「万能川柳」とは?



万能川柳のシステム●


 「仲畑流万能川柳」(略称・万柳)は、コピーライター仲畑貴志(なかはた・たかし)氏が選者を務めている、「毎日新聞」朝刊の川柳欄。連載開始は1991年11月から。既に20年以上も続いています。

 連載は、初期には読者投稿欄のある5面で、週6回連載されていましたが、2001年より第2面(総合ニュース面)に移動、休刊日以外は毎日掲載されることになりました。
(※ 西部本社版<九州等管轄>では、2010年より1面に掲載されています)

 秀逸には図書カード1000円分。それ以外の掲載については特になし。
 各月の秀逸の中から選ぶ月間賞には、記念の楯と図書券1000円分(※月間大賞の楯は、月間賞の楯の2倍の大きさです)。
 さらにその中から選ばれる年間賞は、大賞=10万、準大賞=5万、特別賞=3万と、いきなり高額賞金となります。

 

万能川柳の「選」


  ここにあるのは、「川柳のための川柳」でない、誰が読んでも共感できる「みんなのための川柳」。現代感覚あふれる、シャレのわかる選者が、既存の川柳観にとらわれず、ウイングの広い選句をしてきた蓄積によって、そのような磁場が作られています。それだけに、一部には、かなりブッ飛んだ内容・スタイルのものもあります。
 ただ、オーソドックスな川柳も、実は結構取られており、月間賞の選を見ると、割と伝統的な形式・内容のものも多いことがわかると思います。



過去の万柳を読む●


 毎日新聞のウェブサイト「毎日jp」の中にも掲載(当日の朝にアップされることが多い)。このコーナーでは、過去1〜2ヶ月の全掲載句が蓄積されています。
 さらに、毎日新聞の別のウェブサイト「まいまいクラブ」の中にも掲載(当日の午前にアップされることが多い)。このコーナーでは、過去10年以上の全掲載句が蓄積されており、会員登録すれば無料で検索機能を使うことができます。

 また過去の名作は、毎日新聞社などより単行本化されています(こちらのリンクはamazonのリストです)

さらに会員制で会報「万能川柳クラブ」を発行(年4回、会費4000円)。そちらには3ヶ月間の全掲載句の他、選者と常連投句者の対談、読者交流の場などが収められています。



万能川柳の投稿規定● 


 必ずハガキに、未発表句を1枚5句まで。
住所、氏名(ペンネーム<柳名>の時は本名も必ず付記)、年齢、電話番号を明記。

宛先は、〒100-8051 (住所不要) 毎日新聞「万能川柳」係

 なお、新聞社の集計の都合もあり、ペンネームの途中での変更は原則として禁止(それだけに、ペンネームの際は悔いのない名付けを!)。また、5文字以内で収まるものにしてほしいとのこと。

 また、掲載は投稿から2週間で載ることもあれば、2〜3ヶ月もかかることもあるので気長に待ちましょう。また、季節ネタや時事ネタの扱いには、そのあたりも見越して投句しましょう。



 ●万能川柳の「得点制度」●

<一日指定席

  万能川柳では、秀逸を5点、それ以外の掲載を1点として計算します。累計50点になると「1日指定席」という3行分の「場」が提供され、選者を通さず、自選の新作3句で埋めることが出来るのです。



<百点招待席

 「1日指定席」のあとは、一旦点数をチャラにして累計100点を目指す。これが「百点招待席」です。これは、「指定席」と同じ3行分の真ん中に、やはり選者を通さず、大きいポイントの文字で自薦の新作1句を披露できるのです。これは目立ちます。

なお、100点到達のあとは、また0点に戻り、再度100点を目指す。つまりエンドレスですね。




 なお、「1日指定席」「百点招待席」ともに、投稿された個人の得点の集計は、毎日新聞社では行っておりませんので、特に達成しても新聞社から連絡が来ることはありません。自己申告制となります。