43.◆新種ビタミン◆
日本の理化学研究所が、1948年のビタミンB12以来55年ぶりに新種の
ビタミンを発見しました。ビタミンとしては14番目となります(分類
の仕方によっては13番目となる場合もあります)。
納豆、緑茶、パセリ、ピーマン、キウイなどに含まれる有機化合物「ピ
ロロキノリンキノン(PQQ)」が今回発見された新種ビタミンになり
ます。ただし、世界保健機構(WHO)が認定してはじめて正式にビタミ
ンと認められます。分類としてはビタミンB群の仲間になる見込みです。
PQQは、体内で余ったアミノ酸の一つ「リジン」の分解を行う酵素と
よく結び付き、リジンの分解に重要な役割を果たしていることがわかり
ました。マウスの実験では、PQQが不足した場合、繁殖能力が低下し
たり毛並みが悪くなるという影響が確認されています。
しかし、人間の場合はPQQの欠乏で何が起こるかはまだはっきりして
おらず、今後の研究待ちとなります。ただ、普通に食事をしていればま
ず欠乏することはないとされています。
なお、ビタミンは日本の鈴木梅太郎が1910年に発見したオリザニン(その
後のビタミンB1)が世界初の発見で、今回の発見はそこから数えれば実
に93年ぶりとなります。(2003.4の新聞記事から抜粋)
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