59.◆若年性健忘症◆
これは困った問題です。20代、30代の若い世代にまるで痴呆のような
健忘症が増えています。
大事な約束をすっぽかす、会話が続かない、会議の内容が頭に入らない、
勘違いが多い、道に迷う…などなど。
この病気の特徴は、脳そのものには異常はないにも係わらず、記憶や判断、
空間認知といった機能が低下しているということです。
これは、脳を使わないライフスタイルが原因とされています。
インターネット、携帯電話、パソコンなどのITにどっぷり浸かっている
人が発症しやすいのです。
電車の切符販売機の前で突然買い方を忘れた女性は、インターネットでの
情報収集が主な仕事でした。仕事はITという最先端の仕事なのですが、
脳にとっては機能低下の原因だったのです。
人と顔を合わせて会話をする、計算をする、筋道を立てて考える、記憶す
る、生活に変化をつける、旅行・スポーツを楽しむなど、脳を刺激するよ
うにしないと、若年性健忘症に陥る危険性が大きくなります。
脳の機能が落ちれば、仕事はもちろん、日常生活に大きな支障が出ます。
もし、あなたが物忘れがひどいようなら若年性健忘症を疑ってみる必要が
あるかもしれません。
..........................................................
★チェックリスト(河野臨床医学研究所の築山さんの作成)★
5個以下は大丈夫、6〜9個は注意が必要、10個以上は病院へ。
□テレビ/ラジオに分からない言葉がたくさん出てくる
□電話の内容を正確に聞き取れないことがある
□「あれ」「それ」などの代名詞をよく使う
□漫画、週刊誌以外の本はほとんど読まない
□問題解決はマニュアル通りにしかできない
□1つのことに集中しがちで仕事が偏る
□電車やバスの優先席に気にせず座る
□地図を見ても道に迷うことがある
□世の中の出来事、流行に無関心
□予定や計画を立てるのが面倒
□情報を勘違いすることが多い
□同僚や友人と会話が続かない
□待ち合わせ時間によく遅れる
□言いたい言葉が出てこない
□他人と一緒にいると疲れる
□アイデアが浮かばない
□人の意見を聞かない
□大きな声が出ない
□状況判断が下手
|