井上HPと吉岡本特別付録との対比表                  


井上HPと吉岡本特別付録との対比表

(平成27年5月27日書込み)


No. 井上政行ホームページ
「ポリネシア語で解く日本の地名・日本の古典・日本語の語源」
吉岡節夫『甦る「古代の王朝」』
特別付録「古代天皇の諡号」
比較結果
01 00インデックス・内容紹介文
 古く縄文時代の昔、日本列島には最初に原ポリネシア語を話す民族が南方から渡来して住み着き、原ポリネシア語で地名を付けていたと思われます。
 その地名は、昔も今も殆ど変わらない発音で生きて使われています。
 その後東南アジアの各地などから日本列島に渡来してきた諸民族と原ポリネシア語を話す先住民族との間の意思疎通のため、ポリネシア語を主体とする"ピジン語(またはクレオール語)"である縄文語が形成され、これが原日本語となったと考えられます。
そのため、古事記、日本書紀などの古典をはじめ、現在も使われる日本語の語彙の中にも、多くの原ポリネシア語源の言葉を見出すことができます。
 このホームページは、これまで意味が判らなかった地名や、古事記・日本書紀の中の意味の判らなかった神名・人名や、万葉集の枕詞や、いろいろの言葉の意味を、発音が全く同じポリネシア語によって、明らかにしようとするものです。
「日本列島には、縄文時代のころ、南方からポリネシア語を話す民族が渡来しました。
ポリネシアとは、北はハワイ、南東はイースター島、南西はニュージーランドを結ぶ、三角形の中に入る島々です。
縄文語には、ポリネシア語の音が取り入れられ、『古事記』や『日本書紀』の中にも、その音が生きています。
この章で、今までに解読されなかった天皇の和風諡号を、ポリネシア語の音にあてはめて読み解き、解説を加えました。」
酷似
02 01 神武天皇
 神日本磐余彦(かむやまといはれひこ)尊
 「カム・イア・マト・イ・ワレ・ヒコ・ホホ・テ・ミヒ」、KAMU(eat)-IA(indeed)-MATO(deep swamp)-I(past tense,beside)-WHARE(house,habitation,a division of an army)-HIKO(move at random or irregularly)-HOHO(prominent)-TE(the,emphasis)-MIHI(greet,admire)、「実に・大きな沼地がある地域(大和)を・征服した・各地を遍歴して・定住・した・とりわけて・特に・崇敬すべき(天皇)」
「諸国を巡り歩いたあとに、とても大きな沼地のある大和の地を征服した天皇」 ほぼ同一
内容一部(「イ・ワレ」欠落)
03 02 綏靖天皇
 神渟名川耳(かむぬなかはみみ)尊
 「カム・ヌナ・カワ・ミミヒ」、KAMU-NUNA-KAWA-MIMIHI(kamu=eat;(Hawaii)nuna=luna=high,above,foreman,boss,leader;kawa=heir,heap;(Hawaii)mimihi=intensive of mihi,to change one's course,to cease to do wrong)、「筆頭の・相続人(庶兄手研耳命)を・倒して・(自らの)運命を変えた(命)」(「ミミヒ」のH音が脱落して「ミミ」となった)
「第一相続人を倒して、自らその運命を変えた天皇」 同一
04 03 安寧天皇
 磯城津彦玉手看(しきつひこたまてみ)尊
 「チキ・ツ・ヒコ・タマ・テ・ミヒ」、TIKI-TU-HIKO-TAMA-TE-MIHI(tiki=apost to mark a place which was TAPU;tu=stand,settle;hiko=move at random or irregularly;tama=son,child;te=crack;mihi=greet,admire,sigh for)、「神聖な土地(磯城。生母河俣比売の居住地)に・住んでいた・各地を遍歴した者で・子供のときに・(母親から)引き離されて・悲しい思いをした(尊)」(「ミヒ」のH音が脱落して「ミ」となつた)
「子どものときに、生母のいた磯城の聖なる土地から引き離され、悲しい思いをした天皇」
ほぼ同一
内容一部(「ヒコ」欠落)
05 04 懿徳天皇
 大日本彦耒友(おほやまとひこすきとも)尊
 「オホ・イア・マト・ヒ・コ・ツキ・トモ」、OHO-IA-MATO-HI-KO-TUKI-TOMO(oho=wakeup,arise;ia=indeed;mato=deep swamp,deep valley;hi=raise,rise;ko=addressing to males and girls;tuki=pound,attack;tomo=be filled,enter,begin,assault)、「すっくと立っている(または急に皇太子となって驚愕した)・実に・大きな沼地がある地域(大和国)の・高貴な・男子で・(急に背中を)押されて・(皇太子の)地位に就いた(命)」(「タウ」のAU音がO音に変化して「ト」となった)
「大きな沼地のある大和の国で、周囲からの後押しで、急に皇太子になって驚いた高貴な天皇」
ほぼ同一
06 05 孝昭天皇
 観松彦香殖稲(みまつひこかえしね)尊
 「ミヒ・マ・アツ・ヒコ・カエア・チネイ」、MIHI-MA-ATU-HIKO-KAEA-TINEI(mihi=greet,admire,sigh for;ma=go;atu=forwards;hiko=move at random or irregularly;kaea=wander,leader of a flight of parrots;tinei=put out,quench,destroy,kill)、「後悔した・ひたすら・前進する・各地を遍歴した者で・(渡り鳥の先頭に立つ鳥のような)指導者を・殺した(尊)」(「マ」のA音と「アツ」の語頭のA音が連結して「マツ」と、「カエア」のEA音がE音に変化して「カエ」となった)
「先頭に立つ指導者を殺したことを後悔し、一心不乱に各地を巡って前進した天皇」 ほぼ同一
07 古典篇(その十七)第2の1「ヒコ」
 記紀は、「ヒコ」に「彦(ひこ)」、「日子(ひこ)」、「日高(ひこ)」の漢字をあてています。
 この「彦(ひこ)」は「身分の高い男子の呼称」と、「日子(ひこ)」は「太陽(神)の子」と、「日高(ひこ)」は「高句麗王室の姓である”高”氏の血統を継ぐ者」などと解釈する説があります。
 しかし、第1の各項において明らかにしたように、「ヒコ」には2種類あると考えられます。
 その1は、「ヒ・コ」、HI-KO(hi=raise,rise;ko=addressing to males and females)、「高貴な・男子(または女子)」(身分・性状名)で、2は「ヒコ」、HIKO(move at random or irregulatly)、「(各地を)遍歴した(人)」(事績名)です。
 第1代神武天皇の「神日本磐余彦(かむやまといはれひこ)尊」の「彦」は2で「東遷した」の意であり、その父の「天津日高日子穂々出見(あまつひこひこほほでみ)命」の「日高」は身分・性状名の1で「高貴な・男子」の意、「日子」は事績名の2で「釣針を求めて海神宮へ往復した」の意です。
