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【これでいいの？ 日本車デザイン】
〜品質だけでなくデザインも一流になって欲しい願いを込めて〜
★2007.9.24 第３０号★
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◆◇目次◇◆
■新車 ・トヨタ イスト
・トヨタ ヴァンガード
・ホンダ フィット
■現行車 ・今回はお休み
■輸入車も見てみよう ・アウディ Ａ５
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■新車■
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┃トヨタ イスト┃…アメリカントラック？
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◆イストがモデルチェンジ。
前モデルはコンパクトカーながらどっしりとしたデザインで、コンパ
クトプレミアムカーになる要素は十分にあったが、内装、とくにイン
パネデザインのひどさと車内の狭さが災いして、いまいちパッとしな
かった。
◆今度のイストはもうがっかり。フロントデザインの下品さはいったい
どうしたことだろう。アメリカのピックアップトラックを縮小したよ
うなごつさだ。
◆Ｃピラーが太く、かつ逆台形で見た目が重い。
サイドビューとリアビューは前モデルの方がずっときれいだ。
とにかくデザインがバラバラ。
◆前モデルのおもちゃのようなインパネに比べると、新モデルのインパ
ネは一見まとも。ただ、メーター部分が３分割されていて、仕切部分
が非常に煩わしい。センタークラスターも浮いたような立体的でクセ
のあるデザインだ。
◆何を目指したのかまるでわからない今度のイスト。アメリカでサイオ
ンとして売り出すことをメインにしているのか、日本市場を向いてい
ない。トヨタのデザイン力がマジで心配です。
ということで… ┌───────────┐
│フロント……★ │
│サイド………★ │
│リア…………★★ │
│インテリア…★★★ │
└───────────┘
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┃トヨタ ヴァンガード ┃…新しいようで新しくない
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◆クルーガーの後継車、というより、ＲＡＶ４の７人乗りといった方が
わかりやすい。
まとまりのなかったクルーガーのデザインに比べて、取り敢えずバラ
ンスは良いようだ。ただ、個性に乏しい。
メーカーは高級感を売りにしているようだが、高級感はあまり感じな
い。そりゃそうだろう、ベースがＲＡＶ４なんだから。
オーリスとブレードの関係と同じように順序が逆だと思う。
廉価モデルを高級化しても高級感は感じにくい。高級車の廉価モデル
とした方がＤＮＡは高級車のままだ。
◆フロントは、両ライトとグリルを結ぶ線が下にゆるく弧を描く最近の
トヨタデザインの手法だ。だから、カローラやプレミオなどと同じ顔
に見えてしまう。個性が乏しく感じる原因だ。
◆３列目シートはあくまで緊急用。あると助かる、というレベル。
長時間大人が乗るのはしんどいが、ファミリー用なら便利だろう。
◆インパネはＲＡＶ４そのまま。このデザインはとてもいい。
内装やシートをＲＡＶ４と差別化して高級感を出しているが、インパ
ネのデザインが同じなので、メーカーが意図しているほど差別化は感
じない。
◆ＲＡＶ４のエクステリアのまま７人乗りモデルとして売り出した方が
良かったと思う。ヴァンガードでは中途半端。
ということで… ┌───────────┐
│フロント……★ │
│サイド………★★ │
│リア…………★★ │
│インテリア…★★★ │
└───────────┘
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┃ホンダ フィット┃…もう先行試乗会！
┗━━━━━━━━┛
◆なんとなんと、正式発表は１０月中旬と言われているのに新フィット
の先行試乗会がジャーナリスト対象に開かれた。
もっとも、市販モデルではなくプロトタイプなのだが、たぶんほとん
ど変更はないだろう。超大ヒット車だけにモデルチェンジの難しさは
言わずもがなだが、さてそのデザインは？？
◆一言で言えば、一応『ホンダがんばった』かな。
現モデルのイメージを壊さずにうまくリフレッシュしたようだ。
Ａピラーが１０ｃｍ前に出て、その分、ボンネットとのつながりが滑
らかになった。印象としては、三菱のｉ（アイ）のようなかたまり感
のあるフォルムだ。２ボックスカーというより１ボックスカーに近い。
ただ、ｉのようなまるっとした感じではなく直線も多用されている。
◆ボンネット部分は現モデルより短くなって顔つきが少々窮屈になった。
フロントライトはより目つきが鋭く、サイドビューは非常にスマート、
リアビューは現行車のイメージを残しつつ新しさを出している。
ただし、リアビューは現行よりゴチャゴチャ感がある。フロントグリル
も飽きが来やすい形状なのが気になる。
現モデルのキュートでいやし系の顔つきがロングランの秘密だったと
思っているが、モデルチェンジで癒しの雰囲気はなくなったようだ。
女性客離れが起きるかも知れない。
◆インパネのセンタークラスターまわりはすっかり変わった。
鋭い刃物でスパッと切ったような平面的なパネルで、少し違和感があ
る。
ステアリングは最近のホンダ車の流れで、シビックなどと同じ形状だ。
個人的にはあまり好きなデザインではない。
◆全長、全幅ともにサイズアップしたことには疑問が残る。
ＶＴＥＣがｉ−ＶＴＥＣになって燃費は悪くなった。ただ。エアコン
をつけたときの実質燃費は改善しているらしいので、これはうれしい。
現行車で不評だった乗り心地は大幅に良くなったようだ。
自動車雑誌にはぽつぽつ写真が出るようになったので、ぜひ読者のみ
なさんもデザインレビューしてみてください。
ということで… ┌───────────┐
│フロント……★★★ ｜
│サイド………★★★★ │
│リア…………★★ │
│インテリア…★★★ │
└───────────┘
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■輸入車も見てみよう■
┌───────┐
│アウディ Ａ５│…日本人デザイナーによるデザインです
└───────┘
◆ＢＭＷの３シリーズクーペに対抗するアウディ11年ぶりのクーペ。
日本人がデザインしたそうです。日本への導入は来年の春の予定。
◆例によってフロントはシングルフレーム・グリルというアウディ
共通の顔。好き嫌いがはっきりしそうだが、セダンよりクーペの
方がこの顔は似合っている。
◆サイドにはゆるくうねるようなラインがあり、とっても優雅。
リアビューも非常に美しい。たたずまいはまれにみる美しさ。
こんなに美しいクーペは日本車にはないが、日本人がデザインし
たとはなんとも皮肉だ。
◆インパネはオーソドックスだが奇をてらっていなくて、安心感と
高級感がある。ナビ画面も見やすそうだ。
◆リアシートはおまけではなく、大人がしっかりと座れるらしいの
で、これはいざという時にありがたい。
◆日本のクーペ市場は壊滅状態だが、リタイアした夫婦が乗ってサ
マになるクルマだと思う。ぜひ手が届く価格に設定して欲しい。
ということで… ┌───────────┐
│フロント……★★★ │
│サイド………★★★★★│
│リア…………★★★★★│
│インテリア…★★★★ │
└───────────┘
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■編集後記
ガソリン価格が下がりませんね。まったく困ったものです。
先日、タイヤの空気圧が下がっていることに気づき、規定値にしたとこ
ろハンドルが軽くなり、燃費が３〜４Ｋｍもよくなりました。
タイヤの空気圧、侮れませんね。
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※すべての自動車メーカーに敬意と感謝を込めて。
※マガジンＩＤ：0000149747：2007.9.24 第３０号
※発行者：クルマジロ mjc@iris.dti.ne.jp
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