ろいず珈琲館
(旧小熊邸)

ろいず珈琲館は、旧北海道帝国大学教授であった小熊桿氏の住宅として建てられたものです。
その後所有者が変わり、存続についての協議が行われましたが、
市民による保存運動が活発化し、平成10年に現在の場所に移築保存となりました。
ただ、「移築」と呼ぶにはオリジナルの建材が全体の10分の1ほどしか使用されていないとの事で、
実質的には限りなくレプリカ保存に近いものとなってしまったそうです。
しかし、中へ入ってみると、目に付くところのいたるところに古い部材は使われていて、
期待を裏切るようなものではありませんでした。

現在は喫茶店ですので、珈琲一杯の「入場料」でこの空間を味わえるのは、
田上ファンならずとも嬉しいものでしょう。
特に玄関から入ってすぐの旧応接室は、大窓や造り付け家具など見所が多く、オススメの席です。

Data
所在地:札幌市中央区伏見5
構造:木造2階
施工者:篠原要次郎
建築年代:昭和2年
(移築復元:平成10年)



 
 
花模様のステンドグラスは小熊氏の要望によるものとか。

 元アトリエだった2階は、こじんまりとした感じ。

兄弟子、遠藤新の作品に似た意匠も所々に見られる。

旧応接室の照明。まるで小型宇宙船のようです。



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