 記紀の国風諡号の「ヒコ」はそのほとんどが2の事績名です。記紀に本拠地を離れて旅行した事績の明らかな記載がないものや、「イリ・ヒコ」、「タラシ・ヒコ」など形容詞を伴う「ヒコ」については一応1の身分・性状名「ヒ・コ」として解釈しておりますが、天皇である以上高貴な身分であることは当然で、語呂をよくする以外に改めて呼称に加える必要はなく、隠された遍歴の事績があったのではないか(たとえば大陸・半島からやってきた渡来人であったという出自を隠したなど)という疑念を拭い去ることができません。この「ヒコ」の用法は、国風諡号だけでなく、他の神名や、人名についても同様です。
「◎記紀では「ヒコ」という仮名に、「彦」「日子」「日高」の3つの漢字をあてはめますが、「高貴な人」「各地をめぐり歩いた人」の2つの意味があり、多くの場合は後者です。「渡来人の生れであった」などと解釈することもできます。」
ほぼ同一
08 06 孝安天皇
 日本足彦國押人(やまとたらしひこくにおしひと)尊
 「イア・マト・タラチ・ヒコ・クニ・オチ・ピト」、IA-MATO-TARATI-HIKO-KUNI-OTI-PITO(ia=indeed;mato=deep swamp,deep valley;tarati=spurt,splash;hiko=move at random or irregularly;(Hawaii)kuni=(Maori)tungi=set a light to,kindle,burn;oti=finished;pito=end,extremity,at first)、「実に・大きな沼地がある地域(大和国)の・全力を奮るった・(大和の地を追われて)各地を遍歴した・最初に・集落の火を・消した(国を 亡ぼした。命)」
「大きな沼地のある大和の国で、権力をふるい追われて諸国を巡り歩いた、最初に国を滅ぼした天皇」 ほぼ同一
09 古典篇(その十七)第2の3「タラシ」
 記紀に頻出する「足(たらし)」も氏族名とし、「タラシ王朝」の存在などを説く説があります。しかし、第1の各項において明らかにしたように、「タラシ」には3種類あると考えられます。
 その1は、「タラチ」、TARATI(tarati=spurt,splash)、「全力を奮った(人物。事績名)」の意で、第6代孝安天皇などはこの意味と思われるます。なお、第12代景行天皇、第13代成務天皇、第14代仲哀天皇などもこの意味のほか、次の第2の意味を併せ有していると考えるべきでしょう。
 その2は、「タラ・チ」、TARA-TI(tara=point,peak,gossip,brisk;ti=throw,cast,overcome)、「(良くない噂)ゴシップを流した(人物。事績名)」の意です。上記のように第12代景行天皇は、1の意味も有しているほか、この意味も併せ有しており、第13代成務天皇のように「ワカ」と連結して「ワカタラ・チ」、WHAKATARA-TI(whakatara=gossip,scandal,chaff,banter;ti=throw,cast,overcome)、「(良くない噂)ゴシップを流した」となるもの(事績名)や、第34代舒明天皇のように「ヒ」と連結して「タラ・チヒ」、TARA-TIHI(tara=point,peak,courage;tihi=summit,top,lie in a heap)、「最高に・抜きんでていた(人物)」となるもの(性状・性格名)もあります。
 その3は、「タラチ」、TARATI(tarati=spurt,splash)、「水しぶきをあげた(犠牲者の血を迸ばしらせた人物。事績名)」の意(事績名。第35代皇極天皇)があります。
 これらの「たらし」の意味が以上のいずれであるかは、天皇の事績によって判断しなければなりません。いずれにしてもこれを氏族名の一種とするのは誤りです。
「◎記紀には「足(たらし)」がよく登場しますが、その意味は、「全力尽くした」「良くない噂を流した」「非常に優れた」「犠牲者の血をほとばしらせた」など、大きく異なります。諡号に「足」のつくときは、天皇の業績を元に判断します。」 ほぼ同一
10 07 孝霊天皇
 大日本根子彦太瓊(おほやまとねこひこふとに)尊
 「オホ・イア・マト・ネイ・コ・ヒコ・フ・ト・ヌイ」、OHO-IA-MATO-NEI-KO-HIKO-HU-TO-NUI(oho=wake up,arise;ia=indeed;mato=deep swamp,deep valley;(Hawaii)nei=to rumble as an earthquake,sighing as of the wind;ko=addressing to males and girls;hiko=move at random or irregularly;hu=desire;to=be pregnant;nui=large,many)、「すっくと立っている・実に・大きな沼地がある地域(大和国)の・(世の中を揺るがす)騒ぎを引き起こした(天皇位を回復するための行動を起こした)・各地を遍歴した・大きな・(国を再興しその支配領域を拡大する)望みを・持っていた(尊)」
「大きな沼地のある大和の国で、世間を揺るがす騒ぎを起こし、国を再興する望みを持った天皇」 ほぼ同一
内容一部(「ヒコ」欠落)
11 08孝元天皇
 大日本根子彦太瓊(おほやまとねこひこふとに)尊
 「オホ・イア・マト・ネイ・コ・ヒコ・フ・ト・ヌイ」、OHO-IA-MATO-NEI-KO-HIKO-HU-TO-NUI(oho=wake up,arise;ia=indeed;mato=deep swamp,deep valley;(Hawaii)nei=to rumble as an earthquake,sighing as of the wind;ko=addressing to males and girls;hiko=move at random or irregularly;hu=desire;to=be pregnant;nui=large,many)、「すっくと立っている・実に・大きな沼地がある地域(大和国)の・(世の中を揺るがす)騒ぎを引き起こした(天皇位を回復するための行動を起こした)・各地を遍歴した・大きな・(国を再興しその支配領域を拡大する)望みを・持っていた(尊)」
「大きな沼地のある大和の国で、天皇の地位を回復するために戦を起こし、武力で国を平定した天皇」 ほぼ同一
内容一部(「ヒコ」欠落)
12 古典篇(その十七)第2の5「ヤマトネコ」
 記紀に頻出する「日本根子(やまとねこ)」は、「大和朝廷の基礎を支えた」天皇の尊称の意と解する説があります。
 しかし、この「イア・マト・ネイ・コ」、IA-MATO-NEI-KO(ia=indeed,current;mato=deep swamp,deep valley;(Hawaii)nei=to rumble as an earthquake,sighing as of the wind;ko=addressing to males and girls)、「実に・深い湿地がある(大和国)の・(世の中を揺るがす)騒ぎを引き起こした・人間(人物)」(「ネイ」のI音が脱落して「ネ」となった)の意と解します。
