VA2/3の3スロット化


VAの拡張スロット


 VAには拡張スロットとしてNEC PC-9801互換(Cバス)のスロットが用意されています、これとは別にビデオボード専用のVスロットが1つあります。(図1:VA2です)

 初代VAにはスロット1〜3がありスロット3には標準では256KBのRAMボードが装着されています、しかしVA2/3にはスロット3がありません初代VAの場合は標準RAMボードを抜けば自由に3枚のボードが装着出来ますが、VA2/3の場合は2枚しか付けられません RAM、SCSIが付けばとりあえず問題ありませんがSASIあるいはその他のボードを付けたい場合もあるでしょう。

 そこでVA2/3にスロット3を増設しようというのがここでの目標です。

用意するもの
  • コネクタ(カードエッジ100ピン) 1つ
  • 半田コテ、及び半田、半田吸取り機(又は爪楊枝)
  • 金工作道具(ヤスリ、金ノコギリなど)

    ※ 始めに一度分解してスロット1,2にどんなコネクタが使われているか確認しておくと良いでしょう、カードエッジの基板が刺さる100ピンの物で基板に垂直にハンダ付けするタイプですいわゆる「PC-9801のCバス用」と言えば判ると思います。

    市販コネクタには左右に固定用のネジ穴があるものがあるので切り取っておきましょう。
    購入先は私の場合大阪日本橋の共立電子で買いました。

作成方法
  1. まずVAを分解して下さい、後部パネルは完全に外して、スロット部はボックス形式になっていてメイン基板とコネクタで繋がっているので(図3の白コネクタ)まずこのボックスごと外して下さい。   その後コネクタが付いている基板をスロットボックスから外します。

  2. スロット3をハンダ付けする場所にはすでにハンダが埋まっているので半田吸い取り機や吸い取り線、無ければ爪楊枝などを使いハンダ小手で溶かしながら除去します。 100ヶ所もあるので根気よくやって下さい、ここでの作業を綺麗にやると後でコネクタを付けるとき楽になるので確実に穴が開くようにしましょう。(無理して穴を潰さないで)

  3. 次にコネクタをつけます、コネクタの足が曲がらない様に、全てのピンが先程開けた穴から出る様に刺します、その後100ピン分のハンダ付けを行います。
      この時コネクタが基板に対して水平になっているか確認します、斜めになっていると拡張カードを入れたときコネクタに旨く刺さらなくなります。
     最後にハンダが隣のピンとショートしていないか十分確認して下さい、このときテスターがあれば導通とショートを検査しましょう。

  4. 後部パネルを見て下さい、拡張カードを入れる口の左右の端がスロット3だけ塞がっていますこのままではカードが入りません、スロットの入り口を削りましょうスロット1,2と同じになればOK(私はニッパで溝を作って折り曲げて切り取りました)、抜き差ししないのであればカードを刺してから後部パネルを取り付けてしまっても良いです。

  5.  元通りに組み上げます、まずはスロットにカードを刺さずに動作するか確認します、問題なければスロット3に入れてみましょう、うまく動作すれば完成です。
     もしスロットに刺さずに動かない場合もう一度配線、ケーブルが正しいか再度見直します、問題なければ一度スロットボックスを外して動作させてみて下さい、動くようであればハンダのショートが考えられます。
     動作するがスロットに入れたハードが動かない場合、この場合もハンダがショートしているかうまく付いていない可能性があります再度ハンダコテで溶かしなおしてやると良いかもしれません、それでも動かない場合基板の配線がどこかで切れた可能性もあります、ハンダコテを長時間あてていると配線や穴が剥がれる場合があります、これにより断線がおこったのかもしれません。(・・・そのときは???)


    ※ 右の写真は完成後に撮影したVA2です、小さい写真で解りにくくてすみません。
※改造は自己の責任で行って下さい


スロット3が見えます
スロット3を増やそう(図1)
100Pのコネクタをつける
コネクタを取り付ける(図2)
100ヶ所のハンダ付け
100ヶ所のハンダ付け(図3)
鉄板を削る
後部パネルの加工(図4)

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