ナインス ゲート  The Ninth Gate
小説なら面白そう
  ジョニー・ディップ主演のオカルトぎみなサスペンス。 元は小説で、なるほど小説で読めば面白いのかも、という話。 丁度ラブクラフト作品に近い雰囲気がある。
  ただ、映画としてはなぁ・・・。 結構起伏があるストーリーにも関わらず、なんともマッタリとした印象で、 オカルトっぽい部分の描写が中途半端なのも気になる。 主人公を助けることになるヒロイン的な存在が、あまりにも魅力に欠けるのもイタい。 なんか、監督の奥さんらしいが・・・。


9デイズ  Bad Company
クリス・ロックがなんか浮き気味
  ハリウッドきってのヒットメーカーであるジェリー・ブラッカイマーが製作、 何となく名前の雰囲気が似てるジョエル・シュマッカーが監督という、 アンソニー・ホプキンスが初めて本格的アクションに挑戦したということでも話題になったアクションムービー。 どちらかといえば、主役は元(?)コメディアンの若手黒人俳優クリス・ロック。
  チェコのプラハで潜入任務を行っていたCIAエージェントが殺害され、 その代役に、彼の存在を知らないで育った双子の兄弟が抜擢(というか、半分拉致)される、という話。 次の取引まではあと9日、それまでにCIAエージェントになりきれるか・・・という設定ではあるものの、 むしろその取引から物語が展開していくので、 この邦題には「う〜ん・・・」な感じが(「シックス・デイ」や「13デイズ」もあって紛らわしいし)。 んで、その上司がアンソニー・ホプキンスと。
  一般人がエージェントに・・・という流れは、 「トリプルX」や「I Spy」なんかと共通するものがあるけど、 この主人公はあまり活躍の場がなく、それをサポートするアンソニー・ホプキンス率いるCIAチームが奮闘気味。 それなりに盛り上がって、オチも悪くないし、キャラ、各種描写も無難なところで、 際立った欠点も特に無く、そこそこは楽しい映画だったんだけども・・・。 いかにもな黒人の若者って感じのマシンガントーク野郎なハズの主人公の、 その肝心のトーク&キャラ共にいまいち空回り気味だったのが、この映画のマズい点か。 設定は悪くなく、アンソニー・ホプキンスやその周りの仲間は魅力的だったんだから、 もうちょっとマジメな映画の方が良かったんじゃないかねぇ。
  逆に言えば、コメディータッチをメインにするにはクリス・ロックじゃ役不足だったのか。 これがウィル・スミスやクリス・タッカーだったらどうだったろう。 彼が兄弟になりきるところ(あるいは、インテリジェントなその兄弟とのギャップ)がメインになるでもないし、 CIAのハイテク装備をクローズアップするわけでもないし、彼をサポートするCIAチームの隊員の描き方は淡白だし・・・。 どーも、焦点がボケた映画だった。


ニルヴァーナ  Nirvana
非ハリウッドなとこが上手く出た ★
  B級SFの星、クリストファー・ランバート主演のサイバーSF。
  まず、英語じゃないってとこにビビる(イタリア語?)。 話もあまりハリウッドっぽくなく、逆にB級っぽさもあまり感じないし、サイバーな描写はグッド。 最初のうちは3重構造のテクニカルな映画かと思ってたんだけど、 途中で2重構造(「ゲーム内」と「現実」)なことに気づく(先の展開が挿入されるシーンがあり、勘違いしてしまった)。 肝心のゲームに関する考察が甘いのが気になったけど、大作系ではないSFとしては、かなり楽しめた部類。


