29.◆夏なのになぜカゼをひく◆
夏カゼといわれるくらいカゼは冬だけでなく夏にもひきます。冬の方が圧
倒的にひきやすいことは確かですが、カゼのウイルスは一年中飛び回って
いますから、条件さえ合えば季節に関係なくカゼをひきます。
ウイルスが細胞に入ると、インターフェロンというタンパク質が体内で作
られます。このインターフェロンがきっかけとなって体内でウイルスの増
殖を抑える物質が作られ、カゼを阻止します。
しかし、外気温が低いと体温も下がり、インターフェロンを作りにくくな
ってカゼをひきやすくなるのです。
夏は外気温は高いのですが、冷房のきいた室内や寝冷えなどでうっかり体
温を下げてしまうとインターフェロンの生産性が落ち、カゼをひいてしま
います。エアコンをつけたまま寝るとか、扇風機の風が同じ所に当たりぱ
なしになるとかすると、体温は想像以上に下がります。
寒い、と感じた時はかなり体が冷えていると思った方がよいでしょう。冷
房を一時止めるか温度を少し高めにするとかの対応が必要です。また、イ
ンターフェロンを作るためにはタンパク質とビタミンCが欠かせませんが、
どちらも食欲の落ちる夏には不足気味になりますので、意識して摂る必要
があります。
|