85.◆メタボリックシンドロームの判断◆
すっかり定着したメタボリックシンドロームということばですが、その
判断基準を理解しているかどうかは結構あいまいです。
そもそもメタボリックシンドロームは、内蔵脂肪症候群と言われるよう
に内臓脂肪の蓄積が問題となります。内臓脂肪が過剰だと動脈硬化が急
速に進み、心筋梗塞や脳梗塞の原因となります。
メタボリックシンドロームかどうかは、ウエストサイズと3つの基準値
をチェックします。このウエストサイズは腹囲(ふくい=へそまわり)
を測ります。
・ウエストサイズ 男性は85cm以上
女性は90cm以上
・3つの基準値 血中脂質 中性脂肪値が150mg/dl以上か
HDLコレステロール値が40mg/dl
未満またはその両方
血糖値 空腹時血糖値が110mg/dl以上
血圧 収縮期血圧が130mmHg以上か
拡張期血圧が 85mmHg以上
またはその両方に当てはまること
ウエストサイズが上記の値を満たし、かつ3つの基準値のうち2つ以上
が該当すればメタボリックシンドロームが強く疑われる人と判断されま
す。基準値が1つに該当する場合はメタボリックシンドロームの予備軍
と判断されます。
メタボリックシンドロームは内蔵脂肪症候群ですから、内臓脂肪を取り
除けば解消されます。内臓脂肪は皮下脂肪より燃焼しやすく取り除きや
すいので、無理のない運動を毎日続けることが大切です。
なお、ウエストサイズについては、身長に係わらず基準が同じというの
はおかしい、という意見もあり、今後この基準は変わる可能性がありま
す。
|