25.◆若い人の老け顔には理由がある◆

老け顔の主な原因は、コラーゲンやビタミンＣの欠乏で顔の皮膚や肉が下
がってたるんだ場合や、マグネシウムの不足でしわが増え血色が悪い場合
などです。これは自然に老いが進むにつれて起こる現象です。

しかし、最近とても気になることは中学生、高校生の顔がまさしく老け込
んできていることです。この年代は本来、初々しさや幼さが残っているも
のですが、もし学生服を着ていなかったら40代ぐらいの顔つきにしか見え
ません。肌にツヤや張りがなく、精気もなく、表情にとぼしく姿勢も悪く
てとても若者とは思えないのです。

何よりも驚くのは、道ばたにあぐらをかいて座り込んでいる女子学生を見
かけることです。本来なら恥ずかしいと感じなくてはおかしいのですが、
ある原因で、自分がどう見られているかの感覚である印象管理が全くでき
なくなっているのです。


この原因とは精神年齢が低いためだといわれています。よく冗談で「あい
つは精神年齢が低い」などといいますが、もちろん単に年が若いという意
味ではなく、大人としての精神的成熟度という意味になります。

つまり、精神年齢が高いということは常に人目を意識することで、人の
視線で鍛えられ若々しい顔つきになるというのです。

また、表情豊かで笑顔がいっぱいの人は、エストラジオールというホルモ
ンがたくさん出て、肌のはりや厚み、血流を良い方向にコントロールしま
す。

ですから、精神年齢が低いということはこれらがすべて逆にでてしまうた
め、まるでおばさんやおじさんのような顔つきになってしまうのです。



精神年齢を支えるのは脳の前頭葉です。小さいときに前頭葉が発達してい
ないと、精神年齢の低い未成熟な人間になってしまいます。おおよそ10歳
が発達のピークといわれていますから、ここを未発達のまま通り過ごして
中学生、高校生になったとき当然ながら表情が乏しく、およそ社会的とは
思えない行動をしても恥とは感じない人格になってしまうわけです。

また、ガマンができない、歯止めがきかないといった性格になるため、学
級崩壊や犯罪の原因となったりもします。


幼少期に家の中でＴＶゲームばかりやっていると、間違いなく前頭葉は未
発達になります。たくさんの友達と外で走り回ったり、泥だらけで遊び回
ったりすることは、前頭葉の発達にものすごく重要な役目をしています。
これは栄養や食事がどうのこうのという以前の問題ですね。

今の若い人を見ていると、大人である私たちの責任が極めて重要であると
思わざるを得ません。