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【これでいいの？ 日本車デザイン】
〜品質だけでなくデザインも一流になって欲しい願いを込めて〜
★2005.5.13 第８号★
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◆◇目次◇◆
■この新車、これでいいの？ ・マツダ デミオ
・レクサス ＩＳ／ＧＳ
■この現行車、これでいいの？ ・トヨタ プリウス
■輸入車も見てみよう ・ヒュンダイ ＸＧ
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■この新車、これでいいの？■
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┃マツダ デミオ┃…マイチェンでぱっちり目に
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◆初代デミオはカチッとした直線基調で、個人的には好きだったが、２
代目はメリハリがなくどうもはっきりしない。
初代デザインを、シルエットはそのままにやわらかい面に仕立て直し
たところに無理があるのだろうか。
◆今回マイチェンしたデミオは、フロントライトが大きくなって顔つき
がくっきりした。
というか、かわいさが強調されたようだ。かなりイメージが変わった。
ただ、変わったのは顔つきだけだが。
角度によってはフィットのように見えることがある。
フロントグリルは相変わらず下唇のとんがったデザインだが、以前よ
りはとんがり具合が和らいだ。これなら我慢できる。
◆リアビューに変更はないが、リアランプ形状はこの車に合っていない。
リアビューの印象が弱いというか違和感があるのはこのせいだろう。
◆インテリアの出来はいい。保守的だが、ヴィッツなどのインパネを見
てからデミオのそれを見るとなぜかほっとする。
外観はパッしないが、売れ行きがよいのはインテリアの良さが貢献し
ているかもしれない。
ということで… ┌───────────┐
│フロント……★★ │
│サイド………★★ │
│リア…………★★ │
│インテリア…★★★★ │
└───────────┘
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┃レクサス ＩＳ／ＧＳ┃…カッコはいい。でも…
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◆どちらも正式発表はまだ先だけど、アルテッツァとアリストのレクサ
ス版として詳しくはもう周知の事実。
ＧＳはアリストのモデルチェンジではない、とトヨタは言い張ってい
るが、誰が見てもアリストだっつうの！
◆さすがにレクサスを名乗るだけあって、豪華だし、きれいだし、カッ
コいいし、性能はいいし、高そうだ（実際高い！）。
どちらも少々ボディが厚くて、サイドビューが重たい印象だが…。
◆気になるのは、きれいにまとまってはいるが、何というか、無機質な
冷たさがあること。
建物でいえば、ガラスとステンレスのぴかぴかビルみたいで、石やレ
ンガやウッドを使ったぬくもりのある心地よさ、安らぎといったもの
がないんだなあ。
もちろん、車だから石やレンガを使うわけにいかないが、ヨーロッパ
車には感じる雰囲気だ。
セルシオもＩＳ／ＧＳと同じ感じを受けるが、デザイナーやメーカー
の感性の限界なのだろうか。
◆それとね、こんなにスポーツセダンが必要なんですかね。
とくにＧＳは、ベンツやＢＭＷと勝負できることを目指したようだが、
これぐらいのサイズになれば、静かにゆったりと快適に乗れることが
基本であって、スポーツ性どうのこうのと強調されるべきではないと
思う。
いざというときに潜在能力が発揮されればよいのであって、そのため
の性能をさりげなく秘めている方がレクサスのイメージにふさわしい
と思うが。
ということで… ┌───────────┐
│フロント……★★★★ │
│サイド………★★★ │
│リア(ＧＳ)…★★★★ │
│リア(ＩＳ)…★★ │
│インテリア…★★★★ │
└───────────┘
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■この現行車、これでいいの？■
┌────────┐
│トヨタ プリウス│…先進性は文句ない
└────────┘
◆先進性は文句なし。でもデザインは…
◆初代プリウスは、デザインがどうのこうのという範ちゅう外。
ハイブリッドでなければ、恐らく見向きもされなかったデザインだ。
２代目デザインは初代よりはまともになったが、やはりクセのあるデ
ザインと言わざるを得ない。
◆横から見ると三角形のデザインは後席を窮屈に見せているし、セダン
の形としては少々異様だ。
全体のプレス面は、甘いというかきゃしゃな感じ。
◆リアコンビランプはクリアレンズだが、プラモデルのようになるから
クリアレンズは絶対やめて欲しい。
◆せっかく世界初のハイブリッドカーなのに、デザインが今いちなのは
本当にもったいない。
思うに、ハイブリッド開発に巨額投資し、戦略的なバーゲン価格で販
売する以上、デザインへの投資を減らさざるを得なかったのではない
だろうか。
万一、市場で評価されなかった場合の損失を少しでも抑える保険だっ
たかも。
◆ガソリン高騰の時代だし、ハイブリッドカーの先駆者、プリウスはも
っと売れて欲しいから、ぜひともスマートなボディを与えて欲しい。
ということで… ┌───────────┐
│フロント……★★ │
│サイド………★★ │
│リア…………★★ │
│インテリア…★★★ │
└───────────┘
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■輸入車も見てみよう■
┌────────┐
│ヒュンダイ ＸＧ│…ゆったり人生に
└────────┘
◆ＸＧは取り立てて個性はないがマイナスもない。
やたらスポーツ性を強調する今の日本車にはない落ち着きを感じる。
ゆっくり走っているときや止まっているときの佇まいがいい。
車格は違うが、センチュリーのような雰囲気だ。
無個性なのに不思議に心に残るデザイン。
ただ、マイチェンしてフロントグリルがやや派手になったのは残念。
◆インパネも外観同様、ごくオーソドックス。
でもこれでいい。
◆先進的なデザインではないが、韓国車だということを気にしないのな
ら、ゆったりと乗りたい人にはいいと思う。
日本車でこんな雰囲気の車は少なくなりました。
それにコストパーフォーマンスの高さは驚き。
ということで… ┌───────────┐
│フロント……★★★ │
│サイド………★★★ │
│リア…………★★★ │
│インテリア…★★★ │
└───────────┘
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■編集後記
連休中はお休みをいただきまして、久しぶりの発行です。
ベンツといえば信頼性の代名詞と思われていましたが、お膝元のドイツ
での信頼度調査では、この10年間に第１位からなんと第28位に転落して
いるそうです。
ドイツではタクシーもベンツが多いのですが、車の信頼性に厳しいタク
シー運転手は故障の多さにかなりの不満を持っているとか。
日本人のベンツ崇拝も、そろそろ目を醒ますときでしょうか。
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※すべての自動車メーカーに敬意と感謝を込めて。
※マガジンＩＤ：0000149747：2005.5.13 第８号
※発行者：クルマジロ mjc@iris.dti.ne.jp
※無断転載、複写はお断りします。
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