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【これでいいの? 日本車デザイン】
〜品質だけでなくデザインも一流になって欲しい願いを込めて〜
★2009.6.22 第45号★
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◆◇目次◇◆
■新車 ・プリウスとインサイト
・マツダ アクセラ
■現行車 ・トヨタ カリーナED
■輸入車も見てみよう ・VW ゴルフ
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■新車■
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┃プリウスとインサイト┃…当たり前ですが別もの
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◆すでに新プリウスとインサイトについては42号で書きましたが、
実際にディーラーで触れた感想を再アップしました。
◆まずはプリウス。
前モデルより面の張りが力強く、
ずんぐりスタイルがシャープなくさび形になって、
思いのほか好印象。
フロントグリル上に付いた丸いエンブレムはどうかなと思ったが、
意外と個性的でサマになっている。
42号ではダサイと評価したが、実物はなかなかでした。
残念なのは、やはりリアスタイル。
縦長のリアランプが横幅をより一層狭く見せているし、
クリアレンズが色彩上のアクセントになっていないので、
ぼんやりしたリアビューであるという印象は変わりない。
シートはまあまあ。
インパネのプラスチック部分はややチープさを感じた。
インパネまわりは未来の車という印象を受けたが、
センターメーターはフロントガラスの根元近くにあって、
これはどうにも遠くて見づらい。
小さい文字を読もうとして注視すると危険ではないだろうか。
ともあれ、前モデルよりスタイリングは数段レベルアップ。
リッター38kmの燃費も相まって、
販売絶好調なのもうなずける。
ただ、併売する旧モデルの価格がインサイトと同じ189万円とは
どうかと思う(ホンダつぶしもここまで露骨?)。
◆次はインサイト
外観は洗練されてスマートだが、
フロントグリルの樹脂製横バーはチープ。
リアデザインは非常にかっこいい。
サイドに回り込んだリアランプの鋭い三角形が特にいい。
プリウスのクリアレンズと違って赤色を使っているので、
くっきりとした印象を受ける。
インパネはゴチャゴチャしておもちゃっぽい。
全体にプラスチッキーで質感はいまいち。
プリウスに比べると居住性はタイトだ。
リアシートへの乗り降りもスムーズとは言い難い。
思ったよりもリアシートは窮屈ではないが、
プリウスのゆとりにはかなわない。
フロントシートは広くはないが問題ない。
タイトなのはサイズが一回り小さいので当然といえば当然。
足まわりが堅めなのが残念。
◆結論を言えば…
プリウスとインサイトは違うクラスと考えるべきで、
ハイブリッドの方式も違うし、
比べるのは酷。
ハイブリッドでなければ比較することのない2車のはずだ。
筆者はデザインで選ぶので買うならインサイトになるが、
燃費の良さや、仲間を乗せる機会が多いカミさんの意見が通るなら
プリウスになる。
ともあれ、
沈みがちの自動車業界を元気にしそうなこの2台に拍手です。
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┃マツダ アクセラ┃…後ろから迫ってくると怖いかも…
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◆海外で好評のアクセラがモデルチェンジ。
ほぼキープコンセプトだが、
顔つきはがらりと変わった。
プジョーのようなどぎつい顔つきと、
至る所でグラマラスな張りが強調されて、
アクが強くなったという感じ。
アクセラのアクはアクが強いのアク?(冗談です)
アクは強いが迫力は相当増した。
◆海外マーケットを考えたとき、
これくらいの押し出しの強さが求められるのだろう。
◆ハッチバックとセダンではハッチバックの方がいい。
サイドビューやリアまわりのボリューム感や面構成はなかなか。
セダンはくさび形でかつショートデッキなので、
リアエンドは高い壁のようだ。
リアコンビランプはハッチバックとセダンで異なるが、
どちらも今ひとつまとまりがない。
クリアレンズ主体に赤色や黒色を少し使っているが中途半端。
トランクリッドとボディ部分に2分割されているが、
つながり感に乏しい。
◆インパネはダイナミックな造形で、
この車の性格に合っている感じだ。
センターメーターではないが、
センターのガラスよりのところに小さなディスプレイがあって
各種情報を表示する。
ただ、小さくて遠いので見づらい。
