函館元町 プレイリーハウス
(旧佐田邸)


函館元町の住宅街のやや奥まった敷地に、
周囲の建物の雰囲気とは異なった、一際個性的な住宅が建っています。
田上の美しい建築のひとつとして数えられている、旧佐田邸です。
現在では、ライトがシカゴ周辺で実践した、「プレイリーハウス」をそのまま呼称として使っていますが、
外観上、これをプレイリースタイルと呼べる部分は見受けられないように思います。
意匠的にはライト風と言えますが、大地と並行にスマートに伸びていく草原住宅ではなく、
むしろ垂直方向を意識したつくりであり、
耐雪を考慮したのでしょうか、がっしりとした骨太な力強さを感じます。
建物の手入れが見事に行き届いており、現オーナーの心遣いが伺われます。
平成12年には国登録有形文化財に登録され、現存する彼の代表作のひとつにもあげられています。


Data
所在地:函館市元町32-10
構造:木造2階
施工者:
建築年代:昭和3年

 
 



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