41.◆骨そしょう症はカルシウムだけではダメ◆
骨そしょう症は骨密度が低下し骨がもろくなる病気です。
女性特有と言っていいほどの女性に多く見られる病気です。
骨密度は病院で詳しく調べることができますが、簡単には骨密度を測定でき
る体重計などが販売されています。精密な測定は無理ですが目安にはなりま
す。
骨密度は年齢と共に下がってきます。
・40〜44歳 0.639mg/立法cm
・45〜49歳 0.636mg/立法cm
・50〜54歳 0.605mg/立法cm
・55〜59歳 0.550mg/立法cm
この数値以下なら骨密度が低いと言うことになります。
骨密度は20代前半がピークで、あとはどんどん低下します。
およそ20代の平均値の70%以下が骨そしょう症とされています。
女性の場合、骨密度を保つために必要な女性ホルモンが年齢とともに減少す
るため、骨そしょう症になりやすいのです。
骨そしょう症の予防にはカルシウムと考えがちですが、カルシウムだけでは
だめで、基本的なビタミンやミネラルはもちろんですが、コラーゲンやイソ
フラボンも必要です。
骨が成長するためには、大ざっぱにいえば軟骨にカルシウムが沈着し、それ
が硬骨になるという手順になりますが、軟骨はコラーゲンというタンパク質
を心棒にして糖タンパクから作られます。
そして、この軟骨にグラタンパクというタンパク質の接着剤を使ってカルシ
ウムを塗り込めて硬骨を作ります。タンパク質がなければ骨の土台が作られ
ないばかりかカルシウムも沈着しません。カルシウムだけいくら摂ってもだ
めですよ、というのはこういう理由からです。
また、コラーゲンを作る際にはビタミンC、糖タンパクにはビタミンA、グ
ラタンパクにはビタミンKが必要になります。
さらに、骨密度を高めるには運動が非常に大切な役割をします。ウオーキン
グやジョギング、階段の上り下り、テニスなど骨に重量のかかる運動が大切
です。
カルシウムのサプリメントを摂る場合、ヒドロキシアパタイトの形で含まれ
ているものが吸収率の点と、骨に必要なマグネシウム、フッ素、ナトリウム、
カリウムなどが一緒に含まれている点で有利です。
なお、ヒドロキシアパタイトは動物性なので、菜食主義の方にはクエン酸カ
ルシウムがお勧めです。
加齢とともに、特に女性に骨そしょう症の心配が出てきますが、カルシウム
さえ摂っていればよい、という偏ったカルシウム信奉にならないように気を
つけたいものです。
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