 「ヤマトネコ」と称する天皇は、おおむね次の四つの時期に分散しています。
 その第1は、一時期を画する第10代崇神天皇の直前の、いわゆる欠史八代のうちの第7代孝霊天皇、第8代孝元天皇および第9代開化天皇の諡号です。
 謚号にみるように、第6代孝安天皇の時に天皇位を失い、第7代孝霊天皇は天皇位を回復すべくその基礎を造る努力をし、第8代孝元天皇はそれを受けて武力により天皇位を奪還し、第9代開化天皇はさらに天皇位を強固なものとするよう奮戦していますから、「大和の地を揺るがした大きな軍事行動を行った天皇として、この謚号が贈られたものでしょう。
「◎記紀に記される「日本根子(やまとねこ)」は、「大和朝廷の基礎を支えた」「大きな沼地のある大和の地で、世間を揺るがす行いをとた」と解釈することができます。「欠史八代」の天皇は、天皇の地位を固めることに尽力したため、後者と考えられています。」 ほぼ酷似
13 09開化天皇
 稚日本根子彦大日日(わかやまとねこひこおほひひ)尊
 「ウアカハ・イア・マト・ネイ・コ・ヒコ・オホ・ヒヒ」、UAKAHA-IA-MATO-NEI-KO-HIKO-OHO-HIHI(uakaha=vigorous,difficult;ia=indeed;mato=deep swamp,deep valley;(Hawaii)nei=to rumble as an earthquake,sighing as of the wind;ko=addressing to males and girls;hiko=move at random or irregularly;oho=wake up,arise;hihi=pull up,draw up)、「精力的に・実に・大きな沼地がある地域(大和国)の・(世の中を揺るがす)騒ぎを引き起こした(天皇位を回復しその権威を引き上げる行動を起こした)・各地を遍歴した・すっくと立っている・(大和朝廷の地位を)引き上げた(尊)」(「ウアカハ」のH音が脱落して「ワカ」となった)
「大きな沼地のある大和の国で、天皇の権威を高め、大和朝廷の格式を高めた天皇」 ほぼ同一
内容一部(「ヒコ」欠落)
14 10 崇神天皇
 御間城入彦五十瓊殖(みまきいりひこいにゑ)尊
 「ミヒ・マキ・イリ・ヒコ・イノイ・ウエ」、MIHI-MAKI-IRI-HIKO-INOI-UE(mihi=greet,admire,sigh for;maki=invalid,sore;iri=be elevated on something,be published,a spell to influence or attract or render visible one at a distance;hiko=move at random or irregularly;inoi=beg,pray,prayer;ue=push,shake,affect by an incantation)、「疫病の蔓延(病人)を・悲しんで・夢占いをした・各地を遍歴した者で・巫覡に・神を祭らせた(尊)」(「ミヒ」のH音が脱落して「ミ」と、「イノイ」のOI音がI音に変化して「イニ」となった)
「疫病の流行を悲しんで夢占いをし、巫女に神を祀らせた天皇」 ほぼ同一
内容一部(「ヒコ」)欠落
15 11 垂仁天皇
 活目入彦五十狭茅(いくめいりびこいさち)尊
 「イ・クメ・イリ・ヒ・コ・イタ・チ」、I-KUME-IRI-HI-KO-ITA-TI(i=past tense,beside;kume=place name,pull,drag;iri=be elevated on something,be published,a spell to influence or attract or render visible one at a distance;hi=raise,rise;ko=addressing to males and girls;ita=fast,tight;ti=throw,overcome)、「来目の・地で・夢を見た(狭穂彦の反乱を知った)・身分の高い・男子で・堅い(三輪山の岩を)・粉々にした(天皇)」
「夢占いで、皇后の兄の謀反を知った身分の高い男子で、三輪山の岩を砕いた天皇」

「◎垂仁天皇と、父の崇神天皇は、三輪山と深い縁があります。崇神天皇は疫病対策に、三輪山に鎮座する大物主命を祀りました。また、三輪山の頂上で粟を食べる雀を追った夢を見たので、夢占いによって、垂仁天皇を皇太子に立てました。」

ほぼ同一
内容一部(「イ・クメ」)欠落
「三輪山の岩を砕いた」は井上HP独自の歴史解釈に基づく。吉岡本は「三輪山の岩を砕いた」意味を解説していない。
16 12 景行天皇
 大足彦忍代別(おほたらしひこおしろわけ)尊
 「オホ・タラチ(タラ・チ)・ヒコ・オチ・ラウ・ワカイ(ン)ガ」、OHO-TARATI(TARA-TI)-HIKO-OTI-RAU-WAKAINGA(oho=wake up,be awake,arise;tarati=spurt,splash;(tara=point,peak,gossip,brisk;ti=throw,cast);hiko=move at random or irregularly;oti=finished,gone or come for good;rau=catch as in a net,entangle,project;wakainga=distant home)、「すっくと立つている・全力を奮るって(または<多くの后妃を持ち、記紀ともに80人におよぶ子を生したと伝える>ゴシップを・流した)・各地を遍歴(転戦)して・紛糾(反乱)を・解決した・遠いところを住居とした(尊)」(「ラウ」のAU音がO音に変化して「ロ」と、「ワカイ(ン)ガ」のAI音がE音に変化し、語尾のNGA音が脱落して「ワケ」となった)
「多くの后を持ち、各地で戦って反乱を治め、大和から離れたところで暮らした天皇」 ほぼ同一
内容一部(「ヒコ」)欠落
17 13 成務天皇
 稚足彦(わかたらしひこ)尊
 「ワカタラ・チ・ヒ・コ」、WHAKATARA-TI-HI-KO(whakatara=gossip,scandal,chaff,banter;ti=throw,cast;hi=raise,rise;ko=addressing to males and girls)、「(先帝と異なって女性に興味を示さなかったという)ゴシップを・流した・身分の高い・男子(尊)」
「先帝と違って女性に興味を示さなかった天皇」 ほぼ同一
内容一部(「ヒ・コ」)欠落
18 14 仲哀天皇
 足仲彦(たらしなかつひこ)尊
 「タラチ(タラ・チ)・ナ・カツア・ヒコ」、TARATI(TARA-TI)-NA-KATUA-HIKO(tarati=spurt,splash;(tara=point,peak,gossip,brisk;ti=throw,cast);na=by,belonging to;katua=adult,stockade distinguished from the outside fence and also from the inside fence;hiko=move at random or irregularly)、「全力を奮るった(または<神の託宣を信じなかったため急死したという>ゴシップを・流した)・(先帝の直系ではない)傍系の・各地を遍歴した(尊)」
