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4.脂肪酸  Fatty Acid

■ 概要 ■ ひとくちに「あぶら」と言っても、常温で液体である油(oil)と常温で 固体である脂(fat)に分けられます。油も脂も動植物の組織や種子に含 まれる水に溶けない脂肪酸(fatty acid)と呼ばれる物質が数種類複合し たものです。 常温で分子同士の結びつきが弱い脂肪酸が多いと液体の油となり、強い 脂肪酸が多いと固体の脂になります。 弱い結合か強い結合かの違いは、分子構造上、「二重結合」があるかど うかによります。この場合の二重結合は化学的には不安定な状態を言い、 結合としては弱く、そのためにやわらかい脂肪酸となります。二重結合 が多くなればサラサラとした油となります。 ■ 飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸 ■ 二重結合のない脂肪酸を飽和脂肪酸と呼び、バターやラードなどに多く 含まれます。二重結合がないので常温では固体です。一方、二重結合の ある脂肪酸を不飽和脂肪酸といい、一般的な植物油に多く含まれ、常温 では液体です。 この二重結合が分子構造上の炭素の何番目に位置するかを表す記号とし てオメガ(ω)という言葉を使います。たとえばオメガ3とかオメガ6と いう言い方をします。オメガ3は3番目の炭素の位置に最初の二重結合 があるということです(二重結合は、通常一つではありません)。 ◎主な分類◎
名称二重結合
の数
オメガ
系列
脂肪酸名主な含有物
飽和脂肪酸酪酸乳脂肪
ステアリン酸動物の油脂
不飽和脂肪酸オメガ9オレイン酸オリーブ油、ゴマ油
エルカ酸菜種油、からし油
オメガ6リノール酸動植物に広く分布
オメガ3アルファリノレン酸シソ油、えごま油、亜麻仁油
ガンマリノレン酸月見草油、ボラージ草油
オメガ6アラキドン酸動物性の油脂
オメガ3EPA魚油
DHA酸魚油

■ 必須脂肪酸 ■ オメガ3系列のアルファリノレン酸とオメガ6系列のリノール酸必須脂肪酸と呼ばれ人体では合成できないため、必ず食品として取り入 れる必要のある脂肪酸です。それ以外の脂肪酸は他の脂肪酸から変換す ることができます。たとえばEPADHAは、アルファリノレン酸か ら合成されます。 脂肪酸はバランスよく摂ることが重要ですが、特に現代人は、オメガ3 系列の脂肪酸が不足しており、このため様々な病気の原因となっていま す。 ■ コレステロールと中性脂肪 ■ 脂肪といえば気になるのがコレステロールと中性脂肪です。 中性脂肪は、小腸から取り込まれた貯蔵型脂質で、皮下脂肪や内臓脂肪 という形で体内に貯えられます。肉などの脂身はこの中性脂肪です。で すから霜降り肉の白い脂肪は中性脂肪ということになり、脂肪の観点か らいえば非常に不健康な肉といえます。 コレステロールは、脂質(注)とタンパク質からなるリポ蛋白というもの でできており、肝臓で合成されています。コレステロールは、たとえれ ば「脂質の運搬トラック」で、運ぶ積み荷と目的地の違いによって、悪 玉コレステロールと呼ばれたり善玉コレステロールと呼ばれたりします。  (注)脂質とは、動植物の体内にあって、アルコールやエーテルの    ような有機溶媒には溶けるが水には溶けにくい物質を総称し    ています。 血液検査でおなじみのLDLコレステロールは悪玉コレステロールで、 中性脂肪を組織へ運んでいきます。HDLコレステロールは善玉コレス テロールで、末梢組織の余分な中性脂肪を肝臓へ運び込む役目をしてい ます。 ■ リノール酸は良い油か? ■ つい何年か前までは、コレステロールが高いと「動物性脂肪をひかえて 植物性にして下さい」とよく言われたものです。しかし分子レベルで脂 肪酸の働きがわかるようになってきた現在、この説明はナンセンスです。 油の消費量は50年で3倍にもなりましたが、そのほとんどはリノール 酸です。植物性油、とくに必須脂肪酸であるリノール酸は健康に良いと いう栄養指導が浸透した結果、紅花油、コーン油、ひまわり油、大豆油 など高リノール酸脂肪は市場で評価され、いろんな加工食品にも使われ るようになりました。 おまけに、リノール酸の多い飼料で飼育された家畜の肉や乳にもリノー ル酸が多く含まれるようになっているのです。「揚げ物や炒めものはほ とんど食べない」という方も気付かないうちにリノール酸を取り入れて いることになってしまっています。つまり脂肪酸の摂取が非常に偏って いるのです。 リノール酸(オメガ6)は必須脂肪酸の一つですから、必ず食物として 取り入れなければならないものですが、現代の食生活ではリノール酸過 剰になるうえに、実はもう一つの必須脂肪酸であるアルファリノレン酸 (オメガ3)のことが忘れ去られているのです。 アルファリノレン酸はとてもデリケートな油ですので、大量生産による 製法では酸化され破壊されてしまいます。