ネバー セイ ネバー アゲイン  Never Say Never Again
年くったコネリーボンドの魅力だけは十分だったが
  元祖ボンドであるショーン・コネリーがジェームズ・ボンドとして復活する、 本家MGMではなく、ワーナーブラザーズ製作が製作した007「サンダーボール作戦」のリメイク作。 ここらへんの経緯はかなり複雑で、原作(007ではなく「サンダーボール作戦」)の権利絡みの問題だったらしい。 ただ、「サンダーボール作戦」は個人的には非常に印象が薄い作品だったもんで、そのリメイク具合は判断不可能だった。 もちろん、M、マニーペニー、フューリックスといったメンツは別人が配されて登場し、例のテーマミュージックは使われていない。 ちなみに、タイミング的には「007 オクトパシー」の直前の公開となったらしく、本家vs元祖ということで結構話題になったそうな。
  んで、復活したコネリーボンドはさすがの格好良さ。 もう結構な歳のはずなんだけど、昔ボンドを演じてた頃とはまた違ったシブい魅力が追加されてる。 が、結局はそこだけなんだよなぁ・・・。
  本家より地味というか、質実剛健的な作りは結構なんだけど、全体的に軽妙さと勢い・迫力に欠けるところがある。 アクションシーンの見せ方といい、話の展開といい、妙に間が抜けてモッサリとしてるし、音楽が場を盛り上げられていない。 その代わり、ボンドの間抜けな部分だけ健在で、これがどうにも萎える。 さらに気になったのがキャスティング。 全体的になんだか軽いんだけど、特に敵ボス「ラーゴ」役のハクの無さは致命的だった。 ヒロインにはキム・ベイジンガーが起用されてたり、 ちょい役だけどMrビーンことローワン・アトキンソンが出演してたり (若いしセリフはあるけど雰囲気はあのまんま。時代的には当然Mr.ビーン以前ということになる。)と、 ヘンな(?)見所は結構あるんだけども。


ネメシス S.T.X  Star Trek: Nemesis
TNG最後の一本としては悔いが残る ★
  スタートレック最新作は、おそらくTNGメンツの最終作となるはずの一本。 日本タイトルからは“スタートレック”の文字がないけど、 かなり予備知識が必要というか、キャラを知っててナンボな内容なんで要注意。
  ライカーとトロイの結婚式から始まるこの物語で、ピカードと相対するのは、ロミュランによって作られ、廃棄され、 その後、ロミュランに対してクーデターを起こしてロミュランを支配するピカードのクローン「シンゾン」。 そのプロットは非常に良かったと思う。 ファンならニヤリなシチュエーションは多いし、TNGらしい人間関係重視のシナリオも良かった。 自分のクローンと相対するピカード、自分のクローン元であるピカードと相対するクローン、そこらへんの描写も悪くなかった。
  でも、だったらだったで、 命に限りがあるピカードのクローンの描写、ピカードとデータの友情、ラフォージとデータの友情、 欲を言えば、敵の副官とライカーの確執、そこらへんをもうちょっとシッカリと描いてほしかったな。 正直、TNG最後の一本としては悔いが残る。 プロット自体が非常に良かっただけに。
  まぁ、「そんな超兵器を簡単に作れちゃっていいの!?」っていうツッコミは、ヤボってもんだろう。
  しかし、このメイキングはある種の感動を覚えるなぁ。 実は出演者たちのインタビューを見たのはこれが初めてなんだけど、 ピカード、ライカー、データ、ラフォージなどなど、(見た目はどうあれ語り口が)みんなまんまなんだもん。 そこらへんが、シリーズとしてTNGが成功したポイントなのかもしれない。


ノイズ  The Astronauts Wife
押しどころを間違えた凡作
  ジョニー・ディップ主演のSFサスペンス。 とある宇宙飛行士が宇宙で謎の事故に遭って、なんとか地上に帰還。 でも、その妻は帰ってきた彼に徐々に違和感を感じるようになってきて・・・という話。
  本来なら、そのジョニー・ディップ演ずる宇宙飛行士の変貌をアピールすべきなのに、 なぜかその妻のサイコ色を強調して描いてしまって、話の本筋が台無しになってしまった。 残念ながら、完全に方向性を見誤ったとしか思えない。 まぁその本筋にもかなりムリがあるんだけどさ・・・。