◆日本でこのアクの強さがどう評価されるか少々心配だが、
海外での人気は落ちないと思う。
ということで…┌──────────────────┐
│フロント……★★★ │
│サイド………★★★★(ハッチバック)│
│リア…………★★★★(ハッチバック)│
│インテリア…★★★ │
│インパネ……★★★ │
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■現行車■
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┃トヨタ カリーナED┃…思い出の車
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◆カリーナEDは1985年に発売されたモデルで、
とっくに生産が終了している。
なので、知らない読者の方もいるかも知れない。
◆なぜ現行車で取り上げたかというと、
先日カリーナEDが元気に走っているのを見かけたから。
実は、筆者の若かりし頃は中古車ばかり乗り継いでいたが、
初めて新車で買ったのがカリーナEDだったのである。
◆当時は、カローラとコロナの間にカリーナがあったが、
この3車は若者が乗るにはあまりに地味だった。
基本的に4ドアセダンが好きだったので、
おしゃれなピラーレス4ドアハードトップのカリーナEDが
出たときには飛びついた。
◆直線的なボディにコンパクトなキャビン、
ロングノーズと異常に低い車高(ほんとに低かった)、
ワイド&ローのスタイリッシュなデザインだった。
◆5人乗りではあったが、
リアシートは足を折り畳むように乗る姿勢を強いられるので、
実質は2シーター。
ファミリーカーとしての使い勝手はよくなかったが、
独身者や若い夫婦にはとてもよく売れた。
◆まさにニッチをついたヒット商品だったので、
マツダのペルソナのようなそっくりさんも現れた。
エコも大事だが、
ときめくデザインもやはり大事にして欲しいと思う。
ということで、今さらデザインの★付けをしても仕方がないので、
今回は割愛します。
懐かしい車に出会えたことに感謝。
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■輸入車も見てみよう■
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┃VW ゴルフ┃…ちょっとワル顔
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◆ゴルフがモデルチェンジしてもう6代目。
全体の印象はゴルフそのもの。
フロントグリルは今までのゴルフのイメージではなく、
悪っぽさを感じさせる。
グリルは薄く、ライトはつり目気味。
◆全体的にはおとなしいデザインで、
デザインに勢いがある最近のVWにしてはやや抑え気味だが、
完成度は十分に高い。
◆前モデルのサイドプレス面はシンプルながら力強く、
筆者はとても好きだったが、
新モデルにはガラスのすぐ下にプレスラインが付いた。
これはなくても良かったと思うが、
新鮮さを出したかったのだろう。
◆リアコンビランプは印象に残りにくい中途半端なデザイン。
ゴルフらしさがない。
◆インパネはごくオーソドックス。
質感はすごくあがったように思う。
◆車幅は1790mmという大きさになってしまったので(クラウンとほぼ
同じと考えるとやっぱり大きい)、取り回しが少々きついか。
大きさも質感ももう『大衆車』とは言えないレベルだが、
惜しむらくはその『大衆車』というイメージをどこかに引きずってい
て、特に日本の購買者の購買意欲に若干のブレーキをかけている。
輸入車を買いたい、
でもゴルフじゃなあ…てな具合です。
(ゴルフファンの方、ゴメンナサイ)
◆とはいうものの、
日本での輸入車売上げトップのVW。
今度のゴルフはどこまで寄与するでしょうか。
ということで… ┌───────────┐
│フロント……★★★ │
│サイド………★★★ │
│リア…………★★★ │
│インテリア…★★★ │
│インパネ……★★★ │
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■編集後記
日本がハイブリッドで騒がしいのを尻目に、
世界はすでに電気自動車(EV)に大きく舵を切っています。
しばらくはハイブリッドをつなぎとして各社が出してくるでしょうが、
気が付けばあっという間にEVが席巻しているかもしれません。
EVの場合、ガス欠ではなく電欠ですかね(笑)。
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※すべての自動車メーカーに敬意と感謝を込めて。
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