6.◆コラーゲン◆ Collagen
■ 概要 ■
コラーゲンはタンパク質です。体内の全タンパク質の約3分の1がコ
ラーゲンです。
コラーゲンの分子は非常に特徴的な形をしており、細長い棒状をして
います。直径対長さが1対200くらいもあり、丈夫で弾力があるの
で皮膚や骨をしっかりと支えることができます。
コラーゲンは体内で合成されているのですが、30歳代の後半あたり
から急激に減少し始め50歳で半減します。このために、肌のハリが
なくなり、たるみやシワが増えてくることになります。
また、紫外線もコラーゲン減少の引き金になります。皮膚に紫外線が
当たるとコラーゲンを分解する酵素が活性化され、さらにコラーゲン
そのものも弱くなります。
■ 種類 ■
コラーゲンは一種類ではなく、T型、U型、V型…と呼ばれるものが
約20種類見つかっています。
人体に最も多いのがT型で、体中に存在しますが特に皮膚に多く、皮
膚のコラーゲンの約90%がT型です。
U型は主に軟骨に含まれています。そのためリュウマチなどの治療に
注目されているコラーゲンです。
V型も皮膚に多く、T型とともに肌の若さを保つために注目されてい
るコラーゲンです。
その他のコラーゲンも体じゅうの至る所で大切な役割をしています。
■ コラーゲンを外から補給 ■
体内合成が衰えたなら、コラーゲンを食物として補給することができ
ます。しかし、コラーゲンはタンパク質ですから、体内に取り込んだ
タンパク質は一旦、アミノ酸に分解され再利用されるというメカニズ
ムが働きます。
ということは、特にコラーゲンを摂るのではなくて普通のタンパク質
でも良さそうですが、コラーゲンは通常のアミノ酸より少し大きいペ
プチドという形で吸収され、これがコラーゲンの材料になるだけでな
く、体内のコラーゲン合成を促進します。
30歳代になったら、コラーゲンを多く含む食事やサプリメントを摂
るようにするとよいでしょう。
日本の多くのサプリメント製品は単にコラーゲンと謳っていますが、
アメリカ製などには美肌用にT型+V型コラーゲンなどと限定してい
るものもあります。体じゅうで使われていることを考えると、限定せ
ずにコラーゲン全般で摂る方が好ましいと思います。
なお、ビタミンC、鉄、亜鉛などはコラーゲン合成に欠かせませんの
で、合わせて摂るようにして下さい。
◆一日の摂取量◆(参考値)
◆主な働き◆
・新陳代謝を高める
・真皮の衰えを防ぐ
・骨、関節を丈夫にする
◆欠乏すると◆
・シワ
・タルミ
・肌荒れ
・関節痛
・腰痛
・身体のくずれ
・高血圧
・動脈硬化 他
◆気をつけたいこと◆
・ビタミンC、鉄、亜鉛も合わせて摂ること
◆多く含まれる食品◆
・肉(特に骨と皮に近い部分。手羽先、牛すじ肉など)
・魚(特に骨と皮に近い部分)
・貝類
|