「神託を信じなかったために急死した、先帝の直系ではない天皇」 ほぼ同一
内容一部(「ヒコ」)欠落
19 15 応神天皇
 譽田別(ほむたわけ)尊
 「ハウムム・タ・ワカイ(ン)ガ」、HAUMUMU-TA-WAKAINGA(haumumu=silent;ta=dash,beat,lay;wakainga=distant home)、「静かに・急に(舞台へ)躍り出た・遠いところに住んでいた(尊)」(「ハウムム」のAU音がO音に変化し、反復語尾の「ム」が脱落して「ホム」と、「ワカイ(ン)ガ」のAI音がE音に変化し、語尾のNGA音が脱落して「ワケ」となった)
「急速に表舞台に躍り出た、大和から離れたところで暮らした天皇」 ほぼ同一
内容一部(「ハウムム」)欠落
20 16 仁徳天皇
 大鷦鷯(おほさざき)尊
 「オホ・タタキ」、OHO-TATAKI(oho=spring up,wake up,arise;tataki=take to one side,take food from the fire,gannet,glairy,racy)、「(菟道稚郎子が自殺したと聞いて)びっくりして跳び上がった・(皇位に就くことを)固辞していた(尊)」または「(菟道稚郎子が自殺したと聞いて)びっくりして跳び上がって・(程良く焼けた魚を火から下ろして食膳に載せるように)その時が到来して皇位に就いた(尊)」
「皇位につくことを固辞したが、弟が自殺したと聞いて驚き、時が到来して皇位についた天皇」 ほぼ同一
21 17 履中天皇
 大兄去来穂別(おほえのいざほわけ)尊
 「オホ・ヘイ・ノ・イ・タホ・ワカイ(ン)ガ」、OHO-HEI-NO-I-TAHO-WAKAINGA(oho=spring up,wake up,arise;hei=go towards,turn towards,be requited;no=of;i=past tense,beside;taho=yielding,weak;wakainga=distant home)、「(住吉仲皇子の襲撃を受けて)びっくりして跳び上がって・(部下の)言うなりになって・逃げ出した・遠いところに住んでいた(尊)」(「ヘイ」のH音が脱落して「エ」と、「ワカイ(ン)ガ」のAI音がE音に変化し、語尾のNGA音が脱落して「ワケ」となった)
「弟の襲撃を受けて驚き、側近に促されて脱出して、遠いところに住居を構えた天皇」 同一
22 18 反正天皇
 瑞歯別(みつはわけ)尊
 「ミヒ・ツハ・ワカイ(ン)ガ」、MIHI-TUHA-WAKAINGA(mihi=greet,admire,sigh for;tuha,tuwha=distribute,spit;wa=definitespace,area;kai=eat,anything produced in profusion)、「(皇太子の大兄去来穂別尊に命じられて兄の住吉仲皇子を殺すという)貢献をして・(そのことを)嘆いた・遠いところに住んでいた(尊)」(「ワカイ(ン)ガ」のAI音がE音に変化し、語尾のNGA音が脱落して「ワケ」となった)
「履中天皇のために住吉仲皇子を討ち取るという貢献をしたが、そのことを嘆き、遠いところに住居を構えた天皇」 同一
23 19 允恭天皇
 雄朝津間稚子宿禰(をあさづまのわくごのすくね)尊
 「アウ・アタ・ツマ・ワク・コ・ノ・ツクヌイ」、AU-ATA-TUMA-WAKU-KO-NO-TUKUNUI(au=firm,sound,intense;ata=clearly,openly,gently;tuma=challenge,abscess;waku=scrape;ko=addressing to males and girles;no=of;tukunui=main body of an army,large)、「(氏姓の)呼称の・乱れによる悪弊(かさぶた)を・ぬぐい去って・正しく・定めた・強権を行使した(尊)」(「アウ」のAU音がO音に変化して「オ」となった)
「氏姓制度の呼称の乱れをぬぐい去り、正しく定めるために権力を行使した天皇」 同一
24 20 安康天皇
 穴穂(あなほ)尊
 「ア・ナホ」、A-NAHO(a=the...of,belonging to;naho=hasty,quick in speech or action)、「軽率に・事を運んだ(行動に・慎重さを欠いていた。皇子・天皇)」または「アナ・ホ」、ANGA-HO(ana=denoting continuance of action,denotes a temporary condition or a continuing action;ho=droop)、「(最初は勢いが良かったが、治政の)途中で・(うなだれた)殺された(皇子・天皇)」
「はじめは勢いが良かったが、途中で殺された天皇」 同一
25 21 雄略天皇
 大泊瀬幼武(おほはつせのわかたけ)尊
 「オホ・パツ・テ・ノ・ウアカハ・タケ」、OHO-PATU-TE-NO-UAKAHA-TAKE(oho=start from surprise,wake up,arise;patu=screen,wall,edge,strike,kill;te=crack,emphasis;no=of;uakaha=vigorous,difficult;take=stump,base of a hill,origin,chief)、「(安康天皇が殺されたと聞いて)びっくりして跳び上がって・(眉輪王および兄達や、他の人々を)殺し・まくった・元気が良い・どっしりとした(偉大な。尊)」(「パツ」のP音がF音を経てH音に変化して「ハツ」と、「ウアカハ」のH音が脱落して「ワカ」となった)
「兄の安康天皇が殺されたことを聞いて驚き、眉輪王やほかの兄弟を殺した、血気盛んな天皇」 ほぼ同一
内容一部(「タケ」)欠落
26 22 清寧天皇
 白髪武廣國押稚日本根子(しらかのたけひろくにおしわかやまとねこ)尊
 「チラ・アカ・ノ・タケ・ヒロウ・クニ・オチ・ワカ・イア・マト・ネイ・コ」、TIRA-AKA-NO-TAKE-HIROU-KUNI-OTI-WAKA-IA-MATO-NEI-KO(tira=row,fin of fish,rays,beam;aka=long and thin roots of trees or plants;no=of;take=absent oneself,crooked;hirou=rake,net for dredging shellfish;(Hawaii)kuni=(Maori)tungi=set a light to,kindle,burn;oti=finished;waka=crew of a canoe,tribe;ia=indeed,current;mato=deep swamp,deep valley;(Hawaii)nei=to rumble as an earthquake,sighing as of the wind;ko=addressing to males and girls)、「光線のような・(植物の根に似た)白く細い(頭髪)・の・国の・(星川王の反乱を)根こそぎにする(平定する)のに・立ち会わなかった(部下に任せた)・一族(の血統)を・終わらせた(子孫が無かった)・実に・深い湿地がある(大和国)の・(世の中を揺るがす)騒ぎを引き起こした(恐らく皇太子を定めずに崩じたため、大きな騒ぎを引き起こし、飯豊皇女から第23代顕宗天皇に至るまでの間、大和国を混乱させた。尊)」(「チラ」の語尾のA音と「アカ」の語頭のA音が連結して「チラカ」から「シラカ」となった)
