52.◆渋滞にはある危険が…◆
エコノミー症候群と呼ばれる病気があります。現在はロングフライト症
候群と改められつつありますが、元々は飛行機の狭いエコノミークラス
の座席に長時間座っていることで、足を中心に血行不良になり、脳梗塞
などを引き起こすことから名付けられたものです。
飛行機特有の病気と思いがちですが、条件が合えばどこでも起こりうる
病気です。
年末年始に車で帰省される方も多いと思いますが、実は長時間の渋滞に
はまってしまうと、このエコノミー症候群の危険度が高まります。
渋滞にはまって5〜6時間車内にいたとすると、同じ姿勢のままですか
ら、足の血管に血栓ができやすくなります。そして、渋滞からようやく
解放されて車を降り、伸びなどをした瞬間、血栓がはがれ血管内を移動
します。そして脳血管を詰まらせ、脳梗塞を起こして倒れてしまうとい
う事態になるのです。
最近は車内の広いミニバンなどが普及していますから、渋滞にはまって
しまったら、できるだけ同じ姿勢ではなく足を伸ばし、血行をよくする
ためにマッサージなどをすると良いでしょう。ドライバーが交代できる
なら、交代しながらドライバーに負担が掛からないようにします。
走行中に姿勢を変えられないようでしたら、2時間おきにサービスエリ
アで必ず休憩を取ることが大切です。
また、水分が不足すると血液の粘性が増しますから、こまめに水分を補
給して下さい。ただし、糖分が入った清涼飲料水は逆効果になりますの
で避けて下さい。
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