FMしみず マリンパル
キックオフサンデー
11月14日のオンエアー

 
ペリマン監督のコメント

残り4試合となって

 もちろん今はセカンドステージの優勝に向かっています。リーグ優勝というのはこのクラブには経験がありませんから。まず年間のチャンピオンになるためには、このセカンドステージを優勝しなければいけません。できるだけ目の前の試合に集中するようにしています。私はもちろん、セカンドステージ優勝すれば何日にジュビロとの対戦あるという日付はわかっていますが、今はそのことは考えていません。まず、目の前の試合に取り組んでいくことです。

これから4試合、どういったものがチームに必要ですか?

 私はリーグ戦は優勝したことはありません。カップ戦ではあります。FAカップをふたつ、リーグカップをふたつ、日本で言うナビスコカップみたいなものと、UAFA?カップをふたつです。
 リーグ優勝に近いところまではいったんですけど、リーグの優勝はしたことがありません。それは私のキャリアの中ではマイナスの部分かなと思います。なぜかといえば、リーグで優勝することは最もプロらしい優勝だと思うからです。その中で、いろいろなことがあって、他のチームより上だということを証明することだからです。リーグ戦はすべてのチームと対戦しますから。
 カップ戦は、そのカップ戦に参加している全部のチームと対戦しない大会です。そして勝ち残りという形式ですから、勝てば進めますが負ければそこで終わりですから、すべてのチームと対戦するリーグ戦が最も、プロフェッショナルな優勝だと思います。
 でも、優勝争いをした経験はあります。そして私にとって死活問題だと思える点はいくつかあるんですけど、ひとつはリーグで優勝するためにはまず、自分たちのやっていることを続けることだと思います。同じ基本的な哲学を持って、そういうところで何も変えないことです。そして選手たちが自分たちの仕事を常に楽しむということも重要です。自分の仕事というのは、練習、そして試合と一体となって楽しむことです。
 自分がいいチームにいると、自分のキャリアの中で楽しめた期間だと、あとで思うものです。だから今は楽しむ時期だと思います。たとえば他のチームが、ここで勝ってここで転けたらこうなるとか、いろんなことを心配しすぎたら、楽しみの部分がどんどんなくなっていきます。だから、自分たちがやることを楽しむのです。
 仕事を楽しめば、たとえばFWの選手も自分の仕事はもちろん役割をきっちりこなして、それプラスディフェンスを助けることもできます。そしてディフェンスの選手ももちろん、本来の役割の守りの部分やりますけど、同時に攻撃のサポートとかもできるようになります。
 楽しむことができていなければ、自分の仕事を無難にこなすだけで終わってしまいます。
 そうすることによって、ゲームを楽しむことができますし、一体となってプレーしている部分も楽しむことができます。今、このチームにいられることを楽しむことです。たとえば来年のチームはどういう編成になっているかていうのはもちろん誰にもわからないことですけど、そういうことを考えるのでなくて、このチームにいられることを楽しむことです。そして一体となることです。エスパルスにとって一体感というのは非情に大きな役割を果たしています。
 お互いボールを出し合うことです。今回はオレがボールを出す。次はボールを出してくれと。お互いそういう風にボールを出していれば、お互いのプレーが良くなっていって、一体感もでて2人のプレーが融合されるようになります。
 サンガ戦の試合の前に選手たちに言ったことは、きょうは我々が試される試合だと。エスパルスの一体感を維持することができるかどうか、その部分が試されると言いました。私はこの長い自分の経験の中で、成功したチーム、あるいは成功しそうな気配のあるチームが内部で崩壊していったケースをたくさん見てきています。その中で誰かが自分が重要だと思ったりして、それがどんどん選手たちから距離を開いていったりします。それは私に関しても同じです。たとえば、JOMOカップの監督に選ばれて、アジアサッカー連盟で月間コーチ賞をもらったりして、それで浮かれてしまったら、今度は選手たちの距離とかも開いてしまいます。お互いを必要としていますから。いままでお互いを引っ張り合って来ていますから、こういう形で最後までいくことです。そしてそこで、我々に値する結果が得られると思います。

今までとどこが違いますか?

 もっとチームとして、まとまっています。それまでのゴールの7割くらいは、オリバの得点かオリバのアシストだったと思います。もちろんそれでもいいチームでしたけれど、オリバに頼っていた部分が大きかったです。今はもっとチームとして動いています。どこかに誰か1人に頼っているという形ではありません。エスパルスは今はいろんな選手、いろんな形で攻撃を仕掛けることが出来ますから、エスパルスと対戦する監督にとっては、すべての形を止めるというのはほとんど不可能に近いものだと思います。非常に難しいと思います。これとこれとこれを止めようと思っても、また別の形がエスパルスにはあります。
 我々は去年の1stステージの経験もあります。去年、1stステージで得失点差で優勝を逃してしまったんですけど、選手たちは全員が「オレはもう少しやっていれば。オレがもう少しやっていて、みんながもう少しやっていれば優勝できたかな」というその経験があります。

オジーに報告するんですか?

個人としては、2ndステージを優勝したら12月4日のチャンピオンシップに招待したいと思っています。

森岡選手のケガについては?

 エスパルスにとって、大きな痛手です。森岡は日本でももっとも良い選手の1人ですから。エスパルスのチームプレーにとって重要な選手です。
 それでも私は、チームを信頼しています。そして今シーズンのテーマというのは選手たちに自分自身の仕事を理解してもらって、それだけではなくてお互いチームメイトの仕事も理解することでした。だから、チームの狙いというところの理解が深まっています。
 なぜそういうことをしたかというと、私は11人では勝てないと思っているからです。選手もスタッフも全員、同じ方向に向かっていて、狙いをしっかり理解していることが重要だと思うからです。だれが森岡のポジションに入っても、その選手は自分の役割を完全にわかっていると思います。
 出来るだけ森岡にも早く回復してほしいものですけど、天皇杯の最後の方の試合では、復帰できるかもしれません。



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