「星川皇子の反乱を臣下に任せて平定したが、子孫がなく、一族の血統断絶の騒ぎを起こした、髪が光のように白い大和の天皇」 ほぼ同一
27 >23 顕宗天皇
 弘計(をけ)尊
 「ワウ・カイ」、WAU-KAI(wau=quarrel,discuss;kai=fulfil its proper function,have full play)、「議論好きで・(何事にも)全力で事に当たつた(尊)」(「ワウ」のAU音がO音に変化して「ヲ」と、「カイ」のAI音がE音に変化して「ケ」となった)
「意見を論じることが好きで、何ごとにも全力で取り組んだ天皇」 同一
28 24 仁賢天皇
 億計(おけ)尊
 「アウ・カイ」、AU-KAI(au=firm,intense;kai=fulfil its proper function,have full play)、「着実に・(何事にも)全力で事に当たつた(尊)」(「アウ」のAU音がO音に変化して「オ」と、「カイ」のAI音がE音に変化して「ケ」となった)
「何ごとにも真面目に取り組み、全力で物ごとを推し進めた天皇」 同一
29 25 武烈天皇
 小泊瀬稚鷦鷯(をはつせのわかさざき)尊
 「オ・パツ・テ・ノ・ウアカハ・タタキ」、O-PATU-TE-NO-UAKAHA-TATAKI(o=the...of,belonging to;patu=screen,edge,strike,beat, kill;te=crack,emphasis;no=of;uakaha=vigorous,difficult;tataki=take to one side,take out of the way,take food from the fire,gannet,racy)、「実に・(専横を極めていた大臣平群眞鳥臣と子鮪を)殺し・まくった・元気な・(反対勢力がいなくなった)頃合いを見計らって皇位に就いた(尊)」(「パツ」のP音がF音を経てH音に変化して「ハツ」と、「ウアカハ」のH音が脱落して「ワカ」となった)
「横暴の限りを尽くし、家臣を殺して、反対勢力がいなくなった頃合いを見て皇位についた天皇」 ほぼ同一
30 26 継体天皇
 男大迹(をほど)尊
 「ワウ・ホト」、WHAU-HOTO(whau,whawhau=tie;hoto=begin,make a convulsive movement,be apprehensive,suspicious)、「(大伴金村大連が派遣した使者の招請の真意に対する)疑念に・縛られていた(尊)」または「(皇統を)繋ぎ止めて・(新王朝を)創始した(尊)」(「ワウ」のAU音がO音に変化して「ヲ」となった)
「朝廷からの使者の招きを疑い、躊躇した天皇」 ほぼ同一
31 27 安閑天皇
 廣國排武金日(ひろくにをしたけかなひ)尊
 「ヒロウ・クニ・オチ・タケカ・ナヒ」、HIROU-KUNI-OTI-TAKEKA-NAHI(hirou=rake,net for dredging shellfish;(Hawaii)kuni=to burn,kindle;oti=finished;takeka=slovenly of weaving;(Hawaii)nahi=some,few,little)、「滅亡した(支配者が居なくなった)・居住地(屯倉)を・(熊手で)かき集めた・(自らの家庭を治めることについては)少々・だらしがなかった(尊)」(「ヒロウ」のOU音がO音に変化して「ヒロ」となった)
「支配者のいなくなった屯倉を集めて力を尽くしたが、一門を治めることには少し頼りなかった天皇」 ほぼ同一
32 28 宣化天皇
 武小廣國排楯(たけをひろくにをしたて)尊
 「タケオ・ヒロウ・クニ・オチ・タタイ」、TAKEO-HIROU-KUNI-OTI-TATAI(takeo=wearisome,trying,tedious;hirou=rake,net for dredging shellfish;(Hawaii)kuni=to burn,kindle;oti=finished;tatai=measure,arrange,adorn,plan,tactics)、「権謀術数を駆使して・滅亡させた(支配者が居なくなった)・国(居住地。屯倉)を・(熊手で)かき集めるのに・飽き飽きした(尊)」(「ヒロウ」のOU音がO音に変化して「ヒロ」と、「タタイ」のAI音がE音に変化して「タテ」となった)
「支配者がいなくなった屯倉を、策略をめぐらせて集めたが、次第に意欲をなくした天皇」 酷似
33 29 欽明天皇
 天國排開廣庭(あめくにおしはらきひろには)尊
 「アマイ・クニ・オチ・ハラキ・ヒロウ・ニワ」、AMAI-KUNI-OTI-HARAKI-HIROU-NIWHA(amai=swell on the sea,giddy,dizzy;(Hawaii)kuni=to burn,kindle;oti=finished;haraki=preposterous,extraordinary;hirou=rake,net for dredging shellfish;niwha=resolute,fierce,bravery,rage)、「燦然と光り輝いている(天皇で)・滅亡した・国(任那)を・異常なことに・武力で強引に・(熊手で掻き集めるように)動かそうとした(再興しょうとした。尊)」(「アマイ」のAI音がE音に変化して「アメ」と、「ヒロウ」のOU音がO音に変化して「ヒロ」となった)
「その功績は光り輝き、滅亡した任那を武力で再興しようとした天皇」 ほぼ同一
34 30 敏達天皇
 渟中倉太珠敷(ぬなくらのふとたましき)尊
 「ヌナ・クラ・ノ・フトイ・タマ・チキ」、NUNA-KURA-NO-HUTOI-TAMA-TIKI((Hawaii)nuna=luna=high,above,foreman,boss,leader;kura=red,ornamented with feathers,precious,treasure;no=of;hutoi=stunt,growing weakly,dishevelled;tama=son,eldestson,child;tiki=fetch,proceed to do anything,go for a purpose)、「赤い鳥毛で飾った(美しく装った)・指導者で・(自分の)子供(押坂彦人大兄皇子)を・(皇太子に)進めることを・躊躇した(天皇)」(「フトイ」の語尾の「イ」が脱落して「フト」となった)
「自分の息子を皇太子にすることを躊躇した、赤い羽根で美しく装った天皇」 同一
35 31 用明天皇
 橘豊日(たちばなのとよひ)尊
