クルーズ、 パートナーの女性役にグウィネス・パルトロワ、 Dr.イーブルはケビン・スペイシーで、 ミニ・ミーにはダニ・デビート、 実はオースティンを題材にした映画を撮影してるという設定で、 その監督はスピルバーグ。スゲェな。
  今回、東京が舞台のシーンがあって、 当然のようにハチャメチャなわけだけど、 このシリーズの場合、分かってやってる感じがアリアリなので、それもまた良し。 オゲレツネタが若干鼻に付くのは、 日本語字幕のヘタさもあるに違いない。 ほのめかしてるところをモロに言っちゃってたりするしなぁ・・・。 とはいえ、オゲレツネタがちと目立つのは確かだし、 逆にお色気ネタは若干物足りないか。
  さすがに全体のインパクトは薄れてしまって、 序盤は特にダレ気味で、映画の流れにもギコチナサを感じたものの、 中盤以降なんとか盛り上がり、結構大笑いでそれなりに楽しめた。 3作で終わりってのは、良い判断に違いない。
  ちなみに、本作のキャッチフレーズは「オバカもいいかげんにしなサイケデリック」。 第1弾の「バカも休み休みYeah」に比べると、 さすがにムリがあるというか、キレがないというか。


オープン ユア アイズ  Abre los ojos
なるほど納得な面白さ ★★
  先日「バニラ スカイ」というタイトルでリメイクされたスペイン映画。 ちなみに、両作品ともペネロペ・クルスが同じヒロイン役を演じてる。
  “夢を見てる人はそれが夢だということに気付かない”(まぁ、時折例外はあるが)、 というのを利用したサイコ・サスペンスで、なるほど面白かった。 途中までは「大丈夫かいな・・・」と思ってたストーリーも、 最後にはちゃんとまとまってたし、 アイデアの勝利というよりも、ストーリー構成の上手さか。
  しかし、ほとんど同内容らしいのに、なぜゆえに「バニラ スカイ」?  ペネロペ・クルスとトム・クルーズのラブラブ模様のお陰で、 なんとなくラブロマンス風の雰囲気が醸し出されちゃってたけど、 実際はそういう作りではないしなぁ・・・。


男たちの挽歌II
ここまでゴリ押しだと逆に清々しい
  ビデオのパッケージを見たら前作とほぼ同じキャストで、 (伊丹映画のように)「面子を変えずに違う話しかよ〜」と思ってたら、話的に続編でビックリ。 「あれ? チョウ・ユンファは前作で死んだんじゃ・・・」と思ってたら、実は双子の弟がいたという“やっちゃった”な設定で登場。 アクションシーンにしても、理屈はホッタラカシで、 「カッコよければそれでいいじゃん!」というところに、素直に尊敬してしまう。