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これでいいの?日本車デザイン

バックナンバー: 第26号

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       【これでいいの? 日本車デザイン】

  〜品質だけでなくデザインも一流になって欲しい願いを込めて〜

          ★2007.2.2 第26号★  
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◆◇目次◇◆

 ■新車  ・スズキ セルボ

      ・トヨタ ブレード

      ・ホンダ エリシオンプレステージ

 ■現行車 ・三菱 ランサー

 ■輸入車も見てみよう ・ベンツ CL

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■新車■

┏━━━━━━━┓
┃スズキ セルボ┃…昔の名前で出ました
┗━━━━━━━┛                   

 ◆これはなつかしい名前。

  2シーターのスポーツタイプとしてデビューしたと思うが、いつ
  の間にか消滅していた。当時は軽自動車とは思えないかっこよさ
  だった。

 ◆今回は4シーター4ドアのオーソドックスな構成ながら、ガッシ
  リしたデザインで完成度が高い。
  
  フロントはどことなくベンツAクラスに似ているが、それなりの
  個性も十分感じる。
  
 ◆サイドに斜めのプレスラインがあるが、これがガッシリ感を与え
  また他の軽カーとのデザイン上の差別になっていると思う。

 ◆インパネはひどく普通。
  普通が一番使いやすいかもしれないが、もう少し色気があっても
  良かった。外観がこれだけ出来がよいのだから。

  ということで… ┌───────────┐
          │フロント……★★★★ │
          │サイド………★★★★ │
          │リア…………★★★  │
          │インテリア…★★   │
          └───────────┘


┏━━━━━━━━┓
┃トヨタ ブレード┃…戦略を間違えたかも
┗━━━━━━━━┛                   

 ◆オーリスと共通のプラットフォームで顔を付け替えたモデル。

  本革シートや作り込みが高級ということで、オーリスより購買層が
  上という上級版オーリス(オーリスとは全く違う車とメーカーは主
  張しているようだが)。
  
 ◆しかしベースはオーリスなんだし、いくら着飾ってもDNAは変わ
  らない。

  その昔、サニーをベースに豪華な作りのローレルスプリットという
  モデルがあった。サニーのボディでローレルの豪華さを、と言うわ
  けだが、DNAは大衆車サニーそのもの。やはりそっぽを向かれた。
  ブレードもそれと同じになりかねない。

 ◆順序が逆だと思う。
  プレミアムカーとして先にブレード出し、続いてその普及版を、と
  いうことでオーリスを出せばDNAは上級車のままだ。

 ◆ま、とにかく上級車というにはブレードのフロントデザインはまこ
  とに陳腐。これで高級感を感じろといのが無理。
  この程度を出していればいい、というメーカーの姿勢が見え見えで
  悲しい。異形ランプもかっこ悪い。

  リアのクリアレンズももういい加減にして欲しい。メーカーは先進
  性があると説明しているが、クリアレンズがなぜ先進性なんだろう。

 ◆試乗はしていないが、自動車誌によるとけっこう足まわりは固いら
  しい。2.4リッターの重いエンジンを積んだということもあるが、
  シニアをターゲットにしていることを考えるとこれは理解できない。
   
  どうもメーカーの意気込みの割りには焦点がぼけているように思う。

  ということで… ┌───────────┐
          │フロント……★    │
          │サイド………★★★★ │
          │リア…………★    │
          │インテリア…★★★  │
          └───────────┘


┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ホンダ エリシオンプレステージ┃…コピー商品?
┗━━━━━━━━━━━━━━━┛                   

 ◆アルファードやエルグラントに比べておとなしい顔のエリシオンが
  顔をマイナーチェンジ。

  新たにエリシオンプレステージが加わったが、その顔はアルファー
  ドまんま!これはちょっと芸がないなあ。

 ◆迫力は出たが、遠目にはアルファードと区別が付かない。
  近くで見るとエリシオンの方が少し上品な感じ。

 ◆もともとクルーザーをイメージしてエリシオンはデザインされたら
  しい。確かにアルファードの「ごつさ」より「品の良さ」が良かっ
  たので、無理してアルファード顔にすることはなかったと思う。

 ◆サイドやリアの雰囲気もエリシオン独特のものがあり、どうしても
  迫力顔にするなら、独自のデザインをしてもらいたかった。

 ◆おとなしい顔の標準タイプも併売なので、えぐいと思う方は標準タ
  イプをどうぞ。

  ということで… ┌───────────┐
          │フロント……★★   │
          │サイド………★★★★ │
          │リア…………★★★★ │
          │インテリア…★★★  │ 
          └───────────┘

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■現行車■

┏━━━━━━━┓
┃三菱 ランサー┃…ランエボで何とか生き残り
┗━━━━━━━┛

 ◆ランサーと言えばランエボがすぐに頭に浮かぶくらい、好きな人には
  その性能は超魅力的。

  ただ、デザイン面でいえば超つまらない。セダンは特徴に乏しいし、
  ランエボはリアに大きなウイングが付いているが、いかにもって感じ
  だ。

 ◆セダンとしては中途半端だしインパネも平凡。敢えて買う理由が見つ
  からない。

  逆に言えば、ランサーはランエボとして生き残るしかなかったのかも
  しれない。その意味ではコンパクトなスポーツセダンに育てた戦略は
  うまくいったと思う。

 ◆しかし、あくまでデザイン面で評価するとどうしても厳しくなってし
  まう。次期ランサーのコンセプトカーがモーターショーで発表されて
  いるが、次期デザインはかなり期待できそう。

  ということで  ┌───────────┐
    現行車は… │フロント……★★   │
          │サイド………★★   │
          │リア…………★★   │
          │インテリア…★★   │
          └───────────┘
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■輸入車も見てみよう■

┌──────┐
│ベンツ CL│…ただ脱帽
└──────┘

 ◆CLがモデルチェンジ。
  押し出しの強い顔になった。
  
  全長が5mを越えるど迫力なのにエレガントさは全く損なわれず、
  どの角度から見てもデザインの練り込みがきちんとされている。

  超高額車のオーラがむんむんだが、同じく超高級が売りのレクサスが
  このデザインレベルになるにはまだ当分かかるよ、と無言で説得させ
  られてしまう。  

 ◆一応4人乗りクーペだが、やはり2人で楽しむためのもの。インテリ
  アもうっとりする美しさで、なんて贅沢な2人乗りなんでしょ!

 ◆自動車評論家の試乗記を読むと、気持ちがとろとろにさせられて完全
  に脱帽らしい。試乗すら恐れ多いが、一度でいいから乗ってみたい。

  ということで… ┌───────────┐
          │フロント……★★★★★│
          │サイド………★★★★★│
          │リア…………★★★★★│
          │インテリア…★★★★★│ む〜ん、マイッタ
          └───────────┘

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■編集後記

 年末年始をばたばたしていたら、前回発行から2カ月も経ってしまいま
 した。お待たせしてスミマセン。

 ガソリン高騰でトウモロコシなどを原料にしたバイオ燃料が注目され、
 安い燃料が手に入るようになるかな、と期待していたら、今度はその原
 料が値上がりしているらしいです。

 市場原理と言えばそれまでですが、これじゃいつまでたっても安い燃料
 は手に入らないかも知れませんね。
 
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※すべての自動車メーカーに敬意と感謝を込めて。
※マガジンID:0000149747:2007.2.2 第26号
※発行者:クルマジロ  mjc@iris.dti.ne.jp
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