 「タハ・チ・パナ・ノ・トイ・アウヒ(オヒ)」、TAHA-TI-PANA-NO-TOI-AUHI(OHI)(taha=side,edge,pass on one side;ti=throw,cast,overcome;pana=thrust or drive away,expel,cause to come or go forth in any way;no=of;toi=tip,summit,origin;auhi=be humpered,be hindered,be distressed(ohi=grow,be vigorous(applied chiefly to childhood)))、「(仏教を)追放するかどうかの・瀬戸際に・立たされ・た・極めて・苦悩した(または幼少のころは大変元気であった。天皇)」(「タハ」のH音が脱落して「タ」と、「トイ」のI音と「アウヒ」のAU音がO音に変化した「オヒ」の語頭のO音が連結して「トヨヒ」となった)
「仏教を廃止するかどうかの分かれ目にたたされて、とても苦悩した天皇」 ほぼ同一
36 32 崇峻天皇
 泊瀬部(はつせべ)尊
 「パツ・テ・ペ」、PATU-TE-PE(patu=screen,wall,edge,strike,kill;te=crack,emphasis;pe=crushed,soft)、「(穴穂部皇子や物部氏を)殺し・まくって・(挙げ句の果てに自分も)抹殺された(天皇)」
「実兄の穴穂部皇子や物部氏を殺して、最後に自分も殺された天皇」 同一
37 33 推古天皇
 豊御食炊屋(とよみけかしきや)姫尊
 「トイ・イオ・ミヒ・ケ・カチ・キ・イア」、TOI-IO-MIHI-KE-KATI-KI-IA(toi=move quickly,encourage,tip,summit,origin;io=muscle,tough,obstinate;mihi=greet,admire,sigh for;ke=strange,different;kati=leave off,be left in statu quo,block up,shut of a passage;ki=full,very;ia=indeed,current)、「疲れを知らずに・敏速に行動した(政務に精励した)・(夫の死を)嘆いて・変わったことに・何と・実に・(皇太子も後継者も定めずに)現状のまま放置した(天皇)」(「トイ」のI音と「イオ」の語頭のI音が連結して「トヨ」と、「ミヒ」のH音が脱落して「ミ」となった)
「夫の死を嘆きつつも、疲れを見せずに迅速に行動し、変わったことに後継者を定めなかった天皇」 同一
38 34 舒明天皇
 息長足日廣額(おきながたらしひひろぬか)天皇
 「オキ・ナ・(ン)ガ・タラ・チヒ・ヒラウ・ヌカ」、OKI-NA-NGA-TARA-TIHI-HIRAU-NUKA((Hawaii)oki=divide,separate;na=belonging to;nga=satisfied,breathe;tara=point,peak,courage;tihi=summit,top,lie in a heap;hirau=entangle,pull down anything by engaging it in a forked stick,be caught;nuka=deceive,dupe,device,stratagem)、「(先帝の血統と離れた)傍系の・(境遇に満足して)悠々として・いた・最高に・抜きん出ていた(人物で)・策略をもって・(他の皇位継承候補者を)引きずり下ろした(自分が皇位に就いた。天皇)」(「(ン)ガ」のNG音がG音に変化して「ガ」と、「チヒ」のH音が脱落して「チ」から「シ」と、「ヒラウ」のAU音がO音に変化して「ヒロ」となった)
「先帝の血筋と離れていることに気後れしない優れた人物で、策略をめぐらせてほかの皇位継承者を引きずり下ろした天皇」 ほぼ同一
39 35 皇極天皇
 天豊財重日足(あめとよたからいかしひたらし)姫天皇
 「アマイ・トイ・イオ・タカ・ラ・イカ・チヒ・タラチ」、AMAI-TOI-IO-TAKA-RA-IKA-TIHI-TARATI(amai=swell on the sea,giddy,dizzy;toi=tip,summit,origin,move quickly,incite;io=muscle,tough,obstinate;taka=heap,lie in a heap,turn on a pivot,revolve;ra=wed,sun,sail;ika=fish,victim,warrior,cluster;tihi=summit,top,topknot of hair;tarati=spurt,splash)、「きらきらと輝く(ばかりの美貌の)・疲れを知らずに・駆け抜けた・最高の地位(天皇)に・重ねて就いた・(当時)最高の地位にあった・犠牲者(蘇我入鹿)の・血を迸ばしらせた(見殺しにした。天皇)」(「アマイ」のAi音がE音に変化して「アメ」と、「トイ」のI音と「イオ」の語頭のI音が連結して「トヨ」となった)
「輝かんばかりの美貌を持ち、疲れを見せずに迅速に行動し、重ねて高い地位についたが、犠牲者となった蘇我入鹿を見殺しにした天皇」 ほぼ同一
40 36 孝徳天皇
 天萬豊日(あめよろづとよひ)天皇
 「アマイ・イホ・ロツ・トイ・オヒ」、AMAI-IHO-ROTU-TOI-OHI(amai=swell on the sea,giddy,dizzy(amaimai=nervous);iho=heart,inside;rotu=heavy,oppressive,favourable;toi=tip,summit,origin,move quickly,incite;ohi=grow,be vigorous applied chiefly to childhood)、「目立っていた(または神経質な)・(天皇位の重圧で)心が・重かった・(思い立つと)敏速に・(子供のように思慮なく)気ままに行動した(天皇)」(「アマイ」のAI音がE音に変化して「アメ」と、「イホ」のH音が脱落して「ヨ」と、「トイ」の語尾のI音と「オヒ」の語頭のO音が連結して「トヨヒ」となった)
「天皇になった重圧で心が沈みがちで、子と゜ものように思慮の足りない行動が目立った天皇」 ほぼ同一
内容一部(「アマイ」)欠落
41 37 斉明天皇
 35 皇極天皇の重祚のため、35 皇極天皇の項に同じ。
35 皇極天皇の項に同じ。
42 38天智天皇
 天命開別(あめみことひらかすわけ)天皇
 「アマイ・ミコ・ト・ヒラ・カツア・ワカイ(ン)ガ」、AMAI-MIKO-TO-HIRA-KATUA-WAKAINGA(amai=swell on the sea,giddy,dizzy;miko,mimiko=gooseflesh,creeping sensation of flesh or skin from fear or sickness;to=drag;hira=numerous,great,important;katua=adult,stockade or main fence of a fort distinguished from the outside and from the inside,main portion of anything;wakainga=distant home)、「光り輝いている・(神懸かりになって託宣を下す)巫女(巫覡)を・統率する者で・重要な・中核の人物である・遠いところに住んでいた(天皇)」(「アマイ」のAI音がE音に変化して「アメ」と、「カツア」の語尾のA音が脱落して「カツ」から「カス」となった)