さらに、アルファリノレン酸 を含む食品である野菜や、同じオメガ3系列の魚油に含まれるDHAや EPAも、外食や洋食に傾きがちの食生活ですとなかなか取ることがで きません。 リノール酸が過剰でアルファリノレン酸が少ないというアンバランスは 様々な現代病と関わりがあります。 具体的な例は動脈硬化です。リノール酸はかつて、動脈硬化を起こす原 因の血中コレステロールを下げる健康に良い油といわれました。 ところが、動脈硬化にとっては血中コレステロール値よりも血小板の固 まりやすさの方がより危険因子だったのです。そして、血小板を固まり やすくする局所ホルモンはリノール酸系列のアラキドン酸から作られる のです! 動脈硬化だけではなく欧米型ガンといわれる大腸ガン、肺ガン、乳ガン などの増加も無関係ではありません。そして、アレルギーに関しても同 様です。 ■ リノール酸過剰への対策 ■ リノール酸は、ありとあらゆる加工食品に含まれていますから、まず不 足するということは考えなくてよいと思われます。できるだけ加工食品 は避け、外食は避け…といっても実際的ではないかもしれませんが、少 なくとも調理の際用いる油はリノール酸含有量の少ないものにし、オリ ーブ油かゴマ油を使うようにしましょう。できるだけ小さなビンにして、 使う量も必要最低限にとどめ酸化を防ぎます。 マーガリンはリノール酸含有量が多いというだけでなく、水素添加によ って形状を変えるという工業的な手法のために、トランス脂肪という有 害な物質を含んでいる点からも、避けるべきです。 ショートニングも同じ理由から避けるべき食品です。よく行くパン屋さ んがあるのなら、使用している油脂の種類を尋ね、バターを使っている パンを選ぶようおすすめします。 お菓子を買う時には、このマーガリンやショートニングの使われていな いものを選んでください。実際に成分表を見ると、これらが使われてい ないものを探すほうが大変です。クッキー、ビスケット、パイ類は全滅 といっていいほどです。 最近は、冷凍食品やインスタント食品にもマーガリンやショートニング が使われるようになりました。購入時は必ず成分表を確かめて下さい。 なお、加工油脂ファットスプレッドのような表示をしている場合も ありますのでご注意下さい。すべてトランス脂肪酸です。   ■ アルファリノレン酸の不足を補うには… ■ 不足するアルファリノレン酸についてですが、この脂肪酸は、海藻やプ ランクトン、野菜に含まれています。肉より魚介類をできるだけ食べる こと、旬の野菜や海藻類を積極的に食べることが大切です。しかし、こ れだけではリノール酸の量に押されっぱなしの状況です。 そこでアルファリノレン酸を多く含んだ料理油が市販されています。シ ソ油やえごま油がそれです。多価不飽和脂肪酸という性質上、酸化が非 常に速いことと、これは経験上なのですが、独特の香り(青臭さ)がある ことから加熱調理には向かないようです。従ってドレッシングや自家製 マヨネーズなどにして取ると良いでしょう。   手軽で効率の良い方法としてはサプリメントの利用をおすすめします。 亜麻仁油(あまにゆ)という植物油は、現在知られる中で最も多くのアル ファリノレン酸を含む油です。またシソの実にもアルファリノレン酸が 多く、亜麻仁油やシソの実を原料としたサプリメントをお選びになると 良いでしょう。 ◆一日の摂取量◆(参考値)
 成人健康レベルの低い人
オメガ3350〜700mg500〜1000mg
主な働き◆  ・中性脂肪、コレステロールを下げる  ・血流をよくする  ・末梢血管、肺の塞栓症を防ぐ  ・血液の粘度を下げる  ・インシュリンの必要量を低下させる  ・腫瘍を分解したり形成を妨げる  ・アレルギーを緩和  ・ホルモンの乱れを正常にする  ・子宮を弛緩  ・腎臓でナトリウムと水の排泄を促進  ・ストレスによる有害物質を除去  ・不飽和脂肪酸をエネルギー化して活力を 増強する  ・筋肉疲労の回復  ・副腎機能の向上  ・皮膚をきめ細かくすべすべにする  ・肌のコンディションを整える  ・抗炎症作用  ・精神を安定させる ◆欠乏すると◆  ・心臓病    ・脳血栓   ・高血圧  ・糖尿病    ・ガン    ・月経前症候群  ・湿疹     ・ぜんそく  ・アトピー性皮膚炎  ・水太り    ・閉尿    ・くるぶしの腫れ  ・肌荒れ    ・湿疹    ・体力、活力の低下  ・幹せん    ・関節炎   ・炎症性疾患  ・不妊症    ・うつ    ・精神分裂症  ・薬中毒    ・アルコール中毒 ◆気をつけたいこと◆  ・悪い油脂は摂らない   →マーガリン、ショートニング、加工油脂、ファットスプレッド、    古い油、酸化した油、極端に安い油 ◆多く含まれる食品◆  ・上記の表を参照
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