連載13:我が家のブロードバンド化計画 |
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昨日、自宅のネット環境をブロードバンド化した。つまり流行りのADSLを導入したのだ。
本当は夏の終わりくらいから何となく導入を検討していたのだが、掲示板への書き込みが主なインターネット活用方法(謎)の私には高速インターネットのメリットはあまり感じられなかったし、NTTの「フレッツADSL」の接続料が月々5,000円近くしていた時だった(さらにISP(インターネット・サービス・プロバイダ)料金が2,000円ほど上乗せされる)ので、「テレホ−ダイ」+「タイムプラス」の恩恵を存分に受けていた私は「ま、そのうちでやればいいかぁ」というくらいにしか思っていなかった。
しかし、9月にYahoo!が格安ADSL接続サービス「Yahoo!
BB」を開始してから(私にとっての)状況がガラリと変わる。まずフレッツを初めADSL接続料が軒並み値下がりした。ISP料金込で5,500円くらいだと言う。今までダイアルアップでISP料が2,980円+電話代が基本料金、ネット以外の通話料込で7,000円くらい払っていたので、これならむしろ今までより安上がりかな。
また、この時期を境に自分の周りで常時接続環境を手に入れた人が続々と登場した。彼ら曰く、
「いや〜やっぱりADSLは速いよ」
「ネットに繋ぐのにいちいちダイアルアップなんて、もうやってらんないね」
等々。これで大分気持ちが揺れ動く。やはり私は周囲からの揺さぶりに弱いらしい(謎)
そんな私は早速自分が加入しているDTIのホームページにアクセスしたところ、「11月5日よりADSL-E8Mプラン、月3,280円で募集開始!」という見出しがあるではないか。モデムレンタル料込なら月々3,967円。しかも速度は8Mbpsだと言う(勿論ADSLのお約束、「ベストエフォート」を考慮しないといけないけど(笑))。
決めた。これだ。私は考える間もなく真っ赤な「申し込み」ボタンをクリックしていた。
私が申し込んだ「ADSL-E8M」プランの場合、ADSL業者はNTTではなくe-AccessというADSL専門業者。彼らはISPにADSL回線を提供し、ユーザーに対する窓口は各ISPが受け持つ、いわゆる「ホールセール型」と呼ばれるサービス形態を採っている。サービス提供区域は限られているが、その分接続料が安くなるのがポイントである。
NTTの回線適合調査を無事に通過し、申し込んでから10日ほどでモデムが家に届いた。もう2、3日待てばADSLが開通するとのこと。なかなか素早い対応に感心する。
と言うわけで、ADSLの開通日に早速モデムをPCに取り付けてみた。
@まず電話線を「スプリッタ」という機器で音声通話に使う帯域とデータ転送に使う 帯域に分ける必要がある。上の灰色のコードが電話線で、右下の白いコードを ADSLモデムに、左下の灰色のコードを電話機のモジュラージャックに接続する。 (私の場合、電話機ではなくダイアルアップ用モデム端子に繋いでいる) |
AこれがADSLモデム。住友電工製のルータタイプ。 背面の端子は左からAC電源、LAN、スプリッタからのライン入力。 正面手前のADSLランプが点灯すればOK。 |
![]() BPCを起動し、ブラウザからモデムの認定作業を行う。 このとき既にADSLは繋がった状態。 なお、「インターネットのプロパティ」の「接続」のタブ で「ダイアルしない」を忘れずにチェックすること。 モデムのPPPランプが点灯すればOK。 |
C一連の作業にかかった時間は約20分。 ルータタイプのモデムの場合、ドライバー等をインストールする必要が ないので作業は思いのほか簡単。 これならモデム取付工事をわざわざ外注に頼む必要なし。 |
ということで、半日ほど常時接続環境を体験しているのだが、当然のことながら今までのダイアルアップ接続に比べるとアクセスの速さは雲泥の差だ。ひょっとしたら会社でアクセスするよりも高速かも知れない。これなら今まで躊躇していたドライバのアップデートプログラムなどが気軽にダウンロードできそうだ。
さらに言えば、ネットに繋ぐためにいちいちダイアルアップしなくて済むのもありがたい。やはりPCを立ち上げると同時にネットに繋がっているという環境は、インターネットの存在をより身近にしてくれる。この快楽さを味わうともう二度とダイアルアップ接続には戻れない。
最後におまけ。
折角8Mbpsの高速ネットを手に入れたので、早速その速さを測定してみることにした。
今回お世話になったサイトはその名も「ブロードバンド・スピードテスト」。
朝、昼、夜、テレホ帯の4つの時間帯で測定した結果は以下の通り。
参考までに、最寄りの電話局は我が家から直線にして500m程度の距離にある。
・朝9時頃の測定結果:
「測定サイト http://speed.on.arena.ne.jp/
v2.0.7
測定時刻 2001/11/24 09:00:53
回線種類/線路長 ADSL/0.5km
キャリア/プロバイダ eaccess 8Mbps/dti
ホスト1 WebArena(NTTPC) 3.86Mbps(1441kB,3.3秒)
ホスト2 at-link(C&W IDC) 3.73Mbps(1441kB,3.1秒)
推定最大スループット 3.86Mbps(482kB/s)
コメント eaccess 8Mbpsとしてはかなり速いです!おめでとうございます。」
・昼間3時過ぎの測定結果:
「測定サイト http://speed.on.arena.ne.jp/ v2.0.7
測定時刻 2001/11/23 15:32:34
回線種類/線路長 ADSL/0.5km
キャリア/プロバイダ eaccess 8Mbps/dti
ホスト1 WebArena(NTTPC) 3.69Mbps(1441kB,3.3秒)
ホスト2 at-link(C&W IDC) 3.76Mbps(1441kB,3.1秒)
推定最大スループット 3.76Mbps(470kB/s)
コメント eaccess 8Mbpsとしてはかなり速いです!おめでとうございます。」
・夜9時頃の測定結果:
「測定サイト http://speed.on.arena.ne.jp/ v2.0.7
測定時刻 2001/11/23 21:20:18
回線種類/線路長 ADSL/0.5km
キャリア/プロバイダ eaccess 8Mbps/dti
ホスト1 WebArena(NTTPC) 3.28Mbps(1441kB,3.8秒)
推定最大スループット 3.28Mbps(410kB/s)
コメント eaccess 8Mbpsとしては速いほうです。10Mbps超の高スループットルータに取り替えるともっと速くなる可能性があります。」
・テレホ帯(深夜11時過ぎ)の測定結果:
「測定サイト http://speed.on.arena.ne.jp/
v2.0.7
測定時刻 2001/11/23 23:18:03
回線種類/線路長 ADSL/0.5km
キャリア/プロバイダ eaccess 8Mbps/dti
ホスト1 WebArena(NTTPC) 870kbps(539kB,4.9秒)
ホスト2 at-link(C&W IDC) 1.03Mbps(333kB,2.6秒)
推定最大スループット 1.03Mbps(129kB/s)
コメント eaccess 8Mbpsとしては少し遅いですが収容局からの距離が2km以上であれば問題ありません。」
予想通り、テレホ帯に突入すると速度はかなり落ちるようだが、朝方〜昼間なら4Mbps近くの速度が出ることが確認できた。それでも理論値の半分以下に過ぎないが、これ以上の速度を出すためには電話機との併用を止めたりするなど、徹底的なノイズ対策を行わないと無理なのかも知れない。
ま、これくらいの速度が出ていれば個人的には十分なんだけどね。
(2001.11.24)