「巫女を統率した、光り輝く重要な核となる人物で、遠方に住んでいた天皇」 同一
43 39 弘文天皇
 国風諡号なし
   
44 40 天武天皇
 天渟中原瀛真人(あまのぬなはらおきのまひと)天皇
 「ア・マハ・ノ・ヌナ・ハラ・オキ・ノ・マ・ピト」、A-MAHA-NO-NUNA-HARA-OKI-NO-MA-PITO(a=the...of,belonging to;maha,mahamaha=liver,seat of affection;no=of;(Hawaii)nuna=luna=high,above,foreman,boss,leader;hara=a stick bent at the top used as a sign that a chief had died at the place;(Hawaii)oki=to stop,finish,extraordinary,wondrous,to cut,divid;ma=white,clear;pito=end,extremity,at first)、「肝がすわって・いる・指導者で・(皇位を巡る争いで死者を)墓(に埋葬すること)は・終わりにした・清らかなことは・第一の(天皇)」(「マハ」のH音が脱落して「マ」と、「ピト」のP音がF音を経てH音に変化して「ヒト」となった)
「自信に満ちた指導者で、皇位争いの死者を埋葬した、とても潔い天皇」 ほぼ同一
45 41 持統天皇
 高天原廣野(たかまはらひろの)姫天皇
 「タカムア・ハラ・ヒラウ・ノホ」、TAKAMUA-HARA-HIRAU-NOHO(takamua=fire,front;hara=a stick bent at the top used as a sign that a chief had died at the place;hirau=be caught,be entangled;noho=sit,settle)、「氏族の首長の墳墓の・前に・(皇位を継ぐべき皇子が幼少であることに)困惑して・座っていた(皇后。天皇)」(「タカムア」のUA音がA音に変化して「タカマ」と、「ヒラウ」のAU音がO音に変化して「ヒロ」と、「ノホ」のH音が脱落して「ノ」となった)
「皇位を継がせる皇子が幼いことを悩み、氏族の長の墓前にたたずんだ天皇」 ほぼ同一
46 42 文武天皇
A 天之眞宗豊祖父(あまのまむねとよおほぢ)天皇
 「ア・マノ・マハ・ムフ・ネイ・トイ・イオ・オホ・チ」、A-MANO-MAHA-MUHU-NEI-TOI-AU-OHO-TI(a=the...of,belonging to;mano=heart,thousand,host;maha=many,abundance;muhu=grope,feel after,push one's way through bushes;nei,neinei=stretch forward,reaching out,wagging;toi=move quickly,encourage,incite;io=muscle,tough,obstinate;oho=spring up,wake up,arise;ti=throw,casy,overcome)、「手を伸ばして・どこまでも・周囲を手探りで進むような・気持ちで・あった(天皇で)・(若年で皇位に放り込まれて)就けられて・びっくりして立ち上がって・疲れを知らずに・駆け抜けた(天皇)」

B 倭根子豊祖父(やまとねことよおほぢ)天皇
「イア・マト・ネイ・コ」、IA-MATO-NEI-KO-TOI-AU-OHO-TI(ia=indeed,current;mato=deep swamp,deep valley;(Hawaii)nei=to rumble as an earthquake,sighing as of the wind;ko=addressing to males and girls;toi=move quickly,encourage,incite;io=muscle,tough,obstinate;oho=spring up,wake up,arise;ti=throw,casy,overcome)、「実に・深い湿地がある(大和国の)・(世の中を揺るがす)騒ぎを引き起こした・(若年で皇位に放り込まれて)就けられて・びっくりして立ち上がって・疲れを知らずに・駆け抜けた(年少で天皇位に就いた。天皇)」

 国風諡号は二つあり、Aは延暦16(797)年に贈られ、続日本紀の文武天皇の部などで正式に使用されるもの、Bは慶雲4(707)年に火葬時に奉られたものです。吉岡本は、Bのみを諡号としています。



B 「大きな沼地のある大和の地で、最年少で皇位を継承し、世間を揺るがす騒ぎを起こして驚いたが、疲れを見せずに走した天皇」

ほぼ同一
47 43 元明天皇
 日本根子天津御代豊国成(やまとねこあまつみしろとよくになり)姫天皇
 「イア・マト・ネイ・コ・アマ・ツ・ミ・チロ・トイ・イオ・ク・ヌイ・(ン)ガリ 」、IA-MATO-NEI-KO-AMA-TU-MI-TIRO-TOI-IO-KU-NUI-NGARI(ia=indeed,current;mato=deep swamp,deep valley;(Hawaii)nei=to rumble as an earthquake,sighing as of the wind;ko=addressing to males and girls;ama=thwart of a canoe,outrigger of a canoe;tu=stand,settle;mi=stream,river;tiro=look,survey,examine;toi=move quickly,encourage,incite;io=muscle,tough,obstinate;ku=silent;nui=large,many;ngari=annoyance,disturbance,greatness,power)、「実に・深い湿地がある(大和国の)・(世の中を揺るがす)騒ぎを引き起こした(不改常典を掲げて遺詔により皇后ではないのに(皇太子妃・先帝の生母として)即位し、首皇子を天皇とすべく行動し、平城京に遷都した)・船の舳先に・陣取って・水の流れ(世の中の動き)を・観察していた・疲れを知らずに・駆け抜けた・寡黙だが・強い・力をもっていた(姫)」(「トイ」のI音と「アウ」のAU音がO音に変化した「オ」が連結して「トヨ」と、「(ン)ガリ」のNG音がN音に変化して「ナリ」となった)
「大きな沼地のある大和の地で、先帝の遺言により、皇后ではないのに皇位に就くという法律を掲げ、平城京に遷都して世間を揺るがし、先頭に立って世の中を観察した、疲れを見せずに疾走した、口数は少ないが強い力を持った女性の天皇」 ほぼ同一
