26.◆夏バテと清涼飲料水◆
暑い時はついつい清涼飲料水に手が伸びます。少しならかまわないのです
が、一日に何本も飲むとなるとこれは問題です。
当然ながら糖分の取り過ぎになりますが、糖分はエネルギーに変わるとき
ビタミンB1を消費します。このため、ビタミンB1が十分補給されていな
ければB1欠乏になります。
B1が欠乏すればエネルギーが得られずに元気が出ないばかりか、疲労物質
である乳酸が筋肉にたまります。B1は乳酸を分解する働きもあるからです。
水分も取り過ぎますから胃液が薄まり、食欲が落ちます。B1不足と相まっ
てまず間違いなく夏バテします。
また、血中の糖分が過剰になるために一時的に血糖値が上がりますが、大
量のインシュリンが分泌される結果、逆に血糖値が下がってしまいます。
つまり低血糖の状態になるので今度は脳のエネルギーが不足するという事
態になります。
低血糖になると、不眠、イライラ、暴力的になり、また理由のない恐怖に
とらわれたりするので大きな犯罪の原因になったりします。
体重60kgの人が一日に分解できる砂糖は約30gといわれていますが、
缶ジュースや缶コーヒーなどにはおおよそこれくらいの量の砂糖が使われ
ていますから、一日に何本も飲む人は要注意です。
当然ながら、清涼飲料水だけでなく氷菓やアイスクリームなども食べ過ぎ
ないことです。
水溶性のビタミンは汗とともに失われやすいので、夏はただでさえビタミ
ンB群不足になります。夏バテにならないよう、甘いものの取り過ぎとビ
タミンB群不足には十分注意しましょう。
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