48 44 元正天皇
 日本根子高瑞浄足(やまとねこたかみづきよたらし)姫天皇
 「イア・マト・ネイ・コ・タカ・ミヒ・ツ・キオ・タラチ」、IA-MATO-NEI-KO-TAKA-MIHI-TU-KIO-TARA-TI(ia=indeed,current;mato=deep swamp,deep valley;(Hawaii)nei=to rumble as an earthquake,sighing as of the wind;ko=addressing to males and girls;taka=heap,lie in a heap,prepare;mihi=greet,admire,sigh for;tu=stand,settle;(Hawaii)kio=projection,protuberance;tarati=spurt,splash)、「実に・深い湿地がある(大和国の)・(世の中を揺るがす)騒ぎを引き起こした(皇后・皇太子妃ではないのに前例なしに天皇位についた)・高い地位にあって・尊崇すべきものが・あった・突出して・全力を奮るった(姫)」(「ミヒ」のH音が脱落して「ミ」と、「キオ」が「キヨ」となった)
「大きな沼地のある大和の地で、皇后ではないのに皇位に就いたが、尊敬に値する人物で、全力で政(まつりごと)を行った女性の天皇」く ほぼ同一
49 45 聖武天皇
 天璽国押開豊桜彦(あめしるしくにおしはらきとよさくらひこ)天皇
 「アマイ・チ・ルツ・クニ・オチ・ハラキ・トイ・アウ・タクルア・ヒコ」、AMAI-TI-RUTU-KUNI-OTI-HARAKI-TOI-AU-TAKURUA-HIKO(amai=swell in the sea,giddy,dizzy;ti=throw,cast,overcome;rutu=clash,dash down,be agitated with anger,storm;(Hawaii)kuni=to burn,kindle;oti=finished;haraki=preposterous,extraordinary;toi=move quickly,encourage,incite;au=rapid,whirlpool,firm,intense;takurua=winter;hiko=move at random or irregularly,flash,shine)、「燦然と光り輝いている(天皇で)・(藤原広嗣の)争乱を・鎮圧した・国の灯を・消して(都を離れて)・異常なことに・つむじ風のように・駆け抜けて・冬の時期に・(東国へ)あてのない旅に出た(天皇)」(「アマイ」のAI音がE音に変化して「アメ」と、「ルツ」が「ルス」から「ルシ」となった)
「光り輝き、争いごとを鎮めた画、疾風のように、異常なまでに都を離れて、東国にあてのない旅に出た天皇。 ほぼ同一
内容一部(「タクルア」)欠落
50 46 孝謙天皇
 出家により国風諡号なし
 即位前の名は、阿倍(あへ)内親王
 「アヘイ」、AHEI(able,possible within one's power)、「(何でもできる)能力がある(皇女)」(語尾のI音が脱落して「アヘ」となった)
 続日本紀における呼称は、高野(たかの)天皇
 「タカ・ノホ」、TAKA-NOHO(taka=heap,lie in a heap;noho=sit,settle)、「(光明皇太后および淳仁天皇よりも)高い地位に・居る(天皇)」(「ノホ」のH音が脱落して「ノ」となった)
「即位前の名は「阿部」で、「多彩な能力のある皇女」という意味です。」 同一
51 47 淳仁天皇
 廃帝。国風諡号なし
 即位前の名は、大炊(おほひ)王
 「オホ・オヒ」、OHO-OHI(oho=spring up,wake up,arise;ohi=grow,be vigorous)、「(思いがけず皇太子となって)びっくりして立ち上がって・元気を出した(王)」(「オホ」の語尾のO音と、「オヒ」の語頭のO音が連結して「オホヒ」となった)
「即位前の名は「大炊(おほひ)」で「思いがけず皇太子となり元気を出した」ていう意味です。 同一
52 48 称徳天皇
 46 孝謙天皇の重祚のため、46 孝謙天皇の項におなじ。
   
53 49 光仁天皇
 天宗高紹(あめむねたかつがす)天皇
 「アマイ・ムフ・ネイ・タカツ・(ン)ガツ」、AMAI-MU-NEI-TAKATU-NGATU(amai=swell on the sea,giddy,dizzy;muhu=grope,push one's way through bushes,stupid;nei=to indicate continuance of action or sometimes merely sequence of events((Hawaii)nei=to rumble as an earthquake,sighing as of the wind);takatu=prepare,bustling,wriggle;ngatu=crushed,mashed)、「燦然と光り輝いていた(天皇で)・手探りで・次々と(または世の中を揺るがす騒ぎを引き起こして)・あたふたと・(皇后と皇太子を)抹殺した(天皇)」(「アマイ」のAI音がE音に変化して「アメ」と、「ムフ」のH音が脱落して「ム」と、「(ン)ガツ」のNG音がG音に変化して「ガツ」から「ガス」となった)
「光り輝き、悩みながらも皇后と皇太子を次々に抹殺した天皇」 ほぼ同一
54 50 桓武天皇
 日本根子皇統弥照(やまとねこあまつひつぎいやてらす)天皇
 「イア・マト・ネイ・コ・アマイ・ツ・ヒ・ツ(ン)ギ・イア・テラ・ツ」、IA-MATO-NEI-KO-AMAI-TU-HI-TUNGI-IA-TERA-TU(ia=indeed,current;mato=deep swamp,deep valley;(Hawaii)nei=to rumble as an earthquake,sighing as of the wind;ko=addressing to males and girls;amai=swell on the sea,giddy,dizzy;tu=stand,settle,fight with,energetic;hi=raise,rise;tungi=set a light to,kindle,burn;tera=that,yonder,the other)、「実に・深い湿地がある(大和国の)・(世の中を揺るがす)騒ぎを引き起こした(予想外の父の即位・他戸皇太子の廃太子を承けて天皇位に就き、母の出自を高めた)・光り輝くものが・ある・高い地位に登って・灯を灯した・実に・もう一人の(他戸親王とは別の)皇太子で・あった(天皇)」(「アマイ」の語尾のI音が脱落して「アマ」と、「ツ(ン)ギ」のNG音がG音に変化して「ツギ」となった)
「大きな沼地のある大和の地で、予想しなかった父の即位と、その皇太子が排除されたために皇位につき、高い地位について日本に灯りを点した天皇」 ほぼ同一
内容一部(「ネイ・コ」)欠落
トップページ この篇のトップ 語 句 索 引